Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア 作:ぼけなす
———まあ、ともあれ。彼にとって嫌なことなのさ。そういうのは。
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*月÷日(火)
あ、ありのままに起こった事実を説明するぜ……。何を思ったのか、夜の散歩で気晴らししていたら、ノイズとエンカウト!!
逃げて逃げて逃げて先の、草原のある広場にやってきたら、
——————知り合い達がピッチリタイツコスプレで大乱闘していた
いやいやいやいや! 何だよ、これ。どうしてそうなったと思ったよ。だって、知り合いがコスプレ姿で戦ってたんだよ!
てか、なんか【ツヴァイウイング】のお二人もなんかタイツ師匠みたいな格好してるし!
そういう感じで突然の来訪者こと、わたくしめに響ちゃんは気づき、「危ないです!」と言って助けてくれた。お姫様抱っこは、なんか久しぶり。
ありがたやーありがたやーと言ってたら、「静かにしてください!」と怒られた。しょんぼり。
とは言え、ピンチとは変わりない。どうしようかと思っていたら、なんか聞き覚えのある声がした。
何者かと思えば、あの南半球を晒した格好は、雪音クリスであった!!
あの格好恥ずかしくないのかな。響ちゃんにも聞いてみたら、めっちゃ困った顔で、言いにくそうにしていた。
てか、響ちゃん達も響ちゃん達で際どいもんね。ピッチリタイツ姿とか、大丈夫なの?
そんなボディラインが見えて恥ずかしくない?
そう聞くと、一人は「慣れた!!」、一人は「それが防人としてならば」、一人は「ぶっちゃけ恥ずいです……」と返答。
やっぱ恥ずかしいのね、響ちゃんは。奏さんは漢らしいや。翼さんの防人感はよくわからん。
え、脱げば脱ぐほど早くなる仕様じゃないよね、翼さんのそれは?
とやっとクリスが俺の存在に気づいた。どうやら響ちゃんを捉えるために、目が彼女しか捉えていなかったのだろう。
なんでいるんだ、って感じで戸惑ってる彼女に聞いてみた。
「南半球見えてるぞ、変態、変態、痴女!」
言ったら、拳でグーパンされました。痛し。煽ったら、キレる辺りクリスっぽい。
「つーか、なんでいるんだ!」「まさかコイツらの仲間なのか!?」って変な誤解してきたので、「誰がコスプレ変態痴女パーティの仲間だ」と言ったら、剣と槍、小石が足元へ飛んできた。
あ、ヤバ。ツヴァイウイングと響ちゃんを怒らせちゃった? 敵に回ったら、怖いし、スタコラしよ。
そう思って逃げようとしたら、クリスの鞭(触手っぽい)に捕まってしまった。
やめて、ひどいことするのでしょ!?
エロ同人誌みたいに、エロ同人誌みたいに!!
って言ったら、首を傾げられた。エロ同人誌知らないみたいでした。純粋な女の子だったね……反省。対して、響ちゃんよぉ。なんで反応してるの?
さては貴様、見ているな!!と言ったら、口笛吹いて誤魔化してた。さては、ジョジョも知ってるな、オメェー。
とは言え、なんかクリスに人質扱いされた。「コイツがどうなってもいいのか!」と、啖呵を切るクリスにツヴァイウイングのお二人はどうするか迷っていた。
クリスの味方どうか疑ってる感じ。「どうするのこれ」「あたしに聞くなよ」って言ってたわ。
響ちゃんは狼狽えていた。そりゃ、関係ない一般人が人質にとられたからなぁ。
クリスもクリスで「ヤベェ……なんも考えずに人質にしちまった。これ大丈夫? 大丈夫だよな?」って小声で呟いていた。
んー、これは良くないなぁ。というわけで、隙を見て唐辛子の粉末袋をパンッと。
クリス氏、涙目で触手を放す。ワシ自身にも目がダメージ!!
目がァァァ、目がァァァァァと言いながらゴロゴロしながら戦線離脱を試みるも、なんか粘膜の糸を吐くノイズに捕まる。ついでに響ちゃんも捕まる。
やったね。お揃いのエロ同人誌シーンだね!!
と言ったら、「余裕ですね」とジト目で見られた。場を和ませようとしたのに。
そしたら、翼さん達と奏さんがピンチになっていた。ノイズの連携とクリス氏の完全聖遺物の力は思ったよりも強かったようです。
すると、翼さんが覚悟を決めた顔になり、クリスの動きを止めた。
影を剣で刺してる辺り、影縫いって技のようだ。どうやってやってるんだろ?
