続き書けたで候。
勝手なイメージなんですけど、チェスやってる頭の良い人ってなぜか全員ドSなイメージがあるんですよね(゜-゜)
あ、今回のチェスの試合はアンケートの結果を元にして作りましたのであしからず。
批評や意見はうん……カノウナカギリ……ウケツケルヨ。
どうかお手柔らかにお願いします……((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
というか思ったんですけど、まだ四話しか投稿してないのに、お気に入り件数、既に4000件超えてる件について。
あと、考察班も凄すぎませんかねぇ!?
もう物語の核心部分ついてるっていう。
感想読んでて思ったよ。
おまいら、どんだけガッシュ好っきゃねん( ´∀`)bグッ!
あとまだ計画中なんですが、いつか、よう実主要メンバーに清麿とガッシュの戦いの軌跡を見せる又は記憶の追体験みたいなことをやりたいと思ってます。
まだ全然その方法思いつかないけどね!!
ではでは、話へいきましょうか。
どうぞ∠( ゚д゚)/
追記:アンケート実施しました。清麿のアンサートーカーの能力について、できれば使ってほしいとの意見も多々ありましたので読者の皆様がどう思ってるかの意識調査です。ご協力お願いしますm(_ _)m
清麿は部屋着に着替えてから、少し緊張しながら、有栖の部屋へとゆっくり向かう。
女子の部屋は男子より上の階にあるため、エレベーター又は階段で上がらなければならない。
少しでも落ち着く時間を稼ぐために、あえて階段を選ぶ清麿。
(まさか寮に入って十数分で女子の部屋へと行くことになるとはな……それも他クラスの……)
清麿は有栖の部屋がある階に到着すると、周りに人がいないかキョロキョロと確認する。
(うむ……ここで人に見られると厄介だからな。用心するに越した事はない)
まさにその挙動不審な態度が既に怪しく見えるのだが、さすがの世界屈指の天才児でも、女子の部屋に向かうという初めてのシチュエーションに戸惑うのは、仕方がないと言える。
思春期の少年に多くを求めてはいけないのだ。
清麿は有栖の部屋の前に到着すると、深呼吸する。
「スゥーハァー……スゥーハァー……よし!」
心の準備ができた清麿は部屋のインターホンを押す。
『はい、どちら様でしょうか?』
インターホン越しに有栖の声が聞こえる。
部屋が間違っていなくて良かったとホッとした清麿は、落ち着いた声音で返した。
「オレだ。高嶺清麿だ」
『清麿君ですか。今開けますね』
部屋のドアが開き、中から有栖が姿を見せる。
私服に着替えたのか、黒いワンピースを着ており、制服とはまた違った印象を受ける。
「わざわざお呼び立てしてすいません。さあ、中へどうぞ」
「お、おじゃまします……」
有栖は笑顔で部屋の中へと、清麿を招き入れる。
清麿はというと、少し緊張した面持ちで部屋へと入る。
(さすがにまだ、なにもないか……)
しかし有栖の部屋もまだ入学初日とあって、清麿の部屋と大して変わっていなかった。
これから個々の部屋として、特色が出ていくのだろう。
「すみません。こちらから誘った手前、大したおもてなしもできず。コーヒーと紅茶、どちらが良いですか?」
「あー……じゃあ紅茶で」
「紅茶ですね。分かりました」
コーヒーは昼間に飲んだので、紅茶の気分な清麿であった。
しばらくして、テーブルの上に紅茶の入れられたコップが置かれる。
午後○紅茶である。
「ありがとう」
清麿はさっそく一口飲む。
控えめな甘さで美味しかった。
有栖も清麿の向かい側に座ると、さっそく話を切り出す。
「清麿君はチェスは
有栖が学生鞄から取り出したのは、チェスセットであった。
大分使い込んでいるようで、彼女がいかにそれを大切に扱っているのかが見て取れた。
清麿は答える。
「恥ずかしながら一度もやったことはなくてな……ルールなら一応知ってるが」
「おや?意外ですね。清麿君程の人物であれば、既に経験があると思ったのですが……」
「あー……いや、なんというか、家には弟みたいな小さな奴がいたからな。そいつが結構、周りを振り回すぐらい元気な奴でさ。多分オレがチェスをやってたら、『清麿だけ楽しそうなことをしてずるいではないか!』と駄々をこねて、チェスの駒を横から分捕り、しまいには別の遊びに使っていただろうからな」
(具体的には、バルカン300の空気ミサイルの的とかな……)
「うふふふふ。やけに具体的ですね」
「まあな」
清麿は遠い目をしながら話す。
清麿の言っている周りを振り回すぐらい元気な奴とは、もちろんガッシュのことである。
基本的にガッシュは一緒に住んでいたウマゴンや、近所の子供達と遊んだり、モチノキ町周辺を探検して過ごしていたが、清麿ともよく遊びたがり、清麿の通うモチノキ第二中学校にもよく顔を出していた。
そんな元気の塊のようなガッシュが、清麿のすることに興味を持たないはずがない。
加えて当時は、ガッシュを狙う魔物達の襲撃や、ゾフィス率いる『千年前の魔物』との戦い、『魔導巨兵ファウード』を巡るリオウやゼオン達との攻防に、【王の特権】を使い全ての魔物を消し去ろうとする『滅びの子』クリア・ノートとの魔界の命運を懸けた戦い、果てには魔界の王の座を懸けたブラゴとの死闘など……イベントが目白押しだったのだ。
