Fate/grand order 絶唱魔性戦記シンフォギア   作:ぼけなす

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———復讐とは、なんだろうね


第六十九話 復讐者———アベンジャー

 

 

ーーーー

 

「ジェネレートォォォ!」

「エクス、ドライブゥゥゥゥ!!」

 

 エクスドライブモードへ至り、私達全員……翼さん、クリスちゃん、切歌ちゃん、調ちゃん、マリアさん、セレナさんの服装がパワーアップしていく。そんなとき、キャロルちゃんがふと、チフォージュ・シャトーに目を向けた。

 

「……ふん、奇跡など蔓延る病魔と同じなのだがな」

 

 誰かに向けて笑みを浮かべていた。キャロルちゃんはそれでも、『奇跡』というものを否定していた。

 

 彼女は自分の父親が……村を病魔から救ったのにも関わらず、疫病の原因として、火炙りにされたことを話した。

 

 彼女は泣いていた。

 

 なぜ、自分の家族が殺される。

 なぜ、奇跡という言葉で片付けられる。

 

 ゆえに、彼女は奇跡を憎んでいた。

 

「だから、おれは奇跡に負けられないのだ!」

 

 キャロルちゃんがノイズをばら撒いていく。

 

「え、あれって……」

「嫌がらせのためのノイズじゃない! 立香のような甘いノイズじゃない! お前らに最初に見せた分解するノイズだ!」

 

 本来のアルカノイズ……!

 

 人を殺すためだけのノイズが街にばら撒かれたの!?

 

 大変だ! 私達がそれを全て倒さなくちゃいけなくない。街からノイズが出ていったら、周りに被害が!

 

 皆んながそれを対応していくと、空太郎さんのサーヴァント達がチフォージュ・シャトーから出てきた! 援軍だ!

 

「お困りのようだな」

「ま、若者ばかりが頑張ってちゃ、爺が何もしないのはなぁ」

 

 エミヤさんと村正さん!

 

「というか、これ俺がいてもいいんですかねぇ」

「大丈夫でしょう。マンドリカルド殿も英霊の一人ですから」

 

 マンドリカルドさんに、小太郎さん!

 

「陛下、よろしいのでしょうか」

「構いません。我が夫の頼み。それを聞かずにして、何が妻ですか

「そうですね。あと、ぼくの恋人ですし

「……どうやら、後で話し合わなければいけませんね」

 

 メリュジーヌさんとモルガンさん!

 

 その話し合いには、 私達(未来と一緒)に参加しなくちゃいけないですねぇ!!

 

 空太郎さんのサーヴァント達が共に戦い、ノイズを消し去っていく!

 

「何もかもこわれてしまえ。おれの思い出もォォォォォォ!!」

 

 そんな最中、キャロルちゃんが弦で形を変えていく……! こ、これは……!?

 

「え、ゴスペル?

かの女は、ロックマンエグゼをやっていたとはな

 

 たぶん違うと思う! てか、なぜに空太郎さんはエドモンさんに抱えられているの!?

 

 そうツッコむと、

 

「だって俺。空飛べないし」

「いや、それはそうなんだけど……男としてどうなの? お姫様抱っこだよ?

「大丈夫だって、俺、ゲーティアと挑んだときもこんなんだったし」

「薄い本の題材にされますよこれ」

「ハッハッハッ、そんなことないよね! きっとないでしょ。いや、ないに決まってる!!」

 

 空太郎さんが死んだ目をしながら笑っていた。思いっきり、現実逃避のこと申し訳ないけど、これ。未来とか、その関係者に映像で送られているよ。

 

 セレナさん、めっちゃ、『wktk!』って感じで次回作期待してるし……。

 

……まぁ、敢えて言わないでおこう。なんか、空太郎さんがキャロルちゃん側へ付きかねないネ!!

 

「全てに無にきす。なんだかどうでもよくなってきた。そうでもしなければ、壊疽の下にあるものが治らん……!」

 

 と、仮称名ゴスペル(?)が完成していった。そんな様子を私達が戦々恐々にだったのに対して空太郎さんは、

 

「何言ってるんだ、あの年増」

「……どうやら、己を見失っているようだな」

「まぁ、シャトーがあぁなったら、ヤケクソになるのはわかるけどさ。自分の大切な思い出も燃やすか普通?」

 

 と冷めた目で見ていた。

 

「まさに己の炎で焼かられているわけだな。クハハハ! どうするマスター! あの小娘をどうする!?」

「どうもしないでしょ」

 

