【募】こんな小説を書けこの野郎【リクエスト】   作:hasegawa&friends

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Fateで帰れま10。~In 紅洲宴歳館・泰山~ その3

 

 

 

 

「――――何なのだこれは! どうすれば良いのだ!!」

 

 

 某レッドドラゴンさんではない。これはアーチャーの声である。

 彼が大粒の汗を流しながら、たった今この場に運ばれて来た“ナニカ”を凝視。アリエナイ物を見る目で。

 

「キャアアア!! 目がぁー! 目がぁぁーーっ!!」

 

「わぁぁぁあああ!!」

 

 一番近くにいたキャスターが「ぎゃー!」と目元を押さえ、エビみたいに仰け反る。

 その隣だったライダーは、思わずこの場から駆け出し、「ここから出して下さい!」と出入口の戸を叩く。

 だがどれだけバンバンしようとも、それはビクともせず。なにか得も知れぬ力によって、鋼鉄のような硬度になっている模様。

 即ち、どこにも逃げ場は無いという事だ。

 

 痛い! 目が! 鼻が! 粘膜という粘膜が!!

 ハッキリ視覚として捉えられるほど、濃密な“赤い瘴気”。

 それが今、眼前の石鍋から、凄まじい勢いでモワァー! っと吹き上がっている。

 

 全員、痛みで目に涙が滲み、鼻は絶え間なくグジグジ。喉なんて針で突かれているみたいにヒリヒリ。

 それどころか……呼吸すらままならない! とても息など吸えない! 何の兵器だコレは!?

 

「おー、凄いはしゃぎようネ! トイザ〇スにでも来たみたいヨ。

 喜んでもらえて、アタシも嬉しいアル☆」

 

「てめぇ()()()()()してんじゃねーよ! ずりぃよ!!」

 

 魃さんが「シュコー! シュコー!」言いながら、カラカラと笑う。

 この場でただ一人、完全防備。これ君が作ったヤツなのに。

 

「こんなモンが食いたいなんて、イカレた連中ネw

 頭おかしいのと違うカ?www」

 

「――――止めないで下さいサクラっ! ヤツを殺さなければっ!!!!」

 

 主兵装である大きな釘で、自らの首をぶっ刺そうとするライダー。

 きっとペガサスを召喚して、ベルレフォーンかまそうと思ったのだろうが、そこを桜に羽交い絞めにされる。「落ち着け」と。

 いつもはお淑やかな地母神さんが、「ムキー!」と怒り狂う。その様は、ちょっと可愛く見えない事もなかった。

 

 やがてそうこうしている内、ご機嫌な様子の魃さんが「てってけてー♪」と調理場に下がって行った。

 この場に残されたのは、7人の英霊。そして得も知れぬ“赤いナニカ”が入った石鍋のみとなる。

 気のせいか、なにやらこの場の空気の色さえも、赤黒くなってる気がする。戦火で赤く染まった空みたいだ。この魂に憐れみを(キリエ・エレイソン)――――

 

 

 

「はい、というワケでございまして(司会進行)」

 

「待てぃ」

 

 真顔のバーサーカーが、思わず普通の言葉で喋る。

 キャラを投げ捨て、設定をかなぐり捨ててまで、セイバーを制した。

 

「何か思う所はないのか。我々に言う事は?」(■■■、■■?)

 

「旦那、逆になってんよ。逆」

 

 かの大英雄が、我を失っている。ひどく混乱している様子。

 いわば、それほどの状況であった。

 

 いま彼らの目の前にあるのは、マグマのようにグツグツ煮え滾る、爆裂ゴッド麻婆なる物。

 極限まで熱せられた石鍋、そして()()()も相まって、地獄の如き温度である。

 もう「食わせる気があるのか?」と疑問を抱かざるを得ないような、ひどい有様。

 これを一口でも食せば、口内を火傷する程度では済まない事は、容易に見て取れる。

 加えてこの熱は、きっと耐え難い“痛覚”となって、ただでさえ辛い麻婆を存分に引き立てるだろう。

 

 しかも、しかもだ。これ明らかに()()()()()()()()

 とても600円かそこらとは思えない、いわゆる“愛情盛り”だったりもする。

 

 これが紅洲宴歳館・泰山の心意気。

 この魃、容赦はせんアル――――腹いっぱい食えヨ!

