高嶺清麿の実力至上主義の教室   作:Gussan0

14 / 66
どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第十四話 気になる小テスト

「……よし、今日はここまでだな」

 

 

「はぁ……はぁ……はぁ……あ、ありがとう……ございました……」

 

 

清麿は帆波との、いつものランニングを終える。

 

以前、二人は早朝に会ってからというもの、ほぼ毎日こうして一緒にランニングをしている。

 

というのも帆波が身体を鍛えたいと言ってきたため、清麿がこうして指導も兼ねて一緒に走っているのだ。

 

清麿は、帆波のこれまでの記録と照らし合わせながら、彼女の基礎体力を効率よく向上させていくトレーニングメニューを『能力』も駆使して作成していた。

 

その成果もあって、ランニングを始めた当初より、帆波の体力は確実に伸びていた。

 

最初は何度か歩いていたのだが、最近はやっと慣れてきたのか、ペースを落とさずに走り切ることができるようになったのだ。

 

 

「あとは軽く柔軟をやったら、今日のメニューは終わりだ」

 

 

「う、うん……」

 

 

帆波は息を整えながら柔軟を行う。

 

清麿は彼女の補助をしながら話す。

 

 

「大分体力もついてきたな。これなら次から筋トレメニューを増やしても大丈夫そうだ」

 

 

「えぇー……」

 

 

「文句を言わない。体力を増やしたいって言ったのはお前だろうに……」

 

 

「こんなに本格的な物になるなんて思ってなかったんだよぅ……」

 

 

帆波は唇を尖らせながら言う。

 

清麿は苦笑しながらいじける帆波を慰める。

 

 

「ああ、分かった分かった。それじゃ、これ終わらせたら、なんか甘い物奢ってやるから元気だせ」

 

 

「むぅ。清麿君、なんか段々、私の扱いが雑になってないかな?」

 

 

「気のせいだ」

 

 

清麿的には、帆波の扱いを蔑ろにしているつもりはない。

 

むしろ、入学当初よりも遠慮がなくなっているほどだ。

 

彼は無意識レベルで帆波と接する態度が、ガッシュと大差がなくなっているのである。

 

それは一重に、帆波の誰からも慕われる裏表のない性格と、優しく人懐っこいキャラクターがガッシュとそっくりだからだ。

 

ちなみに天然なところも両者共にそっくりであるため、清麿はもしこの二人が出会ったら、即行で仲良くなるだろうなと確信していた。

 

そして二人はトレーニングを終わらせると、寮へとゆっくり歩いていく。

 

 

「あ、清麿君、良かったら一緒に学校行こうよ!」

 

 

「分かった。じゃあ、下で待ち合わせるか?」

 

 

「うん!」

 

 

二人は一旦寮へと戻る。

 

清麿はそのままシャワーを浴びて汗を流すと、軽く朝食を取り、学校へ行く準備を手短に済ませ、寮の入口へと足早に向かった。

 

先についたのは清麿であった。

 

そのまま端末を弄りながら待っていると、約15分後に帆波が現れた。

 

 

「待たせてごめんね〜」

 

 

「そんなに待ってないから大丈夫だぞ」

 

 

実際は少し待ったが、それを言うと帆波の性格上、気にすることは分かっているため、清麿は敢えて言わない。

 

二人はゆっくり歩きながら話す。

 

 

「いよいよ明日はポイントの支給日だね〜」

 

 

「そうだな。やれることはやったつもりだが、これからどうなるか……」

 

 

清麿は思考する。

 

 

(もし仮に、明日のポイント支給日でAクラスへ上がれたとしても、その維持は一筋縄ではいかないだろう。そうなった場合、恐らく全クラスから何かしらのアクションがあるはずだ。だからこそ早急に、どのクラスにどのようなリーダーがいるのか、どのような考え方をするのかといった情報が必要になってくる……)

 

 

情報とは武器だ。

 

情報があるのとないのとでは、その時点で大きな差ができると言っても過言ではない。

 

特にこの実力至上主義の学校では、クラス間の情報戦は避けては通れないだろう。

 

 

