隠の人の背中に目隠しをしながらゆられて約30分。オレは鬼殺隊の当主である親方様がいらっしゃる屋敷へと向かっている。
すると隠の人が急に立ち止まり…。
隠「屋敷に着きました。」
咲夜「ありがとうございました。では、また後でお願いします。」
オレは目隠しを外しながら礼を言い、蝶屋敷よりも断然広いであろう屋敷に入っていく。
あまね「お待ちしておりました。私が屋敷を案内させていただきます。産屋敷あまねと申します。」
中に入ると女性の方が待っていた。すごくきれいな方である。
咲夜「ご丁寧にありがとうございます。本日はよろしくお願いします。」
あまね「では、こちらへ…」
オレは屋敷の中を案内され、1つの部屋へと入る。
咲夜「失礼します。」
輝哉「君が、光陰咲夜だね?あえて凄く嬉しいよ。元気そうで何よりだ。」
咲夜「はい。お館様におかれましてもご壮健でなによりです。益々のご多幸を切にお祈り申し上げます。」
オレはあいさつをする。でも何だろう?親方様の声を聞いていると、心がポカポカしてくるような感じがする。全てを包み込まれるような、そんな感じがする。
輝哉「ありがとう。早速本題に入りたいんだけど、まずは上弦の弐と戦闘し生き残ってくれた。これは、凄いことだ。それに、カナエの命も救った。キミには感謝している。でも輝夜は戦死してしまった。そこでだ。空いてしまった輝夜とカナエの柱の枠を咲夜としのぶに入ってもらおうと思ってね。どうかな?」
オレは少し考えた後…
咲夜「…申し訳ないですが、私は柱になるにはまだ未熟者だと思います。上弦の弐と戦ったとはいえ、40分ほど…それにまだ、最終選別を受けてから二ヶ月で鬼の討伐数は無し…そんな人が柱になれば、他の隊士から反感もあるかと思うので、今回の件はお引き受けしかねます。」
輝哉「そうかい。咲夜が自分の気持ちをハッキリ話してくれて嬉しいよ。分かった、今回の件は一旦先送りにするよ。」
咲夜「ありがとうございます。」
輝哉「今日の話はこれで終わりにするね。では、帰っていいよ。」
咲夜「御意。」
そして、オレは屋敷を後にした。
蝶屋敷に戻り何か仕事が手伝えないかと思い、オレはしのぶの部屋へと向かった。するとしのぶの部屋が見え、そこから着物を着たしのぶが出てきた。
しのぶ「あら、戻って来ていたんですね?」
咲夜「あぁ。どこか行くのか?手伝うことがないかと思ったんだが」
しのぶ「なら、街へ薬の材料と食糧を買いに行くので着いてきて貰えますか?」
咲夜「あ、あぁ。分かった。すぐに支度を済ませてくる。」
オレは歩きながら、先程のしのぶのことを考えていた。どうした?前より少し性格が丸くなった気がする。前は山の獣のように威嚇してきたのに、それに付き合いは短いが無理しているように見える。無理に笑顔を作っているように見えた。大丈夫だろうか?
