ウルトラマンと宇宙戦艦ヤマトが好きで、今回は思い付きではありますが小説を書いてみる事にいたしました。
初めての執筆ですので拙い所も多々有るかとは思いますが、少しでも楽しんでいただければ幸いに思います。
今、一つの勝負の決着がつこうとしていた。
憎き星を滅ぼさんと強大な力を振りかざし、全宇宙に恐怖と混沌を振りまいてきた《銀河皇帝 カイザーベリアル》
平行宇宙から悪を追ってたった一人時空を超え、遍く生命を救わんという志を胸に抱いて戦い抜いてきた若き光の戦士《ウルトラマンゼロ》
惑星エスメラルダの軌道上に鎮座する、ベリアル銀河帝国が誇る惑星規模の巨大宇宙船、帝都要塞マレブランデスの地表で両者が激戦を繰り広げる。
貯蔵されていた全てのエメラル鉱石を吸収し、そのエネルギーによりウルトラ戦士が小人に見える程の異形の巨大怪獣と化したベリアルが、全てを滅ぼさんとその口を開く。
ベリアルの背中を突き破るように生えたエメラル鉱石の結晶がスパークし、自分に逆らう者すべてへと向けられた嘲笑のように吊り上がったその口に、巨大なエネルギーが溜まる。
そして鬼気迫る状況の中、ベリアルに挑む勇敢な戦士達。
自由を愛し、それを侵そうとする者は何人たりとも許さない《炎の戦士 グレンファイヤー》
エスメラルダ王家を守る為に尽くしてきた気高き守護騎士《鏡の騎士 ミラーナイト》
王家に代々伝わる伝説の宇宙船、その正体は鋼の体を持つ戦士《鋼鉄の武人 ジャンボット》
彼らはベリアルの周りを飛び回りつつ攻撃を繰り出すが、鬱陶しそうに跳ねのけるその姿からは、まるでダメージを受けているようには見えない。
だが、彼ら三人の目的を達するには充分であった。
ベリアルの光線がウルトラマンゼロを貫くと同時に、空間に亀裂が入り砕け散る。
だが、そこに標的として存在していたはずのウルトラマンゼロは居らず、何も無い宇宙空間だけがそこに有った。
ミラーナイトが鏡で作った囮、そうベリアルが気づいた時にはもう遅かった。
「ベリアル、受けてみろ!」
背後へと振り返ったベリアルが目にしたのは、眩く輝く宿敵の姿。
数々の苦難を乗り越え、どんな絶望にも心折れず立ち向かった戦士に、伝説の超人《ウルトラマンノア》が授けた聖なる白銀の鎧《ウルティメイトイージス》
それを弓のように構え、鋭く光り輝く眼差しでこちらを見据える姿。
「これがっ、俺達のっ、光だぁぁぁっ!!」
仲間達が時間を稼いでくれた事で、十分なエネルギーをチャージされたウルティメイトイージスは、ゼロの手から離れてベリアルのもとへと飛翔して行く。
そして回避する間も無くベリアルへと直撃し、それは帝国を終焉へと導く致命的な一撃となった。
「ゼェェェェロォォォォォッ!!!!」
ウルティメイトイージスがベリアルのカラータイマーを貫き、再度ウルトラマンゼロに野望を阻止された怒りと、自身が消滅する激痛に悶え、呪詛の叫びを上げるベリアル。
その体は見る見るうちに崩壊し、やがて体内のエメラル鉱石のエネルギーを維持できなくなった事で大爆発を起こした。
惑星すら崩壊に導く程のエネルギーは凄まじく、帝都要塞マレブランデスや周囲の帝国艦隊を巻き込み消滅していった。
宇宙を支配した悪の帝国は、ここに滅びを迎えたのである。
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「終わったか……」
爆発に巻き込まれないように、いち早く退避させた戦艦の艦橋で、俺はマレブランデスが崩壊していく光景を見ながら一人ため息をつく。
色々あってベリアル銀河帝国軍の技術将校になってから、それこそ馬車馬の如く働き続けてきた。けれどそれもこれで終わり、後は反ベリアル連合側へと投降すれば、全てが丸く収まる。
元から母星を襲わないという交換条件の下で協力していたのだ。悪いようにはされないだろう。
「思えば
ここに至るまでの様々な出来事を思い出し、俺は艦長席を思い切り寝かせた。
どうせこの艦はAI制御で俺一人しか乗っていないのだ。少しぐらいだらけても何も言われまい。
目をつむり、これまでの人生に思いをはせる。
転生という形で、人ならざる時を生きてきた奇妙な人生を……
次からは過去編の予定です。
主人公はどのようにな人生を歩んできたのか、
その誕生から銀河帝国の将校に至るまでを書いていきます。