【募】こんな小説を書けこの野郎【リクエスト】   作:hasegawa&friends

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 ――――エキシビション! その5。

 今回のお題はこちら↓



 ◆ ◆ ◆


 この作品は【クジ引き小説】です。
 テーマや、ジャンルや、原作名などを書いたカードの中から、ランダムで一枚づつ引いて頂き、それによって書く内容を決める~という手法でやってみました。

 今回のお題は【ナウシカ×はじめの一歩で、エロネタがテーマの、アクセルべた踏みなカオス小説】


※キャラ崩壊注意!
 一応は原作を元に書いていますが、()()()()()()()()()()()()()()()()(キッパリ)






童貞クンいらっしゃい♡ 白衣の天使ドスケベ久美ちゃんと行くマジックミラー号、with風の谷のナウシカ (甲乙さまご提案)

 

 

 

 

 ランラン、ランラララ、ランランラー♪

 ラン、ランラララー♪

 

 

『ナウシカ――――ナウシカ』

 

 これは、彼女の最古の記憶。

 まだ幼かった頃に聞いた、在りし日の父の、あたたかな声。

 遠くから私を呼んでいる声。

 

『さぁナウシカよ、おいで――――』

 

 言われるままに、父のトリウマに乗る。*1

 けれど、大好きなお父さんの膝にいるというのに、ナウシカの表情は冴えない。

 それどころか、どんどん心が不安の色に染まっていく。

 

 王族である父が引き連れている、この仰々しい行列。

 自らの母を始めとし、多くの大人達が、ゾロゾロと付き従っているのが見える。

 みんな顔見知りの優しい人達。この谷に住む者達だ。

 

 だがナウシカは、いま行列が進んでいる方向から、彼らがどこへ向かっているのかを察し、そのあどけない表情を硬くする。

 とても、とても嫌な予感がしたから。

 

『いやっ……。私そっちにいきたくない。いきたくないの……』

 

 

 

 ランラン、ランラララ、ランランラー♪

 ラン、ランラララー♪

 

 

 

『きちゃダメぇ~~っ!』

 

 身をよじり、逃げ出す。

 目的地に到着し、足を止めたトリウマの背から、ナウシカが飛び降りる。そのまま勢いよく駆け出していった。

 

 草原を走る。小さな身体を一生懸命に動かし、大人達から逃げる。

 しかし、まだ子供であるナウシカの足では、とても彼らを振り切ることは出来ない。

 大人達がナウシカを追う。ワラワラと群がり、容赦なく追い立てていった。

 

『なんにもいないわっ。なんにもいないったらぁ……!』

 

 やがて森の一角に追い詰められたナウシカは、必死で大人達に言い募った。

 こちらに向けて手をのばす、沢山の大人達から、何かを隠すように。

 身を呈して、その小さな身体で……何かを懸命に守っているかように。

 

『あぁっ!? 出て来ちゃダメっ……!』

 

 そんな彼女を余所に、今この子が背にしている“白い箱らしき物体”から、何人かの男女がゾロゾロと出て来る。

 おっ、何だ何だ? どうしたどうした?

 そうキョトンとした顔の()()()()()が、この場に姿を現したのだ。

 

『ジル様……ペジテ企画の者達です』

 

『“マジックミラー号”。やはりこの地に入り込んでいたか……』

 

 臣下であるミトと、父であるジルが、ウムムと沈痛な面持ちで唸る。

 ついに風の谷にも、()()()()()()()()()()()()()()()。こんなトコでおっぱじめやがって。まっ昼間から……と。

 

『どきなさいナウシカ。邪魔をするんじゃない』

 

『だめっ! なんにもわるいこと、してないっ!』

 

 いや、こいつらAVの撮影してるからね? 無許可だからね? 公然猥褻罪だよ。

 ナウシカは「いやいや!」とブンブン首を振っているが、いったい何故こんなヤツラを庇うのだろう? そんな必要がどこに?

