高嶺清麿の実力至上主義の教室   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

遅くなってすみません。

最近、仕事が忙しくなって書く時間が中々確保できなくて……。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第四十五話 審議会⑥

清麿達は職員室へ生徒会室の鍵を返却した後、その場で解散となった。

 

清麿も帰るために一年の昇降口へ向かうと、帆波と神崎、綾小路と鈴音の姿があった。

 

清麿の姿に帆波が逸早く気付く。

 

 

「あ、清麿君!」

 

 

帆波の声に他の三人も振り向くと、さっそく神崎が声をかけてきた。

 

 

「高嶺も帰りか?」

 

 

「ああ、生徒会室の後片付けをしていた。それにしても……まだ残ってたのか?」

 

 

「まあな。少し今後の方針について話していた所だ」

 

 

神崎が綾小路と鈴音へと視線を向ける。

 

 

「……さすがに高嶺に協力を求めるのは無理だろうな」

 

 

「……当たり前でしょう。彼は審議を進行する立場なのよ?駄目に決まってるじゃない」

 

 

二人の話す内容から、清麿はだいたいの状況を察した。

 

 

「その様子だと、何か策があるみたいだな」

 

 

「ええ、おかげさまで。貴方の温情のおかげでなんとかね」

 

 

「……一体なんのことだ?」

 

 

「今更とぼけないで頂戴。あれだけフォローされれば、嫌でも気が付くわよ」

 

 

「……その割には最初の方は上の空だったようだが?」

 

 

「それは……確かにそうだったけど……」

 

 

「だろ?」

 

 

「……良い性格してるわね」

 

 

「お互い様だ」

 

 

「なんか仲良いね二人とも……。というか、清麿君はいつの間に堀北さんと知り合ったのかな?」

 

 

清麿と鈴音のやり取りに、帆波がジト目を向ける。

 

鈴音はというと、特に気にした様子もなく、軽く返す。

 

 

「別に彼とは少し話す機会があっただけよ。それ以上でもそれ以下でもないわ」

 

 

「そ、そうなんだ……」

 

 

鈴音のあまりにも堂々とした態度に、帆波は若干押される。

 

そして鈴音は話を終えたからか、踵を返した。

 

 

「それじゃ、私達はそろそろ行くわ。一之瀬さん、()()()()()()()()。行きましょう、綾小路君」

 

 

「ああ。またな三人とも」

 

 

綾小路も鈴音の後に続くように、昇降口から出て行った。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

綾小路と鈴音の二人と別れた後、清麿達は行きつけであるカフェ『アメリカン』へと足を運んでいた。

 

三人は一番奥のテーブル席に座り、メニューを注文する。

 

そこで清麿は、帆波と神崎の二人から鈴音の言っていた()()()について聞かされる。

 

そしてそれは清麿が能力で導き出したDクラスが勝つ唯一の答えでもあった。

 

まずダミーの監視カメラを複数用意し、明日の昼休みに特別棟3階にて設置。

 

その後、放課後にCクラスの三人(小宮、近藤、石崎)を呼び出し、偽の監視カメラの存在を認めさせることで、Cクラスの訴えそのものを取り下げさせる……という作戦であった。

 

帆波は、その為に必要なポイントの貸し出しを鈴音から頼まれていた。

 

 

「それで明日は私も綾小路君と二人で、Cクラスの三人に問い詰めることになってるんだ」

 

 

「話は分かったが……まさか帆波も参加するとはな」

 

 

話を聞いた清麿は微妙な表情になる。

 

 

「清麿君の言いたいことは分かるよ。でも、なんて言えばいいのかな?こういうの、放っておけない質なんだよね」

 

 

「はぁ……分かったよ。ただし、やるからには絶対に成功させろよ?」

 

 

「うん!」

 

 

帆波は勢いよく頷く。

 

清麿はその様子を呆れたように見ていた。

 

 

(本当、こういうところはガッシュとそっくりなんだよな……)

 

 

ガッシュと帆波は似ている。

 

好奇心旺盛で純粋無垢な性格。

 

正義感が人一倍強く、理由の大小問わず筋の通らないことや、他者を疑うことを許せない面など……共通している所が多い。

 

 

(まあ、だからこそ放っておけないんだけどよ……)

 

 

そして清麿も両者のこういうところが気に入っていたりする。

 

しかし、心配は心配なので……

 

 

