GATE - アークス 彼の地にて、斯く戦えり 作:睦月透火
皆さんもそんな経験ありませんか?
今回は陰謀渦巻く件の温泉宿の直前……
例のお買い物回です。
翌日、梨沙さんが「脱稿祝いがしたい!」と言い出し、伊丹さんも「何でもとは言えないが、地球に来た記念のお土産でも買う?」と提案、反対意見も無かった為……僕らは最低限の変装をして銀座で買い出しをする事になった。
僕は伊丹さんの所用が何故か気になったので、一緒に行く事にしたのだが……
「ほぉ……キミが噂のアークス君か……」
(嘉納太郎……確か、現職の防衛大臣……彼とパイプがあるっていうのか、伊丹さんは?!)
現職の……しかも職場組織を率いる政治中枢に居る彼との関わりを持っているという事で、僕は伊丹さんの人脈の広さを思い知ることになってしまった。
『……はじめまして、嘉納防衛大臣。アークス情報部所属のトリニティです』
「情報部ってーと、俺らんトコでいう外務省か?」
『そうですね……と言っても、情報部は内外問わず情報を一手に預かる部署……此方で言う諜報組織や外交、公報の立場も兼務しているようなものです』
「そりゃまた、随分と仕事が多いな?」
『つい最近、大きな出来事を打破した直後でしてね……アークスの総数は事前の1/4にまで減っているんです。……役職兼務が多いのは、その所為ですよ』
「そりゃまた大変だな、そんなに数が減ってるのか……」
『元々、アークスという組織は万年人材不足なんですよ……組織の活動規模が、銀河系1つでは収まらないんですから……』
「……そりゃまた壮大過ぎるな……」
「実際のところ、お前さん等の活動範囲はどれくらいなんだ?」
『我々の組織が把握しているだけでも、銀河系にしておよそ数千。現状、主な活動対象としている惑星数は二桁も行きませんが……活動範囲を実距離に換算すれば、約52億光年ほどになるでしょうか……』
「「ごじゅ……?!」」
至近距離で叫ばないで頂きたい、という間もなく伊丹さんと嘉納さんは揃って驚愕……あ、そうか……地球じゃまだ宇宙へ上がるだけでも相応の苦労と費用が嵩むと聞いていた。
(地球には、テレプールもキャンプシップも無いんだから当然か……)
オラクルの艦船……特にアークスシップは、高度なリサイクルシステムや環境調整機構があるので、無補給でも外宇宙を数十年ぐらいは航行できるし、リューカーシステムを利用した特定座標へのワープなら何億光年離れていようと、ものの数分……
更にアークスシップ自体が亜高速で航行可能、非戦闘員含めて十数万人単位で収容できるという超巨大な移動拠点でもあるのだから。
その後も軽くアークスの事情を伝えた後、伊丹さんとのやり取りで嘉納大臣は趣味の好みが近い間柄……と理解した。
「最近はコンビニや本屋すらも簡単に行けなくてな……」
そうぼやく嘉納大臣だったが、立場と使命を蔑ろにする様な雰囲気は微塵も感じない……これは信用に値するタイプだと直感した。
(となると、あの妨害は現状を快く思わない諸外国の仕業という訳か……全く……)
そして先日の件はほとんどが諸外国の妨害工作だと分かり、僕は落胆する……この世界で、マトモな人種は日本人だけなのか? ……と、問い質すのも必要な気がしてきたぞコレは。
『……嘉納大臣、今後の護衛計画について
真相は分からないが、これだけ他国を蔑ろにする行為を
最近は少し運動不足だし……誠意の欠片も見えない行動に終始している連中に、少しばかりお灸を据える必要がありそうだ。
(他人を尊重出来ない者は、信用に値しないという事を……否応無く理解して貰おう)
「……お前さんが直接、手を貸してくれるってのか?」
『日本人……いえ、日本という国は不幸な事故で迷い込んだ僕や、生命の危機に瀕した異世界の人々に対し、最大限の誠意を見せてくれました……が、一部の国はそこを分かっていない。
それ処か彼等は自国の利益を最優先に追求し、我々や彼女らとの関係がもたらす「利」を得たいが為に、他国を蔑ろにする行為を平然と行う……個人としても、アークスとしても、さすがにこの理不尽な行為は看過できません』
少なくとも、昨日の列車の件は何も知らない多くの一般客に迷惑を掛けた訳だし……彼等の意趣返しや鬱憤晴らしという意味でも、ここは1つ……身体で覚えて貰う事にしよう。
その後僕は、嘉納大臣と計画の修正と擦り合わせを端末で送り合う為に連絡先を交換……駅で買い物組と待ち合わせた後……一路、護衛計画で防御陣の敷かれた温泉宿へと移動する事になった。
なお、買い物組に同行したリィスに「オラクルとの連絡手段の確保」という名目で、ゲームとしてのPSO2をプレイ可能なPCの購入を頼んでいたのだが……
『……この星の端末機器を構成する数々の部品は、オラクルでは旧世代の骨董品レベルで歴史的な付加価値があります……それなのに、こんな破格の安値で一般に販売されているなんて……驚愕を超えてドン引きです!』
という“珍妙な誤解”をしてしまっているリィスが居ましたとさ……
また、レレイは持ち運びの利便性と据え置きの扱いやすさの間を取ったノート型PCを購入……これには最新モデル&店舗特典をいう名目で『PSO2』が既にインストールされていた。
「……このゲーム(?)でトリニティの故郷が見られるの?」
と、此方も奇妙な認識をしていた……まぁ、あながち間違いではないけど……ね。
ちなみにテュカは職人技が光る「コンパウンドボウ」やスポーツに合いそうな服を幾つか……ロゥリィは白ベースにリボンとレース素材が目を引くゴスロリ衣装や小物アクセ……殿下達は何故か、最新刊のアニメ雑誌やら美少年が主人公の漫画本を大人買いしており、とても満足そうな笑顔をしていたのだった。
最後のヤツは突っ込みドコロ満載ではないかと……
次回、例の温泉宿回……
策を弄したトリニティ、果たしてその結末は?
感想お待ちしています。
諸外国の工作員さん達に対するお仕置きは……
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一応、原作通りという感じに
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もちろんアークス流でしょ?
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むしろ両方マシマシでやろう!