Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア 作:ぼけなす
———彼女は見た夢。それはある少年の物語さ
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夢を見た。それはとても暖かく———こわい、夢を。
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むかし、むかしの話だ。
あるところに一人の少年がいた。
少年は所謂、神様転生した者だった。生前からこの世界のことをよく知っていた。よくこの世界ならではの設定とか知っていたし、結末も知っている。
彼は世界からすれば、外から来た異物だった。
少年はどのように命を落としたかは覚えていない。車に轢かれたとか、鉄骨が上から落ちたとか、はたまた事件に巻き込まれたのか。
どうやって亡くなったかは知らない。全然、手がかりも何もなく、
ゆえに、彼は転生したのだと決めつける。
この世界にいる。それだけが事実だ。神様には会わなかっただけの話だと、彼はそれで納得した。
さて話を戻すが、彼はその記憶をもって、何を成すか?
答えは———何も成さない。なぜなら、彼はめんどくさがり屋だ。あまり動こうとは思えない子どもだった。
幼い頃から頭が良く、神童とか言われてチヤホヤされたいとか。
運動抜群の子どものヒーローとかなりたいとかなく。
ただただ、当たり前の日常を求めていた。普通でありたい子どもだったのだ。
そんな子どもは運命の——————いや、
ぶらぶらと散歩していた彼は公園で一人ブランコに座る少女を見つけた。
その少女は、周りのように、はしゃぐことはなく。かと言って大人しい感じではなかった。
この世の全てに対し、絶望し、希望なんてない。そう言わんばかりの目で、下を向いていた。
放っておいたら自殺すら考えていそうな雰囲気を持っていた。
周りからハブられ、いじめられていたというわけでもなく、単にこの暗い少女を、子ども達は遠ざけてる感じがした。
そんな少女に話しかけたのは、少年のほんの気まぐれだった。たまにはいいかと思っての、些細なきっかけだった。
彼女がなぜ一人なのか、周り溶け込めないのか、尋ねると、拒絶と言わんばかりに話さない。まあ、話したくないならそれでいいやと思い、少年はただ隣のブランコに座り、口笛で遊んでいた。
夕方になっても彼はボーっと空を見ていたばかりで、少女の方が耐えきれなくなったのか、話しかけてきた。
なぜ、あなたはいるの、と。
少年は素っ気なく、別に、好きにいたからーと答えて公園から出ていく。少女はまだブランコで座ったまま。しかし、その目は少年しか捉えていた。
まあ、暇つぶしなったからいいやと思い、少年の一日は終わった。
——————翌日、気まぐれにきた公園へ向かえば、またあの少女がいた。ブランコに座っていた。
少年は昨日と同じく少女の隣のブランコに座り、ボーっと空を見ていた。
少女はまだ何も話さない。けど、少年は少女から話しかけるまで待った。
その次の日も、その次の日も、その次の日も——————彼は少女が口を開くのを待った。
ある日、他の子どもが少女の周りを囲っていた。たぶん、少女が一人であることをいいことに、いじめてやろうという浅はかな考えで動いたのだろう。
少女は何も言われても言い返さない。
少女は何をされても抵抗しない。
少年がそれを見たとき、こりゃあエスカレートしてくなと思い、いじめを止めた。子どもはもちろん反抗してきて、ボカすか殴ってきた。
少年にはダメージはない。産まれてこの方、そういう痛みには強かったし、頑丈だった。次第に疲れてきたいじめっ子達に、弱いと鼻で笑い、少女を連れていった。
悔しそうにしていたからある程度溜飲は下がった。
またあの公園にいたら、今度はいじめっ子達の上の子とか連れて来そうだったので、とりあえず避難した。
少女はそんな少年に、どうしてと聞いてきた。
どうして私なんかに構うの。
どうして私なんかを助けたの。
どうして私なんかのために。
そう言わんばかりに聞いてきた言葉に、少年はたった一言。
だって嫌じゃんか
一人で遊ぶならいい。積み木や砂遊びは一人で楽しめるし、本を読むのも一人で楽しめる。
だが、一人でいつまでも何もせずに俯くのはダメだ。それは何も成さないし、何も始まらない。
それはとても勿体ない。だから、少年は少女に構った。善意とかそういうのではなく、ただの自己満足のため。
一人で何もしないのがただ勿体ないと思っただけで助けたのだ。
少女は意外な答えに、目を丸くしてから次第に笑い出した。何か可笑しなことがあったのだろうか?
