スーパーロボット大戦 狂機戦争   作:ダス・ライヒ

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この状況を打破できるのは、もはやゲッターロボしか居るまい!

ゲッターカオスって、もう既出かな?


目覚めろ、ゲッター!

 これで終わりではない。あのウイグル獄長ですら容易く葬った素晴らしきヒィッツカラルドを、大剣で真っ二つに斬り落とした剣士の言葉は真実であった。

 彼が空に指を指せば、そこから無数の怪物たちが空より降り注いでくる。あれが全て、あのヒィッツカラルドを超える脅威だと言われれば、恐怖のあまり自殺してしまうだろう。

 そう竜騎が考えようとした先、考えを見抜いてか剣士は大剣を地面に突き刺してから彼の頬を叩いた。

 

「うへっ!?」

 

「今、自殺しようと考えてただろ? こんな状況でも生き残る努力をしろよ、若者よ。それとお前、ゲッターに好かれてんな?」

 

「げ、ゲッター? な、何言ってんだあんた? いきなり出て来て無茶苦茶でおかしいぞ!?」

 

 叩かれて正気に戻った竜騎は、剣士に無茶苦茶だと告げる。

 確かに剣士の言い様は無茶苦茶であり、知らない竜騎にとっては意味不明な物である。だが、今の状況で説明している暇は、空より降りて来る死の雨が与えてくれない。

 

「うわっ!?」

 

「説明している暇はねぇな。地下に行くぞ! ここに居たら、メカブースト共に殺される」

 

 空か振って来る死、その名もメカブーストの攻撃を受けた竜騎が伏せる中、剣士は説明の暇は無いと言って、大剣を抜いて背中のラックに取り付け、左腕で彼を抱えて地下へと向かう。

 剣士は強いが、敵が大き過ぎるので対処できない。地下に向かうのは、対抗できる手段があると言う事だ。竜騎を抱えて走る中、他の囚人や看守たちがメカブーストらに殺されるのが見えた。

 

「わぁぁぁ!? 熱い! 熱いィィィ!!」

 

「うわぁぁぁ!」

 

「人が、人が虫けらみてぇに…! 一体どうなってんだ…!?」

 

「俺も寝起きで分からねぇよ。とにかく、ゲッター線があると言う事は、ゲッターロボがあると言う事だ。行くぞ!」

 

 人が虫けらの如く殺されていくのを見た竜騎が絶望する中、剣士は寝起きでなぜ攻撃されるのか良く分からないと告げ、ゲッター線があるので、ゲッターロボがあるはずだと言って地下に全力で疾走した。

 地下に辿り着けば、竜騎を投げ付けて近くの壁に腰かける。

 

「いてっ!? 投げんな!」

 

「赤ん坊じゃねぇんだ。一人で歩け! ゲッター線の匂いがプンプンするぜ。なんだこの星は?」

 

「なに意味の分からねぇこと言ってんだ? ゲッターってなんだよ?」

 

 一人で歩けと言う剣士は、肌に何故かゲッター線を感じてこの惑星イマガワが何で出来ているのかと疑問を抱く。

 全く話が分からない竜騎はゲッター線が何かと問えば、剣士は進化を促す質の悪い姓名エネルギーであると答えた。

 

「進化を促す生命エネルギーだぁ? 進化どころか、厄災を振りまくエネルギーの間違いだろ」

 

「言えているな。それはそうと、小僧。お前なんて名だ?」

 

 ゲッター線が進化を促す生命エネルギーであると聞いた竜騎は、ゲッター線を厄災を振りまくエネルギーであると、今の状況を見ながら言った。

 この生命エネルギーに好かれて数々の不運や悲劇を経験した者たちを知る剣士は、竜騎の例えがあっていると告げて名前を聞いていなかったのか、名前を問い始める。

 

「今さらかよ。俺は竜騎、今川竜騎だ。あんたも名乗れよ」

 

「シュン、瀬戸シュン」

 

「ありきたりな名前だな。まぁ良い、瀬戸。ゲッターロボってのは、こっちの方向であってるのか? さっきから頭ん中にこっちだとか言う声が聞こえてきやがるんだ。あんたも聞こえてんのか?」