原理がわかればやってみたいね。
と思っていたら、翼さんは歌を歌い出した。
——————その歌を聞いた瞬間、警鐘がなった
自分に対してではない。誰かに対してだ。
「誰かが死ぬ」「誰を失う」———そんなときに感じた危険信号。俺は蜘蛛の糸らしきものを逃れるために足掻いた。
ヤバい。このままだと犠牲者が出る! そう思って必死に動くも、蜘蛛の糸は離れない。
クソッ、このままだとマズイ。早く、早く……!!
だが、その想いは虚しく、翼さんの歌は歌いきられた。彼女の歌———その力により、クリスは撤退。
自分達を縛りあげていたノイズ達も消滅。一見、大勝利に見えたが、絶対そんなことはない!!
俺は急いで翼さんのところへ向かった。彼女はしばらく何もなかったが、呪いの人形のように、眼から鼻から耳から血を零れ出していた。そして口から吐血した瞬間、彼女は崩れ倒れた。
俺はそれを受け止め、カルデアで学んだ緊急治癒の魔術を使った。傷口はないが、身体の中身がズタボロだ。
だから、早く治療しなければならない!
たとえ、この魔術が小さなものだとしても、無駄ではない!
そう思い、自身の魔術回路を走らせる。
神経と密接である魔術回路は、他の魔術師と比べて多いとは言えない。普通の普通。神代の魔術師とか比べたら月と蟻レベル。
だが、それでも……それでも、俺は彼女を助けたかった。
しばらく続けていたら、翼さんの顔が穏やかになっていた。いつの間にかきた奏さんは、不安そうに俺に聞いてきた、「大丈夫なのか」と。
「応急処置はなんとか。あとは翼さん次第」と答えると、急いで彼女は誰かに連絡をとっていた。響ちゃんは翼さんが倒れてから悲鳴をあげてから、呆然と立ち尽くしていた。
誰か大切な人がこうなること事態初めてなのかもしれない。
だからこそ、俺は言った———「しっかりしろ、自分のできることをしろ!!」と。
それはたぶん、自分へ向けた言葉だったかもしれない。
でも響ちゃんに対してはキツい言葉だった。反省しなければ。
とは言え、なんとか救護班らしき人達が来て一安心———と思いきや、今度は俺がピンチ。
なんか得体の知れないパワー(魔術)を使ったせいで、怪しまれ、さらにクリス(敵)と知り合いなので手錠をかけられて連行されることに。
にこやかな笑顔で緒川さんに手錠をかけられることになろうとは。そして、あんさんマネージャーじゃないんかい。
マネージャーは兼業らしく、本業はノイズから人を守る国家公務員とか。公務員って副業有りだっけ?
若い年齢で言うのもなんですが、最近の世代は変わってるなーと思った一日中でした、まる。
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立花響は立ち尽くしていた。あのとき、ノイズによって空太郎が捕らわれ、さらに自分まで捕らわれ、結果、足手まといになってしまった。
奏は時間切れにより、ノイズによって追い詰められ、翼もまたクリスの完全聖遺物のスペックで追い詰められた。
翼が【絶唱】を唱えることを決意したとき、空太郎が突然暴れ出した。
「やめろ! やめるんだ! そいつは絶対に、やめろォォォォォォ!!」
そんな彼の願いは虚しく【絶唱】は歌わられた。眩い光が収まりるとクリスはボロボロ。ノイズは全て殲滅されていた。クリスはその後撤退し、空太郎と響は蜘蛛の糸から解放された。
しかし、空太郎だけが切羽詰まった顔で翼の元へ駆け出していた。何事かと、響も追走していくと、そこに待っていたのは———血の海を生み出していた翼だった
吐血と同時に倒れ込む彼女を空太郎は汚れることを気にせず受け止め、地に下ろした。響は悲鳴をあげ、ショックを受けている中で、空太郎は目を閉じ、温かな光を翼に当てていた。
それがなんなのか、立ち尽くす響と後からきた奏にはわからない。けれど、翼に対して追撃を与えている様子ではないことはわかった。
呆然とする響は、自身の無力さに愕然と膝をついた。
自分がもっとしっかりしていれば、戦える力があれば、ノイズに捕まらなければ。
グルグルと後悔と失意へ苛まれる中で、
「しっかりしろ! 立花響!!」
空太郎の叱咤が響の耳に届いた。
「後悔するくらいなら、次へ動け!! 自分ができることを見つけ、それをやり遂げろ!!」
なんて厳しい言葉だろう。落ち込む彼女に対して容赦がない。けれど、彼女はその言葉に我を取れ戻した。
そうだ。彼の言う通りだ。自分ができること。それを今から見つけなければならない。
泣いてる暇など……ない!!
