【募】こんな小説を書けこの野郎【リクエスト】 作:hasegawa&friends
――――ツェン!!(とぉッ!!)
※観覧注意!!※
これはコメディじゃないヨ! 気を付けてネ!
◆前回のあらすじ◆
やぁぼくパスタくんだよ☆
「 ぎゃあああぁぁぁーーー!! うわああああああああああああッッ!?!?!? 」
「ちょ……待ッ?! なんでぼくを茹ッ……!? ぎゃああああああああああああ!!!!」
「……ごっ、殺じでぇッ! こ゛ろ゛し゛て゛く゛れ゛ぇぇぇえええーーーッッ!!!!」
☆第二話☆
やぁぼくパスタくんだよ☆
今ぼくは、地獄の釜の如き熱湯で茹でられ、身体中が赤く焼け爛れた状態で、お皿に盛られているよ♪
「……殺してやるッ……ぜったいに殺してやるッ……」
「生きたまま生皮を剥ぎ……、その剥き出しの肉に荒塩を擦り込りこみ……、口から焼けた鉄を流し込んでやる……」
「許さんぞ人間共、皆殺しだ……。
未来永劫、この魂が尽き果てる時まで呪い倒し、必ずやその血を絶やしてやる……。
六道を踏みしめ……、黄泉平坂の業火に焼かれろ……。
この世にひり出されて来たことを後悔し、凄惨な末路を迎えるが良いッッ……!
怨怨怨怨怨怨怨……!」
「い、いやッ……!? いやだッ! いやあああああああああああああッッ!!!!」
「……食べないでッ! ぼくを食べないでぇぇええッッ!!
いっ、痛い!! 痛いよッ!! 痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いッッ!! あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
「せっ、せめて殺ッッ……!! 殺してくッ……!!!!
――――た゛へ゛な゛い゛て゛く゛れ゛ぇぇぇええええーーーーーーーッッ!!!!」
☆第3話☆
こんにちは、パスタくんの母です♪ ごきげんよう☆
「あのぅ……すいません。
こちらに私の息子が居ると聞いて、やって来たのですが……」
「息子は、元気していますか……? 風邪などひいておりませんか……?
あの子、昔から身体が弱かったから……。とても心配で……。
大切な息子なのです」
「……えっ? ここに入れば良いんですか……? このお鍋の中に……?
でもこれ、すごくボコボコ煮立っていますし……。どこにも息子の姿なんて見えな……」
「 きッッッ――――キャアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!! 」
「あああああッ! 熱ッッ!?!? あつっ!?!?! ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッッ!!!!」
「なっ……なんで押しッ?!?! なぜわたくしを殺そッ……!?!?!?
イヤァァァアアアア!!!! ああああああああああああ!!
助けッッ!! たすけてぇぇぇえええ!!!! 貴方ぁぁぁぁああああああッッッッ!!!!」
「ごっ……殺じでぇぇッ!?!?
――――こ゛ろ゛し゛て゛く゛れ゛ぇぇぇえええーーーッッ!!!!」
☆第4話☆
やぁぼく、パスタくんブラザー☆
いま3才の妹と共に、家でお兄ちゃんとお母さんの帰りを待っているよ♪
「ねぇおにいちゃん……? おかあさんはいつ、かえってくるの?」
「もうすぐさ。もう少ししたら、おっきいお兄ちゃんを連れて、家に帰って来るさ」
「でもおにいちゃん……? きのうもおんなじこと、いってたよ?
ほんとうにおかあさんたち、かえってくるのかな……?」
「だっ、大丈夫だってパーちゃん! 心配すんなよっ!
おっきいお兄ちゃん、ちゃんと帰って来るって、そう言ってたじゃんかっ!
たくさんお金を稼いで、ぼくらに美味しい物を食べさせてくれるって、約束してたじゃんか!」
「うん、そうだね……。でもパーちゃんね?
もうにどと、おっきいおにいちゃんにあえないような、そんなきがするの――――」
☆第5話☆
やぁ俺、パスタくんファザー☆
いま煮えくり返る鍋の、すぐ前に立っているぞ♪
「こ……ここに飛び込めば、本当に娘は助けて貰えるんですねッ……!?」
「俺が身代わりになればッ……!
本当に家族のことはッ……、助けて頂けるんですね……!? 本当にッ……!?」
「えっ……ガッッ?!?! うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
「ああああぁぁぁぁあああああ!! あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッッ!?!?!?」
「いやぁ! あーーッ! あああーーーーッッッ!!!!
ごっ……殺じでぇぇえええッ!?!?
――――こ゛ろ゛し゛て゛く゛れ゛ぇぇぇえええーーーッッ!!!!」
☆最終話☆
やぁぼくパスタくんだよ☆
今ね? とっても温かいお風呂に入っているよ♪
煮え滾る熱湯により、どんどん身体が溶解していくのを感じる。
細胞組織が壊れ、身体が機能を失い、もう思考さえも朧げだ――――
だが俺は太麺タイプで、茹で時間は15分。
ゆえに他のヤツラより、長く意識が残る。
耐え難い苦しみを味わいながら、それでも気を失う事さえ許されず、生き地獄を味わうハメとなった。
もう動けない。何も出来ない。なにも考えられない。
ただこの身は、熱湯のボコボコした気泡に揺らされながら、水の中を揺蕩うのみの存在。
なぜここに来たかも、なぜ産まれたのかも、なぜ生きてきたかも……すでに俺には関係ない話。
だってもうすぐ、俺は死ぬんだろうから。
「……生きたぁい……。生きていたぁい……」
そんな声が漏れるも、いま水の中。声にならずにゴボゴボいうばかり。
最後の言葉さえ、人生最後の意思さえも、残すことが出来ない。
「茹っ……茹でな……………………茹でないで……」
願いは届かず、水泡の中に消える。
死ぬのは良い。誰しもいつか死ぬんだ。……だがこれほどの苦しみの中、ひとり孤独に死んでいく事が、耐え難かった。
誰かに、手を握って欲しかった。
「へへっ……。生まれ変わったら、何になろうかなぁ……?」
そんな事を、ふと考えてみる。
もうすぐ俺は茹で上がり、そして人の子の口膣内で、噛み砕かれるだろう。
だが今、この瞬間だけは、自由が許されている。
この僅かな、ちっぽけなつまらない数分間だけは、俺だけの物だ。
「けど……、やっぱりパスタかなぁ……?
生まれ変わっても、ぼく……パスタになりたいや――――」
生きて、生きて、生きて。
生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて、生きて。
そしていつか生まれ変わって、また貴方と出会う。
君が大好きなカルボナーラとして、また食卓に並ぶね♪
「……いやぁぁぁああああああああああ!!!
たっ……ッ! 食べないでぇぇええッッ!!」
「いっ、痛い!! 痛いよッ!! 痛い痛い痛い痛いッッ!!
――――く゛わ゛な゛い゛て゛く゛れ゛ぇぇぇええええーーーーーーーッッ!!!!」
◆スペシャルサンクス◆
天爛 大輪愛さま♪
PS
沢山のリクエストを頂き、ありがとう御座いました!
そして読んでくれた全ての皆様に、心からの感謝を☆
hasegawa https://syosetu.org/user/141406/