Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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—————案外、鋭いよ彼


第五話 軟禁されますた

 

 

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*月:日(水)

 

 久しぶりに日記の続きを書くことにした。この一週間、【特異災害対策機動部二課】という組織に連行され、事情聴取兼、軟禁されてしまった。

 

 理由はやはり、クリスとの関係性であった。尋問とは言わないが結構、聞かれたので正直に答えた。

 

 嘘ついても意味ないしね。クリスとの関係は、手のかかる妹みたいな感じで答えておいた。

 

 あの子、食べ方がホントに手がかかりますわ。もう少し、綺麗に食べなさいよ。ナプキンで口周りをよく綺麗にフキフキしてたわ。

 

 時間があれば、あの子のイートマナーを改善できたものを!!と言っておくと、尋問していた黒服のお兄さんは、「苦労してんだな、君も」ってな感じで返された。この人も苦労人かー。そうなのかー。

 

 サーヴァントや同じマスター(変態)とマスター(マッド及びイロモノ)に振り回されるように、苦労してんだなー、この人達もー。

 

 とそう同情していたら、赤いTシャツの良い男(ワイルド)さんがやってきた。ウホ。

 

 これは青いジャージの人のライバルか?と思ってたら違った。彼は風鳴弦十郎。この組織の司令官である。

 

 そんな人がなぜ、俺に接触してきたのかと言うと、やはりもう一つの疑念だろう。

 

 翼さんを癒した力———【魔術】に関してである。

 

 魔術とは魔術回路と呼ばれる神経を使って、発動する力で、すごい人だと時を操ったり、魂の物質化とかさせたりできちゃう力である。

 

 と言っても、ぶっちゃけ、俺の実力は初歩的なものしか使えない。例えば、翼さんの傷を癒すときなんか、時間がかかっていたし、もっとすごい人なら五秒で快復させたりできるしねー(メディアリリィなら可能)。

 

 それと攻撃手段はないし、あっても相手の動きを鈍らせたり、動きを一時的に止めたりとかしかできない。

 

 ビームとかきたら防げないって。

 

 弦十郎さんには【魔術】があることを教えておいたが、自分がまだ半人前であること、そして詳しくは知らず、俺の義妹殿しか説明できないことを伝えた。

 

 中途半端な知識だと、余計な先入観を与えてしまうしね。

 

 ところで弦十郎さんに聞きたいことがあったので、聞いてみた。

 

「ゲッターロボとか乗ったことある?」「写輪眼使えてたりする?」と質問してみたら、「男なら飯食って、映画見て、寝るしかしてない!」と答えられた。

 

 そうなのかー。残念。ゲッターロボがあったら、 機動戦士トロイの木馬(オデュッセルス)との対決を夢見ていたのに。

 

 あ、ちなみにゲッターロボのアニメはこの世界にもあった。やっぱり熱いね、あのアニメ。

 

 流竜馬って人の役、実は弦十郎さんが演じていないかなって密かに思ってたり。

 

 

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*月+日(木)

 

 しばらく身体検査やら、何やらで軟禁生活を送ってしまい、身体が鈍ってしまった。なのでトレーニング始めた。

 

 レオニダスブートキャンプの時間だ、フンならバァァァァァ!!

 

 PS.暑苦しいと監視の人に、叱られました。あおいさん、ごめんなさい。

 

 

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*月〒日(金)

 

 

 今日、響ちゃんが面会にきた。あれから翼さんがどうなったか話してくれた。

 

 【絶唱】で危篤状態と思われたが、軽傷で済んだらしい。そのことをお礼に言いにきたとか。

 

 それと、こんなことなって申し訳ないという謝罪だった。せっかく命の恩人だと言うのに、こんなことになってしまったことに。

 

 まあ、別に気にしてないからダイジョーブ、ダイジョーブ。

 

 ……それから、カルデアについて聞かれたので、あるがままに答えた。

 

 

 ジャンヌ・ダルクはお姉ちゃんビームという技を持っている!!

 

 同じ顔の人のクラスが揃っている!!

 

 トロイの木馬は機動戦士だった!!

 

 鶴の恩返しの鶴はドルオタである!!

