Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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——————混沌の世界へようこそ。とりあえず、正気であってくれ……


第十六話 おしまい? いいえこれからです(笑)

 

 

 

ーーーー

 

 響が月へ飛び立ち、知り合ったサーヴァント達がいなくなって早数ヶ月。その日は、雨が多く降り、暗い天気だった。

 

 まるで、今の私の心を写しているかのような空模様だ。私はある墓前の前にしゃがむ。

 

 響は……帰ってこなかった。月の欠片を破壊するために、飛び立ち、大きな光を空で見せ、そのまま帰ってこなかった。

 

 あれほど大丈夫と思っていたのに、結局、彼女はこの地球へ帰ってこなかった。

 

 この墓前は、響の墓だ。生死不明のまま、彼女は死亡扱いとなり、建てられた墓である。

 

 ……そう言えば、空太郎さん達はあれから見ていない。【フラワー】から姿を消し、どこかへ行ったとオバチャンは言っていた。

 

 どこに行ったのかな。響と同じようにいなくなって……私は寂しくなった。

 

 涙が出てくる。未だに親友が死んだことが信じられなかった。

 

 ふと、雨がおさまり始めてきた。そんな最中、

 

「ッ……ノイズ」

 

 ノイズが数体発生した。今の私には響や空太郎さんのような、頼りになる味方がいない。

 

 このままでは、私は灰となって消えていく。

 

「……でも、もう疲れちゃった」

 

 響が生きていると信じて、待ち続け、でも彼女がいないことを自覚して……。もう、私は疲れちゃった。

 

 だから、いっそ……。

 

 

 

 

 

 

「生きることをあきらめないで!!」

 

 

 声がした。知ってる声がした。

 

 私が待ち焦がれて声の持ち主、ノイズを消し去り、私をまた助けてくれた。そう、私が待ち焦がれていた大切な——————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「「見よ、この素晴らしき筋肉を。ふぬらばァァァァァ!!」」」

「いやァァァァァ!?」

 

 

 

——————ではなく、ただの筋肉モリモリの変態男性達が上半身裸でサイドチェストしていました。

 

 ある意味、絶望的な光景である。

 

 返して、私の期待。返して、私の希望。

 

「少女よ、今こそ立ち上がれ! この美しき筋肉を見て、希望を持つがよい!!

「いや! めちゃくちゃ絶望的なんですけど!」

「絶望するのではない!! 筋肉さえあれば希望を持てる。筋肉さえあれば、貴様の望みも叶う。そう、筋肉こそが唯一無二の光なのだ!!」

「そんな無駄に光らせた熱苦しいものを、見せないでくれませんか? というか、でやめてくれませんか!?」

「ゆえにマッスルせよ! 立ちがり、マッスルするのだァァァァァ!!」

「聞けよ」(ガチギレ)

 

 私らしくらない言葉に気にせず、マッスルポーズをとるハゲ頭のマッスル男。

 

 マジで死んでくれませんか? 今の私、人を殺しても笑えますよ?

 

「ヌ? これでは足りぬか。ならば、もう一つのヤツをやるぞ!! 同志たちよ!」

「ほう、あれをやりますか。ではこのスパルタの王も人肌脱ぎましょうぞ!!」

「圧政に屈さぬその心を、今こそ見せつけるとき!」

 

 と、マッスル男達が再びポージングのモーションに入る——————

 

 

 

 

 

 

 

 

「私の親友に何しとんじゃァァァァァ!!」

 

「「「ヌグハ!?」」」

 

 前に、シンフォギアモードの親友がドロップキック。熱苦しい男達がまとめて吹き飛んだ。

 

「あ。響」

「大丈夫!? あの筋肉モリモリマッチョマン達に何かされなかった!?」

「うん、とりあえず筋肉モリモリを見せつけられただけだから。あと、私のタイプって線の細い筋肉持ちの男性だから」

「よかった! 私と同じだね! あの熱苦しいマッチョ達は洗脳攻撃してくるからネ!!」

「え。あれ洗脳攻撃なの?」

「……一時期、翼さんが染まりかけた。本気でヤバかった」

「それは……ご愁傷様」

 

