高嶺清麿の実力至上主義の教室   作:Gussan0

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どうも|д゚)チラッ

続き書けたで候。

ふと思ったんですが、清麿のアンサートーカーってFate風に言えばなんのカテゴリーに入るんでしょうね?魔眼?それとも根源接続者か根源到達者?ぶっちゃけ根源接続者と根源到達者の違いも良く分かってないですけど……。

なんでこんなことを思ったかというと、ほら聖杯戦争と魔界の王を決める戦いって似てるじゃないですか。

あとfgoに清麿も出してみたら面白そうだなと思っていたり。

ぐだ子と一緒に人理修復させたら凄そう(小並感。

あ、あと言っとくことが。

寮の各部屋にテレビが備え付けであることにします。

ガッシュ側の設定をちょっと入れようと思いまして。

世界中で怪奇現象が起きている関係で、最低限の外部の情報が見れるようになっている……ということにします。

では、どうぞ∠( ゚д゚)/


第六話 人間式学生版:王を決める戦い

気が付けば結構な時間が経っていた。

 

 

「もう19時前か」

 

 

「そんなに経っていましたか」

 

 

清麿が有栖の部屋に来たのが17時半前だったので、実に1時間半が経過していた。

 

 

「清麿君はこの後、何か予定はありますか?」

 

 

「いや、特にはないが……」

 

 

「でしたら、ご一緒に夕食はいかがですか?」

 

 

「あ、ああ。別に構わんが……」

 

 

「なら、ご一緒しましょう。ちょっとだけ待ってて下さい」

 

 

有栖は清麿の返事に嬉しそうに反応すると、準備を始める。

 

 

「お待たせしました。では、行きましょうか」

 

 

「ああ」

 

 

有栖は手提げポーチを肩からかけると、杖をついてゆっくりと歩いていく

 

清麿はというと、そんな有栖をエスコートするように、彼女の側を歩く。

 

有栖の部屋は、足の不自由な彼女が生活し易いように、至る所に手すりが設置されており、段差も一切見当たらない。

 

各所にバリアフリーの工夫が見られることから、有栖の身体機能がどの程度なのか、推し測る事が出来た。

 

 

(先天性心疾患か……)

 

 

先天性心疾患とは、生まれつき心臓や血管の構造の一部が、正常とは違う病気のことを指す。

 

心臓の中隔に穴が空いていたり、弁の働きが悪かったり、四つあるはずの心臓の部屋が少なかったりと、色々種類がある。

 

その関係で有栖は、医師から一切の運動を禁じられており、歩行時には杖の使用を学校から許可されているのだ。

 

清麿は有栖の横顔をチラリと見る。

 

彼女の身長は150cmと小柄であり、175cmある清麿とは実に20cm以上の差がある。

 

今、清麿が力づくで有栖を取り押さえてしまえば、彼女は何もできず、されるがままになるだろう。

 

 

(自分の部屋に招くくらいだから、信用はされているんだろうが……いや、でも……普通は会ったばかりの男を部屋になんて入れない気がするが……)

 

 

有栖の考えていることが、いまいち分からない清麿。

 

逆に有栖はというと、今日一日清麿と話し、清麿の人柄を見た上で問題ないと判断し、部屋へと招いているので、ある意味で故意犯である。

 

そして一緒に部屋を出る有栖と清麿。

 

つい誰かいないか気になり、清麿は周りを見回す。

 

有栖はその様子がおかしかったのか、クスクスと笑う。

 

 

「そんなに挙動不審になっては、逆に目立ってしまいますよ?」

 

 

「無茶を言うな。まだ入学初日で、それも他クラスの女子の部屋に今までいたんだぞ。どう見ても悪目立ちするに決まってるだろ。それに有栖、下手をすれば、お前も変な噂を立てられることになるんだぞ?」

 

 

「別に私は構いませんが?」

 

 

「…………」

 

 

あまりの即答ぶりに唖然とする清麿。

 

固まる清麿を他所に、有栖はさっさとエレベーターへ向かう。

 

 

「ふふふ……早くいかないと、それこそ誰か来てしまいますよ、清麿君」

 

 

「あ、ああ」

 

 

そして二人はエレベーターに乗り込む。

 

 

「何かリクエストはありますか?チェスに付き合ってもらったお礼です。奢りますよ」

 

 

「リクエストというと、オレの食べたい物でいいのか?」

 

 

「はい」

 

 

