光陰 咲夜 ・・・16歳
栗花落カナヲ・・・12歳
胡蝶 カナエ・・・17歳
胡蝶 しのぶ・・・14歳
という事でお願いします!
あれから1ヶ月……
足の怪我は、ほぼ完治し散歩程度ならしていいとのこと。
オレは今、縁側に腰をかけ庭を眺めている。ここが蝶屋敷と呼ばれる理由、それとなぜ、オレが庭を眺めているか…
それは蝶がたくさん舞っているからだ。オレが過ごしてきた、まだ短い人生のなかで蝶を一度も見たことがない。空を華麗に舞う蝶に美しさを感じる。
「本当に飽きないんですね。」
後ろから声をかけられる。
咲夜「しのぶか… 飽きないよ。オレはこんなに美しい生き物を見たことが無かったから。」
するとしのぶは少し納得のいかないような顔をして…
しのぶ「私の方が階級は上なんですけど…?」
と言った。きっと言葉づかいの事だろう。
咲夜「歳はオレの方が上だ。」
しのぶ「いえ、上下関係はしっかりするべきです!目上の人には、敬語を使うべきです!」
しのぶはオレのことを目上の人と思っているのか?きっとそんなことを言ったら、しのぶの機嫌を損ねてしまうだろう。しかし、なぜそんなしかめっ面をしているのか…
オレのことが嫌いなのだろうか?
咲夜「しのぶ、そんなしかめっ面でいるとシワが出来るぞ?」
咲夜という人物、デリカシーと言うものがあるのか、ないのか分からない人物である。
そんなことを言われたしのぶは…
しのぶ「あなたのせいでこんな顔になってるんですよ!!」
怒らせて行ってしまった…
あとで謝らなきゃな…それより、ここに来る隊士がよく話しているのを聞いたけど、胡蝶姉妹は美人で有名らしい。しのぶも、しかめっ面なんかしてないで笑顔の1つでも振り撒けばそこら辺の男どもはイチコロだろう。
咲夜「…そろそろ部屋に戻るか。」
オレは吊るされた腕を使わないようにしながら立ち上がり、そのまま部屋まで戻った。
咲夜「そうですか。花柱様は引退するんですね…」
カナエ「もう柱じゃないけどね?日常生活では問題ないんだけど、後遺症が残っちゃって呼吸が使えないから。あと、ずっと気になってたんだけど…」
咲夜「どうしました?」
カナエ「花柱様じゃなくて“カナエ”でいいわよ。」
咲夜「でも…」
花柱様は、じっとオレの目を見つめてくる。
咲夜「分かりました…では、これからはカナエさんと呼びますね。」
カナエさんはニコッと笑うと部屋を出ていった。
それからもう1ヶ月が経ち、オレは外で鍛練しようと屋敷を歩いていた。すると、しのぶがまだ小さな女の子に字の読み書きを教えていた。
二人はオレに気づいたようだが、しのぶは特に反応することなく続けようとしていた。だが、女の子はこちらを向いたまま固まっていた。まあ、特に用事があるわけでもないので外へ行こうとすると…
「兄、さん…?」
オレはその言葉に驚き、立ち止まって振り返った。すると女の子はオレの方に走ってきて…
「兄さん…!」
そのまま抱きついてきた。オレは驚きのあまり呆然としていたが、ふと過去の記憶を辿る…
あれは6年前のこと…
オレらが人買いの家を逃げる前の話。
咲夜「…オレはそろそろここを逃げ出そうと思う。」
妹「……。」
返事はない…だが、話はしっかりと聞こえているだろう。
咲夜「もちろん、お前も一緒にだ。」
オレはポケットからあるものを取り出す。
咲夜「そこで、離れ離れになってもいいようにこれを着けていて欲しい。」
オレは妹にそれを差し出して、腕に着けてやる。それは、オレが母さんと父さんの死体を見つけた日に、せめて忘れないように形見を持っていこうと思って持ってきた、母さんが作っていたミサンガである。
咲夜「これで、オレらが離れ離れになっても、これを着けていれば、会ったときすぐに分かるから。」
そして、自分の腕にも同じものを縛った。
オレは、女の子の腕を見せてもらった。
咲夜「…あぁ、良かった…生きててくれて、本当に良かった…!」
オレは、妹だと確信しギュッと抱き締め返した。
6年越しの再会に妹は泣きながらオレのことを強く、強く抱き締めてきた。
咲夜「さみしい思いをさせて、本当に、本当にすまなかった…!」
オレは妹が泣き止むまでずっと抱き締めてやった。
妹が泣き止んでから、しのぶとカナエさんに、このことを説明した。
咲夜「……と言うわけで、って何で二人が泣いてるんですか?」
カナエ「だって、そんな辛い出来事を抱えていたなんて…」
しのぶ「再会できるなんて本当に奇跡ですよ!」
確かにその通りだ。偶然が生んだ奇跡である。
咲夜「妹を助けてくれて…そして“栗花落カナヲ”なんてすごくいい名前もつけてくれて…二人とも本当にありがとうございます。」
オレは深く頭を下げた。たった一人の家族を助けてくれた二人の恩は絶対に忘れない。
カナエ「そんな…!頭をあげて?私も命を救ってもらったし…」
咲夜「カナヲだけには絶対に幸せになって欲しいので…」
カナヲにはもう辛い思いはして欲しくない。
