Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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———水商売はほどほどにな


第四十八話 突撃お前の晩御飯

 

 

ーーーー

 

 初めてカルデアの人と会ったとき、とても空気がギスギスしていました。

 

 何せ、私達が空太郎さんを傷つけてしまっていたのだから、空太郎さんのサーヴァント達はとても警戒心マックスで、睨みを効かしていました。

 

「……誠に申し訳ございませんでした。我々の不手際でした」

 

 師匠が丁寧な言葉で頭を下げたものの、彼らは納得していなさそうだった。カルデアの所長でもあるゴドルフさんは、彼に同情的な視線を向けていた。

 

……歴戦の英雄達の怒り、嘆きを一身で受けなければならないことは恐怖以外何者でもない。

 

 私達がやってしまったことが、こうして大人に返ってきてしまった。そして……私の手は人を傷つけてしまった。

 

 やっぱりキャロルちゃんの言う通りだったのか

な……?

 

 私の手は……誰も救えないの?

 

 失意に沈む私達に、空太郎さんが私達とサーヴァント達の間に割って入った。

 

「何やってんの? くだらないことにギスギスしちゃってさ」

 

 なんでもないような言い方で、サーヴァント達に向けて言った。サーヴァントの一人が「あなたを傷つけたのだから許せない」、「ここから早く去るべきだ」と言っていた。

 

 対して空太郎さんは、

 

「いやさ、去る必要ないじゃん。そんなことしたら、余計に敵側の都合の良い展開になるよ」

「しかし、マスター。母は、母は……!」

「いや、キミらも忘れてたじゃん。カルデア側もさ」

 

 オベロンさんの一言で、ピシッと空気が凍る。……あ、図星だこれ。

 

 そこへ、オベロンさんの言葉に乗った空太郎が、

 

「人のこと言えねぇじゃん。てか、このギスギス空間、なんかやーだー。オベちゃん、こわいぃーい」

「近づくな、きもちわる!!」

「しどい!」

「さすがにキモいです、空太郎」

「そんなー」

 

 というやり取りをしていた。

 

「まあ、なんというかさ。俺もピンピンしてるし、ここから先は悔恨なしな。どのみち、俺らが戦うのは錬(・)金(・)術(・)師(・)だ(・)け(・)じ(・)ゃ(・)な(・)い(・)し」

「え、それは一体……」

「確証がないからまた今度ねー。とりあえず、弦十郎さん。事情聴取されてもいい? もういい加減に話とかないとな」

 

 と言って手をヒラヒラさせて、師匠を連れて行く空太郎さん。うん、彼の言う通りだ。いつまでもこうしてはいられないってことだよね……。

 

 でも、うまい棒食べながら言われても、説得力ないよね?

 

 しかも、麻婆味って何? 麻婆ってそこまで侵食してるの?

 

「……とにかく、彼の言う通りだ。いつまでもギスギスしてはナンセンスだ」

 

 エミヤさんがそう言って、仕切ってくれた。

 

 なお、その後、気になって事情聴取室に入ると空太郎さんが悶絶しており、さらに発狂する事態へとなった。

 

……よく考えたら、私も被害あったよね、これ。というか、未来も気にしてよ。え、愉悦のためだから仕方がない?

 

……どうしてこの子はこうなってしまったんだ!

 

 そんなこんなで空太郎さんをしばらくソッとすることとなり、その間に私はマシュさんと自己紹介を交わした。

 

 話してわかったけど、この人はとてもいい人だ。そして勉強家だ。

 

 空太郎さんの旅について見て聞いてみたら、いろいろと学び、そして冒険をしてきたようだ。

 

「先輩はあの頃からずっと変わりません。前向きで私やみんなを引っ張っていました」

「そうなんですね! ここでも同じでしたよ!」

「よかったです。それといつもサーヴァントや立香などのマスターで苦労されてました……」

「そうなんですね! ここでも同じじゃないですか……」

 

 彼が苦労する運命は変わらないのだろうか……。うん、諦めるしかないね、これ。

 

「ところで響さんは先輩とどういう関係ですか?」

 

 どういう関係……か。よくよく考えたら、空太郎さんと私は友達……ってだけなのは、なんか違う。

 

 んー……親友は未来だし……。恋人というのは……まあ、理想と言えるとしたら理想だけど、マシュさんの手前で言うのも申し訳ないし。

 

「……戦友?」

「なんかカッコいいのがきました!」

「そうですかね? 私と空太郎さんはそんな感じだと思いますが」

「そうなんですね。私はてっきり浮気相手かと思ってました」

「とんでもワードがきた!?」

 

 マシュさんの口からとんでもない言葉が!?

 

 空太郎さんの話では、健気で清楚な感じのする少女だったのに。

 

「まあ、浮気をするのは許しますよ」

「許すの!?」

「だって先輩が女の子に興味を持ってくれているのですから、私が止める理由もありませんし」

「いやいやいや! 止めようよ! 恋人でしょ!? 愛し合っているのでしょ!?」

「はい、だからこそ、正妻が私である限り、多少の浮気は容認します」

「どういう感性してるのこの人!?」

 

 マシュさんってこういう人だったの!?

