Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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——————大変愉悦である

——————インスピレーションがきた、フヒ


第十話 俺のマイフレンドはそこそこモテる件

 

ーーーー

 

@月$日(月)

 

 

 クリスを介抱してたら、ノイズとモースが現れた件。モースはなんとか殲滅できたけど、なんかノイズはめちゃくちゃ湧いてきて、オバチャンと未来を含めた我ら一般人が襲われてしまった。

 

 対決戦仕様のサーヴァントである沖田オルタであっても、こうも守るべきものがいたら集中できない。

 

 ので、『我ら足手纏いズ』は逃げました。足が遅い、オバチャンは俺が背負って、全速力で逃げました。

 

 途中、響ちゃんと遭遇して、「これで勝つる!!」と脳内黒ひーが声を上げていたら、「さすがに無理」と言われて一緒に逃げた。

 

 無理かー。そうかー。いや、まあ、確かに魔人さんが三十体ほど減らしてくれたけど、残りの百体はキツいかー。

 

 確かに三人を守りながらってのはキツいしネ!!

 

 なので、賭けに出ました。沖田オルタが知れずに召喚されてた。それもカルデア側の。

 

 だから、俺は召喚の詠唱を唱えたら、あら不思議。我らのサーヴァント達がやってきた!!

 

 しかも二人。これは勝てる!

 

 と、思ってた矢先……マイフレンド(マンドリカルド氏)がノイズに顔面殴られてしまった。

 

 ちゃうねん、わざとやないねん。これは事故やねん。マジのマジの事故やねん……。

 

 普段なら、普通に仲良いマンドリカルドをこんなことするわけないねん。 DOMAN(蘆屋道満)レジライ(コロンブス)やったら、笑って、「ナイスぅ!!」って言ってやったものを……!

 

 おのれぇ、デュランダル。関係者を喚びやがって、ゆ" る" ぜ ん" !!

 

 まあ、俺が悪いわけでして。あの後、めちゃくちゃ謝りました。

 

 ごめん、囮とかお願いしてたかもしれないけど、真っ先にノイズに殴られて気を引けとか、意図してなかったから。マジでスマヌ。

 

 んで、その隙にヘクトールおじさんが宝具一発でノイズの群れをぶっ飛ばして残り、三十体ほどになりました。

 

 さすが、オジサン! 名推理だね!!(某メガネ小僧風)

 

 だけど、その戦いの後、ヘクトールおじさんは帰還して消えてしまった……。どうもヘクトールおじさんは簡易式の英霊召喚でしか喚べなかったようだ。

 

 ここで説明すると、【通常召喚】と【簡易召喚】についてである。

 

 まずは【通常召喚】は、普通にカルデア側から召喚され、カルデア側から魔力供給されて現界し続けるものである。

 

 戦闘時はマスターの魔力を少し使う形で、戦うことになるので、特異点及び、異聞帯でこの召喚ができたら最高である。なんせ、時間を気にせず、味方を喚べるからネ!!

 

 一方で、【簡易召喚】は通常とは違う。カルデア側から召喚はされるが、現界で必要になるのは、()()()()()()()のみである。

 

 結果、マスターからの支援は鈍くなるし、何より俺の魔力量は多い方だが、それでも宝具もバンバン打てないし、高位のサーヴァントであれば、すぐに限界がくる。

 

———つまり、タイムリミットがある召喚なのだ。

 

 結果、ヘクトールおじさんは帰還させてしまったわけである。

 

 あの数を一掃するのに、宝具一発で結構、ヘクトールが消費させてたっぽいし。それに、なんかヘクトールだけが、不完全な召喚だったんだよなぁ。

 

 普段ならば、すぐにでもヘクトールおじさんだけでなく、他のサーヴァントも簡易的な召喚で喚べるものだが、今回はどうも上手くいかない。

 

 まるで、誰かに邪魔されてる……ような気がする。俺の繋がりあるカルデアから喚びだせないように。

 

 この世界の人及び、()()()の強い縁でしか喚び出せない限定的なような……。

 

 でも、なんで沖田オルタは喚べたんだろ?

 

 響ちゃんの祖先の中に新撰組の隊員がいたのかな?

