Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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———お待たせしました。まもなく開演です


第五十二話 麻婆とチキチキ正妻戦争(笑)

 

 

ーーーー

 

@月×日(水)

 

 響がオートスコアラーにやられたが、彼女自身はロベルトの魔法(?)により無事復活した。……いや、何言ってんだお前ってツッコまれるのはわかるよ?

 

 だって、【コノート流 マジカルビーム】って何さ。クー・フーリンだって聞いたことがないぞ。

 

 つーか、いつ生み出したのと聞いたら、「エジプトの女王と共同開発した魔術よ」と返された。

 

 別名、【ピラミッドパワー】とも言われていた。

 

……エジプトすげぇーな。ファラオってなんでもできるんだな。なんて、ニトクリスに振ってみたら、めちゃくちゃ首を横に振られた。

 

 え、何それ怖い。クレオパトラ限定奥義なの?

 

 あと、切歌と調にLinkerなしでシンフォギアを纏いたいと相談された。

 

……んー。そこらへんはダヴィンチちゃんと相談しなきゃね。だって、合体しなきゃいけなくなるから。

 

 そこんとこ説明したら、調は赤面して、切歌は謎の葛藤していた。

 

……いや、マジで勘弁して。これ以上、マシュと響の思い通りにならねぇからな!?

 

 絶対だぞ!?

 

 まあ、とりあえずはさー。響には元気になってもらうためにアレを作ることにしました。

 

……喜べ、少女。君の願いは叶う。

 

 

ーーーー

 

 私、立花響はテーブルに座らされ、震えていた。

 

 久しぶりに香辛料とか、材料を買って、私を招待した矢先。私を縛り上げ、座らされた。

 

 空太郎さんはなぜか死んだ目で未来には助手してもらい、手慣れた動きで料理していました。

 

「さすが空太郎さん。腕は衰えていないようですね♪」

「なぁ、これするの? マジでこれビキオに出すのー?」

「はい、だって私を放ってあなたと浮気したのですから」

「あれは仕方ないことだと思うんだけどなー」

「空太郎さんも同罪ですよ? なので、新作のモデルになってください。今度は、アーサー王と絡んでください」

「王様を巻き込むなよ!?」

「彼もノリノリでしたよ? 新鮮だね、と」

「AaaaaaSaaaaa!?」

 

 なんか、バサスロットみたいな言い方でツッコむ空太郎さん。……そういえばここ最近、BLが普及してるなぁ。

 

 エミヤ✖️村正じいちゃんだったり、イスカンダル✖️孔明(ウェイバー)だったり、終いにはビキオ✖️空太郎という同人誌が発行されていたりとか。

 

……なんでこうなったのかな。弓美ちゃんのお姉さんはどこを目指しているのかな?

 

 あと、私の男性姿が無駄にイケメンなのが気になる……。

 

「もうやだ。なんで俺、同人誌のモデルされなきゃならないの……。最近、商店街に出たら【総受けの空太郎】ってあだ名で呼ばれるようになったんだよ? サインまで求められたんだよ? もうさ……疲れたよ」

「安心してください。全巻キッチリ買ってますから」

「嬉しくねぇよ!! つーか、未来も腐女子なの?」

「失礼なこと言いますね!」

「あ、違うの? なら、よかっ」

「腐女子(高貴なる淑女)の方と同じなんてとんでもない!!」

「そっち!? しかも、腐女子のルビにとんでもない単語が!?」

「あの方達は私達とは違い、日々の妄想と誰を掛け合わせるのか、考えているんですよ! 甘く見ないで!」

「知るか! つーか、この世界の腐女子はいつから高貴なる淑女になったの!? ドン引きなんだけど!」

「あの人達の妄想力を甘く見てはいけませんよ! ドラゴンカーセックスでさえ、オカズですから!」

「それ、もはや変態次元じゃねぇよ!!」

 

 私も驚いた。そんな人らがいたんだね。

 

 なんか楽しそうに話すなー未来。空太郎さんと話せていいなー。

 

……あ、なんかモヤってきた。未来なのか、空太郎さんなのかわからないけど、なんか放っていかれるのは嫌だ。

 

「お疲れ様です。先輩、一体何をして」

「おっ、ちょうどよかった。マシュ、ぜひ味見を」

「戦略的撤退!!」

 

 マシュさんが脱兎のごとく逃げ出した!

