高嶺清麿の実力至上主義の教室   作:Gussan0

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どうも|ω・`)ノ ヤァ

続き書けたで候。

でもほとんど説明だけで終わりです。

ごめんなさい。

では、どうぞ(╯°□°)╯︵ ┻━┻


第六十一話 特別試験説明会 後編

 

「全員揃っているな?では、これより特別試験の説明を行う」

 

 

清麿達が入室してから五分後、担当の茶柱が説明を始める。

 

 

「今回の特別試験では一年全員を干支になぞらえた12のグループに分け、そのグループ内で試験を行う。試験で問われるのはシンキング能力だ」

 

 

(シンキング……考える力、考え抜く力と言った意味合い。つまり今回の特別試験は頭を使う試験か?)

 

 

「社会人に求められる基礎力には大きく分けて三つの種類がある。アクション。シンキング。チームワーク。それらが備わった者が初めて優秀な大人になる資格を得るわけだ。先の無人島試験はチームワークに比重が置かれた試験だった。が、今回はシンキング。考え抜く力が必要な試験となる」

 

 

茶柱曰く……

 

考え抜く力とは即ち、現状を分析し、課題を明らかにする力。

 

問題の解決に向けたプロセスを明らかにし、準備する力。

 

創像力を働かせ、新しい価値を生み出す力。

 

以上の三点が必要になってくるとの事。

 

 

「そこで今回の試験では12のグループに分け、試験を行うとなった訳だ。ここまでで何か質問は?」

 

 

「いえ、今のところ特には……」

 

 

清麿が三人の方へと視線を向けるが、三人共に特に質問はないようだ。

 

 

「当然のことだが、ここにいる四人は同じグループとなる。そして今この時間、別の部屋でも同じように『お前達と同じグループとなる』メンバーに対して同時に説明が行われている」

 

 

(ということは、やはりあのメンバーで確定か)

 

 

茶柱は説明を続ける。

 

 

「グループは一つのクラスで構成されるわけではなく、各クラス3人から5人ほどを集めて作られるものになっている。お前達の配属されるグループは『辰』。これがそのメンバーのリストだ。この用紙は退室時に返却させるので必要ならこの場で覚えていけ」

 

 

渡されたハガキサイズの紙。

 

そこにはグループ名と合計14名の名前が記載されていた。

 

用紙には『竜』の文字が書かれている。

 

 

 

Aクラス・一之瀬帆波 神崎隆二 高嶺清麿 姫野ユキ

 

Bクラス・葛城康平 坂柳有栖 橋本正義

 

Cクラス・金田悟 椎名ひより 山田アルベルト 龍園翔   

 

Dクラス・櫛田桔梗 平田洋介 堀北鈴音

 

 

 

(改めて見ると……凄いメンバーだな)

 

 

各クラスの主力が集中している。

 

 

「今回の試験では大前提として、AからDまでのクラスの関係性を一度無視しろ。そうすることが試験をクリアするための近道になっていると言っておく。つまり、お前達にはこれからAクラスとしてではなく、竜グループとして行動してもらうことになる。そして、試験の合否の結果もグループ毎に設定されている」

 

 

(つまり、竜グループにだけ意識を集中させればいいのだろうが……まあ、そう上手い話はないよな)

 

 

清麿はAクラスを束ねるリーダーであるため、自分のグループだけに意識を集中させる訳にもいかない。

 

 

「特別試験の各グループにおける結果は4通りしかない。例外は存在せず、必ず4つのどれかの結果になるよう作られている。分かりやすく理解してもらうために結果を記したプリントも用意してあるが、これに関しても持ち出しや撮影は禁止されている。この場でしっかりと確認しておけ」

 

 

一人一枚ずつ、合計四枚のプリントが渡される。 

 

四人共に内容はすでに知っているが、一応目を通しておく。

 

 

 

『夏季グループ別特別試験説明』

 

本試験では各グループに割り当てられた『優待者』を基点とした課題となる。定められた方法で学校に解答することで、4つの結果のうち1つを必ず得ることになる。

 

