カナヲの兄   作:疾風“はやて”

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今回は少し長めの文となります。
やっぱり戦闘描写は難しいですね~~…

頑張って作りましたが、難しいものは難しいです!


※捌ノ型の捕捉
水光返し→水面斬りのように水平に刀を振るう。カウンター攻撃の場合が多い。二連撃も可能。


上弦の参と二人の柱

後方の車両に行くと、大きな触手の様なものがあちらこちらから生えてきた。

 

 

すかさず俺は刀を振るい、それらを切り刻む。

 

そこに大きな衝撃と共に杏寿郎が現れた。

 

 

杏寿郎「咲夜!この八両編成の車両にいる乗客を俺と咲夜で四両ずつ鬼から守ろう!鬼の本体は竈門少年達に任せる!」

 

 

杏寿郎が手短にそう話す。

 

 

咲夜「了解した」

 

 

そう返事し、俺達は背を向かいあわせお互いに逆方向へと向かう。

 

 

どこを見ても触手ばかり伸びている…素早く対処しなければ乗客が守れない。

 

 

そう考えた俺は刀を抜き、広範囲かつ高威力の型を繰り出す…

 

『光の呼吸 陸ノ型 火光』

 

ヒュンッ! ザシュザシュッ!

 

俺は強く床を蹴りあげ、その場から消えるように螺旋状に回転しながら触手のみに斬撃を入れる。

 

 

四両ある車両を一気に進み、全ての触手を切り刻んで乗客の身を守る。

 

 

鬼も一気に触手を削り取られ、またしても再生に時間がかかっているようだ。

 

しかし、俺もこの型を何度も連発して使えるわけではない。

 

 

進行方向へ進みながら、それを中心とした円を描くように螺旋状に回り斬撃を入れるため、この型を使用した直後、少しの間は平衡感覚にズレが生じてしまうし、連発すれば体への負担も大きい。

 

 

相手も焦っているのか、一気に全ての触手を再生するのではなく、所々の触手を再生させてきた。

 

 

『光の呼吸 壱ノ型 雷光斬』

 

 

俺は生えてくる触手を壱ノ型で迎え撃ち、触手の量が増えてきたら陸ノ型で全部切り落とす

 

それをもう一度繰り返した時……

 

 

車両が大きく揺れ横に傾いて行った。

 

きっと、炭治郎達が鬼の本体の首を切り落としたのだろう。

 

 

俺はすぐさま窓から外へ出る。

 

そして横転したときの衝撃を減らすため…

 

『光の呼吸 弐ノ型 電光石火』

 

ダッ!

 

『光の呼吸 伍ノ型 全反射』

 

2つの型を組み合わせて弐ノ型で素早く動きながら地面に着地し、横転してくる車両の衝撃を伍ノ型でなるべく抑えられるように刀を振るう。

 

 

杏寿郎も横転の衝撃を減らすようにしていたため何とか被害は最小限に抑えることが出来た。

 

 

俺はすぐに車両の中に戻り、乗客の手当てや安全確保を行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

乗客の手当てがある程度終わった所で外へ出て、治療等の仕事をして貰うため蝶屋敷に鴉をとばした。

 

 

 

 

 

 

ズドンッ!!!

 

 

杏寿郎達のもとへ向かおうと思った矢先、杏寿郎達の方から何かが落ちてきたかのような音と共に、身震いするような、こちらを圧倒する気配がした。

 

 

 

 

ただ事ではないと、すぐさま俺は皆のもとへ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

近づくと顔や体に模様の入った、武道家を思わせる姿をした鬼がいた。

 

 

その鬼の視線が炭治郎の方向に向いた瞬間、俺は直感的に型を繰り出した。

 

 

『光の呼吸 参ノ型 暁光一閃』

 

 

腕は切り落としたが、鬼は凄まじい反射神経で後方へと飛び退く。

 

 

鬼の方を向くと腕は既に再生しており、鬼の目には…

 

『上弦 参』

 

と刻まれていた。

 

 

猗窩座「いい刀だ…」

 

 

鬼はポツンと呟く。それに対して…

 

杏寿郎「なぜ手負いの剣士を狙うのか、俺には理解できない」

 

 

杏寿郎はそう返す。

 

 

猗窩座「話の邪魔になるかと思った。俺とお前達の」

 

鬼は、あたかも当然だろうという風にそう言う。

 

 

咲夜「善逸と伊之助、炭治郎を連れて離れているんだ」

 

俺は善逸と伊之助に向け、そう言う。すると、視界の端に映っていた善逸達の姿が消えた。

 

 

猗窩座「なぜお前達は弱者を庇う?オレは弱者を見ていると虫唾が走る」

 

 

咲夜「俺達は鬼殺隊の柱だ。後輩や一般人の方を守るのは当たり前だ」

 

 

俺は刀を構え直しそう言い放つ。

 

