この物語の主人公さ   作:myo-n

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No4

「ヒーローブッコロ」

 

「コロコロうるせぇんだよ」

 

仮想ヴィランを殴り飛ばして破壊する。

やっぱり重ねがけの効果は凄まじいな。

もうこれで何体目だったか忘れてしまうほど破壊して回った。

 

もうそろそろ狩るのを辞めないとこの会場に混じってるであろう原作キャラが全員不合格なんて事も起こりうる。

 

ヴィランPは十分に稼いだから次はレスキューPだ。

苦戦している奴らと適度に共闘……は難しいな。俺が横取りするようか展開しか見えない。

じゃあ動けない奴らを適度に救出する方向で動こうか。

こんな状況じゃ怪我人の一人や二人いるだろうし。

 

「さっさとやるか」

 

その場から駆け出す。

探索系の魔法は無い。

よって地道に足で稼ぐという事になる。

 

「誰か……」

 

おっと。

半分瓦礫に埋まってる奴がいるな。

 

「待ってろ、今助ける」

 

周りの瓦礫を取り除いて引っ張り出す。

あぁ……足が折れてるな。ひどく腫れてる。

 

「酷い怪我だな……」

 

「仮想ヴィランが衝撃で爆発したんだ……くそ」

 

「それはついてないな」

 

流石に骨折している人間がいるとは思わなかったから応急処置に使えそうな物を持っていない。

 

「怪我してるのは足だけか?」

 

「あぁ……そうだ。ぐっ……」

 

取り敢えず足にストップをかけて運ぶか。

時間が止まってるから痛みは感じないはずだ。

 

「これから個性で応急処置をする。だから少し待て」

 

「分かった……」

 

「……………よし、これで暫くは痛くないはずだ」

 

「本当だ!ありがとう!」

 

彼から苦悶の表情が消える。

効果時間が切れる前に入り口まで運ばないと…-

 

「気にするな。さ、担ぐぞ」

 

受験生を抱える。

バフがかかっているため大して重くない。

だけど不幸な事にここは入り口から最も遠いのが問題だと。

多少手荒になるが、最短距離を全速力で行くしかないな。

 

「口を閉じてろ。舌を噛むぞ」

 

「分かった」

 

彼が口を閉じたのを確認して走り始める。

流石にいきなりフルスピードで走るのは彼が驚いてしまうため、徐々にスピードを上げていく。

 

道中、複数の仮想ヴィランと遭遇したが頭を踏み台にして奴らの頭上を跳んでスルーしていく。

 

更に道中で腕を怪我している学生がいたため、そいつを背負ってまた走り出す。

 

「ふぅ……着いたか」

 

入り口には試験官としてミッドナイトが立っている。

ミッドナイトもこちらに気づいたようで驚きながらもこっちに来て1人受け取って仮設テントまで運ぶ。

 

「貴方、人2人抱えて入り口まで戻って来たの!?」

 

「あぁ、そうだ。早くこいつらを医務室へ連れて行け」

 

「既に連絡済みよ。搬送ロボットが来るまで私の個性で眠らせるからその子をベッドに置いて離れてちょうだい」

 

「分かった」

 

数歩離れるとミッドナイトはコスチュームの袖を僅かに千切り、露出した肌から催眠ガスを放って運んできた2人を眠らせる。

 

「聞くまでもないと思うけど、怪我はない?」

 

「怪我はないさ」

 

「やっぱりそうよね。運んできてくれてありがとう」

 

ミッドナイトが頭を下げる。

試験官に感謝されるのは変な気分だ。

 

「頭を上げてくれ。そもそも人助けはヒーローの本懐だろ?」

 

「えぇ……そうね。それがヒーローとしてあるべき姿よ。……ところで貴方、時間は大丈夫なの?」

 

白々しい問いかけに時計を見る。

 

「もう時間がないな」

 

試験時間は20分程度で残りはあと2分弱。

頑張ればあと5体は狩れそうだが探すのも手間だ。

そもそも基準は超えてるはずだし無理する必要はない。

それにレスキューポイントもあるし。

落ちる事はないだろう。

 

「悪いけど時間を伸ばす事はできないわよ」

 

「そうか……ならここで一休みさせてもらう」

 

「分かったわ。そこのクーラーボックスに飲み物が入ってるから好きに飲んでいいわよ」

 

「そりゃどうも」

 

クーラーボックスからスポーツドリンクを取り出し置いてある椅子に腰掛ける。

そして制限時間を迎えたバフが解除された。

 

「ふぅ……」

 

「貴方、随分と余裕ね」

 

ミッドナイトが隣の椅子に腰掛ける。

 

「やれる事はやったからな」

 

「その自信はどこから湧いてくるのかしら?」

 

「さぁな」

 

「まぁ何にせよ貴方にはヒーローの素質があるわ。私が認めます」

 

「そいつはどうも」

 

フラグが建ったな。

これで余程のことがない限りは落ちたりしないだろう。

 

「貴方、名前は?」

 

「空果由自」

 

「そう……ありがとう。さて、そろそろ試験を終了させないといけないわね!」

 

そう言ってミッドナイトは立ち上がる。

そこから程なくして試験終了の放送が流れた。

 

他の奴らにサボっていると騒がれるのも面倒なので、足早に試験会場から移動して帰路に着いた。

 

 

 

---

 

 

 

 

数日が経った。

俺の元には一通の封筒が雄英から送られて来ている。

中を開くと円盤が入っており机に置くとホログラムが表示された。

 

「空果君元気してる〜?会場で話したわよね?私はミッドナイト、貴方の試験結果を今から伝えるわ!」

 

意外にも表示された人物はミッドナイトだった。

やっぱりあの時の縁だろうな。

 

「筆記試験はぶっちぎりの一位!そして実技試験の成績はヴィランP58点よ!」

 

爆豪が確かヴィランP70点台だったから……上の中辺りか?

まぁこんなもんだろう。

ミッドナイトの話は続く。

 

「これだけでも合格ラインなんだけど。実はもう一つの採点基準があるわ。貴方は多分気づいてると思うけどその名はレスキューP!ヒーローとして人を助けるという事は何より大事な事!救助活動や支援活動の内容によってレスキューPは変動するわ」

 

気づかれてたか。

まぁ別に大した問題はない。

 

「カメラを通じて貴方の救助活動を採点した所、なんと歴代最高の130点!!つまり……主席合格おめでとう!学校で貴方と会えるのを楽しみにしてるわ。それじゃあね〜」

 

最後に投げキッスの動作をしてホログラムは消える。

それにしてもまさか2位とダブルスコア以上だとは思っていなかった。

ポイントのインフレ感が凄い。

 

「まぁ……気にするだけ無駄か」

 

ちなみに書類関連は翌日に届いた。

 




ちなみに助けた学生2人は単なるモブです。
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