 

 とは言え、マンドリカルドだけが正規の召喚という形で現界できたのはある意味奇跡だったのだろう。

 

 戦闘時に言った言葉通り、ヘクトールは帰還して残ったマンドリカルドだが、「なんで俺だけッスか!?」ととても自信なさげでした。

 

 まあ、普段、自分の評価低いしね。

 

 俺も今回の召喚が限定的なものが多いと説明すると、「かと言って、こんな俺が残ったところで、どうにかなるとは思えないッスよ……」と言ってきたので、

 

「大丈夫! マイフレンドなら、きっと大丈夫だから!」

 

 と言ってやった。

 

「どっからそんな自信が来るんッスか」

 

 うーん……まあ、なんとなく?と答えたら「曖昧過ぎッス……。まあ、マスターらしいと言ったらマスターらしいッスけど」と肩を竦められた。

 

 マイフレンドよ。お主も呆れるか、クッ、無念……。

 

 さて、戦いが終わり、響ちゃん達が突如、現れた陰気な青年を興味深く見ていた。

 

 一応、自己紹介したら、響ちゃんに首を傾げられた。あ、シャルルマーニュ伝説を知らない?

 

 勉強しろぉ。落ち込んでじゃないか、マイフレンドのマンドリカルドがぁ。

 

 そしたら、未来ちゃんがしっかり知っていた。

 

 

 

——————生前はそれなりに尊大、かつ俺様最強みたいなノリで暴れていたが、ブラダマンテの恋人であるロジェロにヘクトールの鎧とデュランダルを以てしても勝てなかったことを

 

 いや、なんでそんなピンポイントのとこだけ覚えてるの!? 事実だけど!

 

 常に自信なさそうな態度の原因となってるとこだし、強烈なトラウマになっているだよ!?

 

 と説明したら、「あ、やっちゃったー。テヘッ☆」と可愛く返された。ちくせう! そうされたら何もできねぇい!!

 

 なんとか凹むマンドリカルドを立ち直らさせてから、オバチャン達を響ちゃんに任せて、まずは沖田オルタのところへ。

 

 まだ彼女を一人にさせてるのは、まずい。大切な仲間で心強い味方だ。それに放っておけないタイプだし!

 

 とにかく、魔人さんの様子を確認してから、次はクリスのところへ。彼女もまた放っておけないタイプだし、一人にさせるのは良くない。

 

 そんなこんなで、魔人さんのところへ向かうとそこには、既に魔人さんはおらず、他にも向かっていた。魔力のパス……はしっかり繋がっている感じがするし、移動したのだろう。

 

 どこにいるのかわからないが、闇雲に探すしかなかった。

 

 そしたら大きな音が鳴り響いた。戦闘音だ!

 

 音の出どころへ向かう。そこにはノイズと戦うクリスと、

 

 

 

——————寂しそうに体育座りする魔人さんがいた

 

 いや、なんでさ。なんで一人で戦わせてるの魔人さんや。そう尋ねると、「一人でできる。邪魔するなって言われた。かなしみ……」と悲しそうに答えてくれた。

 

 こらっ、クリス! 魔人さんは純粋少女なんだぞ!

 

 そんなこと言ったら真に受けるんだぞ!!

 

 と言ったら、俺のところへ近づいていたノイズがミサイルでぶっ飛ばされていった。

 

 最近、ミサイル系見るようになったなぁー。と呟くと、魔人さんは「カッコいい。煉獄、あれ、わたしもしたい」と言っていた。

 

 煉獄は「がまんしなさい」とオカンみたいなこと言ってたけど。

 

 って良く見たら風鳴弦十郎さんがいたわ。

 

 ノイズに触れない戦い方……めっちゃ勉強になったわ。

 

 

 

ーーーー

 

——————その後、ノイズの騒ぎが落ち着き、いつもの日常が戻ろうとしていたときの話である。

 

「というわけで新たな仲間のマンドリカルドくんです! 仲良くしてください」

「いや、どういうわけッスか」

 

 【フラワー】にマンドリカルドが雇われたのだ。オバチャン曰く、「陰気だけど、悪くない。というか、行くとこないだろ? なら引き取ってやるよ!」と漢らしい一言で、お世話になることになった。

 

 さすがプロレスラーの奥さん。スゴイ逞しいです。

 

 いきなりなので、戸惑うマンドリカルドだが、そこは歴戦の戦士である。今ではなんなく仕事できるようになった。

 

 歳上の女性受けが良く、よく注文で呼ばれることが多い現状である。

 

 そんな様子を、響は呟く。

 

「マンドリカルド目当てのお姉さんが多いねー、なんでだろ」

「影のある顔立ちの良い青年が、小動物的な感じが可愛いと感じる女性が多いんだろ。本人は、『……ちょっと嬉しいけど、自信ないッス』って言って否定してたけど」

「あー、なるほど。確かにリカルドくん、なんかオドオドしてて静かな人が好きな人には話しやすいんだろうねー」

 