 彼は素っ気なく言い放つ。

 

「あの子がそうしたいのなら、そうさせておけばいい」

 

 だって、特に知らないから。

 

「勝手に自滅するなら、勝手にすればいい」

 

 だって、特に親しくないから。

 

「ぶっちゃけ、立香がお世話になった程度で、感謝はするけど、身を削ってまで……ねぇ」

 

 彼は途轍もなく冷たかった。ドライだった。

 

「空太郎さん……なんでそんなこと言えるのですか!?」

「え、だってさ。

 

 

 

キャロルが一番したいことはコレでしょ。なら、尊重するでしょ

 

 と当たり前のように言い切った。彼は特に親しくもない人に対して、()()()()()()()()()()()

 

 当たり前という当たり前を認めるのだ。それが多くのサーヴァント達と繋がる要因なのだが、今回は悪い方に出ていた。

 

『ふ、は……ハハハハハハ!』

 

 キャロルちゃんが嗤う。

 

『なら、そこで大人しく観ているがいい! この世界が分解されていく様を! 奇跡が踏み潰される様を!!』

 

 仮称名ゴスペル(?)が吠える!

 

 大きな雄叫びに怯む私達に対して空太郎さんは、ため息を吐いて言葉に出す。

 

 

「なに勘違いしてやがる」

『ひょ?』

「俺のバトルフェイズはまだ続いているんだぜ」

 

 などと、どこかで聞いたことのあるセリフと共に、仮称名ゴスペル(?)に黒い炎が!?

 

 あ、あれは!?

 

『どこから攻撃……チフォージュ・シャトーから!?』

 

 チフォージュ・シャトーから一人の女性が出てくる。年齢はお姉さんくらいの一つか二つくらいだ。髪が白のような長い銀髪で黒いドレスを模した鎧。

 

 その顔立ちは……()()()()()()()()()()()と似ていた。

 

『貴様は……!』

「あら、ごめんあそばせ。つい、下らないお話で手が出ちゃった」

 

 その手には旗。槍と同じとも言える旗を掲げていた。

 

『ジャンヌ・ダルクのオルタめ! なぜ、おれの邪魔をする!』

 

 キャロルちゃんからしたら、ジャンヌオルタさんが攻撃してきたことが信じられないようだ。

 

 それもそうだ。キャロルちゃんからしたら、()()()()()()()()()()だと思う。

 

 彼女の人生は……奇跡(神の言葉)によって振り回され、民衆に褒め称えられ、その最後にその民衆から罵倒され、火炙りさせられた。

 

 奇跡によって振り回されていた点において、キャロルちゃんと同じだ。

 

 もちろん、オルタではないジャンヌさんからしたら、気にすることではなかったが、このオルタさんは違う。

 

 確か……ジャンヌさんにはない憎しみによって生まれたサーヴァントだったはず。

 

 ゆえに、このオルタさんが()()()()()()()()()()など、マスターの命令以外ないと思うのだけど。

 

「あ、一応命令してないよ。あの子の意志だよ」

「そもそも、ヤツ自身が()()()()()()()()ためにいるのだからな」

 

 一言、言うために? それは一体……と思ってたのも束の間。

 

 キャロルちゃんがジャンヌオルタちゃんとの会話が続いていた。

 

『貴様とおれは同じだ! 奇跡というものによって振り回されてきたはずだ! ならばマスターの指示以外に攻撃される毛頭はないはずだ!』

「うっさいわね。ピーピー喚くなっての」

 

 ジャンヌオルタさんが物凄く、嫌そうな顔で「アンタと同じするな」と言い返していた。

 

「特に、私はアンタが気に入らない。人の願いを復讐に置き換えるってのが特にね!」

「おれの目的が、だと!?」

「そーよ! てか、なんで父親の願いを踏み躙って、復讐なんかするのよ。馬鹿なの? アホなの?」

『違う!! パパの言うことは世界を知る———』

 

「じゃあ、アンタの父親は世界知るのに、世界を解体することを許す腐れ外道かしら!?」

『ッ!』

 

 そう。そうなのだ。キャロルちゃんのお父さんはキャロルちゃんに世界を知ってほしいと願って、死を受け入れたんだ。

 

 それはきっと、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()という願いから来ていたに違いない。

 

 けど、キャロルちゃんは……それを否定した。

 

 認めたくなかった。

 受け入れたくなかった。

 

 自身の父親が、そんな……そんな優しい言葉で亡くなるなんて、許したくなかったのだ。

 

『違う……ちがう……チガウ……!』

「ハンッ、ガキみたいに言い訳して、自分の復讐を父親の願いみたいにする。それが一番、気に入らないのよ!!