 そんな声が聞こえてきそう(ぜんぜん嬉しくない)

 

「大丈夫、私に任せろ。

 これを注文した者として、責任をもって平らげて見せよう。

 わー美味しそうダナー(震え声)」

 

「お主は命がいらぬと申すか」

 

「何が貴方をそうさせるの? 白目を剥いてまで」

 

 騎士の誇り、王の矜持。

 そんなモンがあるのかは知らないけれど、とにかくセイバーが覚悟を決め、料理と対峙。

 

 いま中華特有の回転テーブルに置かれているのは、前述の通り【爆裂ゴッド麻婆】

 泰山の代名詞とも言える麻婆豆腐、そして実際に食した経験をもつセイバーをしても“最強”と称する一品である(悪い意味でだが)

 

 一見すれば、それは赤ワインが入ったビーフシチューを思わせるような色合い。

 だがその主成分は、主に唐辛子や山椒などのスパイス類であり、たとえ似たような見た目であっても、その趣きは大きく異なる。

 今も石鍋の熱によって、地獄みたいにボコボコいってるし、すごく毒々しく見える。

 

 味付けに使用するどころか、もう原型のまま「えーい!」とブチ込まれた、大量の唐辛子。

 今もこの場に瘴気を放ち続けている、容器から溢れんばかりに煮え立つ、赤黒い(あん)

 この具材の中で、唯一純白を誇っていたハズの豆腐は、「くーれないッ! に染ぉーまったッ! こーのおーれーをぅ♪」とばかりに、すでに哀れ堕天使の如く、血と同じ色に変貌している。

 

 これは正に、音にきく“紅赤朱”――――その具現である。

 いま士郎がグルメ番組よろしく、頑張ってこのクソッタレな料理を「じぃ~」っとブツ撮りしてくれているのだが、恐らくどんな角度から撮ろうとも、これを美味しそうになんて見せられないだろう。無駄な努力である。

 

 そんな(ある意味で)天下一品とも言える、中華料理店・泰山が誇る外道マーb……いや爆裂ゴッドなんたら。

 セイバーが取り分け用の匙を入れ、サッサと自分の皿へよそっていく。

 

「最初は私から行きます。

 注文をした者が、食レポを担当する。これも帰れま10の習いだ」

 

 後に貴公らも、一口分とはいえ食べる事となる。

 私の姿を見て、心の準備をしておくと良いでしょう。

 右手にレンゲ、左手にお皿を持ったまま、彼女はグルッと周りを見渡し、戦友たちの顔を確認する。

 

「では、頂きます」

 

 こんな事を思うのはなんだけど……、綺麗だった。

 彼女の所作、その丁寧な手つきに、食に対する誠実さが現れている。思わず誰もが見入ってしまった程に、美しい姿だった。

 

 彼女が持つ、食に対する愛情は、これほどまでに深く、尊い。

 その瞳は、真っすぐ眼前の料理へと向けられている。微塵もブレること無く。

 

 パクリと、いま彼女が麻婆豆腐を一口。

 静かに、そして厳かな表情で、暫し目を瞑って咀嚼する。

 食べ物を頂くこと……、いや“命”という物に、敬意を払うように。

 食材を生み出してくれた人達、これを作ってくれた者に、感謝しながら。

 

 

「――――ひ゛ゃ゛ぁ゛ぁ゛! か゛ら゛い゛ぃ゛ぃ゛~~っ!!」

 

 

 だがそんなモン、2()()()()()()()()()

 じわじわと、ではなく〈ギューン!〉と辛さが襲い来た途端、彼女は仰け反って天を仰ぎ、恥も外聞もなく叫んだ。

 

「あ゛ーっ! あ゛ーっ!!

 シロウ! シロォーーウ! うえぇぇぇ~~ん!!(ガン泣き)」

 

 立ち上がり、即座に士郎の胸にダイブ。

 そのまま「うわーん!」と縋り付く。大声で泣く。

 

「味の対界宝具や~っ! エヌマエリシュや~っ!

