スペシャリストでナンセンス   作:強烈ミントのキセル

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期待に応えなければ……


ハイセンス ナンセンス

「人を殺して得た金で妹弟を養うのは間違ってる?」

「そんな綺麗言で俺が傭兵職辞めるとでも思ったんか?」

「ヒャハハハハハハハハハハハハハ…ははは…はは…フゥ……アホ臭……」

「まァ…君は家族を守る為の選択肢が山ほどあるもんなァ……勝者の余裕ってやつ?良いよねェ……」

「俺は、俺のやり方で妹や弟を助けるのさ……俺には殺すしか才能ないもんね……」

「てなわけでさ……」

「死ねや」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お、お兄ちゃ……なんでここにいるの!?」

 

「おう、千冬……ちょいと野暮用でね……3年ほどこの学園で働くことになったん………だっ!」

 

追い掛けてきた職員に束が珍しく手書きで書いた許可証を叩き付けておく。

これで俺が職員であることを証明できる筈だ。

職員吹き飛んだが気にしない。

 

「てかおい一夏~……おめぇ面倒な事になったな……」

 

「兄ちゃ……えぇ!?」

 

先程受付で現地調達した折り畳み椅子を組み立て、座る。

流石に飛び続けていたから腰が痛い……

 

「ねぇ誰?」

 

「織斑先生凄い取り乱してたけど……」

 

「お兄さん……なのかな?」

 

「え、でも千冬様にお兄さんがいるなんて情報ないよ?」

 

「何か怖そうだし……」

 

好き放題言いよってからに……

 

「おう、千冬……ここじゃ先生か?」

「先生、話続けな……授業中…なんだろ?」

「ちゃちゃっと終わらせねぇと……ほれ、あと五分だぞ?」

 

「あ……ご、ゴホン…えっと……」

 

「ほれ、どした~……ドヤ顔演説もっと聞かせろ~」

 

「へ?お兄ちゃん聞いてたの!?」

 

「おう、バッチリ聞いた……」

『ちゃっかり録音させていただいております』

 

「さっきから誰なの!?お兄ちゃんの彼女?」

 

「いや?俺の作成したAI……女みてぇな声なのは……知らん」

 

もともと中性的な声だったんだが……いつの間にかこうなっていた。

成長するのは良いが……ここら辺は妙な感じでなんとも言えん。

 

「恥ずかしい……です……」

 

「はいはい……」

 

そのまま授業終了……もうちょいしっかりしてくんねぇかねぇ……うちの妹。

戦友の間じゃぁクールビューティーだとか騒がれてたが……これじゃぁなぁ……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「どした……千冬」

 

受け取った衛生電話を耳に当て、敵の数を数える……いち

 

『お゙にいぢゃん……グスッウェェエン……』

 

電話から溢れる泣き声はいつも通り、平常運行の千冬の声……に、

『おにいちゃん……ひとがいっぱいいるよ………こわい~……!!!』

「さようか」

『おにいちゃんおなかいたいよ~……』

「一夏になんとかしてもらえや」

『おにいちゃん怖いテレビやってた~……!!!』

「知るか……テレビ消せ」

これ、なんとかならねぇものか……さん、

 

「何だ……」

 

どうせいつも通りしょうもねぇ事だろうが……まぁ、無下にもできねぇだろ。

何より泣かせておくわけにもいかねぇ……可哀想だ。

俺の年齢からして子供だと思うやつもいるようで、甘やかすのはいけないとか言われるが……なあ?

俺らには親いねぇし、せめて頼れる人間がいても良いんじゃねぇかな……と思うんだ。俺は。

俺?俺はほら、正直硝煙の匂いで癒されてる節あるしな……しぃ、ご……こりゃ長期戦覚悟だな、

 

『一夏が……さらわれたぁ……ウェエェエン……ヒック』

 

…………こりゃ、さっさと仕事済ませにゃいかんな。

ここで足止めくらってる場合でもなさそうだ。

 

 

いち、に、さん、し、ご、ろくのしち……煙たっ……とはち……

 

「今どこだ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「でも兄ちゃんがここの職員になったんだとしても……何の役職なの?」

 

「あれ、カウンセラーだべ……いい役職がなくてさ…ま、基本非番だろうなぁってこと……」

 

「へぇ……あ、兄ちゃん柿の種食べる?」

 

「お……サンクス…………うみゃ~……ハハッ」

 

休憩時間……弟の席。

折り畳み椅子が案外便利なもので、対面する形で座っている。

一月に一度は通話してんのに久しぶりに弟の声を聞いた気がするのは、妹からの着信回数が多すぎるからか……

まぁ、コイツもコイツで妹に負けず劣らずな性格だが。

 

「えっと……エーミル…さん?はどしたの?」

 

「エーミルは基本寝てる……バッテリーの消費を抑えとかねぇといざというときに起動できねぇからな」

 

「へ~……バッテリー式なんだ……」

 