 姫さまのとてつもない聖女っぷりに、谷の者達は舌を巻く。末恐ろしい娘だと。

 とりあえずジル様が、「ワシらとコイツ等は、同じ世界には住めないのだよ(?)」とか言って、引き剥がしたけれど。

 

『――――おねがいっ! ころさないでっ! おねがぁい!』

 

 やがて、ナウシカが泣きながら懇願する中、「オラとっとと歩きやがれ」とばかりに、ペジテ企画の者達を連行。

 先ほどまでしっぽりいっていたと思わしき女優さんと、無駄にムキムキなAV男優、そしてカメラや機材を携えた人達が、「ずーん」としょんぼりした顔でこの場を去って行った。

 

 ランラン、ランラララ、ランランラー♪

 ラン、ランラララー♪

 

『ころさないでぇ! おねがぁい……! えーんえーん!』

 

 いや……、いくら余所の土地で破廉恥行為に耽るクソ野郎共とはいえ、殺したりはしないのだが。

 ちゃんとこの谷の法に則って、然るべき処置をする所存である。多分ちょっとした罰金で済むと思うし。

 

 

 ワケも分からず泣く、悲痛な幼子の声。

 とても恥ずかしい罪で捕まる、情けない大人達。

 そして、「なんだコレ」みたいな冷めた顔をしてる、風の谷の者達――――

 

 この不思議な光景と、よく分からない世界観は、忘れがたき幼少期の思い出として、ナウシカの胸に刻まれたのだった。

 

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

「あー、幕之内さんの事を考えると身体が火照るわー。汗ばむわぁ~」ウッフーン

 

 その日、夜勤明けでテンションがおかしくなっている間柴久美は、何気ない足取りでテクテクと駅のホームを歩いていた。

 

「フェザー級という57㎏そこそこの体重なのに、あんなにマッソーなんてどうかしてるよ。私を誘ってるとしか思えないもん。

 いつになったら幕之内さん、私の若くて瑞々しい肉体を、八の字運動で前後してくれるのかな?

 夜のデンプシーロールをかまして欲しいもんだよ、まったく」

 

 腰のあたりに添えた左腕を、振り子のようにブンブン動かす。

 実の兄よろしくのフリッカージャブを繰り出ししつつ、久美はいつかやってくるであろう二人の初夜に想いを馳せる。まだ見ぬ一歩くんの一歩くん(意味深)を思い描く。

 

 いったい知り合ってから何年経ってると思ってるんだ。

 もう30年以上も“友達以上恋人未満”やってるじゃない。

 とっとと押し倒せというのだ、あの照れ屋さんめ。

 

「幕之内さん骨折したらいいのに。両腕粉砕骨折したらいいのに。

 また入院してくれれば、私が付きっ切りでお世話してあげるのに……。

 もうっ! なんの為に看護学校出たと思ってるの?

 私ナースだよ? エロスの権化なんだよ?」(※個人の印象です)

 

 こちとら街のセックス・シンボルだぞ。泣く子も黙るナースさんだぞ。

 ほんと幕之内さんったら失礼しちゃうよ! ぷんぷん☆

 

 こんど剃毛してやるからな。無意味にチンコの毛ぜんぶ剃ってやるからな、あんにゃろう。

 それで思わずピーンとおっきして「あら幕之内さん、ガゼルパンチしちゃってますよ♪(はぁと)」とか言われちゃえば良いのよ。

 私「まっくのっうち! まっくのっうち!」って手拍子してあげるよ。「がんばれ♥ がんばれ♥」みたく。

 

 倒れても倒れても、何度でも立ち上がるという、幕之内さんのタフネス・ボディ。

 果たしてそれは()()()()()()()()()()()()、私が確かめてあげるよ。

 不屈の闘志とやらを見せてごらんよ。12ラウンドまでね! ウケケケケ!

 

 

 そんなアホな事を考えつつ、久美はホームへやって来た電車に乗り込んだ。

 今は通勤ラッシュの時間帯だが、久美が乗るのは“下り”の電車なので、いつもさして込んではいない。

 だが今日は運悪く、どういうワケだが座席は全て埋まっているようだ。キョロキョロと車内を見渡すも、どこにも座れそうな所が見当たらなかった。

 

 看護師という激務、しかも夜通し働いて来た後なので、とても疲れているのだけれど……。

 久美は「ふぅ」とため息をついてから、仕方なしに吊り革に手をかけ、暫しのあいだ電車に揺られるのだった。

 あいうぉん、とぅーだい、ろすとまいっ♪

 あいうぉん、とぅーだい、ろすとまいっ♪

 

 

 

(はっ……!? 誰かが私のおしりを、サワサワとまさぐっているわっ!)