 

 しかし、微笑み浮かべた未来によってまわりこまれた!!

 

 え!? 未来ってここまで動けたの!?

 

「逃がしませんよ、マシュさん。ぜひ、味わってください。そして、ここでヒロイン力を低下させてもらいます。ライバルを蹴落としてこそ、恋愛です」

「そこまで怖い恋愛見たことありません! それに未来さんも先輩を狙っていますか!?」

「私は別にどっちでもいい感じですね。空太郎さんは響とセットでいただきますしたいので」

「動機が不純です!?」

「じゃあ、俺。別にいらなくね? 響さえいたらよくね?」

「ダメです♡ 空太郎さんは愉悦のためにいてもらわなくちゃ」

 

「先輩、この人に何があったのですか!? 清楚な見た目に関してとてつもなく黒いです!!」

 

 それは私も思う。未来ってたまに黒いよね。

 

「とりあえず、味見をどうぞ♡」

 

 お玉に掬われて、皿に乗せられた麻婆豆腐(人類最強兵器)。マグマ色に輝くそれは、マシュさんの顔に冷や汗を浮かび上がらせる。

 

「私はその……」

「空太郎さーん、捕獲」

「りょ」

「先輩ィィィ!? どうしてですか! どうして恋人を生贄にするのですか!」

「いや、俺。未来に同人誌三冊のモデルにされそうだから、これで二冊分減ればいいかなーって」

「そんな! 恋人を売るのですか!?」

「立香の寝た時点で好感度はリセットだ。やり直せ」

「あんまりです!!」

 

 あ、じゃあ。私にもチャンスがあるんだね。やったー!

 

……でも、これ素直に喜べる状況じゃないよね? 私も食べさせられるってことだよね?

 

「はい、あーん♡」

「嬉しくないアーンが来ました! クッ、私は負けません! どんなことがあっても、愛と勇気と希望があれば……!」

 

 パクッ。バタッ。

 

「……愛と勇気と希望だけじゃ、生きてはいけませんよ?」

「マシュ、南無南無〜」

「マシュさァァァァァん!!」

 

 マシュさんが倒れた! どんだけ辛いのあの麻婆豆腐!

 

「では、響。ごちそうするね」

「いやァァァァァ! 誰か助けてェェェェ!」

 

 空太郎さんに助けを求めた!

 

 空太郎さんはいつの間にかいた調ちゃんと、麻婆を食べながら談笑していた。

 

「……なかなかの美味」

「わかる? 挽肉と豆腐を混ぜ混ぜして絶妙な食感を作ったんだぜー」

「これはぜひ、キリちゃんにご馳走しなきゃ……!!」(キリッ)

 

 それ切歌ちゃんも被害に遭うってことだよね!?

 

 あ、ちょ、未来さん! 麻婆豆腐を入れた皿をこちらに近づかないでェェェェ!!

 

 

ーーーー

 

「キリちゃん、キリちゃん」

「なんデスか調。その赤いの」

「まーぼーどーふー。食べよ?」

「逃げるが勝ちデェェェェス!!」

「あ、待って!!」

 

ーーーー

 

@月*日(土)

 

 遂に始まってしまった……!!

 

 アレが……あの争いが、始まってしまった!!

 

 きっかけおそらく、響と合体してしまったことからだ。それがサーヴァント達にも知られてしまい、起きてしまった……。

 

……もう、おしまいだぁ(野菜王子感)

 

 俺は……なんて無力だ。その争いはイベントとなり、S.O.N.Gやカルデアを巻き込んだ大祭りへとなってしまった。

 

……これから語ることは、もはや戦争だ。なんでこんな俺なんかが……。

 

 とりあえず、一言。

 

 

 

———正妻戦争の始まりだ

 

 

ーーーー

 

「というわけで第一次! チキチキ正妻戦争ー!!」

「「「イェェェェェイ!!」」」

 

 テンション高く行われる祭り。第一次正妻戦争が行われるようになりました。

 

