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第一話〜記憶喪失の少女〜
妖華side
「結構長いしちゃいましたね」
「あの後も雑談したり、ゲームしてたりしてたからね 」
フランと弾幕ごっこをしたあとも色んなことしてたら数時間経っちゃった、幽々子様にはあらかじめ遅くなるとは伝えていたけどね
「もうちょっとですね、帰ったら夕飯の支度しないと」
幽々子様のことだからお腹をすかせてますしね、そう付け加えて笑いながら言った
「まぁ、幽々子様だもんね、普段から『お腹すいたわ〜』って言ってるし…」
5〜6時間に1回は言ってる気がする
「あはは…確かにそうですね」
なんて話ながら飛んでいたらもう白玉楼に着いていた
「「ただいま戻りました」」
そうボクたちは玄関で言う、
すると奥から幽々子様が出てくる
「ちょうどいいときに帰って来たわね〜
ちょっと来てくれないかしら〜」
そう言い、ボクらを客用の寝室につれていく
…今日は来客はなかったはずだけど、急に誰か来たのかな?来るとしたら紫様くらいだけど
なんて思いながら部屋に入ると赤い髪の少女?がボクの寝間着を着て布団で眠っていた
近くには少女が着ていたであろうボロボロの服が畳んでおいてあった
「幽々子様、この子どうしたのですか?」
妖夢が幽々子様に聞く
「私が散策してたら傷だらけで倒れていたのよ、急いで連れ帰って怪我は治したけど2時間くらい起きてないわ」
なるほどね、幽々子様が散策するとしたら多分冥界のはず、こんなところで傷だらけなんておかしい幽霊と弾幕ごっこして負けた?ん〜そんなに怪我しないはずだし…
それよりも
「ボクらは何をすればいいですか?」
ボクは幽々子様に聞いた
「妖夢は夕ごはんを作ってくれないかしら、彼女が起きたとき用のお粥もね
妖華はこれを直してくれるかしら」
幽々子様はそう言いながらボロボロの服を渡してくる
「わかりました、ですがかなり状態が酷いですね、少しだけデザインが変わっちゃうかもしれませんがとりあえずやってみます」
かなり損傷が激しくて直せるかどうか怪しい
特に左胸のところ…レーザーで撃ち抜かれたみたいに焦げ付いた穴が空いてる
「私は先に料理作ってますね」
そう言い妖夢は厨房の方に行った
「じゃあボクも縫わないといけないので、失礼します」
幽々子様に一礼してからボクは自室へ向かった
…少女裁縫中
「さてとここはどうするか…?」
他は切り傷とかだったけどここだけ焦げてるから治しづらい焦げてる部分だけ切り取ればいいんだけど布も足りないしな〜
…そういえばこの色のワッペン余ってた気がする
「確かこの辺に…あった!」
やっぱりタンスに入ってた…半霊マーク付いてるけどまぁいっか
これを縫い付けてっと…よしできた
幽々子様のところへ戻った方がいいと思いボクは幽々子様の居る客間に行った
「幽々子様、できましたよ〜」
う〜ん、まだ起きてないか…
赤い髪の少女は今だに起きない
ボクと妖夢が帰って3〜40分くらい経ってるけど…大丈夫なのかな?
なんて考えていると
「ん…っん…!?
え、ええっと…こ、ここはどこなの?」
赤い髪の少女が目を覚ました
「あら、起きたようね〜
あなた道端で倒れていたのよ」
幽々子様がそう言うと赤い髪の少女は驚いた表情をしていたけどすぐに
「助けてくださりありがとうございます」
と頭を下げながら言った
礼儀正しくていいね、そういう人…かなり弱いけど妖力を感じるから妖怪か…多分だけど悪い人ではなさそうだね
「ひとつ聞くけどあなたはどうして冥界になんて居たのかしら?」
幽々子様が少女に問いかける
やっぱり冥界で見つけていたらしい
「わ、私が冥界に?私は死んじゃったんですか?」
まあ、いきなり冥界で見つけたなんて言われたら死んだって思うよね
「あなたは別に死んでないわよ〜、ただ冥界で見つけただけかなりの重症ではあったけどね
それであなたは何者なのかしら?」
幽々子様が死んでいないと言うと少女は安心した顔をした
「死んだわけじゃないのね、よかった…
自己紹介がまだでした私は鏡水影奈
種族は…なんだ…ったかしら…、私はなんでここにいるのかしら…?」
影奈と名乗った少女は記憶が散らかっているのかすごく混乱している…大丈夫かな
「落ち着いて、大丈夫だよ
ここは安全だから」
「妖華の言う通りよ〜、落ち着いて話してみなさい、私たちはあなたを攻撃したりしないから」
ボクと幽々子様の言葉を聞いて少し落ち着いた様子の影奈がゆっくりと話し始めた
「私、名前以外の記憶が無いんです
だから私がなんの妖怪なのかも、どうしてここに来たのかも、怪我だらけだったのかも全部わからないんです」
どうやら大部分の記憶を無くしてしまっているらしい
名前だけでも覚えていたのは、妖怪におけるもっとも大事な自己の確立に必要だったからかな?
