Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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—————だから、リディアンには行きたくないって


第二十二話 麻婆おまち。それと文化祭へ

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○月%日(火)

 

 久しぶりに日記を書いた。もう、この武装組織でバタバタしまくっていたことだけは覚えている。

 

 まず、ネフィリムとサーヴァント契約なんだが、意外に行けた。ただ、ネフィリム自身が動くこともなく、眠ったままなので、対策が必要になるのだとか。

 

 それと、カデンツァヴナ姉妹、もといマリアとセレナ。彼女達だけでなく、デス子と調とも仲良く(?)なったので一応、名前で呼ばれるようになった。

 

 え、切歌がなぜデス子って?

 

 デスデス言ってるから。それを言ったら「ちゃんと名前を言うのデス!」と怒られたけど。

 

 それと、エミヤがこの組織の食事情を知ってしまい、大激怒。急遽、【エミヤ料理長によるサッと一品】が開催されることとなった。

 

 どっかの主夫のカリスマのように、お料理会を開いて彼女達に料理の素晴らしさを教え込んでいた。これにハマったのは、調ちゃんとセレナさんである。

 

 料理の奥の深さを知り、エミヤに教えを乞うようになっていた。マリアさんは、片手間という感じでできたらそれでいいという感じだったが。

 

……だが、切歌ちゃんよぉ。君は覚えようね。将来、お子さんとかに手料理振る舞えないってなんか悲しいから。

 

 まあ、調ちゃんもそうだが、切歌ちゃんやマリアさん、セレナさんには親がいないみたいだが。

 

 親と言ってもナスターシャ教授くらいだし。ところで、ナスターシャ教授。あなた、明日のナージャってあだ名で呼ばれたことない?

 

 あ、ないのね。ごめんなさい。

 

 という勘違いしたりの毎日を送っていました。

 

 ん? ウェル博士? ごめん、忘れてた。

 

 なんか、響ちゃん達に、マリアさん達とか使ってちょっかいかけてたけど、男子小学生?

 

 そう言ったら、ナスターシャ教授は吹いてたけど。

 

 

ーーーー

 

 

 マリアが連れてきたクータローという男の人。アタシはまだ気を緩めず、警戒していた。

 

 なぜなら、何やら怪しい動きをしながら、どこかへ向かっていたのだ!!

 

「というわけで追うデス、調」

「了解、キリちゃん。変態さんの弱みを握って、エッチぃことするんだね」

「違うデスよ!? 調は切歌のことなんて思ってるデスか!?」

「……ムッツリスケベ?」

「ムッツリじゃないデス!」

「じゃ、ムッチリスケベ?」

「まだムッチリじゃないもん! ご飯が美味しいから食べすぎてるけど、まだムッチリじゃないデス!!」

「……ホントに?」

「……最近、お腹周りが少しキツくなった気がするデス」

「私も……」

 

 エミヤのご飯は美味しいのでついつい食べ過ぎちゃうのデス。……ダイエットしなきゃ。

 

 って、違う違う!

 

「変態さんの後を追うのです! もしかしたら、仲間と連絡とってるはずです!」

「なるほど。それは大変」

「そうデス! そうと決まれば追いかけるのデス!!」

 

 変態さんがどこへ向かっているのかは、追いかけていたらわかるはずデス。

 

 すると、変態さんは食堂の方へ向かっていた。なぜ?

 

「……じー」

「調、何か気づいたのデス?」

「うん。空太郎さん、何か持ってる。あれは……唐辛子?」

「唐辛子……ハッ。まさか、明日の朝食に仕込むつもりデスか!!」

「それは大変。急がないと」

 

 切歌と調が、扉へ張り付き、様子を伺う。空太郎は鼻歌を歌いながら、火を起こし、包丁を使っていた。……料理してるのデス?

 

「……空太郎。料理できたのデス?」

「……あまり聞いたことがない。エミヤさんに聞いてみたけど、微妙な顔をしてた」

「それほどの不味さなのデスね。これは言い逃れはできないのデス」

 

 朝ご飯に不味い料理を仕込むなど言語道断デス!!