 

 ふいに、久美は気づく。臀部のあたりに違和感を感じたのだ。

 

(いくらエロが服着て歩いてるような私とて! 花も恥じらう年頃の、ムッツリ淫乱ドスケベナースだからって! まさか頑張って働いた夜勤明けに痴漢に遭うだなんて!

 人が機嫌よく“はじめの一歩OP”を脳内で熱唱してる所に、おしりを触ってくるだなんて!

 これはあまりの仕打ちだよっ! 神も仏もあったもんじゃないよ! Bloody Hell(こんちきしょう)!)

 

 エロければ良いってモンじゃない。この間柴久美、そんな安い女に非ず。

 連載開始以来、30年以上も純潔を貫いてきたこの身体は、決して誰とも知れない者に触らせる為にあるのではない! 他ならぬ幕之内さんの為に取ってあるんだから!

 

 今もサワサワと感じる、くすぐったい感覚。

 触れるか触れないか、「気のせいかな?」と疑ってしまいそうになる位の、絶妙な力加減。

 だがそれは決して偶然ではなく、止むことなく延々と続いていく。

 被害者であるこちらの出方を探るかのような、ギリギリ怒られない範囲、そして何かあれば「つーん」と知らん顔出来る程度の、軽い感触でおしりをタッチされているのが分かる。

 有り体に言って、とても“手慣れた”手つきだ。

 

 卑劣っ! なんて卑怯なのっ!

 か弱い女の子が、恐怖のあまり声を出せないであろう事を見越して、えっちなイタズラするだなんて!

 こちとらマガジンの看板たる作品のヒロイン! いくら30年以上も身体を持て余しているからって、このSBS*2を痴漢の好きにさせるワケにはいかないっ! そんな事は天が許さないっ!

 

(このド腐れがァァーッ! この私を間柴了の妹と知っての狼藉かァァーッ!!

 どんな顔してるのか見てあげるよっ! ホーリーファァァーック!!!!)

 

 ド低能のチンポ野郎ッ! こいつのチンコにチョッピング・ライトを叩き込んでやるわ! 力を貸してお兄ちゃん!

 そうファックファック言いながら勇気を振り絞った久美が、〈キッ!〉と鋭い目で背後を振り向く。

 けれど。

 

(……へっ?)

 

 想像していた物は、そこに無かった。

 いや確かにお尻は触られているし、痴漢さんも目の前にいるのだが……。でも久美が思っていたのとは、だいぶ違ったのだ。

 

 さわさわ、スリスリ。

 今も感じる、くすぐったい感触。絶え間なくおしりを触られているという、確固たる事実。

 だがそれをしているのは、自分とそう変わらない年頃の、“麗しい女性”であった。

 

 

「あの……()()()()()()()()?」

 

 

 つい、訊ねてしまう。

 真顔で。抑揚の無い声で。今こちらのおしりを触っている女の子に対して。

 

 何しとんのじゃコラァ! とは言わなかった。

 だってケツ触ってんのは汚いオッサンじゃなく、綺麗な女の人だったのだから。怒りは湧いてこない。

 ただただ「何故?」とビックリするばかりだ。

 

 なんで貴方、痴漢なんてしてるの? 女の子なのに。

 何を思うよりも、真っ先にそう疑問が湧き、思わず普通に訊いてしまったのだった。

 ――――どういう事ですか? と。

 

 

「えっと、聞いてます?

