?視点
早く、逃げなきゃ...。あそこから、アイツらから...!
?「!?」
慌てすぎた私は、木の枝に気づかず転んでしまう。
?「いった......何してんだろう、私」
空は真っ黒な雲でおおわれており、まるで私の今の気持ちを表しているようだった。今はもう、夜だろうか。雨にうたれながら、また走り出す。
?「助けて、誰か............」
自分がどこに向かっているかは分からない。ただ本能のまま、足を動かす。つらい、苦しい。もう自分が誰だったか、何のために走って、何から逃げているのか、分からなくなってきた。それでも。逃げなきゃいけない、本能がそう告げているから。私は足を動かし続ける。周りの人が不思議そうに私を見る。そんな目も気にせず、私はただただ走る。
?「助けて......助けて......奏...」
意識が朦朧とする中、誰かも分からない名前を呟いた。奏......?聞いたことがあるような、ないような。誰だろうか、私はまた......?そんなことを考えているうちに、足を止める。
?「...ここだ...つい、た...」
どこか分からない場所で納得した私は、そのまま流れるようにインターホンを押す。その直後、段々と意識が薄れていった────。
(視点が変わります)
──時は少し遡る。
時刻は25時になり、あるサークルが活動を開始していた。
奏「お疲れ様、みんな」
絵名「K!おつかれ!」
瑞希「あ、K!やっほー!」
奏「うん。あ、そうだ。曲のデモ、出来たからみんなに聞いて欲しい」
絵名「ほんと?今すぐ聞く!」
まふゆ「...わかった」
奏「ちょっと待って、今ファイル送るね」
\ピンポーン/
絵名「え?インターホン?」
瑞希「こんな時間に誰だろ、ボクは違うよ」
まふゆ「...私でも、ないみたい」
奏「あれ、私だ...。ちょっと見てくる。ミュートにするね」
瑞希「はーい」
絵名「こんな時間にインターホンって、なんだか不気味...」
奏はその絵名の言葉に身を震わせながらも、玄関へとたどり着く。そして意を決してドアを開けた。
奏「...あれ?誰も、いない?」
急いで辺りを見渡す奏。下を見た時、誰かがドアに体重を預けるように倒れていた。
?「...」
奏「?!!...だ、誰...?」
?「...」
反応はない。誰だか分からない、意識のない相手に奏が困惑していたその時──。
?「...ん」
その正体不明の相手が、意識を取り戻した。そこで初めて奏は、相手の顔を見る。と同時に驚いた。なぜならその相手は────────
奏「もしかして...音?!」
?「...え?」
─────2年前に姿をくらました、実の妹だったのだから。
視点中途半端に分けてすみません...。
?の名前は最後までわからず...。奏が名前を出していたような...果たして本当に彼女の名前なのでしょうか。
今回は短いですが、ここで。