 

 空太郎さん……あなたの彼女、あなたがいない間にこうなっていましたよ……?

 

 どうしてこうなっ……立香さんのせいだ、これ。

 

「? どうしましたか?」

「いえ、なんでもないです」

 

 とりあえず、空太郎さんの心労が増えること間違いなかった……。

 

 

ーーーー

 

@月/日(木)

 

 エルフナインがギアを直してくれるみたいなことが判明し、さらにパワーアップしてくれるみたいだ。ダイスレイブ……だっけ? なんか、魔剣の力でギアをバージョンアップさせるそうだが、大丈夫なのか心配。

 

 なにせ、俺が見た感じだと、どうも禍々しい感じがしたし、アンリマユも『コイツぁ、クレイジーだぜ』とかネタに走ってたし。

 

 まあ、ダヴィンチちゃんの協力もあるし大丈夫か。あとゴッフパパンも最終的にもOK出してたし。

 

 あと、久しぶりに【フラワー】のおばちゃんに会ってみたら、なんか美女になっていた!?

 

 何が起きたフラワー!? そう思って聞いてみたら、通りすがりのアンチエイジングマスターに施術され、若返ってしまったそうだ。

 

………まさか、李書文先生(老)?

 

 え、あの人カルデアちょくちょく出てたけど、そんなことしてたの?

 

 弦十郎さんや響で大乱闘してるイメージあるのに。

 

 まあ、それはさておき、相変わらずフラワーは盛り上がっていたわけで。そんな感じでありましたが、沖田オルタとマンドリカルドがアルバイトとして働いていた。

 

……そういえば初期メンバーだったね君ら。

 

 まあ、オバチャンも喜んでたし、いいか。

 

 なお、今日の軍資金がアルトリア・アヴァロンの胃袋へ消えた。……オベロン、嗤ってないで止めろよ。

 

 それから帰り道、歩いていたらなんか青いゴスロリ着た人形が響達に絡んでいた。

 

 なんか話していたし、近くでマリアさんがいましたが、とりあえず俺はその人形へ突撃。

 

 そしたら、クリス達のギアを分解したとされるノイズが出てきたので、殴ってみた。

 

 分解されません。マシュの力が守ってくれてます。これを見たゴスロリも驚いていたが、すかさずワッチの口にキッスをしてきた。

 

 なんか吸い取られるー感じがしたが、ゴスロリが急に離してめちゃくちゃ吐きそうな顔していた。

 

「クソまずい思い出」とか言われたので、ムカついた。

 

 なので、とりあえず麻婆豆腐を顔面へスパーキングしといた。

 

 人形にも麻婆が効くことが判明しました、今日この頃です。

 

 

……ところで、何を忘れたんだっけ?

 

 人型のノイズ……ってなんだっけ?(ド忘れ)

 

ーーーー

 

「うぉえー! なんつーマズイ思い出! なんだよお前の思い出! 苦労と絶望と悲しみしかないねぇのかよ!」

 

 いきなり、唇を奪われた空太郎さんに向けて言ったガリィちゃん。私達を助けるために突撃して【なんちゃってシリーズ】でノイズを蹴散らしたが、ガリィちゃんに思い出を吸い取られることを許してしまった。

 

 この危ないと思ったのも束の間、なんと彼女自身が離れて、吐きそうな顔で空太郎さんの思い出を批判した。

 

……そんなにヤバい思い出しかないの?

 

「失礼なー。俺の思い出は絶望と混沌と苦労しかないなんて、当たり前じゃん」

「どんな人生歩んでんだてめぇ!? つーか、よく生きていられるな!」

「はい、ムカついたー! とりあえず、スパーキングゥゥゥゥゥゥゥゥ!!」

「はんっ、アタシに食べ物なんかきくはず、視界に異常ありィィィィィィ!?」

 

 なんとオートスコアラーのガリィちゃんに麻婆が効いた!? なんで!?

 

「いや、だってお前のところの麻婆ノイズだって、エネミー悶絶させて爆破させてたじゃん」

「んな機能ねぇよ! てか、したの爆発!?」

「したした。なんか、爆発オチで無理矢理締めようとした感があるから、お前の製作者に文句言っといて。オチをナメるなって」

「そのエネミーとアタシを作ったヤツはちげぇよ!! アタシはこんなんで爆発しねぇからな!?」

「あ、爆発はするんだ。んじゃ、リクエストで『ごくぅー!!』とか叫んで」

「しねぇよ! てか、アタシはマーガレット派だ!」

 

 すごい……あのオートスコアラー。性悪のガリィちゃんがペースを乱されている。

 

 キャロルちゃんの言葉で迷い、ギアを纏えない私と違ってこの人はすごい!

 

「ちくしょうが! なら、アルカノイズじゃなくコイツでもくらいやがれ!」

 

 そう言ってガリィちゃんが呼び出したのは、半透明でヌルヌルしてるノイズ……。え、これノイズなの!?