 なお、マンドリカルドのことをリカルドくんと呼ばれるようになっていた。

 

「うんうん、わかってくれて、何よりだ。とりあえず、ビキオ。お前、食い過ぎ」

「また前の方に戻った!? というか、私には厳しくないですか!」

「何を言う、マイフレンドを落ち込ませることで怒ってないぞ。うん、怒ってないぞー。マイフレンドは小動物系だからなー。響ちゃんと違って精細なだから、あまり気をつかわせてやるなよって思ってないからー」

「嘘だ! 絶対、根に持ってるじゃん!」

 

 と言いながら生地を作る空太郎。その様子を、

 

「いやー、平和ですなー。一時期、ビッキーとヒナが巻き込まれたと知って焦ったもんだ」

「うんうん、まるでアニメみたいな展開でヒヤヒヤしたよ」

「うーん、というかこうも巻き込まれるのも運命感じちゃわない?」

 

 安藤創世、寺島詩織、板場由美がほんわかしていた。彼と彼女のやりとりが日常が戻ってきたー、という感じがしたからだ。

 

 未来も思う。この光景が、いつまで続いてほしいと。

 

 彼女はその後、響と仲直りして、外部協力者となり、彼女の助けになると決めた。

 

 今度は、私が彼女の日常を引っ張っていくことを決めて。

 

「それにしても、空太郎さんがクリスちゃんと会っていたことは知らなかったなぁ。教えてくれてもよかったのに」

「南半球丸出しの女の子を狙う変態に教えてあげる義理はありません」

「誤解を招く言い方やめてくれませんか!? あと、それクリスちゃん本気で恥ずかしがっていましたよ!」

「え、ああいう格好がデフォじゃないの? んじゃ、普段はどういう格好なんだ?」

「え、あ、えーと……」

 

 急に聞かれた質問に響はすぐに答えられなかった。【ネフシュタンの鎧】から装甲解除(アーマーパージ)してから、第2号聖遺物【イチイバル】の欠片から構成されるシンフォギアとなった彼女の姿を思い出し、

 

「……上半球、出てるかなぁ」

「なんだ、下乳上から上乳上になっただけか」

「なんですかその変態用語!?」

「失礼な、こんな呼び方されてるけど、立派な男装系王様だぞ。乳デカだけど、円卓をまとめる王様だぞ」

「衝撃的過ぎて頭が追いつかない……!」

 

 ランサーのアルトリア'Sを話す空太郎。この日、響は空太郎の世界のアーサー王伝説を知る。

 

 ガヴェインは童顔巨乳好きで料理はマッシュすればどうにかなる変人。

 

 トリスタンは自作CDとか出したり、基本、寝てる変人。

 

 ランスロットは人ヅマニアの節操なしな変人。

 

 この中でまともなのは、ベディヴィエールとパーシヴァル、ガレスである。

 

 モードレット? 水着になれば、ハッチャける子はまともな子でも変人でもありませんので含めません。

 

「私のアーサー王伝説が崩れる……」

「そもそもアーサー王が女体化させれてる時点で違うから安心しろ。響ちゃんのアーサー王がまともだったかもしれないし」

「そ、そうだよね! うん、そうだと良いなぁ!!」

「自信なさそうだな。ホイ、モツ煮入りの生地」

「わーい、ありがとうございま、あ!」

 

 生地を受け取る前に鞄の中身を零してしまう響。「あーあ」と言いながら、空太郎は溢れた鞄の中身を整理する。

 

「たくっ。ちょっとは周りを見なさいよ。って……」

 

 ふと、教科書でもない書物に目が入る。ビジュアルが綺麗に描かれており、教科書よりもかなり薄い。

 

 空太郎がまず脳裏に浮かんだのは【サバフェス】会場で、目に入ったことのあるものである。

 

 そう、それは、

 

 

 

 

 

 

 

——————BL(ボーイズラブ)の同人誌タイトルが【空太郎× リカルド 誘い受けの罠】である。

 

 

「ビキオ……これなぁに??」

「いや、そのぉー、知り合いの人に渡されて……」

「ふーん。で、中身見たの?」

「……かるく」

「感想は?」

「初めてみたけど、面白かった……なぁ、って。アハハハ……」

 

 笑みで返す響、空太郎も微笑み(青い筋が見える)を浮かべて、

 

 

「お前はどこから購入した!! 吐け、キリキリ吐けや、ゴルァ!!」

「ごめんさーい! それは、言えません!!」

「なんだと!? なら、【空太郎×マンドリカルド 誘い受けの罠】を作ったのはお前か!?」

「違うもん! 響、悪くない! 悪くないもん!!」

 