(Aクラスは有栖と葛城のどちらかがリーダーになることは明白。Dクラスは恐らく平田と櫛田の二人が中心になるだろう。だが問題はCクラスだ)

 

 

AクラスとDクラスの2クラスについては、ある程度の予測はついているが、Cクラスに至っては詳細な情報がなかなか入ってこないのだ。

 

 

(皆からの情報に拠れば、Cクラスのほとんどの生徒が誰も話したがらない、又は話をしようとすらしないんだったな……)

 

 

清麿は考える。

 

 

(これは明らかに情報の秘匿が行なわれている。だとすれば……確実にCクラスを束ねている奴がいる。しかもそいつは、かなりの慎重さと、優秀さを持ち合わせている。四月末のこの時点で、そいつ自身の情報が全く入ってこないのがその証拠だ。ひよりにもそれとなく話を振ってみたが、曖昧に返されるだけだったしな……。五月からは、そいつも本格的に動き出すと思っておいた方がいいだろう)

 

 

清麿がこれからのことについて考えていたとき、隣にいた帆波が力強く告げた。

 

 

「大丈夫!」

 

 

清麿が思わず視線を向けると、帆波は笑顔を向けて再度言った。

 

 

「絶対大丈夫!」

 

 

清麿は呆れたような視線で帆波を見る。

 

 

「……その根拠のない自信は、一体どこから出てくるんだよ?」

 

 

「女の勘!!」

 

 

「……はぁー」

 

 

「露骨なため息!?」

 

 

帆波はアタフタしながら説明する。

 

 

「別に根拠がない訳じゃないんだよ!?なんていうか、清麿君と一緒にいると、とても安心するというか!負ける気が全然しないの!!」

 

 

「……それこそ全く根拠のない話じゃないか?」

 

 

「もう!揚げ足取ろうとしないの!清麿君はBクラスを率いる立派なリーダーなんだから、自信持とうよ!!」

 

 

「リーダーだと名乗った覚えはないんだが……」

 

 

「でも真っ先に先頭に立って、皆を引っ張てくれてるってことは……私の話、真剣に考えてくれたんでしょ?」

 

 

「…………」

 

 

清麿は答えずに歩く。

 

帆波もそのペースに合わせて、歩いていく。

 

すると清麿がゆっくりと口を開いた。

 

 

「まあ、オレにも負けられない理由ができたからな……」

 

 

その言葉を聞いた帆波は笑顔で答える。

 

 

「そっか」

 

 

そして、二人はしばらく無言で歩く。

 

やがて清麿がポツリと呟いた。

 

 

「……そういえば、朝に何か甘い物奢ってやるって話だったな。何か希望はあるか?」

 

 

「えーっと、じゃあ、コンビニの何か美味しいスイーツ!!」

 

 

「……まだ時間に余裕あるっぽいし、さっそくコンビニ行くか?」

 

 

「うん!!」

 

 

そして二人はコンビニへと足を伸ばす。

 

ちなみに清麿が帆波に奢ったスイーツは、新作のミルクプリンであった。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

四月末の三時間目の授業は保健体育である。

 

保健体育の担当は、この学校の保健医であり、Bクラスの担任でもある星之宮だ。

 

星之宮は元気よく、教室にやってくる。

 

 

「はーい、みんなちょっと聞いて〜。今日は月末だから、小テストやることになったよ〜。これ後ろに配ってね〜」

 

 

星之宮が一番前の生徒達にプリントを配っていく。

 

 

「えぇ〜聞いてないよ〜」

 

 

「抜き打ちテストとかあんのかよ……」

 

 

突然、小テストが始まろうとし、一部の生徒から悲鳴のような声が挙がる。

 

それらを気にせず、星之宮は説明する。

 

 

「今回の小テストは、あくまでも今後の参考用だから、成績表()()反映されないよ〜。たとえ点数が悪くてもノーリスクだから安心して受けてね〜」

 

 

清麿もプリントを受け取るが、彼は星之宮の説明に違和感を覚えた。

 

 

(またこの先生は、妙に含みのある言い方をするな……。成績表()()反映されないということは、()()()()()()()()()()()()()()()と、そう言っているようにも聞こえる……)