名前と同じくらい大事な種族名を覚えてないからなんだね、妖力がかろうじて存在できるレベルでしかないのは…
「ということは行くあてがないのかしら」
幽々子様が影奈に問いかける
「はい、そうですね、私には帰る家もわかりませんから…」
影奈は悲しい表情をしながら答える、大丈夫かな
すると幽々子様は影奈に優しい声で言葉をかける
「ここに住めばいいのよ〜
ただし、当然妖華たちと同じように家事はやってもらうわ」
どうやら新しい従者として影奈を雇うと言っているらしい
確かに行くあてのない少女を1人にはしたくないけどね…てっきり紫様にでも引き渡すのかと思ってた
「ほ、ほんとにいいんですか?」
影奈が驚いた表情で幽々子様に聞いた
「うちの庭師2人も外との交流することも増えてきたしちょうどいいのよ〜」
「あ、ありがとうございます、全力でやらせていただきます」
影奈が幽々子様に礼をして笑った
「幽々子様〜、お姉ちゃん〜ご飯出来ましたよ〜って、あなたも起きてたんですね
…ちゃんと4人分作っといて良かったわ」
ちょうどいいタイミングで妖夢が戻ってきた
「いい時に来たわね〜妖夢
紹介するわ、今日からうちに住むことになった」
「き、鏡水影奈です
よろしくお願いします」
妖夢は驚いた様子だったけどすぐに影奈に礼をして
「魂魄妖夢です、よろしくお願いします」
妖夢も礼をする
「じゃあ次はボクだね
ボクは魂魄妖華、さっき挨拶してた妖夢の姉だよ、よろしくね」
妖夢の後に続いてボクも簡単に挨拶をした
「最後は私ね〜
ここ、白玉楼の主をしている西行寺幽々子よ〜
これから頑張ってもらうわよ〜」
最後に幽々子様が自己紹介をしてボクたちは居間に向かった
「今日はレミリアさんたちから食材とワインもらったのでかなり豪華ですよ」
妖夢が今日の夕飯のことを話す
「そうなのね〜、今日はたくさん食べれるわ〜」
幽々子様はお腹をさすりながらそう言う
「ぼ、ボクたちの分も食べないでくださいね」
異次元みたいな胃袋をもつのが幽々子様だからね、不安だよ
「どんな料理が出てくるんでしょうか?楽しみです」
影奈も楽しみにしているらしい、そりゃそうだよなんたってボクも楽しみだしね
とか言ってるうちに居間についちゃった
「あら〜すごいわね〜西洋料理がこんなにあるなんて」
「すごいです、こんな料理があるなんて…」
「1時間でこれだけ作るなんてさすが妖夢だね、めっちゃいい匂いだし!」
上から幽々子様、影奈、ボクの順の感想だね
…影奈は己に関する記憶だけなくしてるっぽかったからなのかこういう一般知識はあるらしい
ちなみに食卓に並んでいるのは、グラタンにパスタ、ステーキそれとうちには竈がないからという理由で咲夜が作ってくれたピザetc…
「と、とりあえず早く食べてください
冷めちゃいますから」
妖夢が顔を赤くしてる、照れてるらしい
「そうね、早く食べましょ!
待ちきれないわ!」
幽々子様が涎を垂らしながら言う
うちの主人は食い意地張りすぎて困っちゃうね
「「「「いただきます」」」」
そんなこんなでボクたちの夜は過ぎていった
…それから2ヶ月くらいがたった
影奈は最初の頃は皿を割ったり、生乾きだったりと失敗が多かったけど、最近ではそれもかなり減ってきてだいぶ色んなことができるようになってきたと思う
ボクと妖夢にも家事に余裕ができて今までよりも自由にできる時間がかなり増えたかな
レミリアとか魔理沙とかに会いに行きやすくなったしね
「妖華〜、少しいいかしら?」
最近のことを振り返ってたら幽々子様が話しかけてくる
どうやらなにか用があるらしい
「大丈夫です、それでなんの用でしょうか?」
こんな夜の時間に用事なんて珍しいしかもぼくだけっぽいし、尚更だ
「月見に行かないかしら?2人で」
…え?突然の言葉にボクは動きを止めた
月見?なんで?一体どうして?って思ったけどこういう時の幽々子様はなにかしたいことがあるときだ
ということは目的は月見じゃないだろう、関係はあるだろうけど
「いいですよ
ですが月見ってことはついでになにか食べたりするんですか?」
多分この言い方でも幽々子様はボクの意図をわかりそうだからあえてボクはこう聞いた
すると幽々子様は少し考えて、ボクに答える
「そうね〜…私、龍料理が食べたいのよ〜」
龍料理?なんのことかはわからないけど、それが指し示すものに何かをするのが幽々子様の目的だろう
「わかりました、行きましょう」
ボクと幽々子様は幻想郷へと飛び立った
ついに始まりました永夜抄編(投稿遅くてごめんなさい)永夜抄要素は最後だけですけど次回からはちゃんと入ります
影奈については書いてある通りなんですが、傷だらけだったのは彼女がとある妖怪だからなんですが…ヒントは名前です
影奈のイラストは下に貼ってあります
【挿絵表示】
次回「蛍雀の歴史」
To Be Continued…