Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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——————地獄の宴がはじまる


第二十五話 決闘という名の処刑耐久バトル

ーーーー

 

 

 マムの体調が悪化したことを知り、私とキリちゃんは急いで向かう。その道中で、装者達と遭遇。

 

 急いでいるが、どうも帰してくれなさそうだ。

 

 そんなとき、キリちゃんが「そうだ、決闘デェス!!」と提案する。

 

「ここで今戦いたくないだけ。そうデス。決闘デスッ! しかるべき決闘を申し込むのデェスッ!」

「どうして!? 会えば戦わなくちゃいけないって訳でもない訳でしょ?」

「どっちなんだよ!」

「どっちなんデェス!」

 

 とツッコむ銀髪の人とキリちゃん。この偽善者、素っ頓狂なこと言ってる。

 

 そう思っていると、今度は猫耳メイド服を着た空太郎さんが私達を米俵のように持ち上げ、抱えて、走った。

 

「あ。空太郎さん、お疲れ様」

「まだ猫耳メイドなのデスね」

「着替えを女子高生達に取られたからネ!! てか、この学校の女子怖い! なんなの彼女らのオトコの娘メイドへの執念!?」

「え。それ趣味で着たんじゃ」

「今から、弁明するネ! 誤解しないでネ!」

 

 空太郎さん曰く、エミヤさんを探していたら、執事してるエミヤさん発見。それを回収しようとしたら、「アナタ……いい素材」と言って捕獲され、軽い化粧とメイド服と猫耳をつけられた。

 

 その写真を撮られ、それをネタに、ついでに接客させられていたようだ。

 

「なるほど。確かに怖いね、この学校」

「でしょう!? もう、ここは人外魔境って言ってもいいかな!? かな!?」

「ひぐらしはまだ泣いてないので駄目」

「セレナが『あぅあぅ』してないのでダメデス」

「ちくしょう、この二人。厳しいなぁ!」

 

 と軽口を叩いていたら、偽善者と青髪の人、赤髪の人と銀髪の子が追いかけてきた。

 

「待ちやがれ 猫耳ィィィ!」

「その姿をして恥ずかしくないのか!」

「写真撮っていいですか!?」

「アホか! 言ってる場合か、このバカは!」

「あ、それならあたしも撮るわ。なんか、撮ってたら空太郎への悪戯できそうって勘が言ってる」

「マジですか!? んじゃ、アタシも撮るわ!」

 

 なんか、偽善者と一緒にカメラ構え出した。空太郎、あなたはこの人に何をしたの?

 

「ちょ、写真はNGだニャン! 事務所から許可をとってほしいニャン!」

「やかましい! 敵の事務所とか知るか!」

「そうだよ! ちなみに事務所はどこ!」

「【カルデアアイドル養成所】ニャン!」

「よっしゃあ、カルデアだな? あとで問い合わせてやる!」

「カルデアにいるんだね! じゃあ、あとで立香ちゃんに聞かなきゃ!」

「しまった! 火に油だったニャン!?」

 

 そうだね。なんか、思った以上に焦ってるよねー。だからなのか、ボロが出やすいのかな、空太郎さん。

 

「……雪音。ちなみにその写真をどうするつもりだ?」

「そりゃ、もちろん。このバカの暴食衝動を止めるのに協力させる。大丈夫! 麻婆作るだけだから!」

「ちょっと待って!? 麻婆の刑を私に処すの!?」

「当たり前だ! お前、この数週間でどんだけ食ってるんだよ!? 食堂のオバチャンが『もう、疲れたよ、パトラッシュ』ってなんかの幻覚見せるほどの過労させたんだぞ!?」

「そ、それは申し訳ない、です……。でも麻婆はやめて! ここ最近、週一に未来から麻婆豆腐(愉悦)を食べさせられてるの! なんか食べたら沖田総司になってる夢を最近、見るようになってるのぉ!」

 

 なんと。それは羨ましい。私も食べてみたい。……その子とは仲良くなれそう。

 

「ふむ。かの新撰組の隊長の夢をか。……ヤらないか?」

「翼さぁん!? そのネタはいろいろヤバい! それと意味が違う!」

「そうなのか、奏」

「そうだねー。ちがうねー。ハッハッハッ」

「奏さぁん! 翼にしっかり教えてくださいね!」

「だが断る」

 

「ヌォォォォ!」と器用に頭を抱えながら走る偽善者。彼女はこの装者の中で、イジられキャラなのだろうか?