○試験開始当日午前8時に一斉にメールを送る。『優待者』に選ばれた者には同時にその事実を伝える。

 

○試験の日程は明日から4日後の午後9時まで(1日の完全自由日を挟む)。

 

○1日に2度、グループだけで所定の時間と部屋に集まり1時間の話し合いを行うこと。

 

○話し合いの内容はグループの自主性に全てを委ねるものとする。

 

○試験の解答は試験終了後、午後9時30分〜午後10時までの間のみ優待者が誰であったかの答えを受け付ける。なお、解答は1人1回までとする。

 

○解答は自分の携帯電話を使って所定のアドレスに送信することでのみ受け付ける。

 

○『優待者』にはメールにて答えを送る権利が無い。

 

○自身が配属された干支グループ以外への解答は全て無効とする。

 

○試験結果の詳細は最終日の午後11時に全生徒にメールにて伝える。

 

 

 

これが基本ルールとして目立つように書かれている。

 

これに加え、さらに細かくルールの説明や禁止事項についても記載されている。

 

次の内容は本命の4つの定められた『結果』についてだ。

 

 

 

○結果1・グループ内で優待者及び優待者の所属するクラスメイトを除く全員の解答が正解していた場合、グループ全員にプライベートポイントを支給する。(優待者の所属するクラスメイトもそれぞれ同様のポイントを得る)

 

 

○結果2・優待者及び所属するクラスメイトを除く全員の答えで、一人でも未解答や不正解があった場合、優待者には50万プライベートポイントを支給する。

 

 

 

「この試験の肝は一つ。『優待者』の存在だ。グループには必ず優待者が一人だけ存在する。つまり優待者の名前が試験の答えでもあるというわけだ。その答えを全員で共有し、結果1で試験を終了した場合、グループの全員が50万プライベートポイントを受け取ることができる。さらに優待者には結果1に導いた褒賞として倍の100万ポイントが支給される手筈となっている」

 

 

「予め聞いてはいたけど……百万ポイントって本当だったんだ……」

 

 

帆波が驚きの声を上げる。

 

無理もない。

 

100万ポイントなどという大金を目の前に垂らされたら、クラスの誰であっても欲しいと思える凶悪な額の報酬だ。

 

学生であれば尚更。

 

人の本性を剥き出しにせんとする、中々に底意地の悪い試験と言える。

 

 

「続いて結果2だが、これは優待者だと学校に知らされた者が試験終了時までその正体を悟られなかった場合に適用される。黙秘、あるいは虚偽によって試験を乗り切れば、優待者に選ばれた者のみ50万ポイントを受け取ることができる」

 

 

この説明だけを聞くと、優待者が圧倒的に有利に思えてしまうが、そんな事はない。

 

必ずそれを抑制するためのルールもある。

 

 

「ここまでは理解したな?では続いて残りの結果について説明を行う。各自手元のプリントを裏返せ」

 

 

四人は一斉にプリントをひっくり返す。

 

茶柱の言葉通り、そこには結果3と結果4について記されていた。

 

 

 

以下の2つの結果に関してのみ、試験中24時間いつでも解答を受け付けるものとする。また試験終了後30分間も同じく解答を受け付けるが、どちらの時間帯でも間違えばペナルティが発生する。

 

 

○結果3・優待者以外の者が、試験終了を待たず答えを学校に告げ正解していた場合。答えた生徒の所属クラスはクラスポイントを50ポイント得ると同時に正解者にプライベートポイントを50万ポイント支給する。また優待者を見抜かれたクラスは逆にマイナス50クラスポイントのペナルティを受ける。及びこの時点でグループの試験は終了となる。なお優待者と同じクラスメイトが正解した場合、答えを無効とし試験は続行となる。

 

 

○結果4・優待者以外の者が、試験終了を待たず答えを学校に告げ不正解だった場合。答えを間違えた生徒が所属するクラスはクラスポイントを50ポイント失うペナルティを受け、優待者はプライベートポイントを50万ポイント得ると同時に優待者の所属クラスはクラスポイントを50ポイント得る。答えを間違えた時点でグループの試験は終了となる。なお優待者と同じクラスメイトが不正解した場合、答えを無効とし受け付けない。