彼女は空太郎に、自分が手伝えることがないかと聞いた。翼の脈を見てくれという言葉を聞き、彼女は空太郎がバイタルを安定するまで、翼の手を握って脈を見ていた。
「……死なせるか。これ以上、死なせるか。何もせずして、失ってたまるか!!」
彼の言葉には、彼は何もしなくて失ったものがあったのだろうと思えた。しかし、響はそれを聞くことがなく、翼の容体は安定していった。
奏が呼んだ救護班が到着し、翼は病院へ搬送されるた。
空太郎の活躍により、重傷ではなく、命の別状はなくなっていたので、奏と響は医者からそれを聞いて一安心した。
それに対して、空太郎はこっそり逃げようとしていた。
(ヤバい。なんか思った以上に、しっかりした組織だわ、この人ら)
響達のことを当初、コスプレ変態痴女チームと思っていたが実際はマジの正義の味方の組織だったことをここで知り、自分のやらかしたことを考えた結果、逃げようと思ったのだ。
(魔術に、重用参考人のクリスの知り合い。完全に逮捕ですやん、これ)
だから逃げる。三十六計逃げるに如かず、だ。
彼が抜き足、差し足、忍び足と足を進めていると、目の前にはツヴァイウイングのマネージャーさんが、微笑みながら通せんぼしていた。
「すみませんが、国家機密事項及び重要参考人の関係者なので、お帰りになるわけでは」
「サラダバー!!」
足に速度強化の魔術を発動。地味に痛いけど、ここは逃げなきゃ、なんかサレル!と感じた空太郎。しかし、なんと魔術で強化した速度と同じ速度以上で、空太郎を回り込んだ!!
さらにクナイで空太郎の影を刺し、動けないようにした!
「どーも、空太郎=サン。ニンジャです」
「アイェェェェェ!? ナンデニンジャ、ナンデニンジャ!?」
「僕のボケに対しても、余裕ですね」(良い笑顔)
「でないとやっていけないからネ! てか、なんで動けないの!?」
「【影縫い】という技でして、我が家の忍術です」
「マジの現代忍術かよ! やったネ、コタローくん! 君の子孫は大活躍だぜ、チクショウ!!」
「コタローという方が誰だかわかりませんが、とりあえず連行しますねー」
手錠をガチャン。黒白ボディに赤いパトランプが回る車———またの名をパトカーと呼ぶ。
「これは罠だ! これもそれもみんなコスプレ変態痴女チームが仕組んだことなんだー!」
「さりげなく彼女達の戦衣装をディスりますね。でも安心してください。なかなか見応えありますから」
「それは同意。ボディラインが浮き出て、艶かしいところがグッジョブ。あと、お乳が揺れて目の保養」
「はーい、罪状にセクハラ罪が入りまーす」
「しまった! 罠か!」
余計な罪状が追加され、連行された空太郎。
それを見て爆笑する奏。「えぇー……」と締まらない感じで冷や汗をかく響。
そんな彼女は夜空を見上げる。夜空にはグッジョブサインを作って笑顔な空太郎の幻視が見えた。
「…………シンフォギアの衣装って変えられないのかな」
せめて、魔法少女みたいな可愛い服で戦いたいなーと先ほどの気の落ち込みはなくなり、シュールな雰囲気でこの騒動の幕は降りた。
響さんや、その格好をアンタがしたら、キュウべぇが来るって……。
なお、ノリノリな空太郎くんですが絶唱時はマジで焦ってます。
命の危険性を肌で感じ、観察力が鋭いので、すぐに対応しようとしていました。
彼は簡単な治癒魔術が使えますが、傷口の痛みを和らげたり、切り傷を治す程度なので全快にはいきませんので(震え声)
次回は独房生活開始。
……響ちゃんが同人誌のことを知っていたのは誰の仕業だろうか。