 

「とにかく捕まえるぞ! 捕まえて、一日中ご奉仕させてやる!」

「天羽先輩、それ目的変わってね?」

「猫耳は大切だろ! あと、面白ぇし!」

「確かに!」

 

 なんか空太郎が悲鳴を上げ始めた。あれは、そうだ。大型ネコ科と子猫に追われてる人のようだ。

 

「見つけた!」

「今こそ、ブリテンの力を見せるとき!」

 

 と前に現れたのは、まさかのメイド軍団!?

 

 彼女達が壁となり、行手を阻む。

 

「クッ、まさかここまで来るとは!」

「そこまでです、クータロー」

 

 メイド軍団が海のように割れ、やってきたのは、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

——————黒のメイド服を着たアルトリアさんでした。

 

 あれぇ? なんか黒くなってません?

 

 肌も白くなってません?

 

「ちょ、いつの間にオルタ化してるの!?」

「それはうっかりドジっ子メイドによってアホ毛が抜けのだ。今の私はオルタがこの身に降臨してる状態だ」

「そうなのか……。ってなんでメイド服を着てるの!?」

「可愛い可愛い、メイド長だからだ」

「いや、よくわからん!?」

 

 空太郎さんでもわからないことがあったようだ。

 

「マスター。理解するより、慣れろ。慣れてしまえばもう何も怖くない」

「いや、どっかの魔法少女みたいなこと言われても! てか、エミヤはなんでグルグル巻きにされてるの!?」

「フッ。それはあれだ。私の危険性を理解した上での拘束なのだろう」

「違う。そこの男の対応で、女子客からのアプローチが増えて、鬱陶しくなったから、こうした。なんか、腹が立ったのでな」

「エミヤぇ……」

「……言わないで。おねがい。俺をみないで」

 

 シクシクと泣くエミヤに、棒でツンツンする小柄のメイド少女。なんか、哀れ。

 

「さて、クータロー。さっさとここから出ますよ。もう、十分堪能しましたし」

「……え、ちょっと待って。今日持ってきた俺の財布の中身は?」

「そんなもの、もうない

「……俺のお小遣い」

 

……本気で泣いてる。空太郎さん、今日のためにしっかりお金を下ろしてきたのに、なんか可哀想。

 

 いつか、アルトリアさんと出かけたときは気をつけよう。

 

 そんな様子を見ていた装者達は、

 

「あ、アルトリアさん!?」

「オイオイ。嘘だろ」

「そんな……まさか」

「あぁ。コイツは驚きだ」

 

 装者達はアルトリアの登場に驚いていたようだ。彼女の実力は折り紙付き。さて、どうする?

 

「これは予想外だな」

「そうだな……」

「まさか……そうだよな」

 

 

 

「「「この猫耳メイドが空太郎だったとは」」」

「そっち!?」

 

 偽善者が驚く。え、そこなの?

 

「いやいや! 今のところはアルトリアさんの登場で戦慄するところでしょ! 空太郎さんが猫耳メイドの変態になってる話じゃないでしょ!?」

「いや、まあ、そうだな。アルトリアの登場には驚いたな。それよりもだが」

「空太郎にまさか、オトコの娘の素質があったことに驚きだ」

「アタシもそう思うわ。てか、マジで似合うな。……ちょっと茂みで確認してもいいか?」

「何を!? クリスちゃん、何をするつもり!?」

「いや、マジで男なのかなって」

「確認するところじゃないでしょ!? 変態さんだよ、それじゃ!」

「失礼だな。アタシが変態なら、お前は変態の中の変態だ。お風呂上がりは半裸で彷徨いてるんだろ、どうせ」

「ち、ちちち違うヨー? そそそ、そんなことしてないニョー」

「……マジか」

 

 敵を前にして漫才する装者達。……偽善者じゃなくて、変態? 