 

 

 

結果1と結果2だけを見るなら、間違いなく『優待者』が有利であるが、結果3と結果4の存在によって試験の見方はガラリと変わってくる。

 

追加ルールにより現れる『裏切り者』。

 

『優待者』と違って、『裏切り者』は特に何者にも縛られない。

 

しかし、それはかなりのプレッシャーとして生徒に襲い掛かる。

 

嘘が露見すれば、50万プライベートポイント及び50クラスポイントが消失する。

 

『優待者』と『裏切り者』。

 

どちらも演技力に自信がなければ、リスクを伴うのは確かである。

 

 

「今回学校側は匿名性についても考慮している。試験終了時には、各グループの結果とクラス単位でのポイント増減のみ発表する決まりだ。つまり、優待者や解答者の名前は公表しない。また、望めばポイントを振り込んだ仮IDを一時的に発行することや分割して受け取ることも可能だ。本人さえ黙っていれば、試験後に発覚する恐れはない。もちろん隠す必要がなければ、堂々とポイントを受け取っても構わん。以上で試験の説明は終了とする」

 

 

清麿は他の三人を観察する。

 

事前に内容を伝えられていたからか、情報の多さに混乱した様子は見られない。

 

 

「お前達は明日から、午後1時、午後8時に指示された部屋に向かえ。当日は部屋の前にそれぞれグループ名の書かれたプレートが掛けられている。初顔合わせの際には室内で必ず自己紹介を行うように。また、室内に入ってから試験時間内の退室は基本的に認められていない。トイレなどは先に済ませてから行け。万が一我慢できなかったり体調不良の場合にはすぐに担任に連絡し申し出ろ」

 

 

(あの面子で話し合いか……。不安しかないんだが?)

 

 

思わず清麿は遠い目をしてしまう。

 

自己紹介だけで既に何か起きそうな気さえしてしまう。

 

 

「それからグループ内の優待者は学校側が公平性を期し厳正に調整している。優待者に選ばれた、もしくは選ばれなかったに拘らず変更の要望などは一切受け付けない。また、学校から送られてくるメールのコピー、削除、転送、改変などの行為は一切禁止とする。この点をしっかりと認識しておけ」

 

 

(つまり、()()()()()()()()()()()()()。ということは携帯の入れ替えは問題ない……か?)

 

 

清麿が携帯を利用した戦略を思いつくが、すぐに却下する。

 

 

(まだ情報が足りん。こういった作戦は十分な情報を集め終えてからだ)

 

 

「何か質問はあるか?なければこれにて解散とする」

 

 

四人はプリントをその場に置き、立ち上がる。

 

茶柱に命じられるまま、四人は部屋を後にする。

 

 

「ルールについては、特に新しい発見はなかったな」

 

 

神崎の言う通り、他のグループの人間に聞いていた内容と全く同じだった。

 

 

「でもこれでグループ毎に差異がある可能性はなくなったよね?」

 

 

「まあな。だが、これからやらなきゃいけない事は多い」

 

 

「今回の試験、清麿君はどうするの?」

 

 

「そうだな。一応だが方針は考えてる。まずは優待者の発表があった後、皆を集めて作戦会議をするつもりだ」

 

 

「その方が良いだろう。優待者の有無によっては、取るべき方針も変わってくる」

 

 

「ああ。今は一刻も早く、誰が優待者になったかを把握すべきだ」

 

 

「皆、きちんと報告してくれるかなぁ……」

 

 

「逆にあのお人好しクラスがしない訳ないでしょーよ」

 

 

帆波の不安そうな呟きに姫野がツッコむ。

 

確かに50万は大金だが、そこに関しては清麿は心配していない。

 

団結力の強いAクラスの人間であれば、キチンと報告はしてくるだろう。

 

それにお金に困っている者はほぼいない。

 

故にこちらから呼びかければ、全員共有してくれるだろう。

 

そうして説明会を終えた清麿達は一旦、解散することとなった。




次回からいよいよ竜グループの話し合い。

では、また( `・∀・´)ノ
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