Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア 作:ぼけなす
——————麻婆豆腐お待ちどうアル
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○月*日(水)
なんか商店街で大食い対決があったので、行ってみた。そしたら、なんか知ってる顔ぶれがいた。
……響さんや、君はご飯あるところにいるね。
……アルトリア? 君、この商店街潰すつもり?
ジャンヌさんや、お姉さんのアンタも参加するのはしたないことですわよ? え、次女と三女が見てるからいいとこ見せたい? それは仕方ないなー。……次女は俺のBL見てるけど。
んで、大食い対決なんだが、料理してるのはなんとエミヤ。いつの間に召喚されたんだと思っていたら、よく考えたら、俺が喚んでたわ。
あのときは寝ぼけていて、立香にやらされていたなぁ。なんか、やってるなーと思っていたら、ジャンヌ三姉妹とエミヤとアルトリアがいつのまにか目の前にいたわ。
……あんま召喚したくないんだよね。いざって時に不発になる可能性があるからなぁ。
この世界は別世界で俺達の世界とは近くて遠いとのこと。サーヴァントは聖遺物関係の縁でしか呼べず、それ以外は召喚しづらいし。
なんでアルトリア達が招かれたのかはわからんが、とりあえず来てくれただけでもありがたい。
さて、そんな大食い対決だが、三人ともすごいわ。どこに入ってるのって思えるくらいの食べっぷり。
限界を迎える者は誰もおらず、食材が尽きかけて、さらにはエミヤが「だいじょぶだよ、とぉさか」と言ってダウンしかけて、いつの間にか尻尾と馬耳を生やした少女が「おかわりいただけるだろうか」と言って参加したり、最後の一皿を巡った【ラスト・フードバトル】が行われたり、もはやカオスだった。
……場は盛り上がっていたが、この商店街の資金は大丈夫なのかなと思った。
食材、食い尽くされたし。もう八百屋やスーパーに食材ないんじゃ……。
と思っていたが我らのAUOがなんと資金提供してくれていたそうなので、食材調達は問題ないとか。……ありがとう、ギルガメッシュ王。たぶん、大量の決算用紙の処理で、過労死しているだろう王に冥福を祈る。
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「麻婆豆腐お待ちどうさまアル!」
……今、私は命の危機に瀕している。
目の前に置かれた麻婆。赤々しくマグマのようにグツグツ煮えたぎるその劇物に私は冷や汗をかいていた。
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——————話は遡るのは一時間前、
今日は、【ルナ・アタック事件】からの帰還の、未来からのお祝いでご馳走をされることとなった。
そうしてやってきたのは【泰山】という、お店。最初は中華料理店なのかな、と思って入ってみたら、空太郎さんが先に座っていた。
「あれ? なんで空太郎さんがここにいるの?」
「ハッハッハッ、今日は響ちゃんのお祝いでしょう? なら、参加してもおかしくないでしょー」
「んー??」
おかしいな。今日は未来と行くとしか聞いてないんだけど……。
「さあさあ、座って座って」と未来に急かされて、席に座る。空太郎さんはモグモグと麻婆を食べていた。相席の人は…………って!?
「し、死んでる!?」
麻婆に顔につけて亡くなっていた!?
「み、未来! 殺人事件だよ! 火曜サスペンスだよ!! 奏さん呼ばなきゃ!」
「あ。大丈夫。これいつものことだから」
「いつものことなのこれぇ!?」
「うんうん。今日も初めてきた人がこうやって失神してるだよ〜」
「だから真実はいつも一つの人は呼ばなくていいよー」とニコニコする我が親友にゾッと背筋が凍った。
え、なんか嫌な予感がするんだけど!?
「ブハッ! 死にかけた!」
「チッ、生きてたか。そのまま麻婆の海に溺死すれば幸せだったものを」
「フッ……このネロ・クラウディウス。一度決めたことは曲げぬ! 媚びぬ! 折れぬ! それが始祖ロムルスにローマたるものを教えられたこと! ゆえにもう一度言おう——————」
先ほど死にかけていた少女……が復活して空太郎さんに向けて言った。
「ハーレム王に余はなる!!」
「どゆこと!?」
え、女の子がハーレム目指しちゃうの?
普通は男の子が目指すものじゃないの!?
「マジか。リアルハーレムってマジでしんどいぞー。『いつの間にかベッドに潜る組』や『溶岩水泳できる部員達』や『実はチョロいのに悪びれてるめんどい女子』とか関わることになるぞー」
「うむ! 今、まさにマスターの兄君の状況であるな!」
空太郎さんのハーレムってどういう状況なの!?
てか、ハーレムあったの!?