 

「出たなローションノイズ!」

「ローションノイズぅ!? 何それ初めて知るんだけど!」

「俺達が遭遇したノイズだ! あれに触れてみろ! 装者だろうがサーヴァントだろうが、一発でヌルヌルにさせられてしまう!!」

「ヌルヌルさせられたくらいで、別段平気じゃ……」

「いや、一般人とかでもヌルヌルするし、てか、あれ。制服がヌルヌルしてみろ。スケスケ衣装になるぞ」

 

 即座に私達は距離をとった。公衆面前でスケスケ衣装になるのはイヤ!!

 

 特に好きな人の前でそれは羞恥プレイ!

 

「……響。そんなのやっちゃいなよ」

「いや、やらないよ!?」

「マフティーだってやったよ!」

「マフティーって誰!? てか、未来は見たいだけじゃないの!?」

「うん。だって、空太郎さんと響のヌルヌルスケスケ見てみたいし」

「ただの欲望じゃん!! いつからそんな子になったの!?」

「参考として写真とっていい? お姉ちゃんの次の題材として」

「弓美ちゃん!? なに新作のネタを撮ろうとしてるの!?」

 

 弓美ちゃんがカメラを構え出すのを止める。さすがに空太郎さんも許さないよ!?

 

「でかした板場。よし、このゴスロリのスカートめくって富竹フラッシュしろ! 脅迫の材料にしてやる!」

「人形に何しようとしてやがるこの変態ヤロー!!」

「失礼な! 変態という名の紳士だ!!」

「んなもんねぇよ!!」

「イギリスでそういうものだと学んだぞ」

「いや、お前イギリスで何学んでんだ!? つーか、何があったんだイギリス!?」

 

 うん、ホントに何があったのイギリス。最初聞いたとき驚いたよ。

 

 そしたら、今度はマリアさんが出てきて私のギアをとってシンフォギアを纏った。

 

「ここは任せて!!」

「マリアさん!」

 

 マリアさんがノイズを蹴散らしていく!

 

 そして……!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 マリアさんはローションでヌルヌルになった。

 

 うん、だってローションノイズ倒したら、ローションが飛ぶもんね。

 

「……空太郎」

「……水商売はほどほどにな」

「してないわよ!? てか、めっちゃヌルヌルして立ちにくいんだけど!」

 

 マリアさんが産まれたての子鹿のように震えている!

 

「あははは! かかったな! そいつは身動き取りにくくするために作られたノイズだ! どうだ動けないだろ!」

「そんな……真面目な理由があったなんて!」

「……いや、アタシも本気でそう思った。アイツ、本気でヌルヌルスケスケ見たいだけじゃねって思ってたし」

「「どういうこと!?」」

 

 私とマリアさんがツッコむ。空太郎さんは……ダメだ。目が死んでる!!

 

 なんか諦めて受け入れてるよこの現実を!!

 

「チッ、仕切り直しだ! だけど、その前に!!」

 

 あ! 私のギアを狙ってきた!

 

 けど、そうなる前にマリアさんのシンフォギアが解けてしまった。そのことに、悔しいのかめちゃくちゃ、苛立っていたガリィちゃん。

 

「なんだよ、ちくしょう! ハズレばかりかよ!」

「今度会ったら、また麻婆スパーキングしてやるからなー」

「てめぇ、覚えてろよ!!」

 

 そんな捨て台詞を残して、転移で去っていった。

 

 残されたのは、ギアが解けて私服がスケスケヌルヌルになって、羞恥で真っ赤な涙目のマリアさんと、呆然とする私達。

 

 空太郎さんは上着をマリアさんにかけて一言。

 

「……水商売はほどほどにな」

「それで締めるのやめて!?」

 

 どんなフォローの仕方ですか!?





マシュがなぜこうなったのか……。
理由? だいたい立香の間違った教育のせい。まぁ、大事な人が忘れ去られてしかも、失いかけたので複数人で縛り上げた方が安心感あるよね、という考えのもとでこんなこと言ってました。

て、天然かもしれないけど(震え声)

なお、ガリィが吸い取った記憶は人型ノイズが暴れて失意に落ちかけていた頃ののヤベェ記憶です。なので空太郎くんは、錬金術師しか気にしなくなります。

……フラグ立ててしまったなぁ、オイ。

次回はクリス、大暴走。マシュ、ライバル心燃やす。響、さりげなく出し抜くの三本(大嘘)です。

———そろそろ地雷を仕込みますか(愉悦)


ーーーー
(裏話)

———国連とのやり取り

「なに? カルデアだと? 確かあったな、そんな組織」
「今は活動してない組織と聞いたが、そろそろ解体するのかね?」
「カルデア側の主張があったと?」

国家主席達、空太郎のウス異本を読む。

「こ、これがカルデアすることだと……!?」
「ヤベェ、ヤベェよこれ。ギルガメッシュCEOだけが脅威だけではなかった!!」
「【総受けの空太郎】……貴君は身体を張ってまでこのようなことを……!!」
「……良い、これは良い。ぜひ、この作者書いてる本を全て購入を」
「「「何してるのお前!?」」」

と、そんな感じで話が通りやすくなった。国連の国家主席達は空太郎の愛と勇気の芸術活動(違う)によって、カルデアという組織を認めたのである。
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