 というか、今さらだけど響、生きてたんだ。嘘じゃないんだ……。

 

「おかえり、響!」

「ただいま、未来!」

 

 私達の感動の再会。晴れていく空。そして、サイドチェストを見せつける変態達。

 

「……台無しだよ! どっかいってよ!!」

 

 響も、近くでサイドチェストを見せつけてくる変態達にツッコむ。

 

「そうは行かぬ。我が友。空太郎の頼みとして、我らマッスラーズが護衛しなげればならぬ」

「え、この人達空太郎さんの知り合い!?」

「……一応、マスターの一人です」

「うそぉん!?」

 

 カルデアという組織のことを聞いたことあるけど、まさかこんな熱苦しいのいるの!? 空太郎さんよりもひどい!!

 

「……あのね、一ヵ月前にね、空太郎さんの仲間のレイシフト……増援がきたんだ。そのときね、空太郎さんが『マシュマシュマシュマシュマシュマシュマシュマシュマシュマシュゥゥゥゥ!!』って狂ったように、自分の仲間を連呼してんだよ」

「……結果は?」

「見ての通り、あの筋肉マッチョとそのサーヴァント達。アレックスさんと、スパルタクスさんとレオニダスさんだったよ。…………出てきた仲間を見た空太郎さんの顔は、10連ガチャで爆死して悶絶してた弓子みたいでした」

「これぞ爆死よね……」

「あと立香さんとギルガメッシュさんは爆笑してました」

「愉悦だもんね」

 

 あ、そのときの空太郎さんみたいかも。結構面白そうだし、可愛いかもしれないから。

 

「……未来、なんで嬉しそうなの?」

「え? 別に空太郎さんが愉悦されててワクワクしてないよ?」

「あぁ……未来がだんだん歪んでいく……」

「大丈夫。響も対象に入ってるから!」

「嬉しくないよ!?」

 

 どうやらお気に召さないようだった。

 

「フム、では今こそ我らのマッスルを見せつけ、正気に戻そうぞ」

「正気どころか、狂気に染まりそうですけど!?」

「安心なされよ! これもまたスパルタの意思。いや、ちゃんと計算されてますから!」

「どこが!? ノリと勢いでやってる方にしか見えないですけどぉ!?」

「フハハハハ! 今こそ、反逆のときだ、圧政者どもォォォォォォ!!」

「うるさァァァァァい!! 大人しくしなさい!!」

 

 遂に響がキレちゃいました。なんか、湿った気温なのに、彼らのせいで暑くなってちゃうよね。

 

「ほう、我(おれ)を差し置いて、肉体美を語るか肉だるま共」

「ギルガメッシュさん!」

 

 助け舟がやってきた。ギルガメッシュさんなら……この王様なら、この場を収めてくれるはず!!

 

「真の肉体美がなんなのか、ここは一つ、王として教えてやらねばな」

「ムム、どのような形でですかな英雄王殿」

「知れたことを。王の威光とは元来から、こうであろう!!」

 

 え、ホント何するつもりですか? 嫌な予感しかしないのですが。

 

「では刮目するが良い!! これが真の肉体美——————AUO(えーゆーおー)!! キャスト・オフ!!」

 

 ギルガメッシュさんから眩い光が放たれる。まさか、ホントに……?

 

 私は彼が上半身を脱いだ、そう思っていた——————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

……と、見せかけてギルガメッシュさんは全裸となってセクシーポーズを決めていた

 

「これが真の肉体美だ!! フハハハハ!!」

「「きゃあァァァァァ! なんで脱いでるのこの人!?」」

 

 生娘には目の毒だ!! 股間のところだけ、謎の光で隠れているが背景には薔薇が舞う。どういう力が働いてるのぉ!?