 

猗窩座「そうか…。オレは猗窩座……では、お前達に素晴らしい提案をしよう。お前達も鬼にならないか?」

 

 

急に何を言い出すかと思えば…

 

 

杏寿郎「ならない。俺は炎柱・煉獄杏寿郎だ!」

 

咲夜「なるわけがないだろう。俺は光柱・光陰咲夜として鬼を滅することが責務だからな」

 

 

猗窩座「お前達のその闘気、練り上げられている…至高の領域に限りなく近い。でもなぜ、その領域に踏み入れないのか教えてやろう」

 

 

俺らが拒否しても鬼の動く口は止まらない。

 

 

猗窩座「人間だからだ。老いるからだ、死ぬからだ…だが、鬼になれば、百年でも二百年でも鍛練し続けられる、強くなれる」

 

 

その発言に対し、杏寿郎は真剣な眼差しで答える。

 

 

杏寿郎「老いることも、死ぬことも、人間という儚い生き物の美しさだ。老いるからこそ、死ぬからこそ、堪らなく愛おしく尊いのだ…。強さというものは、肉体に対してのみ使う言葉ではない」

 

 

咲夜「杏寿郎の言うような強さを鬼になって手に入れたところで何になる?強さの使い道は、大切な人や弱い人を守るためのものだ…。守るものも何もかもを投げ捨てたお前達には、到底分からないだろうな」

 

 

俺は思ったことを言いきる。

 

 

杏寿郎「結論は見えている。君とオレたちの価値基準が違う…お前が何と言おうと、オレと咲夜は鬼にはならない」

 

 

猗窩座「……そうか」

 

『術式展開 破壊殺 “羅針”』

 

鬼が構え一歩踏み出すのと同時に、先ほどとは比べ物にならないほどの殺気と迫力を全身で感じとる。

 

 

ここからは、少しでも隙を見せれば瞬殺されるだろう

 

 

 

 

 

 

猗窩座「鬼にならないなら殺す」

 

 

ザッ!

 

 

『光の呼吸 壱ノ型 雷光斬』

 

『炎の呼吸 壱ノ型 不知火』

 

 

鬼が踏み出してくると同時に、俺達は型を繰り出す。

 

 

だが、俺の真正面に放った斬撃は鬼の反射神経により空に避けられる。そこに杏寿郎が追撃を仕掛けるが、鬼はうまく体を捻り拳でいなされる。

 

 

『光の呼吸 参ノ型 暁光一閃』

 

鬼が着地しようとするところで、俺は足に力を込め最速の型を繰り出す。

 

だが、鬼の頚を狙った俺の攻撃は片腕しか切り落とせなかった。

 

切り落としたはずの鬼の腕はすぐさま再生する。

 

猗窩座「今まで殺してきた柱たちの中に、炎と光はいなかったな。そして、オレの誘いに頷く者もいなかった。なぜだろうな?同じく武の道を極める者として理解しかねる。選ばれた者しか鬼にはなれないというのに。素晴らしき才能を持つ者が醜く衰えてゆく。オレはつらい、耐えられない…!死んでくれ杏寿郎に咲夜。若く強いまま…」

 

『破壊殺 “空式・乱”』

 

鬼が空に拳をつき出すと、俺達に直線的な拳の攻撃が襲いかかってくる。

 

 

『光の呼吸 伍ノ型 全反射』

 

『炎の呼吸 肆ノ型 盛炎のうねり』

 

それらを俺らは型でさばく。

 

だが2発ほど、さばき切ることが出来ずに怪我はないものの後ろに吹き飛ばされ態勢を崩される。

 

 

そこに鬼が追い討ちをかけるかのように迫ってくる。

 

 

『光の呼吸 肆ノ型 刀光剣影』

 

繰り出される鬼の拳を、俺は流れるような刀さばきで防ぐ。

だが防戦一方を強いられ、中々攻撃に繋ぐことが出来ない。顔にはギリギリ空を切った鬼の拳によりスパッと切り傷が数ヶ所に入る。

 

猗窩座「素晴らしい速さだ咲夜!やはりお前は鬼になるべき存在だ!」

 

鬼は、久しく新しい好敵手を見つけたかのように高揚していく。

 

『光の呼吸 捌ノ型 水光返し』

 

 

俺は鬼が大きく拳を振り抜いた瞬間……

俺は横にグルッと体を捻り、回りながらその拳を避け、回った勢いそのまま刀を真横に振り抜く。

 

鬼も大きく拳を突き出したため、よけるのに時間がかかったのか、片足を切り落とした。

 

 

猗窩座「鬼になれば、足を切り落とされてもすぐに傷が癒えるというのに…。だが、お前の体についた傷はすぐには癒えない」

 

鬼は見せつけるかのように足を再生させる。

 

 

俺は止血をし、杏寿郎に目配せをする。杏寿郎も意を解してくれたようで、俺らは二人同時に切りかかる。

 