 

 切歌と調が扉を開け、指で拳銃を形作って言った。

 

「動くなデス。現行犯デス! 身命にお縄へつくのデス!」

「お縄なんて、キリちゃん。SMはまだ早いよ……」

「そのお縄じゃないデスよ!? 調の頭はピンクなのデスか!?」

「衣装は黒とピンクだよ?」

「衣装の話はしてねーデス!!」

 

 漫才を繰り広げていると、クータローがゆっくり振り返ってきた。……それはある種のホラーでした。

 

「みーたーなー?」

「え。へ?」

 

 某、公式くそアニメみたいな顔で、こちらを見てくるクータロー。なんか、ここを逃げなきゃいけない。そんな気がする!

 

「し、調! にげ……」

「この月詠調に撤退の文字はなし」

「どこのネタなんデスかそれ!?」

「フゥム、なかなかやるではないか。では、ご褒美にこちらの料理を提供しよう」

 

 え? 料理?

 

 クータローの、デスか?

 

「安心しなさいなー。普通に美味いし、ある友人もどハマりして、親友に提供するくらいの料理だからさ」

「そ、それでしたら、食べてやるデス!」

「ニヤリ」

「あ。キリちゃん、ちょっ」

 

 調が止めようとしたが、気にしないのデス!

 

 どんな料理だろうと、食べられる自信が——————

 

 

 

 

「…………何これ」

 

 真っ赤に煮えたぎる料理が出てきた。マグマのように赤く、豆腐が浮かんでるのデス。

 

 そして、その湯気は目に染みるほど。

 

「なんデスか、これ……」

へい、麻婆豆腐でやす!

「え。切歌が知る麻婆豆腐は赤くないデスよ?」

「へい! うちの麻婆は常人が食べたら悶絶、最悪失神するほどの愉悦が籠った麻婆でやす!!」

「それは本当に食べ物デスか!?」

「へい、おまちどう!!」

「お皿置くなデス!」

 

 目の前に置かれた劇物。これは食べたら…………シヌ!!

 

「おやおやァァァァァ? まさか怖気つきましたかぁー?」

「くっ、怖気ついてないのデス!」

「では食べたまえ。この程度で怖気つくなど、まだまだなのデス。だから、いつまで経ってもデス子なのでデス」

「真似するなデェェェェス!! 上等、食べてやるデス!」

 

 蓮華で掬い思いっきり、一口。

 

 

 瞬間、アタシはこれまでの記憶が駆け巡った!!

 

 調とのはじめての出会い。

 

 マリアとセレナとはじめての共闘。

 

 清少納言に絡まれた思い出……あれ?

 

 ジンタンと、超平和バスターズとの思い出…………ってこれ、違うヨ!?

 

 銀髪少女じゃないし、胸デカ未亡人作家じゃないデスよ!?

 

 明らかに二つ、キャラが違うのデスよ!?

 

 

「ブハッ! 死ぬかと思ったデス!」

「ほほぅ。もう生き返ったか。響ちゃんよりも優秀だねぇい」

「ヒビキという人が誰だか知らないデスが、本当になんデスかこの劇物!? 走馬灯と変なもの見ちゃったのデス!」

「なんぞ? そんな効果あったっけ?」

「本人もわかってないのデス!?」

 

 たぶん、コレを食べた人はきっと、変なものを見てるのデス!

 

「ハッ。調は? 調はどうしたのデス!?」

「彼女は……フッ」

 

 なんデスか、その反応!?

 

「調に何をしたのデスか!?」

「安心しなさい。無事だよ。ふーむ、まさか彼女がねぇ」

「調に何をしたんだ!」

「同じように麻婆食わした」

「調にも!? なんてことを!」

「失礼な。麻婆は料理だぞ」

「あんな激辛を調にも食べさせるなんて! 調は、調はァァァァァ!」

「大丈夫。そんな調さんは——————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

君の後ろで麻婆食べてるよ

「あ。キリちゃん、おかえり。空太郎さん、麻婆美味しいです。おかわり」

「調ェェェェ!?」

 

 なんで、なんで調はそれを食べれるのデスか!?