「そこが良いのではないか!」
「バーロ、マジでギスギスしたり、大乱闘恋人選手権ブラザーズしたり、正妻大戦争をしたりで、もうカルデアの施設が何度修繕することになったか。……
……あれ、なんかハーレムっぽくないような生々しい感じがする。なんか、アニメのようにいかないって本気で教えられた感じがする言葉だよ。
「確かに大変だ。しかーし! この余はその程度で諦めぬ!! ゆえに兄君の妹———藤丸立香を嫁にもらう!」
「えぇ!?」
まさかの立香ちゃんを嫁にもらうの!?
あのたまに『……響ちゃんの胸、イイネ。とりあえずセクシーの着せようかな』って本人前で呟く変態女の子だよ!?
たまに『いつ人体実験しよーかなー。……響ちゃん興味ある?』って、なんかマッドを見せてくる危ない人をぉ!?
「どうぞどうぞー。では、これを完食せよ。残り八皿な」
「増えてるではないか!? 先ほど一皿が追加七皿増えてるではないか!?」
「いや〜、素晴らしい熱意にやられて感服してねー。だからその熱意に応えてこちらも
「聞き間違えか!? なんか殺意と聞こえたが!?」
「さあさあ、まだまだありますぞー。ほら、一気、一気♪」
「本気だこの兄君!? くっ、だが、余は負けぬ。ゆくぞ!!」
デッデデデデン!とBGMが聞こえた気がした。ロマサガ?
そして一口を口へ含むネロさん。ガンッとまたもテーブルにある皿へ突っ伏す。
てか、顔がヒリヒリするよね、あれ!?
「……まだまだだネ。この麻婆を十皿を完食しなければ、かの光の貴公子にも劣るというもの」
と、呟きながらネロさんを退かして、麻婆の食べ残しを食べる空太郎さん。「愉悦」と言いながら美味しそう食べて、水蒸気を身体から出してる!?
なんなのあの人……。
てか、なんかとんでもない劇場を見た気がするけど。
と、ここで未来がニッコリ微笑み、
「じゃあ、今日は私のお勧めをごちそうするね」
「え、未来。なんかその顔怖いんだけど。てか、メニュー見たら、なんか麻婆率高いんだけど」
「うん、だってこの【泰山】はねー。
激辛麻婆専門店だもん♡」
「
どっかのオレンジの金平糖のようなセリフと共に逃げようとする。そしたら、店員のお姉さんに首根っこ掴まれてしまい、捕まった!?
この人何者!? 力強っ!
「あー、この人はね。ここでアルバイトとしている卑弥呼さんだよ」
「どもども〜。ミライくんがお世話になってるね〜」
「えぇ!? なんで邪馬台国の女王がここで働いてるの!?」
「そりゃあ、ミライくんに養われているから、こちらも何か返さないとね〜。むしろこちらがお世話しないと、お姉ちゃん恥ずかしいし」
なんか明るいお姉さんだけど、なぜだろう。私と同じタイプな気がする!
こう、悩んだらとりあえず殴れ!!って言いそうな感じが!
「カルデア側からいつ召喚されたの!? 私知らないよ!?」
「あ。そういえば言ってなかった。カルデアは支部立ち上がりました」
「空太郎さぁん!?」
本気で言うのを忘れてたという感じで、私に説明してくれた。
なんとカルデアという組織が、新たに国際組織として成り立つことになったのだ。
なんでもGLGLカンパニーの会長が、政府に資金をチラつかせ、さらには弱みを握り、それをネタに新たな独立組織として認められたとか。
てか、GLGLってギルギルってことだよね!
絶対ギルガメッシュ王が関わってるよね!?
「とりあえず、弦十郎さんからも認可されてるから、後から発表があると思うよー」
「軽っ! 説明が軽いよ!」
「…………だってさ。立香が喚んだ征服王や、太陽王やら、始皇帝が悪ノリしてマジで独立組織作ちゃっただもん。もう、どうしたらいいかわかんない」
中年オヤジの泣き言みたいに、死んだ目で涙を流す空太郎さん。……いや、もう、なんかお疲れ様です。「孔明が徹夜でまた、書類整備してるの。手伝わないと」とか言ってる辺り、本気で働いていそうだ。
「というわけで、今日は愉悦するためにネロ陛下で遊ぼうとしたら、そこにやってきたのが君だ、響。せいぜい、楽しませてネ」
「最低だこの人!!」
返せ。私の同情を返せ!!
「うんうん、空太郎さんの苦労はこの際置いといて、本題は響のお祝いなんだよねー」
「えっと……私の帰還祝いだよね?」
「そうだよー。散々、心配と不安かけさせて、またどっか行った親友のお祝いだよ〜」
「あのときは、その……ごめん」
「うんうん、仕方ないからわかるよ〜。だから、
あ。よかった!