 

「お前、完全にゲッターに好かれたな。まぁ良い、速く行こう。インベーダーも来るかもしれん」

 

 名前がわかったところで、竜騎はゲッターロボが自分を呼んでいることを剣士である瀬戸シュンに言えば、シュンはゲッター線に好かれたと言ってその元へ急いだ。

 

 

 

「何だぁあのジジイ、俺以外にも掃除人を入れたのか?」

 

 ネロスガンダムに乗って大殺戮を行っていたミケロ・チャリオットは、空から降って来るメカブーストを長官が送り込んだ自分と同じ同業者であると思っていたが、直ぐに自分をこのイマガワに送り込んだ長官からの通信を聞いて敵と判断する。

 

『み、ミケロ・チャリオット! 今すぐわしを助けに来い! 侵略者じゃ! 侵略軍が攻めてきおった!!』

 

「侵略軍だと!? まさか、あれ全部が…!?」

 

『とにかく早く、わしを、わし、ギャァァァ!!』

 

 長官からの通信で、空か降り注ぐ無数のメカブーストが全て敵だと認識したミケロが驚愕する中、衛星軌道上のステーションが破壊された。そこに居た長官は当然ながら死亡する。

 

「ち、畜生! こんなの、聞いてねぇぞ!?」

 

 指示を出す長官が死んだところで、ミケロはメカブーストが降り注ぐこの場から逃げ出そうとしたが、無数のメカブーストと共に降りて来た薄い緑の肌を持つ異星人が乗る巨大要塞バンドックに攻撃される。

 

『ほーっほっほっほっ! 逃がす訳なかろう!』

 

「っ!? ギャァァァ!!」

 

 高笑いと共に放たれたバンドックの主砲を受け、ミケロのネテロガンダムは吹き飛ばされた。

 

「命中であります、ブッチャー様」

 

「よくやった。わしの獲物を横取りする不届き者は、バンドック砲で消し飛ばすに限る。さぁて、殺戮の宴じゃ! 眼下の人間どもを派手に殺しまくれぃ!!」

 

「御意、ブッチャー!」

 

 部下よりネテロガンダムの消滅を確認したブッチャー、その名もキラー・ザ・ブッチャーは大いに喜び、自分の娯楽の為にミケロに変わって大虐殺を継続する。

 囚人や看守たちは巨大で倒せないメカブーストの前になす術もなく殺されるばかりであった。中には仲間を囮に自分だけ逃げようとする者が居たが、残虐なるブッチャーの前では意味もなく、虫けらの如く殺されるだけだ。

 

『アァァァ!!』

 

「うむ、良い悲鳴じゃ。もっと人が居る方へ行くのじゃ! 心地良い悲鳴の音楽が聴けるじゃろうて! ほーっほっほっほっ!」

 

 メカブーストやバンドックの攻撃で殺される囚人や看守たちの悲鳴を、耳に心地の良い音楽を聴いたかのように楽しむブッチャーはもっと人の多い場所に移動しろと部下に命じた。

 ブッチャーらの属する組織の名はガイゾック。宇宙を平和にするために開発されたコンピューターシステムであるが、ブッチャーを見る限り、もはや殺戮を楽しむシステムと成り果てていた。

 

 

 

 惑星イマガワで行われているガイゾックの大殺戮に、挑もうとする者が居た。

 

「この星に眠る鉄人28号やゲッターロボが目覚めるまで、拙僧が時間稼ぎをせねばならんな」

 

 挑む者は仏教徒の丸刈りの僧であり、体格は195センチとかなり大柄で僧と言うより武人であった。片手を添えながら念仏を唱えれば、周囲の大岩やビルの残骸が浮かび上がる。この僧は物体を浮かせる事が出来る念力使いであるのだ。

 

「我が名は嘉承(かしょう)! 殺戮の機械たちよ! 拙僧がお相手いたそう!!」

 