 

「じー」

「なんか、変態って見られてる!?」

「フッフッフ、ようこそビキオ。我ら、変態の国ぇ!!」

「やめて! 巻き込まないでぇ!」

「変態の国ってなんデスか、調」

「キリちゃんがいつか知って、ゴミを見る目になるところ」

「「事実だけど辛辣ぅ!!」」

 

 変態偽善者と猫耳変態が同時にツッコむ。それを見て笑う赤髪の人。この人達、本当に敵なの?

 

「では行きますよ」

「って、ちょっと待ってください!」

「待ちません。どうもキリカから決闘を申し込まれたようですね。なら、そのときが来るまで首を洗って待っていなさい」

 

 そう言ってアルトリアさんがメイドに指示を出して、装者達の前へ、メイドの壁を作る。この人達、この短時間で調教されてない?

 

「これで失礼する。あなた達も今日のことを忘れず、日々、鍛錬してなさい」

「「「かしこまりました、陛下」」」

 

 メイドの海を割って帰っていく私達。

 

 なんか、すごいことになったなぁ。

 

 なお、この後。アルトリアさんはエミヤさんのご飯で元に戻りました。

 

 帰ってきた空太郎さんは、

 

「……もうお婿にいけない」とシクシク泣いていたが、自業自得(?)です。

 

「いつか……アルトリアオルタ(ライダー)喚んでおこう。厄除けのために」

 

 と言っていたが、まあ、頑張ってください。

 

 

ーーーー

 

 私はホクホク顔で、写真を見ていた。その写真は、お兄ちゃんがお客様へ萌え萌えキュンッ♡してるところである。

 

……さすが、猫耳メイド。いい仕事するぜ、グヘヘ。

 

 アルトリアには感謝である。この写真を送ってくれて!!

 

「立香ちゃん、女の子がしちゃいけない顔してるよ」

「大丈夫、いつも通りだから」

「いや、いつも通りじゃねぇだろ。てか、いい加減にしまえ。今からブリーフィングだぞ」

 

 そうである。暁切歌ちゃんからの挑戦状により、私達は彼女達がこれから指定する拠点へ殴り込みにするのである。

 

「そういうわけだが、立香くん。君は兄と戦えるのか?」

「そりゃもちろん」

「即答とはな……なぜだ?」

「だって、私にとってお兄ちゃんは観察対象だからねー」

「……観察とは?」

「弦十郎さんにはわかってもらうつもりも、みんなにわかってもらうつもりは一切ないけど、一応言うねー。

 

 

 

 

 

 

藤丸空太郎(人の強さ)】を観たいから

 

 はっきり言って、マスターでなければ弱い。そして、初級魔術以外使えない凡人。

 

 努力したところで中の上が限界で、様々な経験を得たとしても、本物の天才には敵わない。

 

 幾度となく、危機に追い込まれ、追い詰められ、そして何度も不利と絶望的な差を見せつけられた。

 

 

———だけど、それでも彼は立ち上がり、前を見て戦っていた

 

 落ち込むこともあった———けど、顔を上げていく

 

 絶望があった———けど、希望を諦めない。

 

 幾度となく、命を脅かされた———けど、最後まで生き残る強い意志を見せた

 

 

 そう、私は観たいのだ。彼が追い詰め、追い込まれた中でも、最後の最後まで諦めない、そんな——————

 

「私は自分が人でなしって自覚してるよ。どんな犠牲を払っても心が痛まないし、感じない。お兄ちゃんが苦しむ様を見ても、痛むところか高揚感が出るね。けど、彼の———人の強さを観たい、感じたい。そう思ったから戦うことにしてるんだー」

「……君は壊れてるな」

「当然だよ! 私はお兄ちゃんがいなければただ狂人。最低最悪の悪女だよ!」

「自信持って言うことじゃねぇだろ」

 

 むー。ホントなのになぁ。

 

 なんでクリスちゃんは呆れるのかな?

 

 なんで響ちゃんは複雑そうな顔するのかな?

 

 なんで翼さんはバツの悪そうな顔をするのかな?

 

 奏さんくらいだよね。ドン引きしてるまともな反応は。普通はこんなこと言ったら、みんな距離を作るのにね。なのに、この人達はなんで、離れないのかな?