 

 ……と説明したら、宇宙猫みたいな顔になっていた。何それ?と言った感じで。

 

 あるがままに伝えたのになぁ。どうしてわかってくれないのかなぁ。かなしみ。

 

 

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*月・日

 

 藤堯さんという職員さんにお願いして、調理室を借りた。監視の役として、藤堯さんもついてしまい、申し訳ない。

 

 貴重な時間を無駄にしないために、フラワーで磨かれた料理の腕を魅せよう。

 

 というわけで完成した麻婆であるが、藤堯さんが顔を引きつらせていた。

 

 たまたま、通りかかっていた響ちゃんにご馳走したら、口から火を吐くほど、あまりの美味しさに倒れた。

 

 自分も一口言ってみたが、ウム、うまい。やはり、麻婆は辛さこそ至高。愉悦を嗜むならば、麻婆を食せよ。

 

 と言ってたら、あおいさんに怒られた。

 

 劇物じゃないんだけどなぁ。

 

 

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*月÷日(土)

 

 

 響ちゃんと奏からの面会がきた。

 

 奏さんは遅くなってごめん、やら、せっかく助けてもらったのに、申し訳ないと言った言葉をもらいましたが、拙僧は気にしてませぬ。

 

 とりあえず、お礼に麻婆をごちそうしようと言ったら、響ちゃんと奏さんがバッテンポーズで断られた。

 

 んー、以前、食堂借りたときに作って味見してもらったからかなぁ?

 

 結構良い辛さだったのに。愉悦麻婆は美味なのに。

 

 と思ってたら、響ちゃんが「やっぱり怒ってる……」と戦慄していた。いや、怒ってないから。

 

 怒ってたら、とりあえず、甘いお菓子に辛子をぶち込むからと冗談を伝えてあげると、本気にしちゃいました。

 

 この子、ホントに純粋だなぁー、と思いつつトレーニングを続行していたりする。

 

 麻婆を作ってみたのもそうだが、ここはどうも暇で、暇で、つい身体を動かしたくなっちゃうんだよね。

 

 どうも、何かしていないと落ち着かないと言うべきか。……うん、これ絶対、カルデアのサーヴァント達のせいだ。何かしらのトラブル起こすし、それを解決するために奔走しては、今度は仲間のマスターが問題起こす。

 

……俺、ここまでする理由はなんだろ?って思う日々もありましたら、慣れたら案外楽しく感じていた。

 

 まあ、それが急になくなって、落ち着かなくなったのかもしれないなぁ。

 

 だから響ちゃんのような普通の子をつい弄りたくなっちゃってのかな?

 

 まあ、とりあえずそんな自分がトレーニングもとい片腕腕立て伏せの続きをしたら、響ちゃんに「強くなる方法を教えてください!」と言われた。

 

 うん、これは俺にもわからないなぁ!!

 

 だって自分がしてるのは普通のトレーニングだし、響ちゃんが求めている強さが得られるものじゃないからなぁ!

 

 自分が捕まった後に聞いた話だと、響ちゃんがコスプレしてた衣装は【シンフォギア】と呼ばれる聖遺物を媒介した力である。これを使ってノイズと戦うわけだが、翼さんや奏さんの動きからして、明らかに実戦に向けた動きであった。

 

 対して響ちゃんはその力に目覚めてから日が浅いと言った感じなので、一般人と変わらない。

 

 何が言いたいかと言うと———強さの方向性の違いである。

 

 俺の強さとは、『生き抜く』『逃げ切る』『負けない』ための粘り強さ。

 

 それもってして、最後にはサーヴァント達が決め手を打つ感じの戦い方である。

 

 対して響ちゃんの求める強さとは、翼さんと奏さんと同じように、自分が戦うものだ。

 

 他人任せと自分任せと言った感じだろうか。なので、響ちゃんの求める強さは得られないと答えると、子犬のようにしょんぼりしていた。

 

 ガッカリしているところだが、まだ言えるアドバイスがあると言えば、奏さんに教えてもらうというところだろう。そういうと奏さんに、首を横に振られた。

 

 なんか、彼女の戦い方は、本能でできた感じだったので完全な我流なので、教えるのが難しいこと。

 

 マジかよ。この人、天才肌かよと内心思った。

 

 その他に考えられるとしたら…………弦十郎さんくらい?

