高嶺清麿の実力至上主義の教室   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第ニ十四話 龍園のこれから

「うっ……」

 

 

龍園翔は目を覚ます。

 

起きてまず気が付いたことは消毒液の匂いと、顔全体に伝わる軽い痛みであった。

 

ぼやけていた頭と視界が段々とクリアになってくる。

 

そのまま天井を見上げていた龍園は、己の身に起きたことを思い出した。

 

 

(そうか……ここは保健室か。つくづくお人好しな野郎だ)

 

 

そして、自分の置かれた状況を瞬時に把握すると、彼の横から声が聞こえてきた。

 

 

「起きましたか」

 

 

「ひよりか……」

 

 

椎名ひよりである。

 

ひよりは読んでいた小説を鞄にしまうと、龍園へと話しかける。

 

 

「気分はどうですか?」

 

 

「……そりゃ皮肉か?」

 

 

「別にそういった他意はないですよ。純粋に気分が優れないか聞いているだけです」

 

 

「……最悪だ。今まででかつてないほどにな」

 

 

「そうですか」

 

 

龍園の返答に、素っ気なく返すひより。

 

元々彼らのやり取りはこんなものだ。

 

 

「良ければ、龍園君が気絶してからのことをお話しますが?」

 

 

「……教えろ」

 

 

「分かりました。龍園君が気絶した後、清麿君が龍園君を背負って保健室へと運びました。その後、清麿君は生徒会活動があるようでしたのでもう行かれました。今回のことに関しては、また直接会って話したいそうです。これ、清麿君の連絡先です」

 

 

ひよりはメモ帳に書かれた紙を破ると、龍園へ渡す。

 

そこには清麿のプライベートナンバーが書かれていた。

 

 

「ちっ……」

 

 

龍園は忌々しげに思いながらも、しっかりとそれを受け取る。

 

彼の脳裏では、鬼へと変貌した清麿の姿がよぎっていた。

 

龍園は清麿と相対して、初めて『恐怖』という感情を知った。

 

圧倒的な絶望感、果てしない不安感、それらの感情が一気に押し寄せてきたのだ。

 

 

(あいつ……本当に人間か?)

 

 

しかし、龍園にとってそれが良かったのかどうか今はまだ判断がつかなかった。

 

 

「ちなみに今は17時半になります。あれから一時間半ほど経過していますね」

 

 

「そうかよ」

 

 

続けて、ひよりは龍園へ質問する。

 

 

「龍園君、ひとつ聞いてもいいですか?」

 

 

「……なんだ?」

 

 

「これから龍園君はどうするつもりですか?」

 

 

「一応聞くが……どういう意図で聞いた?」

 

 

「こう言ってはなんですが……龍園君は清麿君に完膚なきまでに敗北しました」

 

 

龍園の額に青筋が浮かぶが、ひよりは気にせず続ける。

 

 

「そしてこのことは早ければ、数日中には学校中に広まるかもしれません。一応、私が見れる範囲では生徒はいませんでしたが、確実ではありません」

 

 

「だろうな。だが、俺のやるべきことは変わらねぇ。()()()()()()()()()()()()()

 

 

龍園がそう言った瞬間、ひよりは目を見開く。

 

 

「驚きました。龍園君からそんな言葉が出るなんて……明日は槍でも降るんでしょうか?」

 

 

「おい」

 

 

「失礼しました。ですが、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 

「別にたいした意味なんざねぇよ。ただ、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。恐らく、今後あいつが率いるAクラスはどのクラスよりも脅威となる」

 

 

「だからその足掛かりとして、私の事を利用すると……そういうことですか?」

 

 

「お前の観察力と洞察力には目を見張るものがある。それはあの高嶺にも引けを取らないほどにな」

 

 

「私としては光栄の至りですね」

 

 

「だからお前には、()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そしてその情報を俺に流せ」

 

 

「ふふっ」

 

 

そのとき、ひよりが可笑しそうに笑う。

 

 

「あ?何がおかしい?」

 

 

龍園はその様子に眉を(しか)める。

 

 

「いえ、しっかりと()()()()()()()()()んですね」

 

 

「勘違いするな。お前には利用価値がある。それに見合った役割を押し付けてるだけだ」

 

 

「そうですか。なら、そういうことにしといてあげます」

 

 

「なぜ上から目線なんだお前は?」

 

 

「その言葉、龍園君にだけは言われたくありません」

 

 

それからしばらくして、保健室のドアが開く音がする。

 

誰か来たようだ。

 

 

「椎名さ〜ん。龍園君の具合はどうかな〜?」

 

 

現Aクラス担任の星之宮知恵であった。

 

彼女は養護教諭でもあるのだ。

 

 

「無事目を覚ましたので大丈夫です。ベッドを使わせてもらってありがとうございます、星之宮先生」

 

 

「龍園君、目を覚ましたんだね。良かった良かった〜。でも最初、高嶺君が龍園君を背負ってやって来たときは、かなり驚いたよ〜」

 

 

「ええまあ。二人とも、少しじゃれあっていましたので」

 

 

「なるほど〜。男子高校生っぽく青春してたんだね〜。でもあんまりおいたがすぎると痛い目を見るから程々にね〜。じゃあ私はまだ仕事が残ってるからもういくね。大丈夫そうならいつでも帰っていいからね〜」

 

 

「はい、ありがとうございました」

 

 

そして星之宮は保健室を出ていった。

 

ひよりも鞄を手に取ると、立ち上がる。

 

 

 

「私はもう帰りますが、龍園君はどうしますか?」

 

 

「……俺はもう少しここにいる」

 

 

「そうですか。無理はしないようにしてくださいね。では、また明日」

 

 

そうしてひよりも保健室を出ていった。

 

龍園はしばらく拳を強く握りながら……歯を食いしばっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

同時刻……

 

現Bクラス神室真澄は端末を取り出し、ある人物へと電話をかけていた。

 

 

「あんたの読み通り、高嶺が勝ったわよ。あの龍園が全く歯が立たなかったわ」

 

 

『そうですか。さすが清麿君です』

 

 

「ええ、とても凄かったわ……とても」

 

 

『真澄さん、なんだか声が震えていませんか?』

 

 

「なんでもないわ……なんでも」

 

 

『声音からして、とてもそうは思えないのですが……まあ、いいでしょう。それより清麿君は、これから本格的に動き出すとみてまず間違いないでしょう。彼のことですから中間テストも全力で取り組むでしょうし。ここで何か手を打たねば、一方的に離されることもあり得ます』

 

 

「何か仕掛けるの?」

 

 

『ええ、少しゲームでも……と思いまして』

 

 

電話の相手、坂柳有栖は楽しそうに呟いた。




次回から中間テスト編。

そろそろ生徒会の顔合わせとかした方がええんやろか。

では、また( `・∀・´)ノ
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