ちなみに単3の乾電池一本分の電力で12時間動く。

通常モード以外……例えばアーマー展開したらそうともいかないが。

 

「そろそろ授業か……頑張れよ~」

 

「う、うん……兄ちゃんはどうするの?」

 

「俺?俺は……まぁ、後ろで見てらぁな」

 

「そっか……」

 

暇だし銃のメンテナンスくらいするが……基本は授業適当に聞きながらヘビーダート(刃先の重心が重いダガーナイフ)の手入れだな。

常に切れ味を心配しておかないと使い物にならなくなるからな……血で錆びたりとかさ。

コイツは俺が傭兵職初めてから今の今まで使い続けてきた大切な得物だ。

エーミル(AI)の自己進化によってアーマーシステムが構築されてからも、コイツは肌身離さずいざという時以外生身で戦うことを続けている。

束の開発したISは便利だが、あれを装備して戦場に出るようじゃ急襲を受けたとき、対処できなくなってしまう。

女性しかISを装備できないらしいが、いくら訓練したと言えど女兵士を大量投入するのはナンセンスだ。

別に能力的問題でも、差別しているわけでもない。ただ単にナンセンスというだけだ。

実際に俺は何人も殺したが、気分の良いものではなかったし、弱かった。

倒し方?何てことはない……対戦車用に俺が特殊配合した爆薬を2個ほど使うだけだ。

一発で戦車を鉄粉にする爆薬をな……そりゃ、もう、肉が焼ける酷い臭いがしたさ。

できればここにいる生徒と対峙するような事にはなりたくないものだ。

 

「あのぉ……織斑さん?」

 

ヘビーダート手入れしながらそうこうしてるとオドオドした教師が近寄ってきた……

 

「あ?」

 

こういう場合ははっきり言って欲しい。

別に怒ったりするわけでもねぇってのに……

 

「ひゅぇっ!?……え、えっと、その……」

 

逆にこういう畏まった態度の方が腹立つし、気分悪い。

 

「はっきりせぇや……ほふるぞコラ」

 

元々こういう性格なのかもしれないが、俺の前だけで良いからシャキッとして欲しい。

 

「は、はい!そのナイフは本物なのでしょうか……?」

 

なんだ……そんなことか……

 

「ああ、本物だが何か?」

 

「そ、ソウナンデスカ……失礼シマシタ~……」

 

そう言うと女教師はコソコソと前の方へと行ってしまった。

 

「なんだったんだ……」

 

まぁ、手入れを続けるとしよう。

研いてオイルを塗って……布が切断できるかどうか……ふむ、美しい。

 

「ヘビーダート……フフ、血に染めてやりたいな…だが、3年お預けだ」

 

 

「血……血!?」

 

「え、ねぇ……どうゆうこと?」

 

 

…………なんかマズッたか……?

 

「言い忘れていたが私のおに……兄は現在進行形で傭兵だ……大抵の言動については気にしないでくれ」

 

(ナイスフォローだ千冬よ)

 

(お兄ちゃんの為なら太陽の中海溝の中だよ!)

 

あ~……千冬よ、いい年した大人がその口調はナイと思うぞ……?

 

「よ、傭兵?」

 

「雇われの兵士だ……まぁ、汚い仕事はしていないから安心しろ」

 

嘘ではない。

仕事は選んでいるつもりだ。

束からの依頼だって、気に入らない研究施設といっても大抵は非道徳的な実験を繰り返すモノだったりしたからな。

まぁ……そんな中何人もの傭兵からは殺人鬼と呼ばれたし、立ちはだかった者からは間違っていると言われた。

お前達も全員人殺しだろうに……勿論、全員殺してやったさ。

俺は誰も救いの手を差し伸ばさなかったあいつらの為にこれからもいつまでも、それこそ殺されるまで傭兵職を続ける。

それが他の誰かにとって間違っていることであろうと、それは俺の正義。

2人がそれを望んでいると思うのか!?とか言うやつもいたが、そういう問題じゃないんだ…………

 

「…………ん?……ちゃん?兄ちゃん?」

 

「あ、あぁ……一夏か……何だ?」

 

「何って……授業もう終わったよ?」

 

「あぁ……そうか……お疲れさん……」

 

久々にこいつらに再会して感性がおかしくなってるな……疲れてるのかもしれない。




束、千冬、お姉さんs、一夏、箒で下の子達共に性格改編。
主人公の前だと若干残念な事になっています。


原作通り天災でマッドだが、ISコアと妹、千冬に純粋な感情を宿している。
ちなみに主人公には本当に残念な意味で不純な感情を持っている様子……
彼に匿ってもらうこと約37回……とんでもねぇな。

千冬
主人公の前ではとんでもねぇお兄ちゃん大好きなヘタレ
威厳保てねぇ、弱い、口調がヘロヘロリン……
でも応援されたら本気で頑張っちゃうらしい……世界一になれたのも大会直前の電話一本、四季の『頑張れよ』の一言のおかげらしい。
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