チェスなどとてもではないが、やる時間はなかった。
すると話を聞いていた有栖が興味深そうに聞く。
「その弟みたいな奴というのは、フォルゴレ氏の言っていた金髪の少年、ガッシュ君のことですか?」
「ああ、その通りなんだが……よく覚えてたな」
「記憶力には少々自信がありまして。そうだ、いい事を思いつきました」
そして有栖はチェスの準備をすると、清麿へ問う。
「良ければ話しながら一戦……どうですか?」
清麿は答えた。
「いいだろう。面白そうだ」
有栖は清麿の返答に満足そうに頷くと、さっそくチェスの駒を並べ始めた。
◆◆◆
チェスは、二人で行うボードゲームでマインドスポーツの一種である。
白と黒それぞれ6種類16個の駒を使って、敵の
チェスプレイヤーの間では、チェスとは歴史的なボードゲームであると同時に【スポーツ】でもあり、【芸術】でもあり、【科学】でもあるとされており、ゲームに勝つためには、これらのセンスを総合する能力が必要であると言われているほどだ。
ゲームは二人のプレイヤーにより、チェスボードの上で行われる。
白が先手、黒が後手となり、双方のプレイヤーは、交互に盤上にある自分の駒を一回ずつ動かす。
パスをすることはできず、味方の駒の動ける範囲に敵の駒があれば、それを取ることができる。
駒の種類はそれぞれ、
ただし
あとは将棋と違って、取られた駒は盤上から取り除き、以降そのゲームが終わるまで使用することはできない。
チェスの駒は、他の駒を飛び越して移動することはできず、
相手の
将棋で言う詰みである。
双方のプレイヤーは、相手の
そして
ルール上動かせる駒がなくなったがチェックにはならない状態は、『ステイルメイト』と呼ばれ引き分けとなり、どちらもチェックメイトができなくなるほどにコマを失った場合も引き分けとなる。
有栖はチェス盤に駒を並べ終わると、微笑を浮かべながら、清麿へと視線を向ける。
「先手はそちらに譲りましょう」
「……お手柔らかに頼むぞ」
「うふふふ。清麿君の初めての相手が私とは、光栄の至りですね」
「……有栖、お前ワザと言ってるだろ?」
「さて、なんのことでしょうか?」
と、互いに軽口を叩き合いながら駒を進めていく。
ここで清麿は気になっていたことを聞くために、話を切り出した。
「オレを部屋へ呼んだのは、こうやってチェスを指すためか?」
「ええ、その通りです。清麿君と指すチェスはきっと楽しいだろうなと思いまして」
「期待を抱いていたところ悪いが、オレは全くの素人だぞ?」
「その割にはスムーズに指せている気がしますが?」
「ルールなら知っているからな」
清麿は思考しながら指していく。
(チェスは初めてするが、これは確かに面白いな……)
チェスは思考力・集中力・記憶力・忍耐力・判断力を養うことができ、学校の授業で行われる国もあるほどだ。
一応清麿は全ての駒の動きを覚えているため、迷うことなく指せている。
そして指しているからこそ分かる。
相手との実力の差が。
(……手加減されている)
清麿は早い段階で有栖との実力差を感じ取っていた。
(当然だな。こっちはズブのド素人で、あっちは恐らくプロ級の腕前。これは有栖がオレがどの程度指せるかの確認もあるんだろう)
実力を測られている。
数手指すだけで有栖の意図が分かった。
(……
清麿には
しかし彼は普段の私生活では、その能力を封印している。
その能力は人一人が持つにしては、あまりにも強大で、あまりにも強力な能力であるからだ。
だからこそ清麿は自分自身にルールを課した。
それは
(だからこそ、自分自身の力だけでやる事に意義がある)
そして清麿は自身の頭脳を駆使して、駒を進めていく。
有栖も清麿の変化を感じ取ったのか、笑みを浮かべながら指していく。
ある程度指すと、清麿も余裕が出てきたのか、有栖と喋りながらやっていた。
「有栖、一つ聞きたいことがある」
「なんでしょう?お喋りは大歓迎ですよ」
「昼間のことについてだ」
「昼間というと……カフェでのことでしょうか?」
「ああ。お前、会計をするとき、ワザとオレに所持ポイントを確認させたな?」
「ふふふっ。ええ、その通りです」
「一応聞くが、なんのためにそんなことをしたんだ?」
「あのときカフェの前でも言ったと思いますが、私は私にとって有意義な物だと判断した場合にのみ、支援や援助は惜しまないことにしています。つまり、清麿君にそれだけの事をする価値があると判断したからこそ、ああしたのですよ。ですが、会計での出来事は、
「偶然?どういうことだ?」
「清麿君の性格であれば、私の様子を見に来るであろうことは分かっていました。ですが、
「……なるほどな。だからあのとき、『何か気になる物でも見たのか?』と質問をしたのか。
「ご明察」
有栖は楽しげに話す。
どうやら清麿との、この問答自体も楽しいようだ。
すると今度は有栖から話を切り出した。
「ふふふっ……。しかし
ゾクッ……
そのとき清麿は、言い知れぬ悪寒のような物を感じ取った。
(なんだ?……有栖の雰囲気が……変わった?)