 

「絶妙な辛さ。これは美し。いつか、キリちゃんにもご馳走したい」

「待つデス! それ食べて、アタシが気絶したんデスよ!?」

「よろしい、伝授しよう。……ついて来れるか?」

「ついて来いじゃない、あなたが私について来い」

「教えるなデス! てか、なんデスかその疾走感溢れるセリフ!? エミヤさんが言いそうデス!」

「「言いたいの?」」

「そうじゃないデスよ!? いつのまにか仲良しになっちゃってるんデスか!?」

 

 調は人見知りなのに、なんで仲良くできるのデスか!?

 

「いや、調ちゃん。こちらから話せば、答えてくれるし、それを上手いことコミュニティケーションしたら、それなり仲良しになれるよ」

「コミュニティケーションがうまし。麻婆もうまし」

「わけがわからないデスよ!?」

「そんなことより、麻婆残ってぞ。ほら、最後まで食べなさい。お残しは許しませんザマス!」

「そうだよ、キリちゃん。しっかり食べきりなさいザンス」

「どんな口調デスか!? って、ちょ、蓮華をちかづかな、カリャァァァァァ!?」

 

 こうして、アタシに苦手なものができて、調に新たな好物ができた。どうしてこうなったのデェス!?

 

 あと、エミヤさんにバレて怒られるクータローでした。ザマァみろデス!!

 

 

ーーーー

 

○月÷日(木)

 

 うーん、麻婆で調ちゃんがハマるとは思わなかったなぁ。あと、エミヤには叱られました。

 

「こんな危険物を女性に提供するな!」って叱られた。そうかな? 未来ちゃんも、美味しそうに食べてたのに。

 

 そう言うエミヤは「……私はまた救えないのか」となんか、呆然としていた。麻婆に何かあったのだろうか?

 

 なお、アルトリアにもご馳走しようとしたら、全力で逃げられました。

 

 あのアルトリアでも駄目なのか。うーん、これは甘口(普通の辛さ)も開発しなくちゃならないのかな?

 

 まあ、それはさておき。今日は【リディアン音楽院】へ来ました。

 

 なぜかと言うと、昨日の話で、ネフィリムをフルパワーで目覚めさせるには聖遺物を食べさせなければならない。なので、聖遺物を食べさせようと思ったが、まさかの不足。

 

 なんか、【フィーネ】を立ち上げる前にいた【F・I・S】って組織から、聖遺物を借りパクしたけど、まだまだ足りないようだ。

 

 なので、どうしたものかと言う話になり、そしたら、薬局のウェルシア博士が「シンフォギアの装者から奪えばいい」と宣いました。

 

 うーん、それは自分としてはちょっとなぁ、と一応言っておいて、他に方法がないかエミヤとアルトリアで話していると、なんか聞き耳を立てていた切歌ちゃんと調ちゃんが、【リディアン音楽院】へ出向いて装者達から聖遺物を奪うと言ってました。

 

 なんか、マリアさんとセレナさんの役に立ちたいという思いで、彼女達はコッソリ行こうとしていたが、それを察知した我が輩がもちろん止めました。

 

 だって、一応敵地だよ? わざわざ赴くなんて、ヤバいよ?

 

 と、説得しても聞かず、頼みの綱であるナスターシャ教授にお願いしたが、彼女からにもゴーサイン。

 

 ついでに俺も行けと言われたので、俺とエミヤ、アルトリアで【リディアン音楽院】へ行きました。

 

 この際だが、ぶっちゃけ、言おう——————もう来たくなかったです。

 

 ここに来たら、俺の同人誌関係がまた火をつくから。

 

 

……だれか、たちけて。

 

 

ーーーー

 

「ヤダヤダヤダヤダ! 行きたくねー! 行きたくねーよ!!」

「わがまま言うじゃない! 彼女達の勇気と決意に応えなければならん!」

「嫌だ! いくら、エミヤの頼みでもここだけは嫌だ!」

「クッ、普段の君はどうした!? なぜ、それほどまでに拒絶する!?」

「当たり前だ。だって、

 

 

 

 

 

 

 

校門入ったら、すぐに俺の同人誌が即売会されてるんだよ!?