 

 だってあの人、絶対強いもん。飯食って映画見て寝てるとか言ってるけど、絶対強いって。

 

 李書文(老)と笑いながら殴り合えそうじゃん。そう響ちゃんに伝えたら、なんか天啓を得たりと言った感じで、弦十郎さんのところへ向かいました。

 

 なんか、犬っぽいね彼女。

 

 

ーーーー

 

「さて、続き続きー」

「ってまだ続けるのかい」

「そりゃ、暇だし、今のうちですからねー。やって損はないでしょ」

「そりゃ……そうだが」

 

 藤丸空太郎はあたしに気にせず、トレーニングを再開した。ありふれた鍛え方をしているこいつだが、立花に、強くなる方法を伝授してほしいと言われたときに、空太郎は、

 

 

「響ちゃんが求める強さは、きっと俺が教えるもの中にはないよ」

 

「俺の求める強さとは『生き抜くこと』、『逃げること』、そして『負けないこと』なんだ」

 

「この三つをやる理由は、決め手を打ってくれる人が決まっているからなんだ」

 

「きっと響ちゃんが求めているのは、翼さんや奏さんのような、自分の力で戦うものなんだよ。だから、俺のような、他人に頼った戦い方を教えても意味がないんだ」

 

 ときっちりと答えた。空太郎は相手を負かすというより、粘り強さで負けない戦い方をするのか。まあ、確かにらしいと言ったら、らしいが。

 

 だとしたら、空太郎はやっぱり……。

 

 「そういうわけだから」と空太郎は言ってから、あたしに戦い方を教わってと言われた。あたしが言うのもなんだが、完全な我流で、教えることは得意ではない。

 

 実践トレーニングなら、まあできるが、教えることは得意じゃないんだよなぁ。

 

「奏さんって天才肌なんだ……。んー、他にあげるならば……弦十郎さん?」

 

 となぜか旦那の名前が上がった。てか、なんで旦那なんだと聞くと、

 

「いやだって、強いでしょあの人。飯食って、映画見て、寝るだけとか言ってるけど、対人戦とかやったら、【シンフォギア】だろうが、あの人なら拳で殴り合ったら勝つでしょ」

 

 「李書文先生と殴り合えそうだなぁー」と空太郎は言っていたが、こいつ何気に観察力が鋭い。

 

 ……現に旦那はノイズが相手でなければ、誰にも負けていない実力者だ。実践トレーニングの際の掛かり稽古では、一度も勝てたことがない。

 

 それをこいつは一目で見破るなんて、ただ者じゃない。

 

「……なあ、空太郎」

「なんですか?」

「お前はやっぱり【マスオ】だろ」

「いや、磯野一家じゃないですって」

「いんや、絶対【マスオ】だ。あたしはそう思うね」

「えぇー……タラちゃんじゃダメ? もしくはノリスケおじさん」

「【マスオ】以外ねぇよ」

 

 そんなーと言いながらもトレーニングする空太郎。絶対、勘違いしているな。だが、きっと認めさせてやる!

 

 お前の正体はあのとき、あたし達を救ってくれた【マスオ】であるってな!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……なんか壮絶な誤解ができてるような。てか【マスオ】じゃなくて、【マスター】ならわかるけど」

 

 

 ——————このとき、空太郎の呟きを聞き逃したことを後悔するときが来るとは思いもよらなかった、奏である……。




奏さんのフラグ立ったぜ!(恋愛とは言ってない)
間違いなく羞恥心待ったなしのフラグだぜ!

と、まあそんな感じで軟禁されてるうちの主人公ですが、お分かりの通り人類最後のマスターは一人ではないです。むしろ、マスターのチームでしょうか。

藤丸立香ちゃん(マッド)と残り三人。コイツらに人理修復任せていいのかと言えるヤツらばかりです。楽しみにしておいてくださいね(黒い笑み)

次回、短いですが櫻井了子と対面。

…………ギャラルホルンも出るヨ!!
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