カナエ「あら、咲夜くん。またお出かけ?」
咲夜「カナエさん…実はしのぶと食糧と薬の材料を買いに街へ行くことになったので。」
カナエ「あらあら~、いつの間にそんなに仲良くなってたの?姉さん少し寂しいわ~」
咲夜「それと…」
オレは先程疑問に思ったことをカナエさんに言う。
カナエ「確かに最近は薬の研究で部屋に閉じこもってばっかりだったわ。」
なるほど。姉の代わりに柱に選ばれて焦りや不安があるのだろう。
カナエ「きっとしのぶは優しいから、無理してでも私の分も頑張ろうとするはずだわ。私の“鬼と仲良くなりたい”という夢とか、全てを背負って…」
咲夜「鬼と仲良くなりたい…。いい夢ですね。何となくですけど、その夢叶う時が来ますよ?きっと…」
カナエ「えっ…?咲夜くんは応援してくれるの…?」
咲夜「もちろんです。夢は叶えるものですし、そのために努力し続ける…そういうものだと思います。オレは自分の直感を信じて生きてきたので…」
カナエ「私も変わってるって言われるけど、咲夜くんも中々変わってるわね?」
それに確かに見ていれば分かる。カナエさんは優しさの塊のような人である。そして、しのぶが姉であるカナエさんのことが大好きで大切に思っていることが。それが裏目に出てしまっているということか…
カナエ「じゃあ、咲夜くんお願い。しのぶの話を聞いてあげて?止めろとまでは言わないわ。せめて、しのぶの肩の荷を軽くしてあげて?」
そして、カナエさんもまた妹思いのいい姉である。この姉妹は見ていて心が温かくなる。だが、今はそんなことら置いておこう。
咲夜「分かりました、しのぶの話聞いてきます。」
カナエ「うん、よろしくね」
しのぶ「遅いですよ」
咲夜「悪い、準備に手間取ってしまった。」
そしてオレらは、街へ向かった。
一方、取り残されたカナエは…
カナエ「(どうしたのかしら…)」
咲夜くんとしのぶが仲良くなるのは嬉しいことのはずなのに、さっき二人で出かけると言われたとき、何だか少し心がキュッとなった。寂しいからかしら…きっと寂しいからよね?
一人もんもんとするカナエだった。
私は今、咲夜さんと一緒に街に買い物に向かっています。なぜ、咲夜さんといるかと言うと“手伝いをしたい”とのことで。
普段は自分からは、しゃべらないタイプで淡白な性格で少し言葉足らずのため、何を考えているかが分かりにくく少し接しづらい人です。
すると…
咲夜「…しのぶ」
しのぶ「どうしました?」
咲夜「最近無理してないか?」
しのぶ「…!?大丈夫ですよ。無理なんて全然…」
そうだ、私は無理をしていない。そう伝えようとしたとき、彼はこっちを向き私の目をじっと見つめて…
咲夜「嘘をつくな。カナエさんも言ってた。最近、部屋でずっと薬の研究をしてるって。」
確かに、薬の研究をしていて気が付いたら朝なんてことは最近増えている…でもそれは、
咲夜「もっと自分の体を大切に…」
しのぶ「あなたに何が分かるんですか…!私は、鬼の首も斬れないのに姉の代わりの柱に選ばれたんです。はやく努力をして柱だった姉さんに追い付いて、姉さんの叶えられなかった夢を私が代わりに叶えてあげたくて…」ポロポロ
カナエさんの言うとおりだった。やはり柱に選ばれて一気に全てがしのぶのところに来たのだろう…カナエさんの引退、柱になり十二鬼月を倒せる毒を完成させる、カナエさんの夢を自分が叶える…色々な出来事が起き、様々な感情がしのぶに襲いかかったのだろう。
そして、自分の鬼に対する憎悪を押し殺し、自分の気持ちに蓋をして、姉の夢を背負い姉のように優しく振る舞う。その答えにたどり着いたのだろう。
オレは、そっとしのぶを抱き締めてやった。そう、小さな頃カナヲにしてやったように。そして…
咲夜「ありがとう、しのぶ。本心をぶつけてくれて…しのぶのその覚悟、オレも共に背負わしてほしい。」
しのぶ「どうして…、そこまで…?」
答えは決まっている。
咲夜「カナエさんもしのぶも、大切だからだ。カナヲを助けてくれた、そして、オレのような人間を追い出そうとせず行き場のないカナヲとオレを一緒に蝶屋敷に住む家族として、受け入れてくれた。だから、一人で悩みを抱え込まないで欲しい。せめて、オレやカナエさん達の前では、ありのままでいて欲しいし、無理をしてカナエさん達に心配をかけないで欲しい。」
そして、しのぶはオレの腕の中で大粒の涙を流したのだった。
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音柱・宇随天元
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恋柱・甘露寺蜜璃
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炎柱・煉獄杏寿郎
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水柱・冨岡義勇
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蟲柱・胡蝶しのぶ
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蛇柱・伊黒小芭内
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風柱・不死川実弥
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岩柱・悲鳴嶼行瞑
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霞柱・時透無一郎