高嶺清麿の実力至上主義の教室   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第二章 中間テスト編
第十五話 生徒会副会長という役職


5月1日。

 

清麿がこの学校へ入学して一ヶ月の時が過ぎた。

 

そして今日は、月一のポイントが振り込まれる日でもある。

 

目を覚ました清麿は、さっそく学生証端末を操作し、自身のポイントを確認する。

 

 

「56万5625ポイント……振り込まれたのは9万5000ポイントか」

 

 

(昨日最後に見たポイントが確か47万625ポイント……ということは5000ポイントの減少か。予想ではもっと減らされているものかと思っていたが、早く動き出したことが功を奏したようだな)

 

 

清麿はいつも通り、手短に準備を済ませて、学校へと登校する。

 

ちなみに今日は、帆波とのランニングはお休みである。

 

学校に着き、自分の席に座ると、先に来ていた帆波がさっそくやって来る。

 

 

「おはよう、清麿君!」

 

 

「おはよう、帆波」

 

 

すると帆波がポイントについて話しかけてきた。

 

 

「清麿君、今朝振り込まれてたポイントのことだけど……」

 

 

「ああ、9万5000ポイント振り込まれてた」

 

 

「やっぱり清麿君もなんだ。他の子達にも確認取ったら、9万5000ポイント振り込まれてたみたい」

 

 

「そうか……」

 

 

(この様子ならBクラス全員、9万5000ポイント振り込まれているだろう。どうやらオレの仮説は当たってたみたいだな)

 

 

そして清麿はショートホームルームが始まるまで、帆波と軽い話し合いを行っていた。

 

彼女と話し合って決めたことは、朝のショートホームルーム時に星之宮へする質問の確認であった。

 

質問は帆波がするらしく、やる気を漲らせていた。

 

するとチャイムがなり、星之宮がポスターのようなものを持って、教室へと入ってきた。

 

 

「は~い!おはよう皆!!HR始めるから席についてね〜!!!今日はちょっと大切な話があるから、よく聞いてね~!!!!」

 

 

そして、いつもよりテンション高めに話し始めた。

 

生徒達はその様子に首を傾げながらも、話を聞く姿勢を取る。

 

すると星之宮は大きな声で言った。

 

 

「おめでとう!君達は今日からAクラスです!!」

 

 

星之宮の言葉にクラスメートはざわつくが、星之宮はそれらに取り合わず、持ち運んだ紙を黒板へと張り付け始めた。

 

そこには……

 

 

Aクラス 950

 

Bクラス 940

 

Cクラス 490

 

Dクラス 0

 

 

と、書かれていた。

 

それを見た神崎が呟く。

 

 

「これは……各クラスの成績、か?」

 

 

神崎の呟きは届いていたようで、星之宮はそのまま説明を始めた。

 

 

「そう。神崎君の言う通り、これは『クラスポイント』って言って、それぞれのクラスに所属する生徒達を総合的に評価したポイントなの。皆には今日、9万5000ポイント振り込まれてるよね?そのポイントは『プライベートポイント』って言って、この『クラスポイント』✕100倍の計算になってるの。だから今月は950ポイントだから、9万5000ポイント支給されてるんだよ」

 

 

つまり、この学校で生徒達に最初に支給されたクラスポイントは1000ポイントであったため、全クラスが最初に支給されたプライベートポイントは1000ポイント✕100倍の10万ポイントであったということだ。

 

よって、清麿達元Bクラスもとい、現Aクラスは50ポイントのクラスポイントを減らしてしまったのだ。

 

 

「この学校は、優秀な生徒達の順にクラス分けされるようになってるの。最も優秀な生徒はAクラス、駄目な生徒はDクラスって具合にね。もっと分かりやすく言えば、大きな集団塾みたいなものかな?」

 

 

星之宮の言葉を聞いた生徒達は驚くと同時に、一斉に清麿の方を見る。

 

彼の予測が当たっていたからだ。

 

当の清麿はというと、全クラスメートからの視線でどこか居心地悪そうにしていた。

 

 

「は~い。では、ここまでで何か質問がある人はいるかな~?」

 

 

すると星之宮が質問を受け付ける。

 

清麿が帆波の方へ視線を向けると、丁度彼女も清麿の方へと視線を向けており、目が合うと頷いた。

 