「皆さまお待たせしました! これより始まりますは、【藤丸空太郎】の正妻の座をかけた大勝負! 司会はわたくしジャガーマンと」

「エミヤだ」

「さて、エミヤさん! 元エロゲ主人公として、今回の大会がどうなると思いますか!?」

「修羅場だな」

 

 ごもっともです。

 

 まさか、響がきっかけでカルデア空太郎サーヴァント達が歯止めを無くし、争いへ発展してしまうなんて。

 

 マシュさんという恋人という括りはなくなり、誰が空太郎さんを射止めるのか、決める戦いへと発展してしまった。

 

……でも、なかなか愉しみ♡

 

「今回の大会ですが、厳選な抽選で選ばれたサーヴァント達と、カルデアのヒロイン(笑)、そして装者二人が参戦です!!」

「ヒロイン(笑)ってなんですか!?」

 

 マシュさんがツッコむ。まぁ、最近ヒロインしてないからね。

 

「では参りましょう! エントリーNo.1! 空太郎は安珍! ゆえにチュキ! 清姫さん!」

「フフフ、今宵のわたくしめがマスターのはーとを射止めますわ」

「エントリーNo.2! 冥界の女主人! ぶっちゃけ、第一期のちょい役しか出なかったエレシュキガル!!」

「どんな紹介の仕方!?」

「エントリーNo.3! この世界の新たな光! なんでここにきたの、ネフィリム!!」

「お腹空いたから」

「食い意地ぃ! エントリーNo.4! もう未来ちゃんで結ばれちまえよ、立花響ぃ!」

「がんばります!」

「エントリーNo.5! え、なんで参戦したの? キャストリア!」

「紹介酷くないですか! そういうとこだぞぉう、ジャガー!」

「エントリーNo.6! デンジャラスビーストします? マシュ・キリエライト!」

「真っ昼間になんてことをいうのですか!?」

「そして、エントリーNo.7! コイツのオッパイとヒロイン力が高いぞ!? 雪音クリス!」

「どんな紹介してんだ!? てか、なんでアタシまで呼ばれてんだよ!?」

「それは、YOUもまた正妻候補なのデース!!」

「ペガサスみたいに言ってんじゃねぇぞジャガーマン!!」

 

 クリスちゃんがツッコむ。

 

「まぁまぁ、クリスちゃん落ち着いて」

「落ち着けるか! つーか、あれを見てよく落ち着いていられるな!!」

 

 クリスちゃんが指差す向こうには、空太郎さんがいた。

 

 それも某ネルフ最新部に眠る使徒みたいな姿で磔られていた。

 

 あの白タイツってよくあったね……。

 

「景品はやはり、藤丸空太郎! 誰が空太郎を手にするのでしょうか!」

「……俺でもこんなふうにされたことないなぁ」

 

 エミヤさんが黄昏た顔をしていた。……なんか思うことがあるんだね。

 

「さあ、空太郎さん! 景品としての感想は!」

「くっころ」

「くっ殺せいただきましたー! 気分は姫騎士ですねー!」

「……いや、マジだぞアレ」

 

……エミヤさんの言う通り、空太郎さん。本気で殺せって言ってるよね。

 

 確か、この間の廃工場の戦いの決済関係と、壊れた箇所の報告書作成で徹夜してたんだって。

 

 あそこ、本当なら別の施設なる予定だったが、響達が戦ったせいでまた最初から現状報告を書き直さなければならなくなったとか……。

 

 無闇な施設破壊はダメってことだよね……。

 

 そんな矢先に拉致されて景品にされた彼の心境はまさに絶望しかないね。

 

 まぁ、そこが愉悦なんだけど。

 

「オイ、これ絶対後で怒られるだろ。てか、アタシらこんなことしてる場合じゃねぇだろ」

「それもそうだけど、息抜きも必要だよ。敵もまだ動いてないし」

「そうなんだがよ……」

「まぁ、ぶっちゃけ、誰が正妻か雌雄を決さなきゃいけないから」

「今つけるときじゃねぇだろ!?」

「今だからこそだよ!」

「そうです! 今を決めないといつ決めるのですか! この後、絶対戦いで忙しいですよ!」

「オイィィィィィィ! メタ発言してんじゃねぇよ!!」

 

 マシュさんと響がクリスを言いくるめようとする。まだ納得してなさそうだけど。

 

「だいたい、正妻とかアタシはまだそんなものじゃねぇだろ! 恋人とかなってから、そういうもんになるもんだろ!」

「え、クリスちゃん、空太郎さんの恋人になりたいの!?」

「え、あ、う……そのぉ」

「何この可愛い生物」

 

 指をチョンチョンして赤面するクリス。ば、馬鹿な……! ここまでヒロイン力が高いだと!?