 嘉承と呼ばれた僧は時間稼ぎを行うべく、己の存在を知らしめんと叫べば、その叫び声を聞いたメカブーストは一気に振り返り、雄叫びを上げながら僧に攻撃してくる。

 狙い通りに事が運んだ嘉承は笑みを浮かべ、浮かせた大岩やビルの残骸を向かってくるメカブーストに念力で投げ付けた。凄まじい弾丸の如くの速度で放ったため、数機のメカブーストが大破した。だが、装甲の厚いメカブーストは生きており、嘉承を殺そうとミサイルやレーザーを乱射する。

 

「その程度で拙僧は殺せん! トォーッ!!」

 

 雨あられのミサイルやレーザーに対して嘉承は体格に合わぬ身軽さで空中高く飛翔し、レーザーを高速で動きながら躱しつつ、無数のミサイルを足場にしながらメカブーストへの接近する。

 その動きはもはや人ではない。常人には決死で出来ぬ速度で移動している。だが、これは危険な方法である。一度足を止めれば、流石の嘉承でもバラバラに吹き飛ぶだろう。一瞬の迷いが命取りなのだ。

 そんな一瞬の迷いが死に繋がる移動をまるで慣れているかの如くこなし切り、メカブーストを自分の拳の間合いに捉えた。右腕に念力を込め、正拳突きを俄然のメカブーストへ向けて放つ。足元くらいしかない嘉承の念力がこもった正拳突きを受けたメカブーストは吹き飛んだ。一撃である。たったの一撃で巨大な機会の怪物が吹き飛んだのだ。

 メカブーストを生身で破壊する嘉承に、メカブーストたちは集まり始める。嘉承の読み通りだ。

 

「さて、後は目覚めるまで拙僧が時間を稼ごう。速く目覚めんと、全て破壊し尽くしてしまうぞ。鉄人28号にゲッターよ!」

 

 自分の周りに集まり始めた多数のメカブーストを見ながら、嘉承は鉄人28号やゲッターに早く目覚めねば全て破壊し尽くしてしまうと言いつつ、時間稼ぎの破壊活動を開始した。

 

 

 

「こ、これがゲッター…!?」

 

 一方、嘉承の時間稼ぎに気付かず、地下へと入っていた竜騎とシュンは、遂にゲッターを見付けた。ゲッターの奥には、鉄人28号と呼ばれる巨大なロボットが横たわっている。

 ゲッターロボの姿を初めて見た竜騎は驚愕している。その姿はまさしく、怪物か悪魔その物であった。

 

「畜生、初代ゲーター1でも無けりゃあ、新ゲッター1でもねぇ。ゲッターカオスじゃねぇか…!」

 

 シュンは禍々しいゲッターロボを知っていた。その名もゲッターカオス。名前の通り、混沌が相応しい外見のゲッターロボだ。

 ゲッターロボはそれぞれ三つのマシンが合体するタイプのスーパーロボットであり、三つの内の一つが上になるように合体すれば、それぞれの形態に変更可能。目前に立っているのが汎用型のカオス1なので、残りスピードの2とパワーと水中戦の3がある。三つのマシンは搭乗者が必要であり、三名の搭乗者が必要だ。

 だが、シュンがこのゲッターを見て眉をひそめたのは、彼がゲッターカオスに余り良い思い出が無いようだ。

 

「なんで残念そうな顔してんだ? 巨大ロボットだぜ! あれなら外の化け物共なんぞ、一捻りだぜ!」

 

「あぁ、こいつなら文字通り一捻りだよ。だがな、前にあいつに乗っていた三人は、ゲッター線と一体化しちまったんだ!」

 

「な、なんだってーッ!?」

 

 ゲッターカオスを見て興奮する竜騎を他所に、シュンは余り出すことを懐疑的だ。その訳を直ぐにシュンは明かした。前に乗っていた三名は、ゲッター線に取り込まれたと語る。

 ゲッター線に取り込まれたと聞いた竜騎は驚きの声を上げ、思わずゲッターカオスを見た。視線を向けられたゲッターカオスの周りから緑色のオーラが発生し、二つの眼から瞳が現れ、立ち尽くす竜騎を見る。その目を見た竜騎は、蛇に睨まれた蛙の如く怯み、思わず尻もちを着いてしまった。