 幼児退行して否定する響。本当に犯人は、彼女ではなかった。

 

「なら、誰だ! この本、書いたヤツ!? 著者名【木反土易】、作画【古明地】って誰だ!」

 

 荒ぶる空太郎。落ち込むマンドリカルド。おでんを入れようとする沖田オルタと、それを止めようとする煉獄。

 

 その様子を見て爆笑するオバチャン。カオスである。

 

 なお、冷や汗流しながら口笛を下手くそな吹く少女がいた。名前は板場弓美。彼女の姉———板場姫子(オリキャラです)がこの同人誌を描いた犯人である。

 

 三年生の姉が、【フラワー】に来て偶々、働いている空太郎とマンドリガルを見た瞬間、閃いたらしく、元々ストーリーが書くことが得意だった彼女と彼女の友達である古明智百合が作り上げた作品である。

 

 それを布教という形で周りに渡していたらしく、それを受け取った大半が、ようこそ新世界へと新しい扉を開けて目覚めてしまったのは、言うまでもない。なかなかできだったので、普通の人でも購入するくらいらしい。

 

 なお、この五人の中で目覚めた人はいないので安心してほしい。そんな荒ぶる空太郎を収めようと、創世が立ち上がる。

 

「あー、その空太郎さんや」

「なんだ、安藤さんや。俺は今からビキオに尋問しなきゃならないんだ」

「この本、リディアンでも流行ってますよ」

「嘘だろ!?」

 

 バッと座る五人娘。一斉に目を逸らした。全員持ってるようだ。

 

「いやいやいや! 待てよ、待て! なんで未来ちゃんも目を逸らしてんだよ!? 持ってるわけないよな!?」

「……ごめんなさい。ストーリーが結構良くて」

「あたしもアニメみたいのが面白くて」

「私は読んでよかったですよ〜。ファンになりました」

「いやァァァァァ!!」

 

 頭を抱えて、叫ぶ空太郎。マンドリカルドも四つん這いで愕然としていた。

 

 まさか、自身をモデルにして同人誌を絵が描けれていたとは。

 

「ということはあれか! 今、俺が【リディアン音楽院】行ったら、BLの主人公になるの!?」

「あ。安心してください。この主人公はリカルドさんです。空太郎さんはそのリカルドさんの誘い受けで返り討ちされる生意気な後輩です」

「いや安心できねーよ! もう【リディアン音楽院】には行けねぇよ!」

「行くことあるんですかねぇ」

 

 創世の言う通り、空太郎がもう行くことはないと思う。そもそも女子校へ向かうことなど、余程トラブルがなければ……と思った矢先である。

 

 緒川と翼が入店してきた。

 

「あ。いらっしゃいませ。緒川さんと翼さん、お疲れ様です」

「お疲れ様です。お久しぶりですね、空太郎さん」

「壮健で何よりだ」

 

 ヒュンッと落ち着いて接客する空太郎。プロだな、と五人娘の心が一つになっていた。

 

「今日はどうします?」

「その……とても言いにくいのだが」

「??」

 

 とても言いにくそうな翼に、首を傾げる空太郎。緒川は仕方ないなぁと肩をすくめて、空太郎にある紙を見せつけた。

 

「こちらを見てください」

「どれどれ……令状。藤丸空太郎および、その親族は至急、特異災害機動部二課へ、出頭されたし…………って書いてありますが」

「はい」

「これはもしや?」

「ええ、逮捕です♪」(明るいスマイル)

 

 空太郎の動き出しは早かった!!

 

 「解散!!」と言って逃げようとした!!

 

 しかし、(忍者に)まわり こまれた !!

 

 さすがは忍者。逃げ出すことを想定で、「逃がしません」という一言で【影縫い】を使い、空太郎の動きを止めてから手錠をかけた。

 

「嫌だァァァァァ! このタイミングでリディアンに行くのは嫌だァァァァァ!」

「申し訳ございませんが、そちらのマンドリカルドさんと沖田オルタさんに関してお聞きしたいことがございまして、出頭していただきたいです。大丈夫です。素直にお答えしていただければいつもの日常へ戻れますから」

「いや、行ったらまず俺のメンタル死ぬ!! 今の状況の中で出頭したら、明らかにヤベェから!!」

 

今の空太郎の評価は誘い受けで嵌められた後輩なので、二次元から飛び出した登場人物が、リアルでそういうストーリー展開しているのだろう、という妄想女子の視線に晒されるのはキツかった。

 