 なんでまだ続けてるんですか。いっかい話をですね……?」

 

 今も痴漢さんは、こちらの目を真っすぐ見つめ返しながら、おしりをまさぐり続けている。

 肩で揃えた栗色の髪。整った美しい顔立ち。母性を感じさせる豊かなバスト。

 そんな魅力的な女の子が……、あたかもキツネリスに指を噛まれてしまった時のような、慈愛に満ちた柔らかな笑みを浮かべている。

 

 

「ほら――――怖くない」サワサワ

 

「何がですか」

 

 

 

 

 この優し気な表情は、レズ特有の笑みなのか。こんな聖女みたいな顔しといて、クレイジーサイコレズか。

 久美は背筋にうすら寒いものを感じつつ、あと一駅分ばかり、おしりを撫でられるのだった。

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

「私は、風の谷のナウシカ。

 よろしくね久美ちゃん。うふふ♪」

 

 駅に着いた途端、久美は突然グイッと手を引っ張られ、そのままメーヴェで拉致られてしまった。

 こいつを鉄道警察に突き出してやろうと考えていたのだが、それをする間もなく連れ去られてしまい、今二人はどこぞの公園を、並んでテクテク歩いている所である。

 

「久美ちゃんは、とってもキュートはおしりをしてるのね。

 きっと丈夫な赤ちゃんが産めるわ。スポーンといけるわ」

 

「そんな事より、何してるんですか貴方?

 痴漢した挙句、私をどこへ連れてこうと言うんですか」

 

「自分が怖いっ……! 憎しみに駆られて、何をするか分からないッ……!!」

 

「何その迫真の演技。

 そんな事したって駄目です」

 

 島本須美ボイスの無駄遣い。情緒不安定か。

 大人しく刑に服して下さいよクソレズさん、と久美が言うが、彼女にはまったく耳を傾ける様子が無い。

 機嫌良さそうに「♪~」とスキップしていた。とってもおおらかでマイペース。

 

「ちょっと……引っ張らないで下さいよっ! 歩きます! 歩きますからっ!

 どこ行くんですかナウシカさーん!」

 

「久美ちゃんに是非見て貰いたい物があるの。私の秘密の部屋♪」

 

 みんなには内緒なの。怖がるといけないから。

 そうニッコニコしながら、久美の手を引いて歩いていく。

 

 というか、さっき会ったばかりの赤の他人に、いったい何をしてるんだろうこの人は?

 朗らかな人柄だが、この有無を言わせぬ勢いよ。めっちゃグイグイ来るじゃないか。

 まぁ痴漢されはしたものの、久美にもこの人が「悪い人じゃなさそう」というのは分かるし。

 慈愛というか、母性というか、どこか人を安心させるようなオーラを感じるのだ。このナウシカという女の子には。

 なので、なんかよく分からないながらも、なし崩し的にここまで付いて来ちゃった久美なのである。

 

「ほら、着いたわ久美ちゃん。中に入りましょう♪」

 

「?」

 

 やがて二人は目的地に到着。その足を止める。

 いま久美の目の前にあるのは、アンモナイトとかの化石を連想させるような見た目の、巨大な“蟲”のような物体だった。

 

「えっと……これは?」

 

「移動型スタジオ、“風の谷”よ。

 今日はここで撮影をおこなうわ♪」

 

 ちょっとしたキャンピングカー程もある大きさ。まごう事なき王蟲その物のデザイン。

 だがこれは、れっきとした乗り物であり、中の空間にはちゃんと運転席もあれば、撮影用のスタジオも備わっている。

 ちなみにだが、王蟲の殻にあたる外装は、その全面が特殊な細工がされたガラスとなっており、透明だ。

 まるで壁など無いかのように、中から外の様子を窺うことが出来る。

 まぁそれとは逆に、()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 これぞ、王蟲型AV撮影スタジオ――――その名もマジックミラー号“風の谷”である。

 

「この度、我が風の谷でも、トルメキア公国に対抗すべく、A()V()()()()()()()()()()()()

 さぁ久美ちゃん、今から企画の内容を説明するから、この台本に目を通しt

 

「嫌です」キッパリ

 

 フゥー! 君かわうぃーねーぃ♪

 そう煽てられてノコノコ付いて来たら、AVの撮影現場だったで御座る。

 久美は「お疲れっしたー」とばかりに床から腰を上げるが、ナウシカに「まぁまぁ♪」とグイッと引っぱられ、再びストンと腰を降ろす。

 やだこの人、めっちゃ力強い。強引。

 

