Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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———久しぶりの地雷設置
———あの有名なお部屋が出るとは……


第四十九話 してやられた!

 

 

ーーーー

 

@月@日(金)

 

 響がマリアさんに叱咤されてからの翌日、響はどうも落ち込んでいました。

 

 なんかエルフナインのオリジナルであるクリスマス・キャロルという幼女に言われたことを気にしており、落ち込んでいるようだ。

 

 これはいけない。明日、未来氏と一緒に響を元気つけなければならない。……アレを久々につくる段取りも立てるか。

 

 さて、そんなわたくし空太郎めはとても悩みがあります。

 

 そう……雪音クリス氏の性癖がマゾな件

 

 いや、兆候はあったよ? だって、フィーネにぶたれているとき、時折なんか恍惚した顔が極まれに出てたし、トレーニングのときもダメージがあれば不敵に笑っていたし。

 

……なんか、知らないうちに妹分が変な方向へ進んでいるな。

 

 そこんとこを後輩に当たる切歌に聞いてみた。

 

「デデデデェース!? き、切歌に早いデェース!!」

 

 お子ちゃまなので無理でした。調に聞いてみた。

 

「とりあえず……鞭いる?」

 

 いりません。てか、なんて君が持ってるの? ねぇ、なんで持ってるの?

 

 調がなんでそんなものを持っているのかはスルーして、とりあえずどうするか誰かに相談したかった。

 

 マシュに聞こうと思ったが、頬を膨らませて胸板をポカポカしてくるばかりなので、やめておこう。……んー、相談できる人といえば他にいないかな。

 

 と思っていたらクリスと遭遇。そしたら、縄を渡されてお願いされた。

 

 

これで縛ってほしい、と。

 

 ソネット家の皆さん。ごめんなさい、あなたの娘さん……手遅れです。

 

ーーーー

 

「なんでダメなんだよ!」

「できるか! こんな面前で縛ってくださいとか普通言うか!?」

「いいじゃねぇか! 好きな男に縛られてこそ、女ってもんだ!!」

「それはお前だけだ! てか、そんなことしたら、天国のお父さん泣くぞ!?」

「大丈夫! パパもママによく縛られていたから!!」

「お父さァァァァァん!? なんで娘の前でそんなことしてるのォォォォォォ!?」

 

 昔を思い出す。トイレ行こうとしたら扉の隙間から見えたパパがママに縛られて踏まれていたところ。あれを見て以来、最初はわからなかったけど、最近わかってきた。この胸の高鳴りはきっとそうなのだ。

 

「というわけでやれ! アタシをこんなにした責任取れ!!」

「言い方ぁ! ここで言うと誤解されるゥゥゥゥ!」

「先輩! クリスさんになんてことするんですか!」

「ほら、誤解されたぁ!」

 

 空太郎が頭を抱えて悩んでいた。確か、マシュだっけ? 空太郎の恋人……だったような気がする。

 

「誤解だからマシュ。だからね……」

「そんなに縛りたいのでしたら、このマシュにしてください! さぁ、さぁ!!」

「お前もかァァァァァ!!」

 

 コイツぁ、アタシのライバルか!

 

「へへん、コイツはアタシを縛るって決まってるんだ。恋人なら健全なイチャイチャでもしてな」

「それでもいいですが、アブノーマルなのもアリです。それを立香さんから学びましたから」

「お前もアイツにやられた口か。同情するぞ」

「あなたもでしたか。はい……あの人もなかなか変態的でした」

 

……カルデアにいなくて本当によかった。もしいたら、アタシら餌食になってただろうし。

 

「それはさておき空太郎!」

「そうです先輩!」

「「どっちを縛る!」」

「縛らねぇよ!!」

 

 ムッ、強情な!

 

「……もうどうしたらいいんだこれ」

「あ、マスター。交尾、いつする?」

「するかァァァァァ!! このタイミングでとんでもワード使うなメリュ子ォォォォォォ!!」

 

 その後、三つ巴決戦となり、UNOで勝敗を決めたが、空太郎が逃走したことで鬼ごっこに変わった。

 

 最終的に空太郎は見つからず、翌朝になって見つかったとき、なんかあの馬鹿が、髪が乱れて、腰をガクガクしていた。なんでだ?