少年は首を傾げていた。
——————以降、少女は少年にベッタリとくっ付き出した。
少年が暇をしていたら、少女がゲームをしようと誘う。
少年が遊び相手を探していたら、少女がボール持ってくる。
少年が遠出すると、少女は鴨のようについてくる。
少女は次第に明るくなり、暗い顔をしなくなっていた。少年は少女に振り回される日々が始まり、苦労し始めた。
怠惰な少年に対して、少女の活発な動きに疲れていたが、悪くないものだった。
——————少女の親が迎えにきたとき、少年は違和感を覚えていた。
親が迎えにきたのに、少女は暗い顔に戻っていった。ネグレクトとか虐待とかされているのだろうか、と少年は推理していた。
かつて少女が一人公園にいたのは、たぶんそれが原因だったのだろう。
これはいけない。
そのためには証拠集めだ。そう思い、彼女の家へこっそり忍び込み、そこで彼女の部屋へ侵入した見た——————
———世界をすくえとしか書かれていない部屋
———そこに十字架のように磔された少女
そこが少女の部屋。彼女は一人、魔術、呪術、ルーン、科学、錬金術等々の学問全てを頭に叩き込まれ、狂ったように、口に学んだことを出していた。
その周りには少女の血痕らしきものがあり、肉体改造が使われた跡が刻まれている。強制的に鍛えるように置かれた器具もある。
机には、少女の名前が書かれている。
少女の名前はフジマルリツカ。
—————漢字で書けば不二丸立香
なんと、かつて少年のいる世界ではゲームの主人公として活躍するであろう、登場人物であり、プレイヤーとなるその人だったのだ。
立香の両親は転生者だった。それも重度で、徹底的なプレイヤー思考の転生者だった。
立香をこれから起きるであろう人理修復を効率良く終わらせるために。
立香には何がなんでも世界を救わせるために。
そして絶対的なマスターとして君臨させ、自分達の最高傑作にするために、産み出し、育て上げ、教育という暴力装置で支配していた。
そこに立香の意思などない。意思など介在させない。
彼女の不運は、この両親が魔術家系でさらに資金も何もかも揃っており、準備には欠けることなない家庭環境であったことだ。
結果、産まれたのは人理修復のためしか動かないマシーンだ。人間とは扱ってもらえないただの道具こそが、フジマルリツカだったのだ。
これを見た少年は、己の罪を……失敗を自覚した!
やってしまった! 取り返しのつかないことを見過ごしてしまった!
なぜ少女が一人ブランコにいたのか理解した———あれこそが、人であった少女の唯一の残された抵抗だったのだと。
少年は後悔した———もっと早く気づけばよかった
少年は後悔した———もっと早く動けばよかった
少年は後悔した———手を差し伸ばせば、よかった!
だが、後悔したときにはもう遅い。
少女はもはや
それを止めることはもうできないのだ……。
ゲームの世界だからと高括り、世界が滅びたらそれはそれでいいやと楽観視していた少年は、後悔して泣いた。
情けなく、絶望し、彼女の苦しみを理解して泣きつくした。
幸運にも、彼女の両親はいない。どこかに出かけているのだろう。その前に彼女を絶対に助けなければならない。
もう失敗は許されない。
泣き止み、死にかけの目をした彼女を抱きしめ、少年は決意した。
——————彼女を守る、と。
もう一人にはさせない。
もう一人には背負わせない。背負わせてたまるか。
これから共に……いや、自分が代わりになってこの少女が成そうとしたことを果たそう。それが自分の罪滅ぼしであり、少女をこの地獄から救う手立てなのだから。
後に、彼女は少年の告発により、両親は塀へ送られ、少年の義妹として迎えられた。
迎えられた彼女はニコニコと嬉しそうだったが、表面だけの笑顔しか見えなかった。内心ではおそらく、まだ人理修復するのだと脅迫感情に支配されていたかもしれない。
だから、これから彼女に日常を教えよう。普通を教えよう。そうすればきっと、いつか見たあの主人公のように、サーヴァントやこれから会う一人、誰からにも好かれる普通の少女に戻ってくれるはずだ。
少年———藤丸空太郎は、藤丸立香の使命を
彼が、その旅で、いつの間かできた変な仲間達と共に、カルデアへ向かい、聖杯探索するのは別の話で。
さて、そのとき。彼女も、カルデアへこっそりついてきたのはいうまでもない。
彼が旅を始めようとしたとき。彼女の元両親は何者かの手により、惨殺されていた。
———彼女が、華のよう嗤って、血のついた手袋を、海へ捨てていたことは、彼はシラナイ
そして、彼には知らない傷跡があったのは、まだ彼自身もワカラナイ。
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バッ、と目を覚ます。
誰かの夢を見ていた気がする。けれど、その内容はとても怖くて、そして……。
「……あまり思い出せない」
とても辛かったと思う。
とても苦しかったと思う。
手を伸ばせば、きっと助かっていた。けれど、手遅れだった。
いや、既にもう……。
「やめよう。うん、そろそろ学園祭だし。切り替えよう!」
切り替えて、今日の学園祭の準備に集中しよう!
空太郎さんのことはまだ不安だけど、きっと見つかる。そう信じて気合を入れた。
「よーし、がんばるぞ!」
「響ー、早く起きないと遅刻だよー」
「え、そうなの!?」
急いで身支度しなくちゃ!!