 

 クータローがコアラのように木へしがみついていた。それをエミヤさんが引き剥がそうと必死に、説得していた。

 

 最初はね、普通に「うん、大丈夫。大丈夫だ。狐の面してるし、バレない、バレない。平気ヘッチャラ」と言って、ソワソワしていたが、クータローの本が入ってすぐに売られていたことを見るや否や、近くの木へしがみついていった。

 

 なんでそうなったのかわからないデスが、とりあえず、原因であるクータローの同人誌を一つ購入して、読んでみた。

 

……が、しかし。

 

「お、おぉう。これはなかなか……」

「ディープ……。愛って奥が深い」

「……これ、ブリテンでもあったのでしょうか」(困り顔)

「読まないで!? 俺の痴態読まないで!?」

「もう既に痴態だろう!?」

 

 木にしがみついてる辺りで、既にアウトデス。

 

「切歌ちゃんと調ちゃんがそんな本読んじゃいけません! まだ早いから!」

「でも、これは保健体育の授業にありそう」

「いやないから!? あってたまるか!」

「実践のときは、エミヤでお手本をお願いするのデス」

「エミヤとBLしろってか!? やめろ。この人の心はガラスなんだぞ!?」

「幾たびの戦を乗り越えても、これは乗り越えたくないな……」(遠い目)

「大丈夫! 乗り越えられないし、乗り越えるな! これはさすがに無理ぃ!」

 

 うーん。別に悪いものではないのデスがねぇ。なかなか面白いデスし。

 

「マスター、耐えろ。じゃないといつまで経ってもこのままだぞ」

「……エミヤはさぁ。自分がシグルドや、マンドリカルドや、クー・フーリンや、ヘラクレスとラブコメしてる同人誌が、この女学院で広まってたら、平然としてられる?」

「……だ、大丈夫だ。も、問題……ない」

「一番いいのを頼む、すら言えてないじゃん! もう駄目じゃんそれ!」

 

 エミヤさんもなんか、クータローに同情的な視線を向けていた。……そんなにキツいのデスか?

 

 すると、アルトリアがクータローの後ろ襟首を掴み、木から引き剥がして、引きずっていった。

 

「マスター。ただ捏ねるなんて、男らしくないですよ。ほら、行きますよ」

「いやいや! 行きますよ、じゃないよ!? ……てか、アルトリアさんや。そのパンフレットに丸してるヤツはなんです?」

「これから食べにいくお店です」(ジュルリ)

「この腹ペコ王がァァァァァ! ただ単に食べ歩きたいだけでしょうがァァァァァ!」

「当たり前です! 美味しいものあるところに、このアルトリアあり! このアルトリア、容赦はしない!」

「ジョジョネタで返すな! てか、誰だアルトリアにジョジョ教えたのは!?」

「君の妹君だ」

「立香ァァァァァ!?」

 

 うるさいデスね。周りの迷惑を考えるのデス。

 

 まあ、それよりも、切歌もいろいろ食べたいので、調と行くのデス!!

 

「よし。じゃ、まずこの麻婆喫茶店へ」

「切歌は行かないデス」

 

 調の麻婆愛をどうにかしないと、いつか後悔しそうデス!!




なんでこうなった??

まあ、調ちゃんが麻婆にハマりそうな気がして、ついやってしまったけど(偏見)

なお、空太郎の黒歴史はどんどん作られていくぜー。エミヤの元主人公スキルも日がつくぜ(愉悦)

次回、立香視点と自称アイドルが出ます。ジャイアンリサイタルのはじまりだ!
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