「ナウシカさん、何考えてるんですか。

 いくら私が現役エロかわナースだからって、いきなりAV出演とか……」

 

「静かに、動かないで」

 

 苦言を軽く受け流しながら、ナウシカはおもむろに久美の服に手をかける。

 止める間もなく、瞬く間にプチプチとボタンを外してしまい、1秒後には久美の胸元があらわに。

 

「ちょ! ナウシカさん……!? 何を!」

 

「じっとしてて」

 

 すると、チラッと久美のおっぱいを確認したナウシカの表情が、見る見る内に歪んでいく。

 辛そうに目を伏せ、「くっ!」と小さく呟いた後、また同じように手早くボタンをはめ、服を元に戻した。

 

「安心して久美ちゃん。世の中いろんな需要があるわ。

 黒乳首だろうが、デカ乳輪だろうが、そういうのが好きな殿方も……」

 

「ぶっ飛ばしますよ? チョッピング・ライトですよ?」 

 

 せっかくカワイイ顔してるのに、こんな残念おっぱいだなんてっ! なんて事なのっ……!

 そうナウシカは辛そうな顔。久美のフリッカーをひょいひょい避けながらではあるが。

 

「当たらないっ……! 全然つかまらないよっ!

 もっと真面目にボクシング観てればよかったっ!」ビュンビュン

 

「王蟲、森へお帰り。ここはお前の世界じゃないのよ」

 

 ワケの分からん事を言いつつ、パンチを避け続ける。ふてぶてしいまでに、全く当たる気配が無かった。

 というか久美は、一歩や兄の試合をちゃんと見ていなかったせいで、AV出演する羽目となるのか。にわかボクシングでは、ナウシカを止めること能わず。相手はリアルに何人も殺している女なのだ。

 

「さて久美ちゃん、改めて企画内容を説明するわ。

 風の谷初のAVとなる今作は、今の流行りに習って【素人ナンパ物】にしようと思うの」

 

 題して――――【童貞クンいらっしゃい☆ 白衣の天使ドスケベ久美ちゃんと行くマジックミラー号、with風の谷のナウシカ】よ。

 そうナウシカがあっけらかんと告げる。今ぜーはー息を切らしている久美に対して。風の谷の姫はマイペースであった。

 

「このMM号という物からも分かる通り、風の谷の人達は、()()()()()()()()()()

 隙あらば裸になりたい、恥ずかしい私を見て欲しい、お外でエッチしたい。

 そんな願望を誰しもが抱えながら、風と共に生きているのよ♪」

 

「そこに童貞クンをナンパして、筆おろしを行うという要素が加わるの。

 ちょっとしたオネショタだったり、童貞ゆえの早漏だったり、彼女持ちの男性に対するNTRだったり……様々な性癖へのアプローチが可能になっているわ」

 

「本当は“辺境一のAV男優”と名高きユパ様に、お相手役をお願いしようかと思ったけど……。でも出演料の問題とかあってね? 一流所は高いのよ」

 

「なので、せっかくだし今回は、女優である久美ちゃん自身に、街で素人さんをナンパして来てもらおうかなって♪

 お好きな童貞さんを選んでくれて良いわ♪」ニッコリ

 

 うぉぉぉ! 命を燃やせぇぇぇえええーーッ!!!!

 そう言わんばかりに久美のフリッカーが唸りを上げるが、どれだけパンチが激しさを増そうとも、ナウシカの顔面を捉える事は出来ない。

 彼女のあたかも他人事のような、淡々とした言葉を止めることもだ。

 

「嫌ですよそんなのっ! なんで私なんですかっ!

 そんなのナウシカさんがやればいいじゃないっ!」

 

「ん? 私も一緒にやるつもりよ?

 美女二人で童貞クンを相手するの。『どっちが好き?(はぁと)』って感じで。

 初体験がハーレムプレイだなんて、こんな幸せな童貞喪失は無いでしょう?