しのぶ「とりあえず、日も暮れてきたしご飯でも食べましょう?」
咲夜「そうだな。行くぞ、カナヲ?」
カナヲはオレの後ろをトテトテと着いてくる。
それからカナヲは、よくオレの後ろを着いてくるようになった。カナエさんたちから聞いた話によると、カナヲは一人で物事を決めることが出来ず指示をしないと何もできないらしい。今はまだ子どもだから大丈夫かもしれないが、いつか必ず自分で考えて行動できるようにしなければならない。
咲夜「カナヲ、これだけは覚えておいて欲しい。」
カナヲはクイッと首をかしげる。
咲夜「人は心が原動力だ。どんな小さな事でもいい。自分の心の声をよく聞くこと。身体的なことは限界があるかもしれない…でも、人間の心はどこまでも強くなれるから。」
カナヲは、真っ直ぐとオレの瞳を見ている。きっとカナヲにも伝わっただろう。そして、しのぶにカナヲの世話を頼み、オレは部屋に戻った。
再会から数日たった夜のこと…
数えられないほどの星が見え、きれいな満月が夜空には浮かんでいる。
咲夜「スゥ~、ヒュゥー…」
オレは屋根で瞑想をしていた。全集中の呼吸をして、身体全体の隅々まで、たくさん酸素を含んだ血を行き渡らせるという意識で瞑想していた。
「フゥ~。」
咲夜「ふぁ!?」
急に耳に行きを吹き掛けられ、変な声を出してしまう。
カナエ「ビックリした?」
そこにいたのは、いたずらが成功した子どものように笑うカナエさんだった。
咲夜「ビックリしますよ、そりゃあ…。それで、何のようですか?」
まだ体がゾクゾクするが、オレはカナエさんに聞く。
カナエ「咲夜くんって帰る家とかあるの?」
急な質問に思わず全集中の呼吸が途切れてしまった。
咲夜「ないですが…。」
カナエ「ここに住まない?」
咲夜「なぜ、そんな話を…?」
驚きのあまり、そんなことを聞いてしまう。
カナエ「私としのぶ、それとアオイだけじゃ、全員の怪我人の手当てをするには大変だから、その手伝いをして欲しくて。」
なるほど。確かに二人と、新しくここに来た女の子のアオイでこの広い屋敷の中、怪我人の手当てや屋敷の手入れをするには大変だと思う。
咲夜「でも、いいんですか?オレがここにいても。」
カナエ「咲夜くんには、助けてもらった恩もあるし、カナヲの教育があるからってしのぶも渋々承諾はしてくれたわ」
咲夜「分かりました。オレもみんなに恩がありますし。オレに出来ることがあれば何でも言ってください。」
カナエ「ありがとう咲夜くん。」
咲夜「あと、そろそろ体力や筋力をもとに戻す訓練をしたいので道場と裏山を使わせてもらってもいいですか?守らなければならない命を見つけたので。」
カナエ「守らなければならない命ってカナヲのこと?」
咲夜「カナヲもですが、カナエさんやしのぶもですよ。怪我をしていて部屋から出られないとき、いつもカナエさんが来て、オレと話してくれたのは、何もすることがない、オレにとっての楽しみでしたから。」
オレは笑顔でカナエさんに伝える。他愛もない話をすることがこんなにも幸せなのだと実感できたから。
咲夜「そろそろオレ寝ますね?明日から鍛練始めるので…では、おやすみなさい」
元気にそう言うと、咲夜くんは自分の部屋へと行ってしまった。彼は真っ直ぐな瞳で私やしのぶ達の事を大切だと言ってくれた。そして、私と話すことが楽しみだったと言われ、屋根の上に取り残された私はさっきまで肌寒さを感じたが今はなぜか温かかった…。
大正コソコソ噂話…
咲夜の行動はほとんど直感で、考えることが苦手。意外と鈍感らしい…
オリ主×柱でみたい組み合わせはあったりしますか?(その他にいたら感想のところに書いていただけるとありがたいです!)
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音柱・宇随天元
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恋柱・甘露寺蜜璃
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炎柱・煉獄杏寿郎
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水柱・冨岡義勇
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蟲柱・胡蝶しのぶ
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蛇柱・伊黒小芭内
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風柱・不死川実弥
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岩柱・悲鳴嶼行瞑
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霞柱・時透無一郎