目の前の有栖は笑っている。
しかし、その笑顔はまるで獲物を見つけた捕食者ように、とても鋭いものであった。
「
清麿も表情を厳しくさせて話す。
「……やはりポイントを増やす方法は存在するんだな」
「ええ、ポイントを増やす方法は確かに存在します。私の呼び出しに応じてくれたお礼にお教えしましょう。それは……」
有栖は話す。
しかしそれは、教育機関でするには、あまり良い話ではなかった。
その方法とは『賭博』。
有り体に言ってしまえば『ギャンブル』である。
清麿は納得する。
「なるほど……ポイントを賭け合うことで互いの競争意識を促しているのか。しかもお互い合意の下でやっているから、違法でもない」
「ええ。ポイントを無理やり奪っているわけではありませんから。そのようなことから、私はそういった賭け事をしている部活又はサークルがあると思い、探していたら……ヒットしたのです」
「……ちなみにその部活は?」
「もちろん、チェス部ですよ」
有栖は一旦紅茶を飲むと、先を続ける。
「しかし問題はそこではありません。この学校が
「なるほど。
「ええ。いかにルールの穴を見抜き、それを利用し、最大の利益を得る方法を見つけるか。この学校は、そういった正攻法以外のやり方を考え出せるかというところも、
「
すると有栖が流れを変えるように、新たに話を切り出した。
「さて、清麿君……これで貴方の疑問に思っていたことも解消できたと思います。なのでそろそろ……」
有栖は自陣の駒を動かす。
「
清麿も自陣の駒を動かし答えた。
「望むところだ」
________
______
____
二人は無言で黙々とゲームを進めていく。
そして有栖はというと、表情は楽しそうにしているが、その内心は驚いていた。
(清麿君は指すのは初めてだと言っていますが……初めてにしては中々どうして、まるで有段者を相手にしているかのようです)
集中しているからか、二人とも驚くべき早さで互いに駒を進めていく。
(どうやら清麿君は戦術面での読みに長けているようですね。その証拠に、私の予想している手とはいくつか違う手を講じてくる)
チェスの戦いとは、基本的に『
戦略は、主に局面を正しく評価し、長期的な視野に立って計画を立てて戦うことをいい、戦術は、短期的な数手程度の作戦を示し、手筋などとも呼ばれる。
要は戦略はスポーツで言えば、トレーニングや技術戦術の練習内容、スケジュールなどを決定するための方針で、戦術はゲーム中の特定の状況における合理的で効果的な行動の仕方、攻め方や手順である。
(しかし惜しむらくは経験が少ないこと。戦略面では、まだまだ荒いところが見られる)
清麿が有栖の駒を取る。
有栖も負けじと取り返す。
盤上は両者の一進一退の攻防、互角のように見えるが、指している両者の実力差は歴然であった。
プロと素人。
まさにそう言っても差し支えないほどの実力差が二人の間にはあった。
今こうして清麿が有栖相手に拮抗できているのは、有栖が清麿の力を見極めんとして、彼のチェスを指導するように、導くように指しているからだ。
(ですがそれを抜きにしても、清麿君の思考の柔軟さ、咄嗟の応用力、リスクを負いながらもそれらの行動に移れる精神的な強さなど……とても今日初めてチェスを指している相手とは思えません。どれを取っても、現時点の彼ができる最高のパフォーマンスを……遺憾なく発揮している)
有栖の表情が徐々に薄い朱色に染まっていく。
自身でもその変化に気付いているのか、楽しそうに笑う。
(それだけではない。彼は今この時この瞬間をも、物凄いスピードで成長している。私の指し方を見て、学び、考え、模倣し、その全てを自分の糧としていく)
清麿が有栖を徐々に追い詰めていく。
(清麿君……貴方は……
有栖の駒が段々と少なくなっていく。
(ああ……私は……本当に運が良い)
そして遂に有栖の
「チェックメイトだ」
「……私の敗けですね」
(この学校に私を入学させてくれたお父様には、感謝しかありませんね……)
有栖の清麿を見つめる視線は、まるで夜伽の前に緊張する乙女のような、艶っぽい表情であった。
有栖さんがアップを始めました。
原作より、かなりやる気出してます。
次回は公式チート、生徒会長が出る……かも。
では、また(╯°□°)╯︵ ┻━┻
アンサートーカーの能力、緊急時以外でも使うべき?
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緊急時以外、絶対に使用禁止!!
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程々になら良いのでは?
-
たまに使うくらいで丁度良い。
-
そんなの気にせず、どんどん使えばいい。