高嶺清麿の実力至上主義の教室   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

少し短いけどご容赦を。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第四十九話 Aクラスの危うさ

清麿は姫野と二人で、ベースキャンプの近くで待機している星之宮の元へと来ていた。

 

 

「星之宮先生」

 

 

「高嶺君と……お?姫野さんも一緒とは珍しいねぇ」

 

 

星之宮はテントを設営し終えたのか、焚き火をしながらリクライニングチェアに座り、くつろいでいた。

 

いわゆるソロキャンプに適した状態であった。

 

 

「リーダーは決まった?」

 

 

「……その前に幾つか聞きたいことがありまして」

 

 

「あれ?リーダーまだ決めてなかったんだ。いいよ、聞きたいことって何かな?」

 

 

清麿は質問する。

 

 

「もし保有する300ポイント全てを使い切った後に、ポイントのマイナスを受けた場合はどうなるんでしょうか?」

 

 

「お、さすが高嶺君。良いところに気がつくねぇ。でも心配しなくても大丈夫。その場合はポイントはゼロのまま。変動もしないよ」

 

 

「……生徒にリタイアが出てもですか?」

 

 

「そうだね」

 

 

「つまりこの試験でクラスポイントがマイナスになる事はない……ということですね?」

 

 

「そうだよ〜」

 

 

「……仮にリーダーとして選ばれた者が体調不良か怪我などでリタイアしてしまった場合、そのクラスのリーダーの扱いはどうなるんでしょうか?」

 

 

清麿の質問を聞いた星之宮は楽しそうに笑う。

 

 

「……その場合は、別のリーダーを選ぶことになるね」

 

 

「なるほど……」

 

 

(これはマニュアルには載っていない内容だ。恐らく、意図的にマニュアルに載せなかったルールの1つなんだろう。ただマニュアルに記載されていることだけを鵜呑みにするのではなく、『もしもそうなってしまった場合、どうなるのか?』という疑問に辿り着いた生徒、またはクラスへのご褒美として隠されたルール……まさしく、生徒の力を実力で量るこの学校らしいやり方だ)

 

 

正当な理由なくリーダーを変更することは出来ない。

 

だが、リーダーが不在になればスポットの占有ができなくなりルールが破綻する。

 

だからリーダーのリタイアは正当な理由にあたり、リーダーの変更ができるのだ。

 

しかしこれまでの清麿の質問は、単なる確認であった。

 

これからが()()()()()()()である。

 

 

 

 

 

 

「この試験中にプライベートポイントは使えますか?」

 

 

 

 

 

 

星之宮は予想外の質問に、一瞬、戸惑った。

 

 

「えっと……そうだねぇ。念書を書いて後払いってことなら使えないこともないけど……高嶺君は一体何を企んでいるのかな?」

 

 

「企むとは失敬な……ただ()()()()()()()()()と思っただけですよ」

 

 

「保険?」

 

 

そう言うと、清麿はポイントで買うモノと保険の内容を伝える。

 

星之宮は清麿のそれらの発想に呆気にとられながら、答えた。

 

 

「なんというかよくそこまで頭が回るよね……でも前例が無いからなぁ〜。う〜ん……10万ポイントくらいならいけると思うよ?」

 

 

「なら、それでお願いします。あとリーダーは隣にいる姫野なので、キーカードは姫野に渡して下さい」

 

 

「了解〜。リーダーは姫野さんだね」

 

 

星之宮は機嫌よく返事をする。

 

そして清麿は念書を書き、リーダーの証となるキーカードは姫野が渋々受け取った。

 

キーカードには、『ヒメノユキ』とちゃんと書かれてあった。

 

用を済ませた二人はベースキャンプへと戻っていく。

 

 

(これで()()()()()()()。後はベースキャンプでの設営の続きと、食料の確保、島の地形把握に他クラスの情報収集……やることは山積みだな)

 

 

清麿はこれからやることについて考えながら歩く。

 

すると今まで黙っていた姫野が初めて口を開いた。

 

 

「ねぇ、保険をかけてるんなら、別にリーダーは高嶺君でも良かったんじゃないの?」

 

 

「ん?」

 

 

「……どうして私を選んだの?」

 

 

「ああ、そういうことか」

 

 

姫野は疑問に思っていた。

 

清麿はこの特別試験が始まったばかりにも関わらず、もうその先を見据えている。

 

そしてこの試験も、もしもの時を考えて、対策を二重にも三重にも講じている。

 

クラスのリーダーに相応しい力を既に示している。

 

だからこそ、清麿が自分をリーダーに選んだ理由が分からなかった。

 

 

「姫野にはAクラスの抑止力になってもらいたくてな」

 

 

「抑止力?」

 

 

「Aクラスの皆は良い奴らばかりだ。オレの言う事は素直に聞いてくれるし、協力だってしてくれる。だがその純粋さは、それ故に危険でもある」

 

 

「……どういう意味?」

 

 

「姫野も薄々気付いているんじゃないか?()()()()()()()()に……」

 

 

清麿には現時点で懸念すべき問題点があった。

 

 

 

 

 

 

「このままいけばAクラスは恐らく、いや十中八九、オレや帆波の言う事を聞くだけの傀儡になりさがる」

 

 

 

 

 

 

それは()()()()()()()()()()()()であった。

 

 

「傀儡……?」

 

 

「ああ。簡単に言えば、今のAクラスは上辺だけの関係で成り立っている。特に揉めることもなければ、喧嘩をすることもない。だから余計なトラブルが起こる心配もない。だが……()()()()()()()()()()

 

 

「……高嶺君の言いたいことは、なんとなく分かったかも」

 

 

「姫野の思ってる通りだよ。()()()()()()()()()()()()()。皆が合わせすぎるが故に、クラスメイト一人一人の個性が潰れてしまっている。だからこそ、そこに一石投じる必要がある」

 

 

「もしかして……だから、私をリーダーに?」

 

 

「ああ。クラスでいつも一歩引いた位置にいる姫野だからこそ、クラス全体の意識を変える切欠になり得るんだ」

 

 

言うなれば、『姫野ユキ』という存在は起爆剤である。

 

現在のAクラスは、()()()()()()()()()()()()()()()単なる仲良し小好しのクラスに成り下がろうとしている。

 

清麿はこの特別試験を利用して、()()()()()()()()()()()()()()()()()()を変えようと画策していた。

 

 

「オレは誰一人欠けることなく、皆でAクラスを卒業したい。だが、今のままでは絶対に無理だ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()……」

 

 

姫野はそんな清麿の呟きを、複雑な心境で聞くのであった。




次回は清麿が本格的に動き出す。

そして、あのDクラスの麒麟児も。

では、また( `・∀・´)ノ
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