Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア 作:ぼけなす
———そうだ、麻婆ぶつけよう
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響達の熾烈な戦いはそれはとてもすごかった。
緒川さんと通信していた翼さんも「くっ……なかなかどうして……ッ!タフなメニューの連続です……ッ!」と言うほど。
確かにタフなメニューになってるよね、これ。
ビーチバレーがガチの対戦へと変わってるし。
主に響と翼さん、マリアさんのせいで。
ビーチバレーって……あんなにスピンかかるものだったのかな?
エルフナインちゃんが、泣き顔で震えているし。
「……すごいね」
「すごいなぁ」
グルグル巻きにされて、隣で観戦してる私と空太郎さん。
「あんなビーチバレー見たことないよ」
「そうだな。あれほど見たことないな」
「……どこ見て言ってるの?」
「え、マリアさんの胸」
……確かに揺れてるね。ムカつくほどに。というか、どこ見て言ってるの……!
「響達が必死でやってるのに……!」
「いやだって、あれほど揺れていたら……ブッ!?」
ビーチバレーボールが、すごいスピンがかかって空太郎さんの顔面へシュート!!
超エキサイティング!
「人が必死こいてやってるのに、他の女を下品な目で見てんじゃねぇ!!」
クリスちゃんがやったんだね、あのサーブ。というか、クリスちゃんってあんなに運動神経がよかったんだっけ?
「つーか、スゲェな魔力強化ってヤツ」
「私が教えた魔術をもう使いこなしているとは、さすがですね」
そういえば、確か響達がマシュさんに強化魔術をレクチャーされていたらしい。
「これってアタシが空太郎とパスが完全に繋がってるからか?」
「そうですね。デミサーヴァントや擬似サーヴァント。特に身体が霊体じゃない私達は、マスターの一部を身体に取り込むことで、強力なパスを繋げることができます。サーヴァントと違って、私の盾で仮契約したときよりも、魔力の循環力が変わっていますし、私や響さん、クリスさんはより強力な魔力放出を使えるようになってます」
「へーそうなんだ。だから、アタシのサーブが殺人レベルまでなってやがるのか」
すごいなー……って!
「それを空太郎さんに使ったの!?」
「大丈夫だろ。アイツ頑丈だし」
「はい、先輩はあれくらい平気です。ガッツありますから!」
いや、あんなサーブ受けたらさすがに……あ。なんか浮いてる。めちゃ溺れかけてるし。
「というか、助けてあげなきゃ!」
「ハッ! つまり溺れかけてる空太郎さんを助けることで合法的なキッスを!」
「その役目は私が!」
「いや、アタシがやるよ。任せろ」
「待ちなさい。邪な気持ちでそんなことしちゃダメよ。ここは私が」
どの人も欲望全開ですよね!?
てか、空太郎さん。縛られたままで、泳いでる!?
「スゲェなアイツ。縛られたままで泳いでるし」
「あ、何かにぶつかってまた溺れてる」
「呑気に見てないで助けてあげてよ……」
そう言うと翼さんが海へ飛び込み、空太郎さんと誰かを引き上げてきた。
え、この人……って。
「ドクター!? え、ドクタージョン!?」
「キャスターのジョンさんが土左衛門に!!」
生きてたよこの人! なんか白目剥きながら「スイーツを……パフェをォォォ……」とか呟いてるし。
「……魔力切れ寸前ですね。とりあえず、マスター。仮契約で繋いであげては?」
「いいよー。まぁ、コイツに聞きたいことあるし」
そうだった。マリアさんにとって、セレナさんが裏切った理由を知る重要人物。是が是非とも聞きたいだろう。
「うむ、なかなか充実した特訓であったな。人を担いで水泳とは、良い!」
「それ本気で言ってるんすか……」
「充実も充実ッ! おかげでお腹が空いてきたと思いません?」
「いつもお腹空いてるんですね……」
「だとすれば やる事はひとつ」
その前に腹ごしらえ。そのためにジャンケンしていくみんな。翼さんはなんか変なチョキ出してるし。
「変ではないッ! かっこいいチョキだッ!」
「それ巷では霊弾と呼ばれるチョキですぜ、翼さん」
「ホントか!? やはりカッコいいチョキなんだな!?」
「うん、主に小学生がするチョキなので、大学生がしたらちょっと……」
「空太郎!? 私が恥ずかしい女と言いたいの!?」
いや、そのチョキ。はっきり言ってダサいですし(偏見)
「とりあえず、負けた人らは行った行った。好きなもの買ってこいべー」
「好きなものばかりじゃなくて、塩分とミネラルを補給できるものもね」
空太郎さんが負けた翼さん、切歌ちゃん、調ちゃんにお金を渡していく。不機嫌な翼さんに、マリアさんが自分のサングラスをかけてあげた。
「人気者にはこれが必要、ね」
「……まるでお母さんみたいなことを」
「母さん、パチンコ行ってきていい?」
「お母さんじゃないわよ。てか、空太郎。貴方はダメな夫みたいなこと言うんじゃありません。パチンコしたことないでしょ」
「それもそうだったわ」
などとふざけながら、翼さん達とガヴェインさんで、買い出しへ向かった。残された私はふと空太郎さんに尋ねた。
「あれ? なんでガヴェインさんも?」
「一応、護衛的な感じで。力仕事にもってこいの人材でしょ」
「ふーん。てっきり空太郎さんかなと思った。気配りできる人だと思ってたのに」
「まぁ、やろうかなと思ったよ。でもな。ちょっと気になったことがあってな」
海へ視線を向けた空太郎さん。……何かあるのかな。
「出てこいよ。
「……あれま、バレてた?」
水が上がっていき、一人の人形が出てきた。あの子は……ガリィ!!