 

ーーーー

 

 サーヴァント&クリスコンビ(ザ・ビースターズ)による鬼ごっこからなんとか抜け出した空太郎。息を切らして、周囲を警戒していると、響が見るからに落ち込んだ表情をしていた。

 

「あ、空太郎さん……」

「よっ、響。とりあえず、クリスかマシュ、いないよな?

「え、何したの? てか、何やらかしたの?」

「……発情期を迎えた」

「わけがわからないよ!?」

 

 あながち間違っていないので、なんとも言えない。

 

「なんか悩みある?」

「な、何もないよ。何悩んでなんかいないよってー」

「嘘つけ。めっちゃ、思い悩んでいたぞ」

「うっ、わかっちゃうんだ。……未来にも見破られたし」

 

 響が話したのは、昨日の出来事だ。彼が助けに入る前に、シンフォギアを纏えず、足手纏いとらなったこと。それから、マリアから「目を背けるな」と叱咤されたことだ。

 

「……私のしてることって。誰かを傷つけてるのとなのかな?」

「傷つけてたじゃん、主に俺を」

「それ自分で言うの!? 未だに気にしてるんだけど、それ!! 私のメンタルとどめ刺したいの!?」

「いやー、だって響の悩みって女々しい感じだし、ぶっちゃけめんどくさい」

「辛辣! ひどい!」

「まあ、誰かを傷つけるなんて気にしてちゃ、戦えないってことさ」

 

 空太郎にとって、聖杯を巡る戦いは誰かを傷つけるものばかりだ。

 

 話し合いでは解決しない。力で示さないとわかってもらえない。そんなものばかりだ。

 

「戦わないなら、戦わないでそれでいい。けど、そのせいで未来。君の友達が傷つくかもしれない」

「ッ……」

「嫌だろ? 俺も嫌だ。だから、戦う。それが俺達の戦いだ

 

 誰かを守るためとか。

 誰かを助けたいとか。

 

 そんな立派なものではなく、ただ自分の願い(エゴ)のために立ち向かう。

 

「もっと我儘になれよ響。せっかくの人生をそんな悩みで、挫折してる場合じゃないぞ?」

 

 空太郎はそう言って響から通り過ぎようとしたら、部屋へ押し込められて、押し倒された。

 

「ちょ、何を……」

「ごめんなさい。ちょっとだけ……ちょっとだけでいいから、甘えていい?」

 

 響が啜り泣きながら、空太郎の胸板で泣いていた。彼は優しく、彼女の頭を撫でていた。

 

 お日様の香りがする。それとなんか、甘ったるい匂いが……。

 

「ん? 甘ったるい?」

 

 空太郎がふとこの部屋がなんなのか、気になった。外装が薄らピンク色で、謎のアロマ蒸気を放つ香。

 

 そして天井には大きな張り紙が貼られている。

 

 

 

 

 

 

『ンンンン、拙僧の嫌がらせるーむへようこそ! このお部屋は合体、ドッキングしなければ出られませんぞ!! PS.発情できるように香も炊いています、拙僧優しい!!』

 

 

「DooooMaaaaNnnnn!!」(ガチギレ)

 

 立香のサーヴァント、DOMANの策略により、合体しなければ出られないお部屋に入ってしまったようだ。

 

「てか、アイツ、いつの間にS.O.N.Gにこんな部屋作りやがった!?」

 

 立香のサーヴァントならば、既に召喚されているはずなのだ。

 

……空太郎は知らないが、実はDOMANがある目的で侵入し、ついでに嫌がらせのために、こういうトラップを作っていたのだ。

 

 もし、これが男同士や女同士が入ってしまえばどうなると言われれば、言わずもがな。

 

……薔薇と百合が咲き乱れる空間となる。それこそが、かのDOMANの狙い!!