 

「変態! 変態ぃ!!」

「フッ、そう早るなガングニールの乙女よ。我が裸体は最高純度のダイヤに匹敵するもの。目に入れば、眩しく感じるのも無理もない」

「なんてものを見せてるんですか!! 未来がトラウマになっちゃいますよ!!」

「……だ、大丈夫だドン。私は、この程度でトラウマにならない、ザウルス」

「いや、どっかのデュエルする恐竜少年みたいな口調になってるからね!?」

 

 だ、だだだ大丈夫なノーネ。べべべべべ別に平気だヤンス!!

 

「モチッと近くで見ても良いぞ」

「いや、そうじゃないでしょ」

 

 いつの間にかいた空太郎さんがいた。私の隣で、ツッコんできた。

 

 よく見たら手で、ギルガメッシュさんの姿を隠しているクリスちゃんと翼さんがいた。

 

 奏さん? 指さして笑っていました。空太郎さんはため息を吐いていた。

 

「なんでアンタが脱いでんだよ。滅多に…………いや、カルデアでは脱いでたな。部屋では」

「部屋でも!?」

「ミクちゃん、フィーネを思い出せ。アイツの服装露出多しだったろ? つまり、メソポタミアは裸族がフツーにいける文明だったんだよ」

「風評被害はやめろ雑種」

 

 ここでギルガメッシュさんが否定。そうだよね、裸族が当たり前なんておかし——————

 

「脱ぐのは競技の一つだ。そこは間違えるな」

「どんな競技!?」

 

 響がツッコむ。全くその通りです。

 

 ギルガメッシュさん曰く、如何に美しく魅せるのが競技だということ。ヤバいね、バビロン。人類には早すぎる……。

 

「てか、いい加減に隠せよ。そこの筋肉達が戦慄してるし」

 

 あ。確かに。ギルガメッシュさんのインパクトが強すぎて、筋肉達のこと忘れてたよ。

 

「クッ、やるなAUO殿。だが、しかしいずれ超えてみせようぞ!!」

「やってみるがいい! もっとも、我(おれ)を超えるなど千年早いがな!」

「いい加減に服を着てよ!!」

 

 上半身裸と全裸のやり取りに、響は顔を赤くしながら、叫ぶ。

 

「ギルガメッシュさんも、クリスちゃんみたいなことしないでよ! 未来の気分が悪くなるよ!」

「ちょっ、アタシとこいつを一緒にするなよ!!」

「クリス……お前、いつから裸族に」

「ちげーよ!! アタシのはアーマーパージだ!! 服なんか脱いでねぇ!!」

「でも、裸だったよね……。ネフシュタンの鎧を脱いでたとき」

「あ、あれは、まぁ……その」

「クリスが……裸族に…………」

「空太郎!? 静かに泣くなよ!!」

「うん、俺。泣いてないよ。泣いてないからー」

 

 そのとき、チラッと空太郎さんを見ると目が死んでいました。

 

 本気で「もういいや」と言った感じの諦めた目でした。先ほど私がしていた諦めた目をしていました。

 

 そんな私達の背後に、

 

「隙あり!!」

「うひゃあ!?」

 

 背後から立香さんが、響を後ろから抱きついてきた。

 

「おぉー、なかなかの弾力。これは良いパイオツですなー」

「ん、あっ、ちょ、やめ」

「ほれほれ、ここがええんかー。ねえちゃんええ、乳やんけー」

「おっ、さん、でんすかぁ……」

 

 弱々しく言う響。おのれ、うらやまけしからん。

 

 空太郎さんがそんな立香さんを「はいはい、やめましょうねー」と猫のように襟首を掴んで引き剥がした。

 

「なんで邪魔するのお兄ちゃんよー。せっかくの感動の再会を盛り上げようとしてたのに」

「どこがだよ! 普通にセクハラしてるオッサンが台無しにしてるしか見えてないんだよ!」

「しっとりとした感動の再会よりも、パッションかつ明るい感じが一番でしょー!」

 

 空太郎さんが周りを見る。半裸の筋肉男達、全裸のAUO、「なにこれ」と言った感じの装者と爆笑している装者。

 

 ふぅ、と息を吐いて、

 