 

 

「それじゃあテスト開始ね〜。当然カンニングは禁止よ〜」

 

 

星之宮はフワフワした声音でそう言うと、小テストが始まる。

 

まず清麿は問題全体に目を通す。

 

 

(ふむ。主要5科目の問題が一科目4問ずつ、全20問で、各5点配当の100点満点か)

 

 

そして清麿は問題を解いていく。

 

内容は思った以上に簡単であるのか、清麿はスラスラと解いていく。

 

清麿だけではなく、他の生徒達もスラスラと解いていき、あっという間に最後の方の問題にたどり着いた。

 

しかし、清麿は突如ペンを止める。

 

終盤の3問だけが、桁違いの難しさであったのだ。

 

 

(これは……高校一年の範囲で出てくる問題じゃないぞ……)

 

 

最後の3問は数学の問題なのだが、いずれも複雑な数式を組み立てなければ、答えられない問題であった。

 

清麿はカンニングだと思われない程度に、クラスの中を見渡す。

 

どうやら終盤の問題には、ほとんどの生徒が躓いており、問題用紙とにらめっこしている光景が見て取れた。

 

その中で帆波、神崎、浜口の三人は、スラスラとペンを走らせていた。

 

勿論、清麿も解答用紙に答えを記入していく。

 

 

(……この小テストにはきっと何かある)

 

 

しばらくして、授業終了のチャイムが鳴り、小テストが終了する。

 

直後、Bクラスの生徒達はそれぞれのテスト内容について語り合い始めた。

 

聞こえてくる会話は、終盤の3問についての愚痴や疑問であった。

 

星之宮は、クラス全員の解答用紙を回収し終えると、教室から退室していく。

 

清麿はその後を追いかけ、星之宮を呼び止めた。

 

 

「先生」

 

 

「あら、高嶺君。君なら予想通り、質問に来ると思ってたよん」

 

 

星之宮は楽しげに話しかけてきた。

 

 

「どうだったあのテスト?難しかった??」

 

 

「はい……最後の3問だけ明らかに、高校一年で解けるレベルの問題ではありませんでしたからね」

 

 

「でも君は普通に解けたでしょ?」

 

 

「ええ、まあ」

 

 

清麿は質問する。

 

 

「先生、あの問題は一体どういう意図で作られたんです?」

 

 

「詳しくは言えないけど、毎年この時期になると、一年生には()()()()()()を受けて貰ってるの。みんな最後の3問は特に難しかったって言ってるのよね〜」

 

 

マイペースな口調で星之宮は言う。

 

そんな彼女の言葉に、清麿は違和感を覚える。

 

 

(()()()()()()……?ということは、()()()()()()の小テストを受けさせているのか?)   

 

 

彼女の口振りではまるで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()と……そう解釈できてしまう。

 

すると星之宮は妙に含みのある笑みを浮かべながら、言葉を続ける。

 

 

「でも大丈夫。テスト前にも言ったと思うけど、今回のテストの結果は成績表には反映されないからね」

 

 

「なら、それ以外の物には反映されると?」

 

 

清麿がそう質問すると、星之宮は呟いた。

 

 

「君は本当に面白い子だね。残念だけど、その質問には答えられないかな。じゃあ、またあとでね〜」

 

 

そのまま星之宮は何も言わず、黙って職員室へと歩いていった。

 

清麿はその後ろ姿をジッと見つつ、未だに考え込んでいた。

 

 

(毎年同じ問題……一体どういうことだ?)

 

 

清麿のその疑問は、五月に入ってから分かることとなる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして翌日……

 

五月を迎え、さっそく波乱の実力至上主義の学校生活が幕を開けることとなる。

 

 

A→Bクラス 940

 

B→Aクラス 950

 

Cクラス 490

 

Dクラス 0

 

 

クラスの入れ替わりが発生した。




Aクラスになりました。

しかし差などあってないようなものです。

ここから原作とは少しずつ違った展開になってきます。

どう違ってくるのか見所ですはい。

次回は堀北兄と対面。

では、また( `・∀・´)ノ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。