 

 わからないや。

 

「まあ、それはさておき。立香くんの協力は得た。あとは空太郎くんのサーヴァントをどうするか、だが」

「あ。それなら、私にお任せ! 一応、お兄ちゃんにはとびっっっっきりなサーヴァントを当てるから!!」

「…………ほどほどにな」

「大丈夫! あの人はスパルタだけど、すごいいい人ダヨ!!」

「空太郎に死亡フラグが立ってるような気がする」

 

 クリスちゃんのぼやきと共にアラート。ノイズ出現だ。そして、それはつまり【フィーネ】達の果し状。

 

「んじゃ、今から()()を呼んでくるねー」

 

 さぁて、お兄ちゃん。頑張って足掻いてね♡

 

 

ーーーー

 

 我々は今、夜の旧リディアンへ来ていた。

 

 かつてマスターが、フィーネというメソポタミア関係の女性と雌雄を決した場所らしい。

 

「んで、なんでここなんだ。薬局屋博士」

「ウェル博士だと言っている! フンッ、ここを選んだのは演出さ。かつて【ルナ・アタック】から救った英雄達が、因縁ある場所で雌雄を決する。なかなか、趣きがあるじゃないか!」

「んなことせずに、トラップ満載の超絶ヤベェフィールドを作って待ち構えていた方がいいだろ」

「君は普通の顔してとんでもないこと言うねぇ……」

「いやだって、これから戦うのは響ちゃん達だけじゃないし。立香とそのサーヴァントか、アレックスの筋肉軍団も来るだろ」

「……もしかしてヤバい?」

「今さらだろ。ハッハッハッ」

 

 薬局博士が顔を青ざめる中で、マスターの目が死んでいることに気づいた。あれはもはや悟ってるのだろう……これから死にかけるのだと。

 

「大丈夫。半殺しにされて、恥ずかしい写真撮られて、吊るされさえ終われば許してくれるって」

「それ、物理的と社会的に殺されかけることじゃないのかね!?」

「平気、平気。だってアルトリアのヤツが俺の写真を全部、立香への交渉材料にして、物理的な保護で許されるって。ハッハッハッ。…………もうヤダ、死にたい」

「……えぇー」

 

 最初からモチベーションがヤバいマスター。アルトリアにジト目で「どうしてくれる」と言うと、手を合わせて「すみません」と謝ってくる。

 

 なら、しなければよかっただろうに。

 

「すみません……。その、バイキング形式のお食事券も付けると言われたので」

「セイバー、ご飯抜き」

「シロウ!?」

 

 やっていいことと悪いことがあるでしょ!!

 

「もう、どうしようかなー。クー・フーリンとか喚んで走れランサーしてもらおーかな」

「マスター、そんなどうでもいいことに、かの光の御子を召喚するな」

「そうだぜ、坊主。気合い入れていけ」

「そうだ。…………なぜ貴様がいる?」

「ん? …………なんで召喚されてんだオレ?」

 

 マスター自身も目を丸くして、クー・フーリンを見ていた。これは……マスターが意図的に召喚されたのではない。

 

「フッフッフ、待たせたねおにーちゃん!」

 

 ヘリからメガホンを使って、叫ぶ立香嬢。そこから飛び降り、着地する装者達。

 

 それと同時に、マリア達が前に出て構える。お互いにシンフォギアを纏い、戦闘配置についた。

 

「てか、どうでもいいけど、シンフォギアの変身シーンってなんかみんなセクシーだよね。クリスが『バンッ☆』って言うところなんか、萌えポイントだし」

 

 と言うと、プルプルとクリス嬢が震えて、爆発したかのようにキレてきた。

 

「気にしてるとこ言うな変態!」

「そうだよ!」

 

 響嬢が便乗していく。なるほど、友情か。

 

「クリスちゃんの可愛いところを萌えなんて言葉で終わらせないで!」

「全くだ! 可憐でキューな萌えと言え!」

「ついでにワロスもな!!」

「どっちの味方だオメェら!?」

 

 違った。ただの悪ノリだ。特に奏。君のそれは完全に悪ふざけだろう。

 

「やかましい。どいつもこいつも、尻、胸、太ももを見せつけた格好してるくせに。説得力のかけらもないぞ! 恥を知れ!!」

「マスター。女装した君が言える口かね?