散々、不安させてたから、そのことで…………ちょっと待って。
「あのぉ〜、未来様……。何に怒ってるのですか〜?」
「そうだねぇ〜、私がちょっとマジで顔を真っ赤になって発狂しそうになったことがあってね〜」
「既に物騒!?」
「まあ、このことは響には非がないし、むしろ元凶をマジカル八極拳でお仕置きしたから、いいんだけどね。でもね…………
私を百合同人誌デビューさせられたこと、どう弁明する?」
そのとき、未来の微笑みが消え、人殺しできそうな冷めた目で見ていた。本気でブチギレてらっしゃるぅーーーー!?
「響、悪くにぇ! 響は悪くにぇい!!」
「響ちゃんがキャラが壊れるほどの恐怖。さすがは未来にゃん、そこに痺れるぅ、憧れるぅ」
「呑気に言ってないで助けて空太郎さん!」
「響ちゃん、俺が言えるたった一つのことはある」
「え、なんですか! 的確なアドバイスプリーズぅ!!」
「それはね…………テメーは未来を怒らせた」
「そこでジョジョネタ使わないでよ!! てか、ワイングラスに葡萄ジュース入れてるの!?」
「愉悦」
「あとで覚えててくださいね!!」
この恨み忘れない!
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以上、事の顛末である。
私は抵抗虚しく、卑弥呼さんに座らせられ、麻婆を目の前で置かれた。てか、卑弥呼さんの「麻婆豆腐お待ちどうアル!」が妙にしっくり来るというか……。
「さあ、響。いただきますしよ」
「うっ……いただき、ます……」
「えらいえらい〜。私も食べようかな〜。卑弥呼さん! 麻婆二皿」
「お任せあれアル!」
未来ぅ!? なんでそんな劇物を平然と二つも頼めるのぉ!?
「最近、麻婆の辛さにハマったといいますか。うん、空太郎さんの麻婆のおかげで限界までの辛さの至高さをワカラセられたからかな〜♪」
「ものすごくスケベじゃないワカラセがきた!?」
「ちなみに、我が麻婆はハバネロ、鷹の爪、唐辛子、山椒大量にぶち込み、さらに香辛料を相互作用で美味しく仕上げた至高の一品です」
「素晴らしい、私が求めていたものですよ、空太郎さん」
「お褒めに預かり、恐悦至極」
「笑顔で言わないで、私の陽だまりぃ!! そしてあなたが原因ですか、空太郎さん!」
なんてこったい。私の陽だまりが、まさかの麻婆に汚染されるなんて!
しかも辛さの限界って何!?
劇物以外何者でもないよぉ!?
「うぅ……大丈夫。きっと大丈夫。へいきへっちゃらだもん……」
「いい泣き顔だよぉ〜響。うん、これもまた愉悦だね」
「未来からそんな言葉聞きたくなかった!」
「ちがう。未来氏、これは『萌え』だ。響ちゃんという美少女を涙目でワカラセることはカワァイイ。ゆえに萌え」
「萌え〜♡」
「やめて! これ以上、私の親友に変なこと教えないでぇ!!」
だんだん、空太郎さんワールドによって私の親友が常識人から離れていく……。やめて。そのうち立香ちゃんみたいに、『パンツを覗くぜ!』とか言う恐ろしい未来なんて来ないで!!
「大丈夫大丈夫。前から素質あったから」
「全然大丈夫じゃないから!」
「まあまあ。それに今回のはそれほど辛くないから」
「ほ、ホントですか?」
空太郎さんの言葉に未来も頷く。
「一応、罰ゲームだけど、響に酷いことしないようにお願いしてるから〜」
「う、うぅん……」
「信じよう、友達を」
うっ、その言葉には弱い……。そうだ。未来の言葉を信じなきゃ!!
いざ、尋常に!
私は麻婆に蓮華を差し込み、それを掬い、口に入れる——————
「そういえば、卑弥呼さん。麻婆作ったことあったっけ? 料理はまあまあできるのは知ってるけど」
「うーん……。あんまり! そこは卑弥呼パワーという名の勘で作りました!!」
「LaAAaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!?」
そのとき、私の声が、どっかの人類悪の断末魔みたいだと空太郎さんは語っていた。
…………いつか、仕返ししてやるもん(涙目)
なお、胸のこともキレていた模様。肩が凝るやら、キツくなっていたので、ストレス溜まる。今まで煉獄ちゃんで癒されていたが、もういないので愉悦で、ストレス発散になってる未来ちゃんです。
どうしてそうなった……いや。書いたのは自分だけど、これやったら面白そうだなーって軽い気持ちでやったらこうなってしまった。うーん、まあ、二次創作だし、やりたい放題でいいか!(狂気)
次回はいよいよ、お待ちかねG編。新しいオリジナル展開のはじまり、はじまり〜
なお、空太郎氏が巻き込まれるのはデフォである(笑)