 

「はい先生!」

 

 

「は~い、一之瀬さんどうぞ」

 

 

「えっと、まず一つ目の質問なんですけど、私達のクラスポイントは50ポイント減りましたが、その減少の詳細を教えていただくことは可能でしょうか?」

 

 

「ごめんね~。ポイント査定の詳細は教えられない決まりなの。でも減少した原因は、概ね皆の予想通りだよ。遅刻と欠席、後は日々の授業態度。それと、()()()()()()()()()もだね」

 

 

星之宮の言葉に清麿は反応する。

 

 

(なるほど。()()()()()()()()()()とは、こういうことだったのか。つまり、()()()()()()()()()()()()()()()()()と……)

 

 

帆波は質問を続ける。

 

 

「分かりました。では二つ目です。クラスポイントの減少要因については理解できましたが、逆に増加要因って何かあったりします?」

 

 

「それはないよ。基本的には1000ポイントからの減点方式だから、各クラスがどれだけ下がるのかを把握してただけだからね」

 

 

帆波は質問を続ける。

 

 

「なるほど。では最後……三つ目の質問です。クラスポイントを増やす方法はあるんでしょうか?」

 

 

「勿論あるよ。早いもので言えば、三週間後に開かれる中間テストかな?そこで好成績を取れたら、成績次第ではクラスポイントを増やせるよ。皆、これを見てくれるかな?」

 

 

すると星之宮は新たにもう一枚の紙を貼る。

 

そこには先日行われた小テストの点数が記載されていた。

 

 

(俺は一位か……)

 

 

勿論、清麿は100点満点であり、トップである。

 

上位陣には帆波や神崎、浜口の名前もあった。

 

全員最低でも70点以上は取っており、このクラスは平均以上の学力はあるようだ。

 

しかし、星之宮のある言葉で、生徒達はさらなる衝撃を受けることになる。

 

 

「今回の小テストで赤点の子はいなかったけど、ただこの学校では定期考査……中間テストや期末テストは、()()()()()()()()()()()()()()()退()()()()()()()、皆、赤点だけは絶対に回避するようにしてね〜」

 

 

「「「「「え、ええぇぇぇ!!??」」」」」

 

 

生徒達は驚きで声をあげる。

 

清麿も目を見開いて驚くが、同時に何処か納得もしていた。

 

 

(なるほど。考えてみれば当然か。ここは政府容認の国立学校だ。学費や寮費などの費用は一切かからないうえに、希望する就職、進学先にはほぼ100%応えるという名目で運営している。しかし、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。だからこその退学処置というわけか)

 

 

星之宮は続ける。

 

 

「高度育成高校は希望する就職、進学先にほぼ100%応える。このクラスにもそれに惹かれて入学した子はいっぱいいるでしょ?だけどその恩恵を受けられるのはAクラスだけ。皆がこのままAクラスを維持できれば、その恩恵を受けることが出来るよ」

 

 

言うなればハイリスクハイリターン。

 

絶対的な将来の保証をする代わりに、それらの権利を自分の実力で掴み取ってみせろという訳だ。

 

 

「……説明はこれで終わるね。でもこれで君達が如何に過酷な環境に身を置いてるか理解してくれたと思う。改めて言うけど、中間テストでは退学にならないように頑張ってね。私は()()()()()()()()()()()()()()()()()から」

 

 

そう言って、星之宮は()麿()()()()()()()()()()、ショートホームルームを終わらせて退室した。

 

すると帆波はタイミングを見計らって、教壇の前に立つ。

 

 

「みんな!ちょっと聞いてくれるかな?」

 

 

クラスメート達が帆波に注目する。

 

 

「さっき、先生の話を聞いて分かったと思うけど、これから私達はこの実力至上主義の学校で色々と過ごしていかなきゃいけない。その関係でどうしても不安になったり、動揺したりする人もいると思う。だから今日の放課後、それらのことを払拭するためにも、これからのことを皆で話し合わない?」

 

 

帆波の提案にクラスメート達は賛成する。

 

 

「賛成!」

 

 

「一之瀬さんがそう言うなら、その方がいいと思う!!」

 

 

「正直、色々覚えることが多くて、おさらいもしときたいしな……」

 

 

クラスの方針が決まる。

 

帆波の提案に特に反論は出ず、放課後にクラス全体での話し合いが決まった。

 

勿論、清麿も出るつもりだ。

 

そのとき、清麿の端末に名前が表示される。

 

そこには【橘茜】の文字が書かれていた。

 

 

(橘先輩からチャット?一体なんだ??)