 

「ただのドMじゃなかったんだね!」

「うるせーよ! 人の性癖に口出しするな!」

「なんか、ごめんなさい!」

 

 逆ギレされて落ち込む響。クリスも、自分がドMだと言うことを隠すつもりないんだ。

 

「つーか、よくオッサンらも許可してくれたな……。わざわざスタジオまで用意して」

「スポンサーはギルガメッシュ王です」

「アイツ敵だろ!?」

 

 クリス……愉悦はね。敵も味方も巻き込んで、愉しむものなんだよ?

 

 ギルガメッシュさんも、空太郎さんの修羅場を愉しむために提供してくれたのかもしれないなー。なお、テレビ中継で見ている模様です。

 

「フッフッフ……今回はわたしが優勝するのだわ。第一期ではあまり出られなかった女主人の力、見せてやるのだわ!」

「わたくしめ負けませんわ。安珍様、見ていてください……!」

「……Zzz」

 

 安珍って誰? てか、ネフィちゃん寝てる? このタイミングで寝る!?

 

 沖田オルタちゃんじゃあるまいし!

 

「さあ! 最初はこちら!! お料理対決! 今回、お題は彼の好きなものです!」

「これはなかなか、難しいな」

「そうなのですか? 解説のエミヤさん!」

「あぁ。普段、彼は麻婆のイメージは強いが、食堂ではいろんな料理を頼んでいたな。これと言った好物はないと聞いている」

「おぉっと! これはさっそくクライマックスレベルだー!」

 

 意外だ。彼の好きなものって麻婆だと思っていた。……だってよく麻婆作ってるイメージしかないし。

 

「ゆえに、今彼が求めるものがキーポイントだ。頑張りたまえ、諸君」

「ありがたいオカンのお言葉を聞いたかオマエらー! では、制限時間は一時間! はじめ!」

「オカン言うな」

 

 始まり方が物凄くシュールだ。観覧席では、サーヴァントやS.O.N.Gの人も座ってるし、何よりアレックスさんとロベルトさんの間に挟まったエルフナインちゃんが哀れだ。

 

 物凄い存在感がある席だよ、あれ。筋肉と漢女の間に挟まれるって……。物凄く涙目で周りに助けを求めているし。

 

 席、しっかり取れてよかった。

 

「空太郎さーん! 助けてくださーい!」

「おぉっと! 観客席から助けの声が! 空太郎! ヒーローになるか!?」

「そげぶ」

「はい、その幻想をぶち殺す発言きましたー! 諦めてくださーい!」

 

 「そんなー!」とさめざめと泣くエルフナインちゃん。なんか、アレックスさんとロベルトさんが、エルフナインちゃんを泣かしたことを責め合い始めてるし、観客席もカオスになってるなぁ……。

 

 せっかく息抜きに来たのになぁ……可哀想に。

 

「フフフ、わたくしの愛の力。見せてあげますわ!」

「おぉっと! ここできよひーが一番手か!!」

 

 清姫さんが一番手! 響は……って、お湯をなんかに注いでる!?

 

「ダメだよ響ー! カップ麺は料理に入らないよ!」

「え、そうなの!?」

「そうだよ! クリスを見習って! しっかり料理してなんか作ろうとしているし!」

 

 何気に女子力が高かったクリス! 対して響は物凄く低い……! クッ、活発な美少女だけではこの戦争には勝てないのか!

 

「なかなかやりますね! クリスさん!」

「当たり前だ! てか、オメェもなかなかだな! まさか、オムライスを作るとはな!」

「練習しましたから!」

 

 あぁ……! 二人もクオリティ高い!

 

 でも、その前にきよひーさんが料理を差し出した!

