悪の帝国のテクノクラート   作:トラクシオン

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普段から拙著『悪の帝国のテクノクラート』を応援して下さる皆々様、本当にありがとうございます。
やはり皆々様の高評価や応援の声が、約2年を超える著作活動への一番の活力であり、億千金にも等しい宝物だと思っております。

という事で、2周年を迎えた記念に今回は執筆したのは、今後の展開を暗示する予告編です。

ベリアル銀河帝国編が終わった後はウルトラマンジード編に移行する予定ですが、
この予告編はベリアル銀河帝国の原作が終わり、ウルトラマンジード編へと移るまでの間の話。

つまりはプロローグである【帝国の黄昏】の後の展開を予告する物です。

とはいえ、実質的には予告編というよりも、今後の展開を暗示するコンセプトとしての意味合いが強い文章なので、改変等は有るかもしれません。
それとネタバレ防止の為に、一部表現をぼかしたりして書いております。

その辺はご了承ください。


予告編【黄昏の向こう】

壁面に木彫りの繊細な細工が施され、天井からは照明による暖色の光が照らしだす、瀟洒でクラシカルなアールデコ調の室内。

重厚な長テーブルの上に、鮮やかな花が生けられた花瓶と、喉を潤す為の水が入ったクリスタルガラス製のピッチャーとタンブラーグラスがズラリと並ぶ。

 

そんな落ち着いた内装の中、俺は落ち着かない気持ちを深呼吸で抑えつつ、少しでも気分を落ち着けようと天井まで達する明かり取りを兼ねた大窓の外を見るが、数秒の後にその行動の無意味さを悟った。

だって、木漏れ日が溢れる森林とかならともかく、溶岩が噴き出す火山の火孔が延々と続く生命の一つも見られないような光景に、落ち着く要素なんて何処に有るのだろうか?

 

すぐさま俺はレースのカーテンを閉めた。

そして、偶然にもカーテンを閉めたと同時に響くノック音。

 

覚悟を決めるしか無いか……

俺は笑顔を作り、来客を迎える事にする。

 

「入りたまえ、鍵は掛けていない」

 

俺がそう言うと共に、《ガチャリ》とドアが開く。

 

宇宙警備隊大隊長『ウルトラの父』

ウルトラ6兄弟『ゾフィー、ウルトラマン、ウルトラセブン、ジャック、エース、タロウ』

ウルティメイトフォースゼロのリーダー『ウルトラマンゼロ』

惑星エスメラルダ王国『エメラナ・ルルド・エスメラルダ第二王女』

炎の海賊首領にして、旗艦アバンギャルド号船長『ガル、ギル、グル』

 

その他、主要な団体の代表としては惑星アヌー、二次元人、レジスタンスの主要人物が、

ゼロやエメラナと共に勇敢にベリアル軍と戦い、その功績からオブザーバーとしてではあるが会議への参加を許可されたランとナオ兄弟が入室して来る

 

その顔ぶれと、此方へ向ける視線の険しさを見て一瞬卒倒しそうになるも、俺は精いっぱいの笑顔で彼らを迎えた。

 

「ようこそ、【惑星シュトラバーゼ】へ」

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

『気を付ける事だな、奴の覚悟(狂気)には』

 

「クソッ!!」

 

苛立ちと共に振り下ろされた――――の手がテーブルを打ち据え、《バンッ!!》という打撃音が室内に響く。

ここに来て、ようやく――――が今際の際に吐いた捨て台詞の意味を悟った。

 

「我が父は神にも等しい存在、止めるとなれば、相応の犠牲を覚悟するしか無い」

 

恩人ではあるものの、他人事のようにそんな事をのたまう――――に、――――は更なる苛立ちを感じて舌打ちをする。

 

だが、間違ってはいない。

全てを超越する力を持つ奴に打ち勝つのは、生半可な事では無い。

 

それでも、自分達はやらなければならないのだ。

 

今、この宇宙は破滅へのカウントダウンを刻み始めた。

皆を救う為には奴を止めてみせる。

神にも等しい――――を。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――

 

 

 

 

 

ああ、全てが崩れていく。

私が積み上げた全てが、愛が、希望が、全て……

 

「私は、私は救いたかっただけなのに……」

「……もう、やめろ」

 

呆然とする俺の背後から、まるで諭すかのように語り掛けて来る――――の声。

普段の勝気な性格や不敵さが嘘のように、その声からは隠し切れない疲労と憔悴が滲み出ている。

 

「お前の企みは、ここまでだ、もう十分だろ?」

 

「終わりにしよう」と俺を諭す声も、俺の心には微塵も響かない。

故郷の皆と、明るいの明日を迎える為に、ここまでやったのだ。

口汚く罵られようと、人非人扱いされようと。

 

それなのに、全てが……

 

《ズズンッ!!》

 

「何だ!?」

 

突然の揺れに、――――は周囲を見渡しながら困惑する。

 

ああ、発動してしまったか、全てを終焉へと導く物が。

部屋内に真っ赤な閃光が迸る……絶望から、憎悪へと変わる俺の心を映し出すかのように。

 

「フフフ……アッハッハッハッ!!」

「!?」

 

突然の高笑いに、困惑したようにこちらを見て来る――――の姿が目に入るが、もうどうだっていい。

全てを、全てを終わらせてやろう。

 

「やめろぉぉぉぉっ!!」

 

俺がやろうとしている事を悟ったのか、――――が必死になって此方へと駆け寄って来る。

だが、もう遅い。

俺は見せびらかすように両腕を広げ、高らかに叫んだ。




今後の展開をご期待下されば幸いです。
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