高嶺清麿の実力至上主義の教室   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

ガッシュ2最新話読みました。

水星の魔女(ババア)わろた。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第五十一話 スパイ?

高嶺清麿の身体能力は同年代に比べてずっと高い。

 

魔界の王を決める戦いで、魔物との戦いを幾度も乗り越えたことで、自然と鍛えられたというのもある。

 

さらにクリアとの最終決戦に備えて、身体を鍛えていたことも大きい。

 

清麿は戦いのあった二年間を通して、心身共に大きく成長している。

 

だがそんな清麿を持ってしても……

 

 

(高円寺に……追いつけん……!!)

 

 

高円寺との差は縮まらない。

 

高円寺の身体能力の高さは、清麿の予想の遥か上にあった。

 

超高校生級という肩書きすら生ぬるい。

 

下手をすれば魔物にも引けを取っていない。

 

今、彼らは森の中を移動している。

 

高円寺はその高い身体能力で、木から木へと跳び移っている。

 

森の中には新たに発見したスポットや施設、畑や木の実などが幾つもあった。

 

そして清麿は高円寺をしばらく追いかけていたが、その行動に違和感のようなモノを感じていた。

 

 

(ここはまた新しいスポットか……)

 

 

清麿が軽く辺りを見回すと、小屋が設置されていた。

 

それを見た清麿は、ある確信を持つ。

 

 

(やはり間違いない。高円寺は島のスポットを巡りながら、オレから逃げ回っている。だが一体なんの目的があってこんなことをする?)

 

 

清麿は思考しながら、高円寺の後を追い掛ける。

 

すると何を思ったのか、高円寺のスピードがさらに上がった。

 

 

(くっ!?これ以上スピードを上げられたら姿を見失う!……やむを得ん!!)

 

 

直後、清麿の目が()()()()()()する。

 

清麿は『答えを出す者(アンサー・トーカー)』の能力を発動させると、高円寺との距離を徐々に詰め始める。

 

高円寺を捕まえるための答えを導き出したのだ。

 

身体能力は高円寺の方が上だが、清麿は小刻みにショートカットを繰り返す。

 

そうして徐々に距離を縮めていく。

 

当然、高円寺もその事には気付いており、楽しそうに笑う。

 

 

「やるねぇ、ジーニアスボーイ」

 

 

「悪いが、とっとと捕まえさせてもらうぞ!」

 

 

「ははははっ!出来るものならやってみたまえ!!」

 

 

二人はさらに数十分走り続ける。

 

 

「待て!」

 

 

「甘いねぇ!」

 

 

 

崖を跳び越え……

 

 

 

「待てっ!!」

 

 

「まだまださ!!」

 

 

 

ツルからツルへと跳び移り……

 

 

 

「待てっっ!!!」

 

 

「手緩いよ!!!」

 

 

 

川を泳ぎ……

 

 

 

「待てやーーーーっっっ!!!!」

 

 

「ふっはああああぁぁぁ!!!!」

 

 

 

ついに清麿は高円寺を捕まえた。

 

清麿は高円寺に飛びかかり、強烈なタックルをかます。

 

二人はそのままゴロゴロと転がりながら、地面に倒れ込むと、仰向けになって会話する。

 

 

「ハッハッハッ!まさかこの私が捕まるとはねぇ!やはり君は私のライバルに相応しい存在だよ!!ジーニアスボーイ!!!」

 

 

「はぁ……はぁ……はぁ……良く言うぜ。序盤はペースを落としてオレがしっかりついてくるか確認してた癖によ」

 

 

「ふむ。さすがに露骨だったかな?」

 

 

「当たり前だ」

 

 

二人は起き上がりながら会話をする。

 

だがこの直後、高円寺から清麿へ予想外の質問が飛び出した。

 

 

「確認なんだが、ジーニアスボーイ……君の動きが急に変わったのは、何か特別な力でも持っているからかな?