「もうヤダ。帰る」

 

 マスターが再び、いじけてしまった。……すまん。だからジト目で見ないでくれ、セイバー、ランサー。

 

「むっふっふっふっ! お兄ちゃんの女装姿。なかなかスコだったよ! これぞ、まさにスコですねぇ、だよ!!」

「もういいから、要件を言え。戦うのか戦わないのか」

「戦うよ! だって、響ちゃん達がお兄ちゃんへ言いたいこと山ほどあるからね!」

 

 立香の言葉と共に、響嬢達がそれぞれ何か言おうとしている。何を言うのか迷っている?

 

 まさか、マスターのことを……。

 

 すると、まず言ったのは響嬢。

 

「空太郎さん、あなたに言うことがあります」

「なんぞ」

 

 彼女はニッコリ微笑んで。

 

 

「よくも、未来にアレを作るように言ってくれましたね?」

 

 すごい怖い声で言った。あるぇー?

 

「アタシも一言。オメェがいないせいで、変態共の世話を見ることになった。どうしてくれる?

「いや、それ俺のせいじゃないし」

「うっせぇ! オメェのせいでこちとら睡眠不足なんだよ! 夢見が悪すぎて眠れねぇんだよ!」

「ハッハッハッ。それは大丈夫。そのうち、慣れてくるから

「こぇーよ! それと目がマジでこぇーよ!?」

 

 本当である。本気で死んだ目で笑みを浮かべてるぞ、マスター。……本当に苦労してるのだな。今度、美味しい料理を提供しよう。

 

「それよりも! 調ちゃん。あのとき言えなかった答えを言うね!」

「何? てか、覚えてない」

「偽善者って言われたことだよ!?」

「あ。そういえばそうだった。変態偽善者」

「誰が変態ですか!?」

「空太郎とアナタ」

「空太郎さんと一緒にしないでください! 不潔!」

「なんか、お父さんの洗濯物と一緒にしないでーみたいな言い方されたよ、エミヤー。ハッハッハッ。………………」

 

 マスター頼む。無言にならないでくれ。もう目が死んでいてもいいから、無言だけはやめて。

 

「私、考えたんだ。わかり合えるにはどうしたらいいんだろって。考えて、考えて、考えて、やっとわかったんだ」

 

 彼女なりに考えて、その果ての答えを得たのか。ならば、聞こう。君のその——————

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず、話を聞いたら、ぶん殴ってから決めようって」

 

 

…………なんでさ。おかしくない?

 

「話を聞いてぶん殴って、麻婆を食べさせたら、仲良しになる。そう空太郎さんに教えられたから!」

「いや、あの響ちゃん? 俺、そういうつもりで言ったんじゃ」

「うん。偽善も最後まで貫けば本物だよね! だから、調ちゃんにも私が味わった地獄を教えるからね!!」

「エミヤの言葉が、最悪のテロリストの言葉になっちゃったよ」

 

 全くだ。ってマスター……。

 

「何、飯テロで染め上げてるのだ、アホマスター!!」

「し、しししらないもん! だって響ちゃんが、ここまで染まるなんて思えなかったもん!! まだ常識的だったし!」

「この子が純粋で真っ直ぐだと知ってただろう!?」

「…………忘れてた、てへ」

「マスタァァァァァ!!」

「ごめんって!」

 

 この戯けが! よくもこんなになるまで、彼女を飯テロ(麻婆豆腐)で追い詰めくれたな!

 

 見ろ! 完全に闇堕ちしてるぞ彼女の目は!

 

 と、調が響に対して言った。

 

「麻婆は悪ではない。むしろ、至高の一品」

「なっ!? まさか、未来と同じに!?」

「そのミクという子は、おそらく同志。ゆえに、麻婆を否定するアナタは偽善者」

「偽善で何が悪い! 友達から麻婆の魔の手から救って何が悪いー!!」

 

……なんか、麻婆豆腐が悪の手先みたいな言い方なのだが。

 

「いいよ! 調ちゃん。救ってみせる!」

「来い、偽善者。麻婆の力を見せてみせる!」

「何これ、正義の味方VS麻婆宗教家?」

 

 やめてくれ、マスター。私の理想をそんなヘンテコ悪の組織と戦わせないでくれ。

 