 

 

清麿が気になってチャットを開くと、昼休みに生徒会へ来るようにとの指示があった。

 

どうやら、生徒会長が清麿との面談を望んでいるらしい。

 

 

(生徒会長からの呼び出し……か。これは気を引き締めていかないといけなさそうだ……)

 

 

清麿は少し憂鬱になりながら、溜め息をついた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

午前の授業も終わり、昼休み……

 

清麿は友人達からの昼ごはんの誘いを悪いとは思いつつも、軽く断りを入れると、足早に生徒会室へと向かう。

 

すると件の生徒会室が見えてきた。

 

清麿は軽く深呼吸してからノックをすると、中へ入った。

 

 

「失礼します。一年A組の高嶺清麿です」

 

 

「来たか。橘、お茶の準備を」

 

 

「はい、会長」

 

 

部屋へ入ると、生徒会長の堀北学と、書記の橘茜の姿があった。

 

他の人物は見当たらないようで、二人だけのようだ。

 

 

「適当な所に座ってくれ。少し話したいことがある」

 

 

「はい」

 

 

清麿は言われた通り、空いている席へと座る。

 

するとお茶の準備をしていた橘が、笑顔で話しかけてきた。

 

 

「お茶をどうぞ、高嶺君」

 

 

「ありがとうございます、橘先輩」

 

 

「うんうん!素直でよろしい!!」

 

 

そして学の前にもお茶を置くと、その背後に控えるように立つ。

 

だがその表情は常にニコニコしており、機嫌が良いのがうかがえる。

 

 

(橘先輩、やけにテンションが高いな……。何か良いことでもあったのか?)

 

 

清麿が橘の様子を不思議に思いつつも、お茶を一口飲む。

 

すると学が話しかけてきた。

 

 

「こうして直接話すのは初めてだな高嶺清麿。改めて名乗ろう。三年A組、生徒会長の堀北学だ」

 

 

「既にご存知かと思いますが、一年A組の高嶺清麿です」

 

 

清麿がそう名乗ると、学は不敵に笑う。

 

 

「高嶺清麿……我が校始まって以来の筆記試験全教科及び、面接試験満点による初の首席合格者。マサチューセッツ工科大学の卒業論文をも難なく読みこなし、IQ190の天才的な頭脳を持つ【世界屈指の天才児】。お前のことは結構な噂になっているぞ、高嶺」

 

 

学は携帯端末を見ながら話す。

 

清麿としては、その端末に書かれている情報が無性に気になった。

 

 

「とはいっても、この噂はほぼ全校生徒が把握している。三年クラスでも話題に上がる程だからな。入学初日から校内の監視カメラの位置を全て調べ上げ、その翌日にはこの学校の秘密にたどり着き、そして……最初のポイント支給日でBクラスをAクラスへと導いたこともな」

 

 

学はお茶を一口飲む。

 

 

「僅か一ヶ月でクラスをまとめ上げ、そのうえAクラスにまで引き上げるその手腕……実に見事だ。高度育成高等学校が開校されて約十年、誰も成し遂げたことがない快挙をお前は成し遂げた。さらにお前が現在所属するAクラスは四月を終えた時点で950ものポイントを残している。はっきり言って、これは偉業にも等しい。冷静に対処法を探る柔軟な発想もさることながら、お前のその行動力の高さには、目を見張るものがある」

 

 

学の言葉を聞いている橘の機嫌がさらに良くなる。

 

どうやら清麿が褒められて嬉しいようだ。

 

 

「そしてここにお前を呼んだのは他でもない。お前の実力を見込んで、俺から一つ提案がある」

 

 

そして学は言った。

 

 

 

 

 

 

「単刀直入に言おう、高嶺。お前には生徒会副会長をやってもらう」

 

 

 

 

 

 

清麿と橘の二人は思わず声を上げる。

 

 

「は?」

 

 

「え?」

 

 

清麿と橘の視線が合う。

 