 痛いでふシロウ! お口がヒリヒリしまふっ!

 あ゛あ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ !!(絶叫)」

 

「……」

 

「……」

 

「「「…………」」」

 

 えーんえーん! ぐすっ! ひっくひっく!

 止めどなく続く、アルトリアさんの泣き声。まるで子供のようだ。

 それをドン引きしながら見守るサーヴァント達。目からハイライトが消えている。

 

「エッチしましょう! エッチしてくれたら治りますのでっ!

 ささっ、奥に行きましょうシロウ♡ えへへ♪」

 

「――――そこを動くなテメェ。行かせねェよ?(真顔)」

 

 6人がかりで「むんず!」と肩を掴み、グイッと座らせる。

 なすがままストンと席に着いたセイバーを、無言で見つめ続ける一同。目が怖かった。

 

「食えよセイバー、まだ残ってんだろうが」

 

「たんとおあがりなさい。見ててあげますから」

 

「早くしたまえ、後がつかえている」

 

「鼻からねじ込んであげましょうか。食べやすいかもよ?」

 

「この扱いである」

 

 食事中にエッチしてはいけません! 真面目にやりなさい! そう言わんばかりの威圧感。

 セイバーの【カリスマ:B】が地に落ちた瞬間だった。Eマイナスくらいになってる。

 

 その後、シロウによしよしと撫でてもらいながら、なんとか自分の取り分をモゴゴッと食べ進める。

 その間も「うぎゃー!」とか「エクスカリバー!」とか、散々喚いていたのだが、みんな素知らぬ顔であった。はよ食えバカってなモンだ。

 

「というか、どんだけ甘やかしてたのよ坊や。マロングラッセ並じゃないの……」

 

「坊主と会えて良かったなぁオイ。こいつアホだもんよ」

 

「もし出会わなければ、どうなっていた事やら。

 セイバーはシロウに感謝すべきです」

 

「■■■」(大事にしろよ……本当に)

 

 未熟なマスターだと思っていたけれど、もしかしたらこの士郎こそが、第五次で一番の功労者なのかもしれない。

 彼が一生懸命、捨て身で頑張ったからこそ、優勝も出来たし、今のセイバーがあるのだ。

 もし聖杯戦争に“がんばったで賞”があるとしたら、それは間違いなく士郎に贈られるだろう。

 

 今もセイバーを「子犬の飼い主か!」ってくらい、ドロドロに甘やかしてはいるが……、彼のこれまでの努力と苦労を想い、少し評価を改める一同だった。

 よくあのサヴァで勝てたわね、エライわこの子と。

 

「ふぅ……。とりあえずは、こんなものでしょう」

 

 暫くして、コトッとレンゲをテーブルに置く音がした。

 ガヤガヤと雑談に興じていたサヴァ達が、手番であるセイバーの方へ、改めて向き直る。

 

「ご馳走様でした。

 辛みのある食べ物など、あまり馴染みがなかったが、意外と良いものですね」キリッ

 

「セイバー、セイバー、顔面()()になってる」

 

 血圧が上がり赤になるならまだしも、それを軽く通り越しての紫!

 こんなのもう、死者がする顔だ!(ドン引き)

 

「あのぅ、キリッはともかくとして……大丈夫なのですかセイバー?」

 

「どこを見ておる!? お主()()()()ではないかッ! 焦点が定まっておらぬッ!」

 

「ちょ……ちょっと横になるかね?! いったん休みたまえよ!」

 

「言ったハズだ、私には治癒宝具(アヴァロン)があると。

 これしきで倒れていたら、円卓の者達に示しが付きません(タラコのような口)」

 

 あぁランスロット、ここに居たのですね……。さぁモードレッド、共に食事を……。

 そうなんか妙なことを口走り始めた彼女を、総出で取り囲んで介抱。

 脈を計ったり、口をゆすいだり、氷嚢を当てたりして労ってやる。

 というか……()()()()()()()()()こんな事になるのか!? 必死こいて看護をしながらも、サヴァ達は内心震え上がる。

 

「なぁランサーよ、君は先ほど『命までは獲られない』と言ったな?」

 

「……」

 

「ならば、この惨状は何かね?