清麿は考える。

 

 

「そうだな。せっかくの入学初日だし、少し豪勢にいきたいな。鰻なんてどうだ?あと支払いはオレも出す。昼間に奢ってもらったしな。割り勘でいいだろ?」

 

 

「清麿君がそれで良いなら構いませんが……では、そうしましょうか」

 

 

清麿のリクエストで夕食は鰻に決まる。

 

鰻は清麿の好物でもあるため、少しテンションが上がっていた。

 

清麿は端末を取り出し、目的となるお店を探す。

 

どうやら鰻専門店があるらしく、ここから歩いて約10分ほどの距離にあった。

 

 

「ここから10分くらい歩いたところに鰻の専門店があるらしい。そこでいいか?」

 

 

「なら、そこへ行きましょうか」

 

 

エレベーターが一階に到着すると、二人は寮を出て街の方へと歩いていく。

 

すると有栖が清麿に話しかける。

 

 

「初めてのチェスはどうでしたか?」

 

 

「結構楽しめたよ。チェスっていうのは奥が深いな」

 

 

「ええ、やればやるほど面白いゲームです。清麿君も初めてとは思えない腕前でしたよ」

 

 

「よく言うぜ……思いっきり手加減してたくせによ」

 

 

「ふふふ。なら、次は本気でお相手しましょうか?」

 

 

「そうだな。それもそれで面白そうだ」

 

 

二人はしばらく談笑しながら歩く。

 

どちらも頭脳明晰で博識であるため、基本的に会話が途切れることがない。

 

それに加え、お互いが相手の反応から次の会話を予測するという高度なやり取りを行っているので、一種の読み合いのようにもなっていた。

 

しばらくして、目的の店に到着する。

 

古き料亭といった感じで、情緒と趣を感じさせる外観であった。

 

 

「……こんな高級そうなお店が学校の中にあるとはな」

 

 

「探せば他にもあるかもしれませんよ?」

 

 

清麿は少し呆気に取られながら、有栖はどこか余裕を持ちながら料亭へと入っていく。

 

 

「こういうお店には、結構慣れてるのか?」

 

 

「ええ、家の関係でこういったお店を利用することは、比較的多かったものですから」

 

 

「そうなのか」

 

 

(有栖の上品な雰囲気や、品のある言葉遣いから、シェリーのようなご令嬢かと、ある程度は予想していたが……まさかその通りだとはな)

 

 

そして清麿はあることに気付く。

 

 

(待て……確かこの学校の理事長の名字も坂柳だったような……偶然か?)

 

 

二人は席へ案内されると、メニューを見る。

 

さすがは鰻専門店というだけあってメニューも豊富かつ、値段もそこそこしていた。

 

二人は食べたい物を決めると、さっそく注文する。

 

ちなみに清麿はうな丼御膳、有栖はうな重定食を頼んだ。

 

しばらくして、各々が頼んだ物が運ばれてくる。

 

香ばしい鰻の匂いが二人の鼻腔をくすぐる。

 

 

「では、いただきましょうか」

 

 

「そうだな」

 

 

そして二人は、さっそく食べ始める。

 

清麿はというと、口に入れた途端、目を見開いた。

 

 

(これは……美味すぎる!?)

 

 

あまりの美味しさに、つい食べる手を止められない。

 

気が付けば、一心不乱にうな丼をかきこんでいた。

 

 

「ふふふふ。美味しいのは分かりますが、そんなに慌てて食べては、喉を詰まらせてしまいますよ?」

 

 

すると有栖が微笑ましそうに、その様子を見ていた。

 

 

「あ……わ、悪い」

 

 

清麿はふと我に返ると、顔を若干赤くさせながらお茶を飲む。

 

落ち着いたようだ。

 

 

「清麿君は鰻が好物なのですか?」

 

 

ふと有栖がそんなことを聞いてきた。

 

清麿は答える。

 

 

「ああ。今日は入学祝いで少し贅沢しようかと思っていたから、有栖の提案は丁度良かった」

 

 

「私としても喜んでいただけて嬉しいです」

 

 

そして十数分後、二人は食事を終える。

 

 

「……美味かった」

 

 

「ええ……美味しかったですね」

 

 

会計を終えると、外に出る。

 

時刻は既に20時を回っていた。

 

ちなみに支払いは、お互いに自分の分だけを払っている。

 

その際に、有栖は些か不満げな様子であったが。

 