 

「こ、こいつ…! 俺を見てやがる…!」

 

「とにかく、ゲッターは駄目だな。俺は奥の鉄人28号に乗って戦う。お前はそこに居ろ」

 

 ゲッターに見られた竜騎の怯えようを見たシュンは自分が鉄人28号に乗って戦う他ないと判断し、余断る古めかしい巨大ロボットの方へ向かった。

 だが、竜騎も男だ。戦える力があると言うのに、戦わずに怯えて隠れるのは自分らしくないと思い、立ち上がってゲッターカオスを睨んだ。そんな彼に、シュンは忠告する。

 

「ムキになって乗ろうとしてんな、お前。言っておくが、安全は保障できないぞ。最悪、前任者たちと同様にゲッター線に取り込まれる可能性もある」

 

 安全は保障しない、最悪な場合は前任者たちと同様にゲッターに取り込まれるかもしれない。

 そう言われた竜騎は、それ以上前に進まなかった。自分でも、今の状況は何が何だか分からないのだ。ここはプロに任せ、素人である自分は邪魔をしないように隠れるのが筋だと思う。

 そんな進めずにいる竜騎にシュンは少し言い過ぎたと思ってか、二度と元の世界に戻るつもりが無いならゲッターに乗って良いと告げた。。

 

「二度と元の世界に戻るつもりが無いって言う覚悟があるなら、乗って良いがな」

 

 その言葉を掛けられた竜騎は、巨大なゲッターカオスを見上げた。

 あれに乗れば、自分は二度と平和で喧嘩に明け暮れた日常には戻れないだろう。だが、自分の生まれ故郷には家族も居なけば、親友や仲間も恋人も居ない。家に帰っても、家財道具だけで誰一人自分の帰りと待つ者は居ないのだ。

 竜騎は一人であった。かつて親友は居たが、仲違いして絶交してしまった。恋人はいたが、前に居た星の統治者の息子に屈辱された挙句、殺された。両親は自分が生まれて直ぐに死んだと聞かされた。身内もテロに巻き込まれ、全員が死んでいる。竜騎は一人だ。故郷へ帰っても、誰一人自分を帰りを待つ者は居ない。

 考えれば、竜騎にはもう自分しか残っていない。そうなれば既に答えは決まっている。ゲッターカオスに乗ると…!

 

「けっ、考えたらもう帰るところもねぇんだ。俺にはもう何も残ってねぇ、帰っても誰も待っていない。だったら…! 俺は! ゲッターに乗って新しい場所に行ってやるぜ! たとえ行く着く先が地獄であろうとも!!」

 

 考えれば元の世界に戻る必要性が無かった竜騎は、乗れば元に戻れないゲッターカオスに乗る決意と覚悟を叫んだ。半ば自暴自棄感溢れるが、竜騎の覚悟は決まっていた。

 少年の口から放たれたその決意と覚悟の叫びを聞いたシュンは思わず心に来たのか、自分が出会ってきた数々の戦士たちを思い出して懐かしく思って感動する。

 

「良い覚悟だ。ヤケクソ感が溢れるが、それでも本物の覚悟と見た。後で降りたいとか言うなよ?」

 

「へっ、降りるかよ。もう地獄であろうが、なんであろうが行く覚悟は出来てんだ。気が変わらねぇ内に、速くゲッターに乗せてくれ!」

 

「応よ。ゲッターの操縦系統はバカでも出来るくらい簡単だ。実際、バカが乗って戦ってたからな」

 

 改めてその覚悟を問えば、竜騎はもう覚悟は出来ていると答える。気が変わらない内にゲッターカオスに乗せてくれと言えば、シュンはゲッターロボはバカでも操縦できると告げ、竜騎を呪われしゲッターカオスに乗せた。

 コクピットは広く、少し背の低い竜騎にはやや大きかったが、問題なく操縦桿やペダルに足が届く。操縦方法は付近に固定された箱の中に入っており、読めばシュンの言う通り竜騎にも容易く操縦が可能なほど簡単であった。読み終えた後、それを元の箱に戻し、操縦席にきちんと座って操縦桿を握ってペダルに足を乗せる。