 毒も化学兵器も効かない我々……だが唯一の“特効”が、この激辛やもしれんぞ」

 

 ふらっと一人この場を離れたアーチャーが、自分の席に戻る。

 そして、おもむろにレンゲを手に取った彼は、何気ない仕草で「ぱくっ!」と麻婆を食べた。

 

 

「――――カ プ サ イ シ ン ッ !!!!」ブフゥ!

 

「!?!?」

 

「「「 !?!?!?!?!? 」」」

 

 

 ガバッと真上を向いて、絶叫。

 そのままバターン! と後ろにひっくり返る。白目を剥いたままで。

 

「やべェ! 一撃だ! ひとくちでコイツを折りやがったッ!!」

 

「忍耐の人ですよ!? 守りと精神力において、アーチャーに勝る人なんて……!」

 

「なによこの麻婆! ホントにマグマでも入ってるわけ!? ウソでしょ?!」

 

「リン! 彼が倒れました! メディィィックッ!!」

 

 セイバーの呼びかけに応じ、向こうの方から「グゥアー!」っと走ってきた遠坂が、即座に魔術を展開。

 ぐぬぬっ……! と額に汗しながらも、全力で魔力を流し込むことで、いま消滅しかけているアーチャーの身体を、なんとか現世に繋ぎ止める。

 

「彼は料理人……美食家でした。

 ゆえに、味覚と精神が耐えられなかったのでしょう。

 このような物が、()()()()()()()()()()」ホロリ

 

「「「死ぬなぁーッ! アーチャーーッッ!!」」」

 

 セイバーがうんちくを垂れるが、みんなそれどころじゃない。

 いま生死の淵にいる彼を助けようと、いろいろ必死だ。

 

 

「大丈夫だよ、遠坂。

 俺もこれから、頑張ってくから」キラキラ

 

「拙いッ! 双剣使いの顔が、いつかの少年の如く!!」

 

「すんごい爽やかな顔! 今にも消え去りそうっ!!」

 

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 その後のことは、語るまでもあるまい。

 ただただ、皆がひと口づつ、この麻婆を食べただけの事。

 

 クーフーリンが泡を吹いて倒れ、メデューサが歌舞伎みたいに髪を振り乱して錯乱。

 メディアは魔術による味覚遮断を試みたものの、その甲斐虚しく撃沈。

 小次郎は「ふふっ」とニヒルな笑みを浮かべたまま硬直し、そのまま10分ほど動かなくなった。

 そしてヘラクレスの宝具である“十二の試練(ゴッドハンド)”が、見事にひとつ消し飛びましたよ~、というだけの話だ。

 

「皆、大義でした。

 このアルトリア・ペンドラゴンが、しかと見届けたぞ」ホクホク

 

「今すぐ第六次やらない? この子を消し炭にしたいの」

 

 各々が、スタッフとしてこの場に控えていたマスターに治癒してもらい、なんとか事なきを得た。

 まぁみんな、目に精気が無いというか、すごくグッタリしているけれど。

 精も魂も尽き果てた……みたいな顔で、「じとぉ~!」っとセイバーを睨む。

 

 というかアレは、もう辛いとか痛いとか、そういう次元じゃなかった。

 人間、本当に駄目な物を口にしたら、“絶句して硬直する”。

 レンゲを動かすとか、何かを考えるとか、もうそういった事も出来ず、意識が真っ白になるのだ。突然雷に打たれたみたいに。心臓をドゴンと殴られたように。

 

 苦しむとか、悶絶するとか、それが出来ている内は()()()

 この泰山の爆裂ゴッド麻婆なる料理は、それを軽くピョインと凌駕する。

 味覚や嗅覚などの五感――――そのすべてが全力で『逃げろ』と告げるのだから。

 有り体に言って、普通に“生命の危機”というヤツを感じた。

 

「年賀状出さねェからな、おめぇ」

 

「今度BBQをしようか。我々6()()で」

 

「もうセイバーとは遊んであげません。

 固い蓋とかあっても、開けてあげませんから」プイッ

 

「私を孤独という名の檻に入れる気か。

 昔を思い出します」

 