「……てか、あのヒスリようだと完全にサイコパスだな、ビキオ」

「これもマスターのせいだぞ。反省しろ」

「うん。悪かったと思う。でも、俺モデルのBLが広まってる中で、リディアンへ連れて行った怨みがあったからねぇー」

「……なるほど。復讐だったか」

 

 なら、仕方ないのか? 仕方ないだろうな。私は考えるのをやめた。

 

「うんうん! 盛り上がってきたねぇ! そろそろドンパチ始めようよ!」

「それはいいけど、相手はどうするの? そっちは装者三人と残りはサーヴァントで埋めるつもりか? こっちは装者四人とサーヴァント三人なんだが、まさか、アレックスも来てるのか?」

「来てないよー。今回はヘリで待機さ」

「なら、立香から四人のサーヴァントか?」

「ううん、()()()()()だよ」

「は?」

 

……だった一人? いや、待て。まさか、英雄王……はおそらく今回は興が乗らないものだから来ない。

 

 ならば……。

 

「ねーねー、お兄ちゃん。疑問に思わない? お兄ちゃんのサーヴァント、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()を」

「オイ、どういうことだ? まさか、勝手に召喚されたって言いたいのか?」

「そだよー。それも()()()()()()()()()()()()()()()()()()ことができるお姐様だよ」

 

 サーヴァントがサーヴァントを喚ぶ?

 

 そんなことができる者なんて……。いや、一人いる。メディアではない。かの大魔女の場合、ギリシャ関係か、佐々木小次郎くらいしか喚べない。

 

 では、誰がクー・フーリンを空太郎へ招ばせたのか。それは……。

 

「オイ、冗談だろ?」

 

「冗談? まさか、わたしがそう言うと思ったか?」

 

 空太郎の一言に答えるかのように、ズザザザザ!!と無数のゲイボルクが、目の前に刺さっていく。砂煙より現れたのは妙齢の女性。全身タイツで黄金ボディと呼ばれるほどの理想のバランスをもったスタイル。その美貌は怪しくも美しいケルトの女戦士。

 

 そして、()()()()()神霊サーヴァント。

 

 

「さて、このスカハサを楽しませろ」

 

「げぇ、師匠!?」

「これは……マズイですね」

 

 それぞれ言うサーヴァント達。対してマスターは。

 

 

「……あ。そういや、師匠もタイツだったわ。シンフォギア関係で」

 

 も言って、現実逃避していた。

 

「ではゆくぞ!! かかってこい勇士たちよ!!」

「ちくしょう! やるぞマスター! こうなりゃ、総力戦だ!」

「かの神霊と戦うとは、昂りますね!」

「……いつからバトルジャンキーになったのかね、セイバー」

 

 やけくそ気味で挑むマスター達。それに続いて、それぞれの装者達はぶつかっていく。

 

 この戦い……負けなければいい!!




ラスボス降臨。というわけで師匠戦。空太郎は今いるサーヴァントしか喚べません。カルデア側が不利にならないように自ら封印しています。

もう、空太郎側は詰みゲーしかけています。

具体的言えば、この世全ての欲が、テレビ出演で、公開自粛一歩手前までのヤベェーレベル。

というわけでスカサハ師匠のギミック説明。

ーーーー
VSスカサハ戦


・サーヴァントがサポートで固定化。自身のサーヴァントは出撃できない
・開幕からスカサハにバフ付き

「まだまだ、私もいけるな」(不利属性を無効)
「とりあえず、セタンタ。貴様はころす」(クー・フーリンにターゲット集中&クー・フーリン特攻)

・スカサハの体力を半分まで削れば戦闘終了
・クー・フーリンが倒れると、エミヤとセイバーにバフがつく
・クー・フーリン倒れるとスカサハのバフが剥がれる

「ヌワー!?」(スカサハのバフ全て無効。宝具封印)
エミヤにバフ付き
「ランサーが死んだ!」(不利属性無効、宝具威力アップ)
セイバーにバフ
「この人でなし!」(バスター、宝具威力大アップ)

ーーーー

クー・フーリンが倒れれば、簡単に倒せる。というか、ランサーが死ぬことが前提のギミックになってます(笑)

ランサーは犠牲になるのだ、プレイヤーの愉悦のために……(遠い目)

次回、いよいよヤッベェ回

—————いつから、この戦いが穏やかになると思ってましたか?

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