「神崎、帆波のフォローよろしくな」

 

 

「心得た」

 

 

神崎にしっかりフォローするように頼んでいた。

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

翌日の審議10分前、清麿と橘は準備を終えて席についていた。

 

生徒会室には既にDクラスの鈴音、須藤の2名がいる。

 

程なくして生徒会室の扉が開くと、生徒会長の学が遅れてやって来た。

 

しばらくして坂上、茶柱の教師達も後に続く。

 

坂上は生徒会室に入るなり、ある事に気が付いた。

 

 

「おや。昨日の男子はいないようですね」

 

 

「綾小路はどうした、堀北」

 

 

茶柱が鈴音へと質問する。

 

鈴音は淡々と答えた。

 

 

「彼は不参加です」

 

 

「不参加?」

 

 

茶柱が怪訝そうにDクラスの空席を見つめる。

 

 

「いてもいなくても同じですから」

 

 

「まあいい。決めるのはお前達だからな」

 

 

茶柱と坂上がそれぞれの席につく。

 

後はCクラスの生徒達が着けば、審議が始まる。

 

清麿はというと、室内にある時計をそれとなく確認していた。

 

 

(そろそろ16時になるが……どうなったか)

 

 

これで残るはCクラスの生徒達だけだが、時間ギリギリになっても三人はやって来ない。

 

坂上は焦りを感じているのか、忙しなく時計を見ている。

 

そして審議が行われる16時丁度に、件の三人がやって来た。

 

急いで来たのか汗だくになっており、息を大きく乱していた。

 

 

「ギリギリだったな」

 

 

坂上が少しホッとしたように、生徒達に声をかける。

 

 

「では、これより昨日に引き続き審議の方を執り行いたいと思います。着席して下さい」

 

 

橘がCクラスの三人に座るように促す。

 

ところが、三人は一歩も動くことなく、坂上の前で立ちすくんでいた。

 

清麿はその様子をジッと見る。

 

 

「座ってもらえますか?」

 

 

橘が再度伝える。

 

しかし、三人はやはり動かなかった。

 

 

「あの……坂上先生」

 

 

「どうした?」

 

 

すると、三人が坂上へと話しかける。

 

だがその内容は、坂上にとって予想外のものであった。

 

 

 

 

 

 

「……この話し合い、無かったことにしていただけませんか?」

 

 

 

 

 

 

思わぬ質問に、坂上はつい立ち上がる。

 

清麿はその様子を見て、小さく不敵な笑みを浮かべていた。

 

どうやら綾小路達は上手くやったらしい。

 

 

「君達は何を……一体どういうことですか?」

 

 

「それは和解したい、あるいはしたということか?」

 

 

学が鋭い視線をCクラスの生徒達へ向ける。

 

しかし、三人はほぼ同時に首を左右に振り、和解を否定する。

 

 

「今回の件、どちらが悪いとか、そう言うことではなかったと気付いたんです。この訴えそのものが間違いだと気が付きました。だから僕達は訴えを取り下げます」

 

 

「訴えを取り下げる、か」

 

 

茶柱はおかしいのか、薄らと笑みを浮かべていた。

 

 

「何がおかしいのですか、茶柱先生」

 

 

坂上は茶柱の態度が気に入らなかったのか、苛立つ様子で睨みつける。

 

 

「いや失礼。想像していなかったことに驚いただけです。私は今日の話し合いはどちらかが潰れるまで言い合うか、あるいは究極和解提案をすると読んでいましたので。ところが、まさか訴えそのものを取り下げたいとは」

 

 

(茶柱先生の気持ちも分からんでもない……)

 

 

昨日まで徹底して自分達は悪くない、須藤が一方的に悪いと、あれだけ口にしていたのに、今日になっていきなり訴えを取り下げると言っているのだ。

 

呆れて笑いたくもなる。

 

 

「先生方、生徒会の人達には、お時間を取らせて申し訳ないと思っています。でも、それが僕達の考えて出した結論なんです」

 

 

(数分で考えた結論だろうけどな……)

 

 

清麿はついツッコミたい衝動に駆られるが、気合いで耐える。

 

 

「認められる訳がないでしょう。君達は何も悪くない。全ては須藤君の一方的な恫喝や暴力が原因です。泣き寝入りするつもりですか?」

 

 

坂上は鈴音と須藤の方へ、怒りの目を向ける。

 

 