 

 清姫さんのお料理は……!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「卵かけご飯です!」

「なんで!?」

 

 あんな手の込んだことしてたのに、できたのが卵かけご飯!? え、さっきまでネギとか野菜切ってたよね!?

 

「あれはいつの間にか無くなっていたので、これしかできませんでした! ……申し訳ございません」

「うん……いいよ。気にしないで」

 

 空太郎さんの目がなんか死んでるだけど。

 

「得点でました! なんと、マイナス二点です!」

「まいなすですか!? どうして!」

「それは空太郎の目の濁り具合からしての判断です! 今回の得点マシーンは、藤丸空太郎の目がどうなってるかで判断されます!」

 

 つまり、空太郎さんの目が輝けばプラス。濁っていけばマイナスってこと?

 

 彼自身が得点マシーンって……。

 

 あと、今の空太郎さん……今まさに目が死んでる気がするのだけど、ジャガーマンさんはどう考えているのだろうか。

 

「できたのだわ!」

 

 エレシュキガルさんもできたみたいだ。さて、どんな料理が……。

 

 

 

 

 

「卵かけご飯のだわ!」

「またぁ!?」

 

 どんだけ好きなの卵かけご飯!?

 

「これはどうしたことかー! バターケーキを作ってたのに、なぜ卵かけご飯が!?」

「し、ししし仕方ないのだわ! なぜかバ(・)タ(・)ー(・)ケ(・)ー(・)キ(・)が(・)無(・)く(・)な(・)っ(・)て(・)い(・)て(・)、代わりにできたのがこれしかなかったのだわ……」

「悲惨だー!」

 

 うん、悲惨だね。というか空太郎さんの目が濁っていくんだけど。……あれ、魔女化しないよね? 闇堕ちしないよね?

 

「得点は……0点! 0点! 今回最高得点です!!」

「低っ!!」

 

 0点が最高得点の大会って……。そうこうしているうちに、今度はマシュさんがお料理を出した。

 

「さぁ、先輩! どうぞお召し上がれ!」

「スプーン、使えないのだけど」

「仕方ありません。私が食べさせてあげますから!」

 

 マシュさんがオムライスの皿を置いて、手をハートの形に作った。あ、あれはまさか……!!

 

「美味しくなーれ、萌え萌えキューン♡」

「で、出たー! オタク達の夢! 美少女による萌え萌えキューンだァァァァァ!!」

 

 クッ、これはマズイ!! これだと空太郎さんが脳殺され……脳殺され……?

 

「おぉっと! 空太郎氏の目が漆黒にィィィィィィ! これは……マイナス! マイナス10点です!」

「ど、どうしてですか!? なぜですか先輩ィィィィィィ!?」

 

 マシュさんの慟哭似た叫びが響く。そんなマシュさんに空太郎さんは、

 

「それ……立香から教えられたヤツだろ」

「あ、はい」

「別にさ……やることは否定しないよ俺は。やってくれたら嬉しく思うよ」

 

 けどね、と続けて空太郎は言った。

 

「公衆の面前でそれされて、食べさせられる俺って……なんだろうなぁ」

 

 確かに。これは恋人同士でも……恥ずかしいよ。私も勇気いるなぁ。

 

「先輩!? なんか遠い目で黄昏ないでください! 私、勇気出してやったことが、なんか急に恥ずかしくなってきました!!」

「俺の知るマシュはどこへ向かってるんだろうか……」

「先輩ィィィィィィ!?」

 

 空太郎さんの目が死んでいく……! もう、ライフはゼロだよ!

 

  愉悦で可愛いけど!!

 

 そんな最中、なんと響が料理を完成させた!

 

 ど、どうやって!

 

「えへへ、実は昔、お母さんに教えてもらった思い出の料理なんだー」

 

 可愛い! 響の歯に噛む顔が可愛いよぉ!

 

 さぁ、響! 見せて、あなたの料理を!

 

「私の渾身の一品……!!

 

 

 

 

 

 

 

 

おでん!!」

「まさかの芸人罰ゲーム!?」

 

 いや、確かに料理だけど! 今の空太郎さんにおでんを食べさせるってどんな罰ゲーム!?