寮へと戻る道中は、行きとは打って変わって、終始無言であった。

 

しかしその無言の時間は、二人に取っては決して居心地の悪いものではなかった。

 

そして寮に到着すると、有栖と清麿はエレベーターに乗り込む。

 

4階に到着すると、清麿が先に降りる。

 

男子は女子の階に20時以降は、立ち入りが禁止されているので、有栖とは必然的にここでお別れとなる。

 

 

「今日は色々と付き合ってもらって、ありがとうございました」

 

 

「こちらこそ誘ってもらえて楽しかったよ。機会があったら、またチェスやろうぜ」

 

 

「はい、そのときはぜひ。では、清麿君……また明日」

 

 

「ああ、また明日」

 

 

そしてエレベーターの扉は閉じ、上の階へと上がっていた。

 

清麿は自分の部屋へ戻る。

 

そして部屋に備え付けてあるテレビをつけると、そのままベッドに寝転がる。

 

 

「ふぅ。初日から色々あったな……」

 

 

テレビのニュースが流れる。

 

それをぼんやりと聞きながら思考する。

 

 

(高度育成高等学校……この学校には、まだまだ分からないこと、不明なことが多すぎる)

 

 

清麿は思考を続ける。

 

 

(ひとまず、オレが真っ先にやらなきゃいけないことは、この学校のシステムをいち早く把握すること。そのためには確認しなきゃいけないことがいくつかある。オレの予想が正しければ、この一年のクラス分けにも意味があるはずだ……)

 

 

清麿は思考を続ける。

 

 

(ポイントの増減があるということは、()()()()()()()()()()()()()()()。そしてそれはA組〜D組というクラス順として分かりやすく分けられている。恐らくそれが()()()()()()()()()()()()()ということなんだろう。少なくとも、ただの学力順でないことは確かだ)

 

 

清麿は思考を続ける。

 

 

(そして星之宮先生は言っていた。()()()()()()()()()()()と。つまり……現在のBクラスメンバーは三年間変わることなく、ずっと同じだということ。だとすれば、先生の言ってた言葉の意味合いも変わってくる)

 

 

清麿は思考を続ける。

 

 

(()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。この二つから導ける答えは……この学校は、実力によってクラスの変動が起こりうる可能性があるということ)

 

 

清麿は呟く。

 

 

「それはつまり……この学校の卒業生で、希望する就職、進学先がほぼ100%叶えてもらえるのはAクラスだけということになる」

 

 

清麿が導き出した答えが事実であるとすれば、これからこの学校では、Aクラス争奪戦が行われる。

 

A組〜D組4クラス対抗で行われる蹴落としあいだ。

 

 

(賭博が認められているんだ。この学校の特徴からして、勿論グレーな方法も認められているだろう)

 

 

すると清麿は起き上がり、ため息をつく。

 

 

「はぁ……似ているな。魔界の王を決める戦いに」

 

 

言うなれば、人間式学生版:王を決める戦いといったところか。

 

 

(もし、オレの予想が正しいものであるとするなら、この学校は、オレ達生徒にクラス変動を起こさせるための仕組み(イベント)を用意するはずだ)

 

 

「考えられるとすれば、中間テストに期末テスト、体育大会に文化祭……きっと他にもあるだろうな」

 

 

まさにイベント目白押しという訳だ。

 

清麿は再度ため息をつく。

 

 

「はぁ……また厄介な学校に入っちまったなあ」

 

 

数分ほどボーッとしていたが、彼は顔をパチンと叩くと意識を切り替える。

 

 

「あれこれ考えてても仕方がない。まずはひとつひとつ出来ることからやっていかないとな」

 

 

そして清麿は明日に備えて休むことにした。

 

 

「シャワー軽く浴びて、もう寝るか」

 

 

こうして慌ただしい入学初日の夜は更けていった。




次回こそ堀北生徒会長出る……かも。あと綾小路君も出しますはい。

あ、あとアンケートの件なんですが勘違いしてる人もいるので、ここで言っておきます。

別にアンケートの結果が全てという訳ではありませんからね?

前回のアンサートーカーのアンケートは、あくまで読者がどう思ってるかの意識調査であって、別に読者に媚び売ってるとかそういうのではないので勘違いしないように。

っていうか媚びなんぞ売った覚えはありません。

長々とすいません。

次はできるだけ早めに投稿出来るようにがんばります。

では、また( `・∀・´)ノ

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