 きっと素敵な思い出になるわ♪」

 

 ダブルパイズリとか、おちんちん取り合いっこフェラとか、胸アツよね♪

 あ、そういえばAV会社の女性社員が、無理やりAVデビューさせられる~という趣旨の企画も……。

 そうナウシカが腕組みをしてウンウン唸る。ついに全ての体力を使い果たし、床でくたばっている久美を余所に。平然と。

 

「というか……ナウシカさんって、まだティーンでしょう!?

 ぜったい成人してないじゃないですか!

 AVに出るだなんて、許されるワケないですっ!」

 

「あら、私の故郷にそんな法律は無いわ?

 みんな風のように自由に生きてるのよ」キッパリ

 

「AV撮るとか、出演するとかぁ!

 どれだけビッチなんですかナウシカさんっ! そんな清楚な雰囲気なのにっ!」

 

「そうね、()()()()()()()()()()()()()()

 自分でも分からない所があるの――――」

 

 きっと過去の自分が見たら、「こんなの私じゃない!」と言うだろう。声を大にして叫ぶハズだ。

 いくらトルメキアを始めとする列強の脅威が迫っているからといって、ウチの谷がすごく貧乏だからといって、なぜ私はこんな事に? AVなんか撮る羽目になったの?

 

 ちなみにであるが、現時点でナウシカさんは、いわゆる“清らかな身体”である。

 谷が滅ぼされちゃう! お金を稼がなきゃ! という切迫した状況ゆえに、だいぶ精神と言動がおかしくなってはいるが……、でもまだ何の経験もない生娘であるので、そこはご安心頂きたく思う。一応。

 

 本当は、せっかく最近“アスベル”という素敵な男の子と知り合ったのだし、彼にお願いしてハジメテを貰ってもらおうかな~、とも思った。AVとかやる前に。

 けれどあの野郎……今ユパ様と一緒に旅に出てやがるのだ。腐海の謎を解き明かすお手伝いなんぞに行ってやがるのだ。こちらの状況も知らずに。

 

 仕方ないのでナウシカは、このたびAV監督兼、女優さん兼、企画立案をするディレクター兼、撮影や製造や販売もこなすマルチなスタッフとして、業界に足を踏み入れたのだ。

 

 道理とか、筋とか、統合性とか、説得力とか、()()()()()()()()()

 とにかくナウシカはAVで一旗あげる事となり、こうしてはじめの一歩のヒロインである久美ちゃんをも巻き込み、今ナンヤカンヤしているのだ。それが全てなのだ。

 

「久美ちゃんには是が非でも、私のAVに出て貰うわ。

 これも谷の人達の為……。辛いだろうけど、今は耐えて頂戴」

 

「なんでですか! 私なんにも関係ないじゃないですか!

 今日会ったばかりなのに! まだLINEの交換すらしてn

 

「ごめんね、貴方の泣き言を聴いている余裕はないの。一緒にAVに出ましょう(閉廷)」

 

 せめて出演料は弾むわ。トリウマ三頭と、ヤギの乳を樽1つ分あげるから。……お金とかは無いけど。

 そう謎の決意を噛みしめたナウシカが、おもむろに懐から“虫笛”を取り出す。

 紐の付いたそれを、空中でヒュンヒュン勢いよく回し始め、鋭い風切り音と共に、どこか不思議な音色を奏でていく。

 

「いま巷で、“催眠物”っていうのが流行っているでしょう?

 私もこの虫笛で、王蟲のみならず、人をも操ることが出来るの。

 ほら久美ちゃん、貴方はだんだん眠くな~る。眠くな~る」ホワンホワン

 

「っ!?!?!?」

 

 映画本編では、蟲を余所へ誘導するのに使っていたが、今日は久美に催眠をかけるのに使用。

 断続的に響く虫笛の音色と、ナウシカの低くて優しい声が、久美を次第に眠りへと誘い、深層意識へと導いていく。

 

 痴漢や拉致どころか、催眠術でAV出演強要。

 いくら谷の皆の為、そして自らもやるとはいえ、風の谷の姫は腐れ外道に落ちた。

 

「うーん。……ZZZ」

 

 やがで、久美の精神は陥落。完全にナウシカの手中に落ちる。

 今の彼女は、目を瞑って項垂れており、ただ無意識下でナウシカの声に耳を傾けるお人形さんの如くの存在だ。

 