 

猗窩座「杏寿郎、咲夜、素晴らしい剣技だ!だが、鬼にならなければこの剣技も失われていく!お前たちは悲しくないのか!?」

 

 

凄まじい攻防となっている。俺達は致命傷を避けつつ攻撃しているため鬼に深傷を負わせることが出来ずに、徐々に消耗していく。

 

杏寿郎「……ぐっ…!」

 

杏寿郎は攻撃を喰らい、顔をしかめつつも攻撃の手を緩めず型を繰り出す。それに杏寿郎は目も潰されるが攻撃を止めようとはしない。

 

俺も刀で防ぎきれず後ろに避け威力を和らげながら腕で鬼の拳を受け止めた際に左腕を折られてしまった。

 

 

致命傷とまでは行かずとも、確実に俺達は消耗し始めており、止血が間に合わず赤い血が俺らの体を伝い、ボタボタと垂れている。

 

 

『破壊殺・乱式』

 

『炎の呼吸 伍ノ型 炎虎』

『光の呼吸 陸ノ型 火光』

 

 

攻撃がぶつかり合った衝撃で、辺りには大きな爆発音と共に大きく砂ぼこりが舞い上がる。

 

そこに追撃を加えるべく、俺は限界を迎えそうな足に鞭を打ち…

 

 

『光の呼吸 参ノ型 暁光一閃』

 

最速の一振をした…

 

 

 

 

 

 

 

 

つもりだったのだが…

 

猗窩座「消耗しているお前の攻撃は、もう遅い…」

 

ドカッ!!

 

 

陸ノ型の反動で平衡感覚がずれてしまい、速さが出せず鬼に容易く避けられた。俺は後ろに攻撃を避けようとするも、鬼の拳を腹に喰らってしまい、吹き飛ばされた。

 

俺は今の攻撃でさらに骨が折れ、左腕も折れているため、上手く受け身を取ることが出来ずに倒れている列車に激突してしまった。

 

咲夜「……がはっ…!っ!」

 

ポタポタ…

 

咲夜(せめて止血だけ、でも……!)

 

俺は強く頭を打ち付けてしまい、吐血してしまった……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

杏寿郎「咲夜っ…!!」

 

 

猗窩座「生身を削る思いで戦ったとしても全て無駄なんだよ、杏寿郎。お前たちがオレに喰らわせた素晴らしい斬撃も、先程のように完治してしまった。だがお前たちはどうだ?」

 

 

鬼から見えるのは……

 

お互いに肋骨の骨が折れており、最後の力を振り絞って型を繰り出すも腹に衝撃を抑えつつも一撃を貰ってしまい気絶した咲夜…

 

そして左目を潰され、折れた肋骨の辺りや額から血を流す杏寿郎…

 

 

そんな姿は悲惨な姿そのものだった。

 

 

 

 

 

 

そんな時に杏寿郎が思い出したのは、なくなった母と交わした“強き者”についての会話だった。

 

 

幼き頃は、なぜ自分が強く生まれたのか問われたとき答えられなかった。だが、その時に貰った母の言葉と先程の咲夜の言った言葉が重なっていた。

 

“弱き者を守る”

 

強き者は、弱き者を守る責任があり、それこそが使命であるということ。

 

 

まだ、助かるかもしれない咲夜と竈門少年達、乗客の皆を守らなければならない!

 

杏寿郎「(俺は、次世代を担う皆と共に戦っています。ここで、その芽を摘ませたりはしません!それが俺の使命です…!!)」

 

 

杏寿郎は刀を固く握り直し、心を燃やした。それはまるで、凄まじい杏寿郎の闘気が周りの空気を揺らしているかのように感じるほど。

 

『炎の呼吸 奥義 玖ノ型 煉獄』

 

 

地を蹴り鬼のところまで一直線に加速し、杏寿郎の闘気に押され、反応の遅れた鬼が避けられないほどの速さで、凄まじい勢いで刀を振り、それは鬼の体を広範囲抉ってしまった。

 

 

 

 

だが、あともう一歩のところで後ろに下がって避けられてしまい、鬼は切られた箇所の再生を始める。

 

杏寿郎は奥義の反動でその場から動けずにいる

 

 

鬼は再生をし、動けない杏寿郎に止めをさそうとする………。

 

 

 




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オリ主×柱でみたい組み合わせはあったりしますか?(その他にいたら感想のところに書いていただけるとありがたいです!)

  • 音柱・宇随天元
  • 恋柱・甘露寺蜜璃
  • 炎柱・煉獄杏寿郎
  • 水柱・冨岡義勇
  • 蟲柱・胡蝶しのぶ
  • 蛇柱・伊黒小芭内
  • 風柱・不死川実弥
  • 岩柱・悲鳴嶼行瞑
  • 霞柱・時透無一郎
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