「夏の想い出作りは充分かしら?」
「なわけねぇだろッ!」
「真夏の麻婆はいかがかね?」
「「いらねぇよ!!」」
そこで麻婆をチョイスとは、空太郎さんもなかなかやる。
「久しぶりね。元気だったかしら」
「そりゃまあ、元気だった。クリスとハッスルしてくるくらいに」
「昼間っから何言ってやがる!!」
「……女の子の前でそんなこと言ってていいの?」
「安心しろ。お前を女として見てないから」
「ムカつく!」
すごいね。こんなときでも、ガリィを煽っていくなんて。
「とりあえず、遊びましょ。こんなところで、呑気にしてないでさぁ!!」
彼女はノイズを出していく。クリスと響がシンフォギアを纏い、ノイズを殲滅していく。私はマリアさんに連れられ、この場から逃げていく。
「逃げるっての? ハハ、ざまぁないわね!」
「いや、頭にワカメ乗っけたお前が言っても」
「うるさいわよ! こちとらお前らがキャキャウフフしてるときに待機してたのよ!」
「え、つまり何か。出番が来るまでスタンバイしてたってこと? うわぁ……恥ずかしいなオイ」
「よし空太郎! お前はとりあえず、始末する!」
と言って空太郎さんを追いかけるガリィ。空太郎さんは「ハッハッハッ、捕まえてごらーん」と言って逃げていき、ガリィは「待てやゴルァァァァァァ!」とガチギレしていた。
なんだろ、あの殺伐してるカップルみたいなやり取り。
「あ、あれが伝説の水辺のカップル! 羨ましいわ」
「いや、マリアさん。どちらかと言えばトムとジェリーなんですけど」
仲良く喧嘩しなさいと言わんばかりに攻撃していくガリィ。空太郎さんは笑いながらなんか、こっちに向かってきた……!?
「ハッハッハッ。てか、もう無理ィィィィィィ! さすがにこれはずっとは無理ィィィィィィ!」
「なんでこちらに向かってくるのですか!?」
「森に逃げたいの! 逃げて木に隠れたいの!」
「隠れられるわけじゃないよね!?」
絶対見つかるって。ガリィも「キシャァァァァァ!」と人の言葉を忘れながら来てるし!
「仕方ないわね」
ここで頼れるお姉さん、マリアさんが動いた。
「さぁ、見せてあげる新生アガートラム……あら?」
え、もしかして。
「……ギア。忘れてきたわ」
「ちょっとォォォォォォ!?」
「し、仕方がないじゃない! 日焼け止めしてたら、跡がつくのが嫌だったからつい外しちゃったのよ!」
「ここでポンコツを発揮しないでくださいよポンコツリアさん!」
「ポンコツリア!?」
思わず新たな呼び名を使ってしまった。言い過ぎかもしれないが、肝心なときに限ってドジっ子を出す人なんてこれで充分です!!
「大丈夫だって。ポンコツでもマリアさんなら、萌え要素の一つとして見られるから」
「うれしくないわよ! というか、ポンコツって何よ! 私のどこがポンコツなのよ!」
「え、だって三日前くらいに購入した洋服に、未だにタグついてるし」
「言ってよ! 恥ずかしいわ……!」
羞恥で赤く染まるマリアさん。……可愛い。
「プークスクス! まさか、外れ装者じゃなくてポンコツ装者だったとか、ウケるんですけどー!!」
「う、うっさいわね! 性悪のくせにバーカバーカ!」
「ヤベェ、マリアさんがテンパって幼児レベルの罵倒になってる」
そりゃそうだ。敵にすら笑われるなんて。
「マリアさーん! ギアでーす!!」
「エルフナイン!」
エルフナインちゃんがギアを持って走ってきた!!