「えっと、マスターに酷いことはしないという認識でいいんッスか」

「はい。むしろ、あちらでも麻婆作ってたり、エンジョイしていたので、安心してください」

「……あの劇物作ってたんッスね」

 

 とマンドリカルドに丁寧に説明する緒川である。そんな緒川に、空太郎は、

 

「てか、なんでバレた! 俺とマンドリカルド、沖田オルタのことは特機部二には知られてないはずなのにぃ!」

「ああ、それなら———立花が教えてくれたぞ

「ビキオ、貴様ァァァァァ、また緒川さんとかに話したのかァァァァァ!!」

「ご、ごめんなさーい! あの後、みんなから問い詰められてたし、監視カメラにも写ってたのでもう誤魔化せなくて……」

「ちくせう! ビキオの素直さを甘く見ていた! この藤丸空太郎、一番の盲点!! 怒るに怒れねぇ……」

「ん? そういえば、奏に勧められたケーキを食べて、話してたような」

「ビキオォォォォォォ!!」

「翼さん、それはシッ! それはシッ!」

「あ。すまん。つい口が滑った」

 

 トップアーティストがテヘペロで、謝る。レアなので写メで撮られていたことに気づかず、後々黒歴史となる……。

 

 そんな中で、空太郎は怒りを収めて、深く息を吐いた。

 

「仕方ない。もうこれは行くしかないか……。しかし、(お礼)を受けてもらおうか……」

「え?」

 

 沖田オルタに視線を送り、ダイニングからある料理を持ってきた。その名は、

 

 

 

 

「喜べ———君の大好きな麻婆だ!!

「大好きじゃないですぅ!?」

「しかも豆腐じゃなくて春雨だ! 味も【愉悦】にしてやったぜ☆ うれしいだろ?」

「うれしくないですよ!?」

 

 脱兎のごとく逃げようとする響。

 

「逃すか! 未来さん、やっておしまい」

「ごめんねー響」

 

 と言って、響を羽交締め。鮮やかで最速だった。

 

「なんで未来も!? どうしてなの!? 親友だよね!?」

「だって、食べ物に釣られて売っちゃうのはいけないことだからね」

 

 と微笑む未来。空太郎はそんな彼女に向けて、

 

「ちなみに、未来さんや本音は?」

「———涙目で食べる響が見たいから♡

「未来ぅ!?」

 

 というわまさかの理由での裏切り。どうやら彼女も愉悦をわかってきたようだ。最近、麻婆も手を出してる辺り、目覚めているのだろうか?

 

「緒川さん! 助けて!」

 

 説明し終えた緒川に向けて響は助けを求めた。

 

「すみません。どうも無理ですね。彼が素直についてきてくれるのがあなたの麻婆の刑なのならば……。あなたの尊い犠牲……無駄にはしません!!」

「緒川さぁん!?」

 

 しかし、彼は無力だ。あの劇物に対抗する術は…………ない。諸行無常なりや。

 

「じゃ、食べましょうねー。はい、アーン」

「全然嬉しくない乙女展開きちゃったァァァァァ! いやあァァァァァ!!」

 

 なお、響ちゃんは素直に食べて倒れました。完食してくれる辺り、素直だった。

 

 

「辛さは世界を救う!!」(ヤケクソ)

「……いや、マスター。それ、違くね?」

 

とマンドリカルド氏は呟きながら、連行される空太郎と沖田オルタ(手錠なし)についていくのだった。

 

 そして…………リディアンで周知の目に晒されて、たくさんの人から写真を撮られてしまった空太郎の目が死んだ。

 

 

 

 




ちゃうねん。書くつもりは最初なかったんや(弁明)

最初さ、BL展開は書くつもりなかったのですが、思いついたら、なんか書けれたし、そしてこのタイミングで連行される空太郎。実は連行されるのは予定通りです(笑)

愉悦である。

なお、このことを知った英雄王は爆笑、立香も満足顔になった模様。コイツらこそ、愉悦の探求者なり(戦慄)

あ、オリキャラ紹介します。

ーーーー

板場姫子:オリキャラ。板場由美の姉。翼と同年代であり、この歳で同人作家。BLに熱い想いがあり、最近、スランプだったときに見かけた空太郎とマンドリガルの絡みを見て、インスピレーションが閃き、一般人にもウケる同人が完成。なお、その内容は純愛モノらしい。木坂土易(きさかつちやす)というペンネームで描いてる

古明智百合:オリキャラ。作画担当。将来の夢は、サトリに目覚めて、幻想郷へ行くこと。妹がいる模様。ネタキャラなので、また出るかわからない


次回は、まあ軟禁生活です
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