「どこがパッション? コメディだよなこれ?」

「私が情熱的にモミモミしたところが?」

「状況をカオスにしてんじゃねぇよ!」

「熱い男達のポージングは熱狂的でしょ!」

「熱苦しいわ! 残念過ぎるわ!」

「くっ、ならばAUOキャスト・オフこそが」

「人類史上最古の下ネタされて、最悪だよ!」

 

 テンポ良くツッコむ空太郎。……なんとなく、だけど空太郎さんがいつもボケていたのはこういうときの反動だったのかもしれない。

 

 だって、ここにいる人達がボケて、ボケて、ボケまくるからツッコミが追いつかないもん、これ……。

 

「なんか、混沌としてきたね……」

「うん……」

 

 ギャーギャー言い合う藤丸兄妹。マッスルポーズで勝負し合う筋肉男達と英雄王さん。

 

 もうめちゃくちゃだよ……。

 

「でも、さ。なんか日常に戻ってきた感じよね」

「……そうだね」

 

 こういう騒がしい感じは、久しぶりだ。さっきみたいに落ち込んできた気持ちが明るくなってきた。

 

 そんなときだ、ノイズ出現のアラーム音が鳴り響く。

 

「響……」

「うん。行ってくるね!!」

「うん……待ってる!」

 

 今度は帰ってきてくれる。私の親友は今日も人助けのために、ヒーローをしていく——————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「では出動だ! マッスラーズ出撃!」

「ふぬらばァァァァァ!!」

「圧政ィィィィィィ!!」

「フハハハハ、喜べ! 今日は気分が良い。王の威光を見せてやる!」(キャストオフモード)

「さすがAUO! 全裸で出撃とは、そこに痺れるぅ、憧れるぅ!!」

 

 なんか余計な人も、響の後へ続いていく!!

 

 そんな最中、空太郎さんは静かにニッコリ微笑みながら、

 

「簡易召喚、セイバーアルトリア。令呪を持って命ずる—————— アルトリア、宝具でやれ」

 

「これは、おぞましき景色を払う一つの光…………消えてください。約束された勝利の剣(エクスカリバー)ァァァァァ!!」

 

 黄金の剣が、変態達を薙ぎ払いました。それはとても綺麗な光でした……。

 




なお、無事にノイズは倒せた模様。

その背景にAUOがキャストオフしたり、筋肉キャラが蔓延ったり、それを止めるためにヒーヒー言いながら走る空太郎と、それを見て愉悦する立香がいたそうな。

つまり、カオスです……。

次回はG編に入る前に、絶唱しない系を挟みます。もちろんオリジナルですよー(遠い目)

アレックスの人物像は以下の通りです。


ーーーー

アレックス・アンドリュー
・オリキャラでマスター。サーヴァントは筋肉系のサーヴァントと契約しており、室内温度が10℃高くなるほどマッスル密度が高い
・芸術的筋肉を探求しており、英雄王の筋肉もまた至高の一つとして考えている。細マッチョもまた筋肉ぅ!!
・戦いにおいて、自身も戦うスタイル。サーヴァントと共にクロスボンバー決めたり、マッスルドッキングしたり、某筋肉マンみたいな戦い方をする
・筋肉に関わらなければ、立派な紳士。淑女へ敬意を忘れず、紳士としての志も忘れないジェントルマン。ただ、芸術的筋肉を見せつける度に、自身の衣服を破れるほどのマッスルポーズを決めてくるので、評価は変態七割、紳士三割となっている模様
・空太郎と知り合ったのは旅先で。なんか、謎の組織との戦いで共闘し、仲良くなったとか。ゆえに友と呼び、彼のピンチのときにはマッスルを決めてかけつける!!


ーーーー

というオリキャラでした。
なんでこうなった……。藤丸立香(男)だけだったら、こうはならなかったのに(すっとぼけ)

まあ、オリキャラ出したくてやっちゃったから仕方がないネ!!
立香くんだけだったら、淡々と進んじゃうからねー。
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