 

 

「……一体なんのことだ?」

 

 

清麿は高円寺の質問に冷や汗をかきつつも能力を解除し、バレないように通常時へと戻る。

 

 

「以前言っただろう、ジーニアスボーイ。私は人間の本質を見ることに長けていると。その私にかかれば、極僅かなやり取りだけでも、違和感を感じ取る事など造作もないのだよ。そして私自身、唯一の最高にして最強の人間であるという自負もある。その証拠に身体能力や体力は私の方が完全に上だった。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()君が何か特別な能力を持っている、又はそれに類似するような才能があると考えるのは自然と言うモノだよ、ジーニアスボーイ」

 

 

清麿は戦慄する。

 

 

(こいつ……たったあれだけの攻防でオレの『答えを出す者(アンサー・トーカー)』の能力に気付いたってのか!?)

 

 

「まさか高円寺……キーカードを盗んだのはオレの力を試すためか?」

 

 

「盗むとは人聞きの悪いことを言うねぇ。ただ私は少しばかりそのカードを拝借しただけさ。それにこんな機会でもなければ、全力を出せないからねぇ。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()?」

 

 

高円寺は不敵に笑いながらキーカードを投げ渡す。

 

清麿は少し不服そうにしながらもそれを受け取り、簡潔に答えた。

 

 

「……まあな」

 

 

()()()()()()、全力の君とやり合いたいものだねぇ」

 

 

そう言うと高円寺は満足したのか、高笑いしながらDクラスのベースキャンプへと戻っていった。

 

 

「はぁ……オレも戻るか」

 

 

清麿も若干疲れた顔をしながら、Aクラスのベースキャンプへとゆっくり戻っていく。

 

 

(高円寺六助……想像以上の奴だ。高校生離れした身体能力に、とんでもない頭の回転の早さ、そしてこちらの考えを見透かすような慧眼……それにあいつの通っていた経路……全て高円寺にとって合理的な道だった。つまり、高円寺は直感的に自身の通るべき道を一瞬で判断していたことになる。少なくとも……アンサー・トーカーを使わなければ追い付くことも出来なかった)

 

 

「それだけ、オレと奴との間に地力の差があったということか」

 

 

(鍛え直し……だな)

 

 

清麿はDクラスの中で要注意人物として高円寺のことも頭に入れておく。

 

ちなみにDクラスの最初の要注意人物は綾小路だったりする。

 

そして清麿がAクラスのベースキャンプへ戻ると、設営班が忙しなく動き回っていた。

 

帆波と神崎の二人が中心になって指示を出していることもあって、スムーズに設営作業は進んでいるようだ。

 

探索班もある程度戻ってきており、入手した食料を手に話し合っていた。

 

 

(ふむ……食料は野菜に果物がかなり多いな……。設営の方もまずは二つのテントを建てて、足りない寝泊まりスペースはハンモックで確保しているのか。僅かな時間だけでここまで形にするとはさすがだな。やはりAクラスの強味はチームワーク……四クラスの中でもずば抜けて高い)

 

 

「あ、高嶺君……」

 

 

すると一人で薪を拾っていたのか、姫野が声をかけてきた。

 

 

「キーカードは大丈夫だった?」

 

 

「ああ、この通りだ」

 

 

清麿は姫野にキーカードを渡すと、姫野は驚いたような表情をする。

 

 

「……よくあの変人から取り返せたね」

 

 

「あいつの目的は、最初からオレの実力を見ることだったみたいだからな。それにちゃんとした見返りもあった」

 

 

「見返り?」

 

 

「ああ。あいつとの追いかけっこで、この島のスポットのある場所は、ほぼ全て把握出来た」

 

 

「え?」

 

 

「で、物は相談なんだが姫野、後で少しだけ時間を作ってくれないか?」

 

 

「えっと、別にいいけど……」

 

 

「ありがとな。じゃあ、オレは一旦帆波達の所へ行ってくるからまた後で」

 

 

「う、うん……」

 

 

そう言うと、清麿は姫野と一旦別れると帆波の元へと向かっていく。

 

清麿に気付いた帆波は声をかける。

 

 

「あ、おかえり清麿君!」

 

 

「首尾はどうだ?」

 

 

「なんとか最低限、形にはなってきたよ〜」

 

 

帆波はハンモックを木に取り付け終えたのか、おでこについた汗を拭いながら爽やかに答える。

 

 

(スポーツドリンクのCMとか似合いそうだよな……)

 

 

清麿はつい関係ないことを考えながら、帆波と会話する。

 

 

「まずは寝床だけでもしっかりさせようって話になってね?テントの設営とハンモックの取り付けを優先的にやってるの。あとは晩御飯の用意かな?」

 