 ならば、こちらから新年のあいさつに出向こう。

 独自に開催地を調べ上げ、すぐ隣で肉を焼こう。

 ビンを開けてくれるまで、お腹をクークーいわせながら、無言でプレッシャーをかけよう。

 そう「地獄の果てまで追いかけます」宣言をするセイバー。私から逃げられると思うなと、自信満々で告げる。さそり座の女か。

 

「これで我々は、めでたく“同じ釜の飯を食った仲”となった。

 私と貴公らゎ……ズッ友だょ……!!」

 

「本当に殺すぞ?(威圧感)」

 

「見よ、もう御仁が“■■■”を使うのを、放棄しおった」

 

「それだけの事をしたのよ? 分かってるの?」

 

 メンバー達の苦言も意に介さず、ひとりホクホク顔。

 こいつの精神はどうなってる。いったい何があったんだブリテンで。そう驚愕せざるを得ない。

 

「怒るのも良いだろう、その憤りは当然だ。……でも気付いていますか?

 貴公らは、この帰れま10における()()()()()()()()]

 

 ふいに、セイバーがニヤリ。とても誇らしげな笑み。

 それを見た途端、一同はハッとして彼女の声に聞き入る。

 

「少しだけ耐えられるという事は、永遠に耐えられるという事――――

 これは空手道の精神を表す言葉らしいが、貴公らはどうだ?

 ……既に頭の中に、“勝てるイメージ”が浮かんでいるのでは無いですか?」

 

 木っ端とは言いません、だが後は全て格下。

 貴公ら英雄が、これまで成してきた偉業に比べれば、恐れるに足るまい。

 すでに御身は新兵ではなく、ひとつ戦いを越えたまごう事なき戦士だ。

 

 そうセイバーが、強い信頼を込めた瞳で、戦友たちの顔を見る。

 山頂は遥か遠く……だが我らは確かに、一歩を踏み出したのだ! 確実な一歩をと!

 

「無事完食しました! それでは結果発表に参りましょうっ!

 この爆裂ゴッド麻婆……何位ですかぁー↑」 

 

 高らかに響く声。

 司会進行役のセイバーが、別室でモニターしている綺礼に向けて、元気よく訊ねる。

 果たして! 泰山の人気ランキングTOP10に、爆裂ゴッド麻婆は入っているのかぁー?!

 

 セイバー達が原点の番組よろしく、手を祈りの形にして目を瞑る中で、ドラムロール音が響く。

 デケデケデケデケ……!

 

 

 

 

『第ッ! ――――――()()位ィィ!!!!!』

 

 

 

 

「えっ」

 

「えっ」

 

「えっ」

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

 爆裂ゴッド麻婆は、この日のために考案した“新メニュー”アル!

 

 ウチのお品書きには、以前から麻婆豆腐があるケド、この爆裂ゴッド麻婆は()()()()()

 いわばパワーUPバージョンだネー!

 

 開発するにあたり試食をさせた言峰と、三日前からいたセイバーちゃん以外、まだ誰も食ったこと無かたヨ♪

 だから、泰山の全メニュー73品の中で、ぶっちぎりの最下位!

 実質的な圏外と言えるネ☆

 

 

・解説のワイプ: 謎の中華少女、魃さん

 

 

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 

 

「……」

 

「……」

 

「「「…………」」」

 

 

 静寂。静まり返る泰山の客席。

 あんなに頑張って、死ぬ思いまでしたのに、あの料理はTOP10に無かった。まったくの無駄骨。

 それどころか、「あーーっはっは! 騙されたアルなぁ! バッカでー♪」みたいな魃さんの声が、今も調理場の方から聞こえている始末。

 

 越えた? 第一歩? 勝てるイメージ?

 そんな物ありはしなかったのだ!

 

「……えーっ、コホン」

 

 そして、とりあえずこの沈黙を打破すべく、当事者であるセイバーが咳払いをひとつ。

 

 

「この素晴らしい麻婆豆腐を、第五次の皆で食べられた事、私は嬉しく思う。

 それは決して――――間違いなんかじゃないんだからっ!」キリッ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今度こそ叩かれました。

 

 

 

 

 

 

(続くのかね!)

 

 

 

 

 


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