 

『準備は良いか? こっちのはOKだ』

 

「俺も可能だ。説明書通りに行けば、小学生でも動かせるぜ」

 

『よし、こっちを見ろ。カメラは動かせるか?』

 

「これか」

 

 無線機よりシュンに準備は出来たかを問われれば、竜騎は頷いて答え、カメラをゲッターカオスの背後に横たわっていた鉄人28号に向ける。残骸と思われていたが、元気に動いていた。

 人が乗れないはずの鉄人28号であるが、頭部の辺りを見ると、人が乗ると思われるハッチが増設されている。どうやらシュンがそこに入って、鉄人28号を操縦しているようだ。

 

「よし、俺も! っ!? 動かねぇ! どういうことだ!?」

 

『一度合体を解け。そうすりゃあ動くはずだ!』

 

 自分もゲッターカオスを動かそうとして見たが、動かなかった。計器は正常に動いているが、操縦桿を動かしても、ペダルを踏んでもゲッターカオスは動かない。それを鉄人28号を動かして天井を破壊していたシュンに報告すれば、彼は一度合体を解けと命じる。

 合体機能があることは知っていたが、せっかく最初から合体しているのに、パイロットの居ない残り二機はどうなるんだと竜騎はシュンに問い詰める。

 

「合体を解け? 人が居ない身体と足はどうなるんだ? 俺が乗っているサイコ号しか動かないんじゃないのか?」

 

『良いから解け! 今は誰かさんが暴れてるおかげで、ガイゾック共は来ていない! 地上で合体するんだ! コンピューターが勝手にやってくれる!』

 

「ちっ、カッコよく地下より出て行きたかったのによ! オープンゲット!」

 

 竜騎の問いに、パイロットの居ない二機の合体はコンピューターが自動的にやってくれるので、それが分かった彼は自分が思う登場が出来なかったことを悔しながらゲッターカオスの合体を解いた。

 ゲッターカオスはサイコ号、クレイジー号、クラッシャー号の三つに別れ、竜騎が乗るサイコ号に無人のクレイジー号とクラッシャー号が続いて地上へと飛び出す。

 

「ぐぉぉぉ!? か、身体が引き千切れそうだぁ!!」

 

 凄まじいGを感じた竜騎は身体が引き千切れそうだと叫ぶ。そんな彼が乗る地上へと飛び出し、空高く上がる三つのゲットマシンに、付近にいたメカブーストに気付いて攻撃を始めた。

 

「こんな状況で再合体は…!」

 

『俺が食い止める! その間に合体しろ!』

 

「よっしゃー! ゲッターぁ!!」

 

 雨あられの攻撃であるが、直ぐにその攻撃は止んだ。鉄人28号に乗ったシュンが援護を開始したのだ。周囲のメカブーストを殴り、時には蹴って、首を引き千切って撃破する。

 多数のメカブーストを相手にシュンが乗る鉄人28号が奮戦する中、竜騎は再度のゲッターカオス1の合体に集中する。叫びながら操縦桿を前に押し出せば、サイコ号を先頭にクレイジー号とクラッシャー号が後に続く。

 

「カオス、ワァンンン!!」

 

 竜騎が叫び終えた後、サイコ号の背後にクレイジー号が合体すれば、その背後にクラッシャー号も合体する。すると、三つの合体したマシンはゲッター線の影響で人型へと変わり、最初にあったゲッターカオス1へと変貌を遂げる。

 空で再度合体したゲッターカオス1は自由自在に動かせるようになり、竜騎は興奮と高揚を覚え、戦意が増す。速くこのゲッターカオス1の力を試したいのだ。

 

「ようやく動かせるようになったぜ! しかも手足のように動かせらぁ! さぁ、怪物ども! お礼は倍にしてたっぷりと返してやるぜぇ!!」

 

 自分を殺そうとしていたメカブーストに対し、竜騎は礼は倍にして返すと宣言してから地上に突っ込んだ。まずは真下に居たメカブーストに標的を定めて拳をぶつければ、胴体を貫通する。人間の比ではない巨大ロボによるパンチだ。当然の如くメカブーストは大破する。