 

 しかし、残念ながらカップルや仲の良い異性であれば、ただのイチャラブ空間となる。残念ながら、DOMANの策略は失敗となった。

 

 そう……()()()()()であれば。

 

「ハァハァ……空太郎さぁん。熱いです……」

「耐えろビキオ! 出ないと俺、また未来に殺される!! マジで洒落にならないから!」

「そんなぁ……こんなに熱いのに……いい匂いなのにぃ」

「オイィィィィィィ!? 何、人の体臭嗅いじゃってるのぉ!? てか、ちょ、衣服に手をかけないで!?」

「もうダメ……ガマンできない

 

 空太郎の手を縛り、響が衣服をハダけた。

 

「ダメだ! 耐えて、耐えて、耐えて!! それはさすがにマズイから!」

「空太郎さん」

「おぉ、なんだ!」

「抱かせろ」

「ッ、響はいつもそうなんですね……! 俺のことなんだと思っているんですか!

「抱かせろ」

「ネタじゃなくて、わりとガチぃ!? ヤダ、漢らしい!! ちょ、マジ、待ってェェェェ!!」

 

 その後、その部屋から何か聞こえたり、聞こえなかったり、そんな怪談ができたとか……。

 

 

ーーーー

 

 天羽奏は一人、部屋に閉じこもっていた。空太郎はもう終わりと言ったものの、彼女の中ではまだ終わってはいなかった。

 

「あたしの憎悪……その憎しみがアイツを……」

 

 彼女の中にある家族を奪われた怒り、憎しみ。それが人型ノイズに向かっていた。それをやってしまえば何か晴れるかもしれないと考えて。

 

 しかし、結果はどうだ。空太郎という恩人を傷つけ、カルデアとの間に溝を作りかけ、何より結果的に、空太郎という少年を殺そうとした憎悪が許せなかった。

 

 冷静さを欠けていた。何もかも甘かった。

 

 彼女が空太郎に言われた言葉が、未だに胸に残っていた。

 

「『人殺し』……か。はは……あたしらしいや。憎しみで戦ってきたあたしらしい……」

 

 彼女はもう戦える気がしない。戦っても誰かを傷つけてしまう。

 

 そう思い、彼女はギアペンダントを弦十郎へ預けようとしたところで、

 

 

 

「ンンンン! それはいけませんな」

 

 奏が反応する前に、呪術によって身動きを止められた。

 

「クソッ! 誰だ!」

「これは失礼。拙僧めは道満というもの。以後お見知りおきを」

「何が目的……ッ、あ!?」

 

 奏が胸を抑え、膝についた。

 

「ンンンン! やはりマスターの考え通りですなぁ。()()()()というものを試してみたところ、ここまで上手くいきますとは」

「あた、しに何しやがった……!」

「なぁに。其方のランサーという霊基を変えただけの話。ふむふむ……バーサーカー、というわけではありませんな、これは」

「ぐ、あァァァァァ!!」

 

 奏が苦しむ様を愉しむ道満。

 

「良い悲鳴ですなぁ。ンンンン、これには拙僧も満足! ん、おや? マスター。なんですと、『遊んでないでさっさと運んできて』と。仕方ありませんなぁ」

 

 ウキウキしながら、奏にカプセルを叩きつけて転移し始めた。

 

「これは愉しみですなぁ。友との戦い、姉妹との戦い! そして、そして!! ンンンン! これは愉しみですなぁ!!」

 

 かくして奏が連れ去られたことにより、S.O.N.Gに激震が走った。

 

 未だに彼女の行方はわからない……。





夏で有名になったあのセリフをネタにしました(笑)
なお、空太郎と響の戦い(意味深)は、空太郎の勝利。

…………決戦までに幾たびの戦いに勝利してきたからネ(遠い目)

なお、これはフラグです。地雷です。後に行われる催しの前段階です。

果たして彼女達の誰が勝利するのでしょうか(愉悦)

さて奏さんを攫ったのは、まあ、あれです。敵側マスター関係です。
なので、あと二話くらいで判明させますのでお楽しみを。

次回、何やってんのぉ?

———さあ、そろそろやりましょうか
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