音を奏でる喪失者   作:あっとマーク

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おはこんばんにちは、あっとマークです。
前回、父親のお見舞いに行くと言ったのですが...ここではまだ父親と会いません。その代わり、オリ主ちゃんの容姿が簡単にではありますが説明されてますので...。それでは、どうぞ。



名前

 

?視点

 

かな姉はまだ作業があるから、って言って部屋に戻って行った。どうやらあの四角い機械とにらめっこしてるらしい。誰かと話しているような声も聞こえる。私はというと、何故か疲れていてすごく眠かったので、かな姉がだいぶ使っていないというベッドを貸してもらった。色々紙とか散らばってたけど、お片付け苦手なのかな...。

奏「それじゃあ、おやすみ」

?「...かな姉は、寝ないの?」

奏「んー...この作業が終わったら、仮眠するよ」

かな姉はそう言うが、それからかな姉のことを観察していると、うんうん唸ってる様子。どうやら何か悩んでいるみたいだ。

?「......かな姉は、何してるの?」

奏「え?ああ、次の曲のデモを考えてて」

デモ......?なんだか難しそうな言葉に私の頭は?で埋まった。...曲を作ってる、ってことでいいのかな。

?「...そう、なんだ。私はもう寝るね、かな姉」

奏「うん、おやすみ」

お布団をかけたと同時に目を瞑る。そこからかな姉がまた喋っていたが、私の意識はすぐに落ちてしまった───

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──翌日。

 

?「ん...?」

目が覚めて身体を起こすと、そこには寝る前と同じ体勢で四角い機械とにらめっこしてるかな姉がいた。

奏「あ、おはよう。今は...7時、だね。朝ごはん食べようか」

?「...ん」

あまり気分が上がらない。というより、言葉を発するのすらめんどくさい...。朝というのは、こんなに辛いものなのか。なるほど。

奏「あ...ふふ。そっか。朝、弱いもんね」

?「んー...」

私のような人のことを“朝弱い人”と言うらしい。ふむ、朝は私より強いのか。

奏「えっと...望月さんが作り置きしてくれたやつしかないけど...」

もちづきさん。初めて聞く人だ。多分かな姉の言い回しからして、料理とかの家の事をしてくれる人なのだろう。

?「うん...それがいいな」

奏「そっか。ならレンジで少し温めるね」

これまた四角い機械にお皿を入れるかな姉。多分あの四角い機械がレンジ...なのだろう。

?(...ほんとに何も、わかんないな...)

少しは覚えているものもあるが、大抵は分からない。...こんなんで、生活は大丈夫だろうか。そんなことを考えているうちにピーっという音がなる。どうやら温め終わったらしい。

 

奏「はい。望月さんが作ってくれたから、味は美味しいと思うよ。...いただきます」

?「......いただきます」

かな姉が箸なるものを取ってきてくれたので、見よう見まねで食べてみる。...ちょっと難しいな。

奏「そうだ、これ食べ終わって少ししたらお父さんのお見舞いに行くよ」

?「...わかった」

それ以上は話すことも無く...ただ黙々と何かわからない食べ物を食べるのだった。

 

 

奏「ごちそうさまでした」

?「...ごちそうさまでした」

ほぼ同じタイミングで食べ終わった。まあかな姉の見よう見まねで食べてたんだから当たり前か。

奏「あ、じゃあお皿洗ってきちゃうね。ちょっと貸して」

?「あ、うん」

朝ごはんを食べたら少しぼやっとしなくなってきた。朝ごはん、すごい。

奏「ふぅ...。じゃあ今から行くけど...昨日と同じその服で、大丈夫?」

かな姉も昨日と同じ服なのに...。そう思いながら、首を縦に振る。

奏「そっか。じゃあ行こう」

病院への道のりは当然分からないので、かな姉の後をついていく。私の過去のこととか、色々聞かれるかと思ったけど...。かな姉は黙って私の事を導いてくれた。正直、助かった。今の私に、過去を聞かれても何も答えられないから。そんなこんなで、私達は白くて大きな建物についた。多分、ここがお見舞いの場所。

奏「ついたよ。病院に入る前に、手を消毒しようか」

......病院というらしい。白い容器に入った液体を手にかける。...少しスースーするなぁ。

奏「それじゃあ、受付で名簿に名前書こうか」

...名前。どうやらかな姉に聞いたところ、ここの病院では名簿に自分の名前を書き、受付の人に名前を言って案内してもらうらしい。......これは、すごくマズイ。何がマズイかって、私は自分の名前を知らない。苗字も、何もかもだ。......どうする、私...。

?「あー...えっと...わ、私、お手洗いに行きたいな。かな姉、私の分も書いといてくれる?」

奏「...?わかった......あ、お手洗いの場所、わかる?」

?「...あっち?」

私は左を指す。が、かな姉の呆れたような笑ったような表情を見る限り違うらしい。

奏「...反対、だね。ふふ、昔から方向音痴だよね...」

?「う、うるさい...とにかく、行ってくる!」

かな姉の言われた方向に行くと、女性用トイレを示す絵があった。とりあえず、中に入ろう。...鏡、いっぱいある。そこの鏡で私は、この状態で初めて(記憶を失ってから初めて)自分の姿を見る。基本的にはかな姉のような白い髪だけど、灰色のような髪が所々にある。...これは、なんだろう。髪型はかな姉と違って短い。眼はかな姉や、あの時見たお母さんと同じような青い眼だ。

?「...っと、かな姉のところに行かなきゃな」

...あ、そうだ。私の名前、分からないなら...。

?「あの...すみません」

と、私は受付の人に問う。

?「私の姉が名前を名簿に書いてくれたと思うんですけど...念の為、見せて貰ってもいいですか?」

受付の人は不思議そうにしながらも見せてくれる。

えっと...1番下のはず、だから...。あった。そこには同じ苗字が連なっている。

 

 

 

 

 

宵崎 奏(よいさき かなで)』 『宵崎 音(よいさき おと)

 

 

...ああ、なるほど。そうだったんだ──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

音「私の名前、音っていうんだね。奏、姉さん......」

 

 

 




はい、おしまいです。オリ主ちゃんの名前と容姿が明かされましたね。?だった部分が解明されたようです。よかったですね。音ちゃんの容姿は目次の【挿絵表示】の所で見れるはずです、多分。
音ちゃんのプロフィールはまた今度のお話で。
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