 

「なるほど。現時点で何か困ったことはあるか?」

 

 

「うーん……今の所はないかな。でも、何かあったら相談するね?」

 

 

「ああ。そういえば神崎はどうしたんだ?」

 

 

「神崎君はテントの設営についてもらってるよ。もうすぐ終わるんじゃないかな?」

 

 

「……俺がどうかしたのか?」

 

 

「あ、神崎君!」

 

 

「神崎」

 

 

するとテントを建て終えたのか、神崎が清麿達の元へとやって来た。

 

 

「一之瀬、テントの設営は無事終わったぞ」

 

 

「ご苦労様。それじゃ、少し休憩しよっか。ついでに、さっきポイントで買った栄養食とミネラルウォーターのセットも皆に一緒に配っちゃおう」

 

 

「そうだな。高嶺、手伝ってくれ。少し量が多くてな」

 

 

「任せろ」

 

 

そうして清麿達は、念の為に晩御飯用に買っておいた食料セットをAクラスメンバーに配っていく。

 

そして清麿と帆波、神崎はミネラルウォーターを飲みながら今後のことについて話し合う。

 

 

「井戸の水に関してだが、念の為に試し飲みをするべきだ。栽培された食べ物や周囲の環境から見て心配ないとは思うが、最低一日は様子を見た方がいいだろう」

 

 

「そうだね。万が一ってこともあるし」

 

 

神崎の意見に帆波も頷く。

 

 

「なら、その試し飲みはオレがやろう」

 

 

「えっ!?いや、別に清麿君がその役を引き受けなくても……それに私がやろうと思ってたし」

 

 

「さすがにそれを女子にやらせる訳にはいかん」

 

 

「一之瀬の言う通りだぞ、高嶺。お前は俺達のまとめ役なんだ。それにその試し飲みは提案者である俺がやるべきだ」

 

 

「帆波と神崎にはまだ設営班としてやってもらわなきゃいけないことがある。それにオレは今回裏方に回ろうと思っててな……万が一があったとしても、オレが飲んだ方が影響は少ない」

 

 

「……理由を聞いてもいいか?」

 

 

神崎の質問に清麿は答える。

 

 

「少し他クラスの動向を調べようと思ってな……。それにオレ自身が動くことで牽制する狙いもある。仮にもし体調を崩したとしてもそれを利用した策もあるから問題ない」

 

 

「「…………」」

 

 

二人は何処か納得がいかないといった様子ではあったが、不承不承で了承した。

 

そしてしばらくして柴田と浜口のグループが戻ってきたのだが、そこに見たことのない男子生徒も一緒にいた。

 

 

「おーい、三人とも。ちょっと報告しておきたいことがあってさ」

 

 

「実は……」

 

 

柴田と浜口から紹介された男子生徒の名は、金田悟(かねださとる)

 

Cクラスの生徒であるのだが、森で一人でいる所を保護されたらしい。

 

話を聞こうにも何があったかを頑なに話そうとはしないらしく、このまま一人にする訳にもいかず一緒に連れてきたようだ。

 

話を聞いた帆波は思わず清麿を見る。

 

 

「清麿君……」

 

 

「はぁ……分かった。分かったから、その捨てられた子犬のような目はやめろ」

 

 

「ありがとう!清麿君!!」

 

 

清麿から許可が下りると、さっそくと言わんばかりに帆波は金田へと話しかけにいった。

 

清麿は呆れた視線でそれを見送ると、神崎に一言。

 

 

「帆波のフォロー頼む……」

 

 

「心得た」

 

 

神崎は帆波の後を追いかける。

 

清麿はそれを見送ってから、踵を返す。

 

清麿の向かう先には姫野がいた。

 

 

「あの男子生徒って……」

 

 

「Cクラスの金田悟。恐らくスパイだ」

 

 

「……私は何をすればいいの?」

 

 

「不自然にならない程度でいい。金田にキーカードを持ってる所を目撃させてくれ」

 

 

「……ワザと見せろってこと?」

 

 

「ああ。それであいつの反応を見る」

 

 

「……了解」

 

 

二人の視線の先には、帆波と神崎に話しかけられどこか申し訳なさそうにしている金田の姿があった。




次回は清麿、他クラスへ向かうの巻。

では、また( `・∀・´)ノ
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