 

「さぁ、食べて空太郎さん! お母さんとの思い出の一品を!」

「嫌がらせ? ねぇ、嫌がらせなの? 俺にそんな熱々おでんを食べさせるなんて、どういう……あっつ!」

「卵からいって! 結構出汁が効いてるから!」

「熱い! 熱いって! いや、だからおでんはダメだろうがァァァァァ!!」

 

 ブチギレた空太郎さん。それもそうだ。磔られた状態で、熱々おでんって……なんて、なんて……!

 

「はー……愉悦だよぉ」

「おぉっと! 観客席の393氏が恍惚な笑みを!」

「愉しんでるなぁ。あの頃の小日向嬢は、どこに……」

 

 遥か彼方へ行きました。なお、響の点数は二点。キレさせたことで、目が生き返ってきたからね。

 

 そうこうしていたら、今度はクリスちゃんが料理をもってきた。

 

「これがアタシにできる最高の一品だ」

 

 クリスちゃんが持ってきたのは……卵お粥?

 

 え、なんでそんなシンプルな……。

 

「えっと、どうするんだっけか? フー、フー」

 

 しかも、フーフー!? 美少女によるフーフーだって!?

 

「こ、これは恐ろしい技だ! まさに女子。これまで見てきたのはなんだったのでしょうか!!」

「……泣けてきた」

 

 エミヤさん、ガチ泣き。今まで出てきたのが嘘だったかのように、女子力の塊が出てきたのだから。

 

「さぁ、空太郎。あーん」

「あーん……」

 

 しかも、アーン!? クッ、やるねクリス!

 

 でも響の怒りのおでんに勝てるかな? クリスのお粥も悪くないけど、おでんと比べたら薄味! 濃いものが好きな男の子にそんな料理だと……。

 

「うっ、ううう……」

 

 え、空太郎さん泣いてる? なんで? なんで?

 

「空太郎……お前、また無茶しただろ。エルフナインの【プロジェクトイグナイト】を手伝うために、徹夜して仕事を終わらせてさ。必死になってアタシやみんなのために働いてさ」

「…………」

「無茶しすぎなんだよ。ちったぁ、休め。休んで文句言うヤツなんてここにはいねぇんだよ。だから、これ食べたら寝ろよ? な?」

「う、あうぅ……」

 

 こ、これは……!? 

 

「なんという気遣い! なんという優しさ! 我々、今まで彼を酷使し続けたことに対するバッシングだ! というか、なんかごめんなさい! マスターをめっちゃ使ってごめんなさいィィィィィィ!!」

 

 ジャガーマンさんまでも叫ぶほどのクリスの女子力!!

 

 こ、これでは負ける。響が負けちゃう!!

 

 私でさえ、認めざる得ないほどの女子力!!

 

「クリス……ありがとう」

「応、それで元気になったら、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また縛ってくれ」

「結局それかァァァァァ!!」

 

 空太郎さんがシャウト! いや、私もそう思うよ! 結局それに行き着くの!?

 

 さっきまでの気遣いは!? 優しさは!?

 

 女子力はどこに行ったの!?

 

「だ、だってよ。なんか、好きな男に縛られるのって、なんか昂るじゃんか。仕方ねぇじゃんか」

「仕方なくねぇよ!! つーか、お前んとこの両親泣くぞ!? マジで泣くぞ!?」

「そのときは墓前で縛られてるところ見せつけてやればいいさ」

「化けて出てくんぞ!?」

 

……わー、なんかせっかくの微笑ましい光景が、変態プレイをお願いするガールフレンドの光景になってるー。

 

 なんか、ソネット家の墓前でそれしたら、本気で出てきそうだよ。……あれ? 『やるわね我が娘』、『こんな立派になってパパうれしい』って言いそうな気がしたのはなぜかな?

 

 気のせいだよね? 気のせいだよね!?

 

「クリス選手の得点は五点!! せっかくの満点が半分だァァァァァ!」

「残念。まぁ、空太郎の胃袋が休まればいいか」

「さりげなく女子力発言してる!!」

 

 クリスって意外に乙女してるよね。てか、ネフィは何やって……ってなんか食べてるゥゥゥゥ!?