 

 彼女はそう言って黒い炎で、焼き尽くす。かなり固い防御が、徐々に剥がされていき、キャロルちゃんの姿が見えた!!

 

 これなら!!

 

「いける! いけるよ!!」

『チガウゥ!! あァァァァァ!!』

 

 仮称名ゴスペル(?)の口からエネルギーが発射される!

 

「立花に力を!!」

 

 翼さんの言葉と共に、みんなからシンフォギアの力を受け取り、巨人レベルの腕にまでパワーアップ!!

 

 そこから、私はキャロルちゃんへ最短最速で、拳をぶつける!!

 

「うおォォォォォォりゃァァァァァ!!」

『あァァァァァァァァァァァァァァァ!!』

 

 力と力のぶつけ合い。

 

 拮抗し、やがてそれは打ち破られる———

 

「私達の、勝ちだァァァァァ!!」

 

 そう言って、仮称名ゴスペル(?)が沈黙……しない!?

 

「ふ、ふふふ……もう遅い。コイツはもう、おれの手から離れた」

 

 キャロルちゃんがそう言いながら、元の姿へ戻っていった。

 

「この街ごと……消えてしまえ」

 

 嗤いながら彼女が堕ちていく。彼女を見捨てれば、この獣を止められる……。

 

 でも……!!

 

「んじゃ、後始末しますか」

「クハハハ!! そのためにここにいたわけか!」

「当たり前でしょ。このゴスペル。なんか、時間かけたら大爆発起きそうだし

 

 軽く言いながら、エドモンさんから降りて、彼は魔力で足場を作っていった。えっと、そんなことできたの!?

 

「足場程度ならねぇ。でも一人用だし、移動できないし、魔力切れたらそのまま真っ逆さまだし」

「なら、どうして用意したの!?」

「え、決まってるでしょ———

 

 

 

 

 

 

 

戦うため

 

 彼の言葉共に、ジャンヌオルタさんとエドモンさんが前に立っていた。

 

「復讐をナメんじゃないわよ……! 私の憎悪の豪火で燃やし尽くしてやるわ」

「クハハハハハ!! そうだ。その通りだ。親族の願いを己の復讐へとすり替える冒涜! 我が怨讐をも冒涜するに等しいな!」

 

 この二人やる気満々だ! あの獣を倒すつもりだ!

 

「相手さん、不死身そうだけど」

 

 空太郎さんは首を鳴らして、

 

「時間制限以内に終わらせてやる。あとは頼める?」

「まかせろ」

 

 そう答えたのは、大きな羊の角をした女性だった。……なんか、初対面じゃないのは気のせいなのかな。

 

「んじゃ、ティアマトママン。……宝具の準備を」

 

 彼はそう言って、覚悟と強い意志をもって、サーヴァント達に指示を出して行った。私はキャロルちゃんを救うために、振り向かず、進んでいく。

 

 どうか……お願い。

 

 この哀しい戦いを終わらせて。




世界分解

ーー黙示録顕現ーー

ーーーー
名前 黙示の獣

クラス:ビースト(ムーンキャンサー)
属性:獣、神性、魔性、メモリー
説明:
・サポート枠が、ジャンヌオルタとエドモンで固定。
・ターンリミット制。15ターン以内に倒さなければならない。ターンを超えたら強制敗北
・三ブレイク制。ブレイクするたびに全体即死をしてくるので、ガッツが必須。なお、三ブレイク後、全体強化解除して即死攻撃をしてくるので、令呪を使用する必要がある

戦闘:
『自爆』
・ブレイクごとに発動
『最後の力』
・三ブレイク後、全ての強化を解除

ーーーー

キャロルの復讐、アベンジャー達を怒らせそうだなぁと思って書き上げました。いやだって、お父さんの願いを、自分の復讐とすり替えていくのはちょっとなぁ。

自分の復讐のためとか言えばいいのに、それをお父さんを殺された腹いせに、奇跡を否定して復讐したるという感じになってので、アベンジャーズ(復讐者達)の二人が怒ったわけです。

なお、ティアマトママンは途中で合流して、「お願いママ」と空太郎がおねだりしたら承諾してついてきてくれたそうな。

……人類最古のママンは、子どものおねだりに弱いらしい。ちなみにその後、バブられるわけですな(遠い目)

さて次回は決着がついた後というわけですが……。

———実はさまざまな伏線が残っている
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