「させるか! くら、」
「麻婆はいかが?」
「ぎにゃあァァァァァ!? また視界がァァァァァ、あたしの目がァァァァァ!?」
また麻婆をスパーキィンされるガリィ。視界が麻婆によって麻痺してるそうだ。人形なのに……。
エルフナインちゃんがギアを投げ渡し、マリアさんはシンフォギアを纏い始めた。
「銀の……左腕……ッ!?」
辛うじて目を開けて戦慄するガリィ。私も同じだ。
「マリアさん、それは……ッ!?」
「新生アガートラームです。これまでのギアをコンバートして、マリアさん専用となったシンフォギアです!!」
エルフナインちゃんの力強い言葉と共にマリアさんのアッパーカットがガリィを打ち上げた。
……人形とは言え、女の子をぶん殴ってるようで、なんか絵面がヤバいけど。
「さぁ、覚悟なさい! アガートラムの力見せてあげるわ!」
「とりあえず、マリアさん。一言いい?」
「何かしら」
「二十代のお姉さんがそんな格好して恥ずかしくないのですか?」
「それ今言わないで!? 関係ないでしょ!?」
「魔法少女の寿命は中三までって決まってますよ?」
「関係ないわよ! 女はいつだって心が十七であれば十七歳よ!!」
「いや、それ明らかに年増の考え方……」
ザクッ。プシャー。
「今すぐ黙りなさい」
「サーイエッサー」
空太郎さんの額にナイフが!! スプラッタな光景が広がってるんですけど!?
というか、刺されてなんで生きてるのこの人!?
「いや、だって宇宙船に轢かれても生きてたし、俺」
「頑丈過ぎません!? そのうちトラックに轢かれてもピンピンしてません!?」
「よく知ってるな。ついでにランサーも轢かれた事件のことを」
「クー・フーリンさん見かけないと思ってたら、そういうことなの!?」
なんか最近見かけないなー、と思ってたクー・フーリンさんがトラック事故で入院していたらしい。……あの人が死にかけてるのに、なんで空太郎さんは平気なのか。
この人、ホントに人間なのかな。
「それを言ったら、弦十郎さんだって、拳と掌底で岩や爆風を吹き飛ばしてるんだけど。あと、緒川さんも車で分身したりしてる件なのだが」
「私の周りの男性ってもしかして普通の人いないの!?」
なんてことだ。私の周りに一般的な男性がいない……!
藤堯さんしかいないの!?
そうこうしていたら、マリアさんがイグナイトモジュールを使用し始めていた。……でも、なんか黒く染まっているような、まるで響が暴走していたときのような、そんな感じが。
「あらら……獣へと堕ちやがった」
失敗したんだ……!
今のマリアさんは暴走状態なんだ!
暴走したマリアさんは、ガリィへ見境なしに攻撃していく。
「いやいや こんな無理くりなんかでなく……歌ってみせなよ。アイドル大統領ッ!!」
「違う! アイドル大総統(笑)だ!!」
「どういう意味!?」
ここで空太郎さんがボケながら、ガンド! ガリィの動きを止めようとした。
しかし、それは水の幻影だった。今度はガリィが、空太郎さんへハイキックしていった。
木にぶつかり、痛みで歯を食いしばる空太郎さん。そして、マリアさんがここぞとばかりにガリィへ攻撃していくが、逆に顔を掴まれて、地面に叩きつけられた!
打ち捨てられていくマリアさんの変身は解けてしまい、ガリィはガッカリとばかりにため息を吐いた。
「外れ装者にはガッカリよ」
「あら、じゃあ。私も参加させてもらおうかしら」
ここで現れたのは空太郎さんのサーヴァント、ラムダさんだった!
メルトと空太郎さんは呼ぶけど、本人が否定しているので、ラムダさんと呼ぶことにする。
「まぁた、変なのがやってきた」
「失礼ね。私のどこが変なのよ」
「フィギュアスケーターのつもりの格好している人が、いきなり戦いに参加しましょうなんて、どうかしてるでしょ」
「クスッ、そうね。なら、こうしてあげる」
ラムダさんの合図ともに、どこからか津波が襲ってきた。木のある森が一瞬で木のある海へ変貌していった!
なお、私とエルフナインちゃん、マリアさんは、空太郎さんが用意していた浮き輪で事なきを得た。
「いきなり水ステージするのは酷くね? 危うくみんなが溺れるところだったよ」
「別にいいじゃない。私以外の女がここで沈むなんて所詮その程度ってことでしょ」
「ひでぇーな」
「じゃ、そんな酷い女との踊りは嫌かしら?」
「まさかー。……ちょうどいい感じで、頭がスッキリしたよ」
空太郎さんが「よっこらせ」と言いながら器用に浮き輪の上に立っていた。どうやってやってるのそれ。
「ハンッ。踊りだがなんだか知らないけど、あたしのスケートが上ってことを教えてやるよ!」
「お生憎様。ギャラリーがいる前で、私が一番ってことを教えてあげる!」
ラムダさんとガリィさんがぶつかる。水と水。スケーターとスケーター。同属性の二人がぶつかっていった。
ガリィ戦(ランサー)
ギミック:水辺フィールド
・サーヴァントはサポートのみ出撃。ラムダリリスのみ
・ワンブレイクで勝利
・ブレイク後、麻婆ノイズが出現するが、その時点で強制終了
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そういえば、ラムダもといメルトとガリィってフィギュアスケートみたいに動きますねーと思って、メルトを参戦させました。性悪でも、麻婆には勝てぬのだ。結局、敵でも麻婆が出るけど。
さて次回はマリアさん成長回。
———そういえば、地雷(愉悦)。まだあったよね