「さて久美ちゃん、よくお聴きなさい。――――()()()()()()()()()

 

「ムニャムニャ……はい私はドスケベです♥」コクリコクリ

 

「貴方は今日、AVに出るのを楽しみにして、このMM号にやって来たの。

 童貞クンのおちんちんを搾りたいなんて思う、度し難いドスケベよ」

 

「えへへ……私おちんちん搾るぅ♥ ドスケベですぅ~♥」

 

「おっぱい小さいし、処女だし、なんか乳首も黒ずんでるけど……。

 でもドスケベなのよ久美ちゃん」

 

「私ナースなのに処女ですぅ~。でもドスケベなんですぅ~♥」ムニャムニャ

 

 地獄だ。もう目も当てられない――――

 ちなみにだが、今日は“大晦日”である。

 一年の最後という大切な日に、いったい何をしとんのかと思わざるをえない。死んでしまいたい気持ちだ。

 

「これから貴方は、街に出ていくの。

 恋愛に関する軽いアンケートだと言って、そこらへんにいる男の人に、声をかけなさい。

 そしていくつか質問をし、もし相手が“童貞クン”だと分かったら、甘い言葉で誘ってMM号(ここ)に連れて来て」

 

「はーい、連れてきますぅ~。

 童貞クンを見つけ出しますぅ~♥」

 

「出演交渉とか、その他の準備とかは、ぜんぶ私がやるわ。

 久美ちゃん好みの、カワイイ男の子を選んできてね。

 二人で足腰立たなくなるまで搾ってやりましょう。

 私のAVが完成したら、アスベルに送り付けてやるわ(闇深)」

 

 とりあえず企画概要、説明完了。または洗脳とも言う。

 

「――――良いこと久美ちゃん? 貴方はクズよッ!

 この世で最も劣った生き物よッ!!」

 

「 Sir! わたしはクジュでありましゅ! Sir! 」

 

「――――パパがシーツに作った汚いシミ、その残りカスが貴方よっ!

 メーヴェの閃光弾ひとつ、大ババ様のおむつ一枚、チコの身一個分の価値も無いっ!」

 

「 Sir! わたしは無価値でありましゅ! Sir! 」

 

「バカな患者共のオカズになるか、PCの前で股をイジる事だけが、お前の存在理由(レゾンデトール)だ!

 しかしっ、見事この企画をやり遂げた時っ! 童貞クンの竿をカラッカラになるまで搾り取ったその時に、貴官は“AV女優”となるっ!

 巨万の富と名声を得て、世界中の人々から賞賛を受け、夜の秘め事の一助となる、そんな素晴らしい存在になれるっ!

 昨日まで処女であった貴方が、超弩級の性体験を持つ、とんでもないアバズレ女へと進化するのだっ!

 どうだぁ! 嬉しいか久美ちゃん!!」

 

「 Sir! 嬉しいでありましゅ! 自分はAV女優になるまぁーす! Sir! 」キャッキャ

 

 海兵隊(マリーン)式で発破をかけ、バーンとMM号のドアを開け放つ。

 さぁミッションスタートだ! 久美ちゃんニ等兵、状況を開始せよ! 突撃っ!

 

 

「行って来なさい久美ちゃん! グッドラック!」ビシッ

 

「わぁぁーー! 待っててね童貞クン☆ いま行くよぉ~♥」ドドドド

 

 

 

 

 そして今、30年余も続いた純潔をドブに捨てるべく、間柴さん家の久美ちゃんが、表へ飛び出していく。

 

 勢いよく、雄々しく、高らかに声を挙げて、

 ヒロインでなく、ナースでなく、AV女優となるべく。獲物(童貞)を探しに行った。

 

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

「――――こんにちは幕之内さんっ! 童貞ですよね?(はぁと)」

 

「えっ」

 

 

 だが、彼女が向かったのは、街では無かった。

 催眠状態にかかり、本能のままその場を駆け出した彼女は、一直線に“釣り船幕之内”がある防波堤近くの釣り場へと赴き、そこでのんびり釣り糸を垂らしている一歩のもとへ。

 

「ホントはアンケートとか、しなきゃいけないんですけど……、もう知ってますから♪

 ささっ! 釣りとかどーでも良いですから、こっち来て下さいっ!