私はもう夢の内容に気にせず、急いで身支度しに行った。
——————そして。いつか、聞こう。あなたは今、幸せですかって
一応、シンフォギアとは関係のない話———と見せかけて、フラグです。
おめでとう、立花響。君は何者か夢へ介入される権利を得た。
まあ、誰かとは言わないけど。
さて、ここで人物紹介です。
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藤丸空太郎
・外世界からの転生者らしいが、神様に会わずして事故死かどうかわからない方法で亡くなり、FGOの世界へやってきた。もちろん、特典もなくあるのは原作知識のみ。当初は別に関わる必要もないし、世界が滅びるならそれはそれでいい。ぶっちゃけ、面倒だから主人公に任せよーというスタンスで幼少期を過ごしたが、ある日、その原作主人公の少女と出会い、一緒に過ごし、懐かれてしまう。そのときは、彼女が主人公とは知らず、ただ彼女が引き起こす行動に巻き込まれて苦労する羽目になるもそれは悪くないと感じていた。しかし、彼女の家へこっそり向かい、そのとき初めて、原作主人公の少女と知り、彼女の最低最悪な家庭環境と教育を知り、彼女の代わりに人理修復の旅を決意した。
・あらゆる【普通】を容認する。そのため、人道的なくともそれがその人【普通】ならば別にいいという、ぶっ飛んだ価値観の持ち主。基本的に悪人だろうが善人だろうが、害がなければ認めるが、強引かつ他者の意思を踏み躙っていく常識だけは認めず、必ず否定する。おそらく、原作主人公の少女に起きたことがきっかけで、許せなくなっている
・苦労人のように見えて実はボケ役もできるツッコミ人。だいたいトラブル処理に対して、苦労するが、弄れる人がいたら弄る。愉悦は好き。麻婆豆腐も好き。おそらく外道神父とはわかり合えそうなのだが、友人が致死することがあれば敵対上等。ヌッコロしにかかるので注意。
・カルデアへ行く準備のために彼は旅をしている。その旅立つ前、知らない傷跡と立香の両親が亡くなったことを知ったが、彼は気にせず、一人旅をした。知らない刻印があったり、前より魔力量が増えたりしたが、まあ、普通だしいっかという感じである。何もなければ彼は普段通りの能天気なのだ。
藤丸立香(旧名:不二丸立香)
・オレンジヘアーの我らのフジマルリツカさん。原作主人公で女の子。しかも空太郎の義妹。アグレッシブで英霊と一緒になってトラブル起こすトラブルメーカー。後始末はだいたい義兄の空太郎がしてくれるが、本人もきっちりする。ただし、爆破系で。
・何もなければ普通の女の子だが、時折マッドな面を見せており、空太郎の知らない傷跡は実は、彼女の手によるもの。彼の両親の魔術回路と魔術刻印を引っこ抜いて移植している。なので、彼がより長く簡易召喚できるのは、この二つの魔術刻印のおかげである。
・お兄ちゃん大好きっ子。兄の敵は私の敵。ゆえに得た全ての技術、知識を持ってぶっ殺しにかかるが、兄が苦労、困難を乗り越えていく様が見たいので、基本英雄王と一緒に【愉悦】している
・本来の原作世界では普通の少女として育つはずだったが、この世界において魔術師の家系でしかも両親が転生者だったため、《人理を必ず救わせる》という命題を強制的に進めさせられた。結果、心が壊れ、人格も損失し、人間らしさを失いかけ、一人公園のブランコでいることが多かったが、空太郎の普通の日常により、元の人間らしさを取り戻した。しかし、これまで受けた教育という名の拷問により、倫理観が壊れ、人としてやってはいけないことを平然とやってのけるし、躊躇しない。なので、自爆特攻およびカタパルトタートルも厭わないので、過労死サーヴァントから恐れられている。よく被害に遭うのはDOMANである。
・空太郎のことは兄として、一人男性としても愛している。しかし、
・女性もいける二刀流。なんなら空太郎も混ぜて、嫁と婿をもらっちゃうぜと豪語しており、ハーレム上等な恋愛観。原因は空太郎の父親もとい、義父のギャルゲーとエロゲーの教育のせい。あらゆるジャンル(排泄系は除く)もいける口。そのため、マシュから倫理観だけでなく、色んな意味で怖がらせている
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以上です。
ぶっちゃけ、当初は【藤丸立香】(男)が主人公のクロスオーバーを考えていましたが、この設定の方がFate感あるし、あと原作主人公を空太郎のように、苦労人かつ変態チックにさせることがないので、オリ主にしちゃいました。
いや、こんな作品の主人公ですみません。私自身、ギャグ系とシリアスを混ぜた方が書きやすかったので(目逸らし)
というか、ぐだ男やぐた子が出てくる作品を誰か書いてほしいです!
むしろ、増えて!
そんなことを考えてる作者なので、まあ、誰か思いついたら書いてほしいですねー。
なお、転生者がまだ確認されているのは空太郎の世界だけですので、このシンフォギアの世界にも? さてはて、いるのかどうかはまだわかりません。
あと、空太郎自身が転生者かどうかは未確定です。理由? 彼がどうやって
なので彼が転生なのかどうかは、まだわからないのです。