 

「デリシャス。さっき食べた鯖の味噌煮とバターケーキくらい美し」

「あ! 何勝手に食べてるの! それは空太郎さんに全部食べてもらう予定だから!!」

「また食べさせるの!? 熱々おでんという名の嫌がらせを!?」

 

 クリスのツッコミ通り、響。熱々おでんはもう出さない方がいいよ。あ、次に行くのはキャストリアさん?

 

 でもなんか、鍋の料理から不吉な気配が……。

 

「おぉっと! キャストリア選手の料理がすごそうだ! 何を作っているのだー!!」

「それはもちろん、麻婆豆腐です!」

「まさかの劇物!!」

「はい! しかも特別に魔(・)術(・)で(・)全(・)て(・)の(・)材(・)料(・)を(・)ぶ(・)ち(・)込(・)み(・)ま(・)し(・)た(・)!!」

「なるほど……ん? 今、なんて?」

 

 エミヤさんがキャストリアに再度聞いた。

 

「魔術で全て材料をぶち込みました」

 

 キャストリアさんが言った瞬間、鍋から麻婆豆腐が飛び出し、形を作っていく……!?

 

『ここはどこだ、わたしはだれだ』

「変なの誕生したァァァァァ!?」

『わたしはなんのためにうまれた。わたしをなぜ生み出したァァァァァ!!』

 

 麻婆豆腐(化身)が麻婆の触手で暴れ出した。口に含んだら最後、辛さで悶絶して次々と倒れていく!

 

「クッ、キャストリアのやらかし案件がここにも!」

「あれは生まれてはいけない悲しき生物です! 倒しましょう、エミヤさん!」

「そのようだな。手伝え! 女子達!」

 

 エミヤさんの声で、響、クリス、エレシュキガルさんに、清姫さんが構える。

 

「ゆくぞ、悲しき生物【マーボ】! 貴様を倒してみせる!」

『やってみるがいい! 人間よォォォォォォ!』

 

 こうしてエミヤさん達勇者パーティの戦いが始まった!

 

 彼らの戦いはこれからだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ、ところで俺、いつまでこうしてるの? 麻婆が顔に飛び散って気持ち悪いんだけど」

『フハハハ! 愚かな人間共ぉ! このマーボ前に』

「ネフィ。食らいつくせ」

『なっ、き、きさま』

 

「かりゃい。マシター、みず」

「あとでもってくる」

 

…………戦いはネフィちゃんが食べて終わりました。正妻戦争? もちろん中止です。

 

……後にこれが『怪傑うたずきん』の登場キャラになるとは。





というわけで皆様お楽しみの正妻戦争でした(笑)
なお、サーヴァントに関してですがぶっちゃけランダムです。

とりあえず、きよひー、とりあえずエレシュキガルという形で選びましたので次回ありましたら、またサーヴァントは選び直しです(笑)

それとクリスの女子力高めな件。ツンデレで、乙女で、きづかえるという三点から女子力高めとしました。某アーティストと違って家事もできそうですからね。……汚食事は別ですが(遠い目)

あと、キャストリアが生み出したミューツーみたいなのは無事ネフィが捕食しました。……ヘブンズフィールの桜みたいに

まあ、存在そのものが麻婆ですからね。悲しき生物マーボのステータスは以下の通りです

ーーーー
悲しき生物【マーボ】
属性:麻婆、ゴーレム、魔性
クラス:アヴェンジャー
説明:
・キャストリアから生まれた第二の悲しき生物。人類に対して逆襲を誓っている
・多くの食べ物を無駄遣いしたことで誕生したことで生まれた人型兵器(食べ物)。彼の怒りを鎮めるには、彼を完食するしかない
・なお、麻婆なので食べたらもちろん悶絶するほど辛い。なので、一回一回攻撃したら、麻痺るので注意

ーーーー
『怪傑うたずきん』
・S.O.N.Gが情報操作するために制作されたアニメ。
・追加で『好き嫌いする子どもに逆襲するために生まれた』キャラ、【マーボ】が出てくる。このマーボはバイキンマンのようにうたずきんと絡むので、コアなファンがいる模様
・登場後、なぜか麻婆豆腐の材料が売れ始めた

ーーーー

次回の正妻戦争は、まぁ空太郎ハーレムが追加されたらで。愉悦していくぜー。

次回、仮契約しようとしたら

———もう合体しなくていいよね?

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