 パン屋での出会いから始まった、この三十年間のモヤモヤに、決着をつけましょ♥」フンス

 

「あれっ……久美さん?

 どうして僕の手を引っ張るんですか? おーい」

 

 突然キャッキャ言いながら、この場に現れた久美。なんかおめめがグルグルしている。

 一歩は彼女に手を引かれるままに、椅子代わりの箱から腰を上げる。ワケも分からぬまま歩く。

 

「幕之内さんって、どんなコスチュームがお好きです?(唐突)

 なんか意外とケバいのとか、エグイのとか、とにかく“エッチなヤツ”が好きな印象ありますケド。

 たとえば水着だったら、ビキニとワンピと競泳水着、どれがグッときますかぁ♥(にじり寄り)」

 

「あのっ、ちょっと意味が分からないですけど……。

 僕は別に、ちゃんと着れさえすれば、好みとかはですね?」

 

 いつものお淑やかな彼女とは違い、めっちゃグイグイ来る。

 今も子犬のように腕にじゃれつき、楽しそうにはしゃぐ。とっても無邪気。

 一歩はアワワと狼狽えつつも、やがてしつこく問い詰められるままに「競泳水着ですかね……?」と答えてしまう。

 どうやら彼は、身体のラインがくっきりと出る感じの、スポーティなタイプが好みのようだ。

 

 

「なるほどぉ、じゃあスク水とかもアリですね!

 ――――その者、青き衣を纏いて、金色の野に降り立つべし。

 スク水エッチしましょっか~幕之内さん♥」

 

「えっ」

 

 

 ランラン、ランラララ、ランランラー♪

 ラン、ランラララー♪

 

 どこからか、謎のBGMが聞こえる。

 あの言い伝えはまことであった……。ってやかましいわ。

 

 

 

 

 

 その後の話をしよう――――

 

 一歩を連れてマジックミラー号に帰還した久美は、イソイソとスク水を着て、AV撮影の準備に入った。

 抵抗はさせぬ、大人しくしなさいと、ナウシカに後ろから羽交い絞めにされる一歩くん。

 そんな彼のズボンを、久美が嬉々としてグイッと引きずり下ろす。

 さぁ待ちに待った、結ばれる時! タイムハズカムとばかりに。

 

 だがどうした事が。久美は彼の“規格外”とも言うべき立派なムスコサンをひとめ見た途端、その衝撃からか()()()()()()()()()()、ハッと正気に戻ってしまったのだ。

 

 目を覚ましてみたら、すぐ顔の前にある、彼の大根みたいにぶっといヤツ。理解不能なナニカ。

 

 久美ちゃんは顔を真っ赤に染め、「キャー! 幕之内さんのえっち! まいっちんぐ!」の声と共に、一歩の股間へ()()()()()()()()()()()()()()()()()、彼を失神させることに成功。

 その後、「わー!」と外へ飛び出していった。

 

 残念ながら、これにて今日の撮影は、中止となったのだった。

 

 

「今日は惜しかったね久美ちゃん。せっかく幕之内さんと……。

 あ、次はこのMM号で、【彼女なら彼氏のちんぽ当ててみて!】という企画物をね?」

 

「――――王蟲に喰われろ! アスベルにフラれろばかっ!」

 

 

 

 

 

 関係無いが、映画本編の中盤にある【腐海の湖で王蟲と邂逅するシーン】で、沢山の触手に囲まれているナウシカを見て、ちょっと“エロい想像”をしてしまった者、正直に手を挙げなさい。

 

 貴方の心は汚れている――――でもみんなそうだと思うの(確信)

 

 

 

 

 

 

 

*1
この地域で飼育されている鳥類の動物。とても身体が大きく、人を乗せて走る事が出来るので、馬代わりに利用されている。

*2
スーパー・ビューティフル・セクシー





◆スペシャルサンクス◆

 甲乙さま♪



 PS  これで勘弁して下さい(血反吐)




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