 

「フン、ようやく出て来たか。危うい所だった…!」

 

 ようやく出て来たシュンの鉄人28号と竜騎のゲッターカオス1を見て、嘉承は安堵する。流石の嘉承も、幾百ものメカブースト相手は骨が折れるようだ。

 そんな嘉承の命懸けの時間稼ぎが功を奏したように、二体の巨大ロボは多数のメカブーストを破壊し続ける。

 鉄人28号は殴ったり蹴ったり、先と同じように身体の部位を引き千切り、先端に鋭利な棘が付いた尻尾を武器にして戦う。気が付けば、鉄人28号の周りはメカブーストの残骸で溢れていた。

 

「おらぁぁぁ! シャァァァ!!」

 

 一方でのゲッターカオス1は竜騎が喧嘩をするように素手で暴れており、同じくメカブーストの残骸で溢れている。効率が悪いと思ってか、シュンは竜騎にゲッターカオス1の武器を使うように告げる。

 

『おい、武器があることは知っているのか?』

 

「あぁ? そう言えばあったな! これか。ゲッターァトマホォーク!」

 

 シュンに指摘され、武器があったことを思い出せば、竜騎は武器名を叫びながら両肩の射出口よりゲッタートマホークを取り出す。これもゲッター線のおかげか、先端が一瞬にして斧の形となった。両手に斧を持てば、竜騎はそれで次々と襲い掛かるメカブーストを切り裂き続ける。

 やがて地上のメカブーストを全て撃破し尽くせば、残りは上空から攻撃してくる飛行型のメカブーストのみとなった。鉄人28号やゲッターカオス1には飛行能力があるので、空を飛んで地上と同じように暴れるが、効率が悪いので、シュンは竜騎にゲッターカオス1のもう一つの武器を使うように指示を出す。

 

『クソ、面倒くせぇ! 今川竜騎、ゲッタービームを使え!』

 

「ゲッタービーム? 腹のこいつか! ゲッタァービィィィムゥゥゥ!!」

 

 直ぐに分かった竜騎は、技名を叫びながらゲッタービームを使用した。腹の射出口よりゲッター線のビームが放たれれば、周辺に居たメカブーストは一掃された。周囲を見ずに放った為に、鉄人28号は巻き込まれた。思わずゲッタービームを食らい掛けたシュンは竜騎を注意する。

 

『馬鹿野郎が! 気を付けろ!!』

 

「す、済まねぇ! 慣れてなくて」

 

『まぁ良い、敵は退却したようだ』

 

 注意されて竜騎が謝れば、シュンはガイゾックが退却していくのを確認する。

 予想外の鉄人28号とゲッターカオス1の出現に、ブッチャーは大いに慌てて退却命令を出したのだ。

 

「ぶ、ブッチャー様! 鉄人28号とゲッターロボです! あ、あの二機にメカブーストの大半を破壊されてしまいました!」

 

「て、鉄人28号にゲッターロボ!? まずい! 退却、退却じゃぁぁぁ!!」

 

 部下からの報告で鉄人28号とゲッターカオス1の存在を知り、今度は自分が消されると思ったブッチャーは慌てる余り椅子から転げ落ち、退却命令を出した。その指示に応じ、惑星イマガワに展開していた全てのメカブーストは退却する。

 

「俺たち、勝ったのか…?」

 

『あぁ、今のところはな。後の二人は生きてるかな』

 

 ゲッターに乗った竜騎の初陣が勝利に終わったと告げれば、シュンは残り二名が生きているかどうか心配になる。

 

 竜騎と目覚めたシュンの戦いは、まだ始まったばかりだ…。




割と長くなってしまった。

次はゲッターカオス2のパイロット登場に戦闘。

募集キャラは、出るかな?

二つ目の読者参加型はどっちにしたい?

  • ガンダム宇宙世紀(0083)
  • 無限戦争、SEEDのオーブ戦みたいな奴
  • 二度転生のデグ様の過去
  • 艦艇。ただし、WW2の艦艇
  • 狂機戦争だけにしろ!
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