「何をしたんです。訴えを取り下げなければ暴力を振るうとでも脅しましたか?」

 

 

「は?ふざけんなよ。俺は何もしてねえよ」

 

 

「そうでなければ、この子達が訴えを取り下げるなどと言うはずがありません。今ここで真実を話しなさい。そうすれば先生がなんとかしましょう」

 

 

ここで様子を見ていた清麿が待ったをかけた。

 

 

「……落ち着いて下さい、坂上先生。須藤君がその三人を脅したというのは先生の憶測でしかないでしょう?それにそんなことをしたところで、彼に何のメリットもない」

 

 

「……まさかとは思うが、君が何か裏で手を引いているのではないだろうね、高嶺清麿君?」

 

 

「はい?」

 

 

しかし、その対応が気に入らなかったのか、坂上は今度は清麿へとその矛先を向けた。

 

 

「昨日の審議から、少々気になっていたのですよ。君はDクラスに少し肩入れし過ぎではないかとね……」

 

 

「……つまり先生は、自分がDクラスに勝たせるために、裏で三人に脅しをかけたと、そうおっしゃりたいんですか?」

 

 

「可能性の話をしているだけです。Aクラスである君ならポイントをちらつかせれば、Dクラスの生徒達は飛びつくでしょうからね」

 

 

「面白い仮説ですね。そんなことをして自分に一体なんの得があるんです?」

 

 

「現在、我がCクラスと、君達Aクラスとで相互不干渉の契約が結ばれています。だが()()()()()()()()()()()()()()()()

 

 

「この審議を利用して、DクラスがCクラスに勝つように仕向けているとでも?」

 

 

「少なくとも、君はそれを出来る立場にいる」

 

 

「……坂上先生、何をそんなに焦っているんです?」

 

 

「質問をしているのは私です」

 

 

そして坂上が清麿へと追求を続けようとしたとき、学が声を上げた。

 

 

「……坂上先生、そこまでです。これ以上は高嶺への問題発言として学校側に報告させてもらいます」

 

 

「くっ……」

 

 

坂上も自覚はあるのか、発言を止める。

 

 

「……少なくとも、自分と橘が見る限り、高嶺の()()()()()に特に問題はありませんでした。そうだな、橘?」

 

 

「は、はい。議事録も見返しましたが、()()()()()()()()()は、特に問題ありません」

 

 

「……坂上先生、お気持ちは分かりますが、冷静になって下さい。これ以上は不毛なだけです」

 

 

「……致し方ありませんね」

 

 

学の言葉に坂上はふらふら頭を押さえながら、椅子に腰を落とした。

 

 

「……確認するが、お前達も訴えを取り下げるということで良いんだな?」

 

 

「はい。訴えを取り下げます」

 

 

「……どうする高嶺?確かに話し合いの最中において、審議を取り消すことになるケースは稀だが起こり得ることだ。判断はお前に任せる」

 

 

「……受理します」

 

 

清麿はCクラスからの提案を受理した。

 

しかし、一人納得のいかない者、いや突然の展開に理解が追い付いていない者がいた。

 

須藤だ。

 

 

「待てよ。勝手に訴えといて、勝手に取り下げるなんて訳分かん……「黙って」……堀北?」

 

 

だが、隣に座っている鈴音に腕を掴まれ須藤は押し黙る。

 

 

「訴えを取り下げると言うなら、こちらは戦う意思はありません。受け入れるつもりです」

 

 

肝心の須藤が納得しておらず、少し不服な様子であったが、訴えそのものがなくなれば、そこに勝者も敗者も存在しない。

 

()()()()()()()()()()()であった。

 

 

「規定にのっとり、審議取り下げにはある程度諸経費としてポイントを収めて貰う必要があるが、それに異論はないか?」

 

 

Cクラスの三人はそのことに関しては初耳だったのか、僅かに動揺するが、互いに顔を見合わせると頷いた。

 

 

「分かりました……お支払いします」

 

 

「では話し合いは終わりだ。これで審議を終わりにさせて貰おう」

 

 

こうしてCクラスとDクラスによって起こった波乱の審議会は、訴えを起こしたクラスが、訴えを取り下げるという、呆気ない幕切れで終わった。




次回で暴力事件編終わり。

夏休み編に入ります。

しかし、今回の審議会の進行の流れ的には……特に問題ない……はず!!

一応全員から話は聞いていますし!!

では、また( `・∀・´)ノ
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