二人は互いに学と、それぞれを交互に見比べ、ようやく学の言葉の意味が分かったのか、二人共に大声を上げた。

 

 

「はぁあああああああああ!?」

 

 

「えぇえええええええええ!?」

 

 

橘はさっそく学へ疑問の声を上げる。

 

 

「か、会長本気ですか!?いくら高嶺君が優秀だといってもいきなり副会長だなんて無茶がすぎませんか!?」

 

 

「問題ない。高嶺はお前が推薦するほどの逸材だ。俺はお前の人を見る目を信用している。もっと自信を持て」

 

 

「は、はいっっっっ!!」

 

 

橘は学に褒められて嬉しいのか、頬を赤くさせながら頷く。

 

その表情を見て清麿はすぐに悟る。

 

 

(あ、そういうことか)

 

 

しかし清麿としては、学の提案は到底無視できる話ではない。

 

 

「堀北会長、質問よろしいですか?」

 

 

「許可しよう」

 

 

「生徒会には既に副会長がいると思いますが、もう一人増やしても大丈夫なのですか?」

 

 

「問題ない。通常、生徒会とは副会長を二人置くことが出来る。今までは一人でやってきていただけということに過ぎない。それに前例がないのなら、新たに作り出せば良いだけのことだ」

 

 

「では、オレを副会長にしようとする理由は一体なんです?こう言ってはなんですが、まだ入って間もない一年を生徒会副会長という重要な役職につけようとするとは正直、正気の沙汰とは思えません」

 

 

「ふっ。なかなかに肝が据わっているようだな高嶺。この俺を前にそんなことを言ったのはお前が初めてだ。理由は気になるだろうが、今はまだ言えん。安心しろ。時期が来れば、いずれ話してやる」

 

 

「……分かりました」

 

 

清麿は渋々ながら納得する。

 

 

「話は以上だ。では早速だが、今日の放課後から仕事を覚えてもらうとしよう。橘、指導を頼めるか?」

 

 

「はい!お任せください!!」

 

 

さっそく仕事の話となるが、ここで清麿が待ったをかける。

 

 

「あ、すみません。今日の放課後はクラスで今後の方針を決めるための話し合いがあるんですが……」

 

 

「む、そうか。ならばその話し合いが終わってからでも構わん。最終下校時間になるまで俺達はここにいるからな。どうしても来れそうにないなら、俺か橘に連絡して来い」

 

 

「わ、分かりました……」

 

 

こうして清麿は生徒会長、堀北学の連絡先をゲットする。

 

そのうえ、生徒会副会長の役職につくことも決定してしまった。

 

清麿は思う。

 

 

(あぁ……本当にオレの高校生活……これからどうなるんだろうなぁ)

 

 

ポイント支給日にAクラスに上がったと思ったら定期考査で一つでも赤点を取れば退学になると担任から教えられ、昼に生徒会長から呼び出しがあると思って来てみれば急に副会長になれと言われる始末。

 

あまりにも怒涛の展開が続き、つい思考を放棄していた清麿に学が声をかける。

 

 

「……時に高嶺、お前はもう昼は済ませたのか?」

 

 

「いえ、授業が終わってすぐにここに来たので……」

 

 

「そうか。ならば急に呼び出したお詫びだ。今から食堂に行くぞ。先輩として何か奢ってやる」

 

 

「……はい?」

 

 

「何をしている?さっさと行くぞ。橘、お前も来い」

 

 

「はい、お供します!さあ、一緒に行きますよ!高嶺君!!」

 

 

「ア、ハイ」

 

 

そしてなぜか生徒会の二人と食堂で昼ごはんを一緒にする流れとなった。

 

ただでさえ、噂が独り歩きしている状態なのに、有名な二人と行動を共にしているのだ。

 

注目されない訳がない。

 

清麿の精神は確実にガリガリと削られていた。

 

清麿としては、どうにも学が()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

学が何でも好きな物を奢ってやると言ってきたので、清麿は腹いせに一番高いスペシャル定食を頼んだ。

 

そこら中から、さらに視線に晒されながら、清麿は二人とご飯を食べ始める。

 

そのうち清麿は、考える事をやめた。




えーっと、これで清麿が生徒会に所属することになったことは全校生徒に知られますはい。

実はこれは堀北会長の狙いです。

では、また( `・∀・´)ノ

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