僕のヒーローアカデミア短編集   作:113(いちいちさん)

2 / 12
ゴランのアニメ本編での出番が少なすぎて性格設定などがほぼオリキャラと化していますがご了承ください。


ゴランのヒーローアカデミア その2

 多くのヒーローを輩出する名門・雄英高校ヒーロー科。倍率300倍、今年の偏差値は79。

 今日はその雄英高校ヒーロー科の入学試験当日である。

 視界の端の方で緑髪の少年が転びそうになったり、少女の個性で助けられたりしているが気にせず門をくぐるこの男。名は"呉蘭有様(ごらんありざま)" 個性は"高速移動"である。

 大量のハンバーガーが詰まったビニール袋を片手に提げ、瞼が下がり気味な目をしてトボトボ歩くその姿は傍から見ればやる気を感じられない。しかしそれは本人の感情が表に出難いだけであり実際はやる気満々である。

 

 

 

『受験生のリスナー!今日は俺のライブにようこそォ!エヴィバディセイヘイ!』

 

 シーン

 

『こいつはシヴィ―』

 

 ボイスヒーロー・プレゼントマイクが高テンションで受験生に語りかけるが、受験生からは静寂しか返ってこない。しかし全く気にせず試験説明を続ける。

途中、生真面目が服を着て歩いているような少年が質問をしたり、緑髪の少年が注意されたりしていたが説明は滞りなく進んでいった。

 

 

『俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校『校訓』をプレゼントしよう。かの英雄ナポレオン・ボナパルトは言った!「真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者」と!“Plus Ultra(更に向こうへ)”!それでは皆、良い受難を!』

 

 その後学校指定ジャージに着替え試験会場に到着した呉蘭。ジャージ姿で右手に金属バットを持ち、左手にはビニール袋と統一感のない姿のため多少目立っていたが、気にせず開始の合図を待つ。

 

『はいスタート!』

 

 その声を聴いた瞬間には既に走り出していた。

 

『どうした!実戦にはカウントなんて・・・って一人速ぇなおい!』

 

 両手を後ろになびかせた特徴的な走り方で街に入ると早速仮想敵(ヴィラン)を見つけた。

『標的捕捉・・・ブッ殺ス!!

 

やたら口が悪いが気にせずに向かう。そして――――

 

ガシャァン!!

 

――――ボディが大きく凹み火花を上げる仮想敵だけが残った

 

「痛ってぇなコレ、でも素手で殴るよりはマシか」

 

 ロボの残骸の後ろには大きく曲がった金属バットを持ち、右手をフラフラと振る呉蘭がいた。

 

「なんだ彼奴、何しやがった・・・」

「見えなかったぞ・・・」

 

 唖然とする周りを無視して次の標的を探しに走り出す。

 

 

 

「これで38ポイントか」

 

 その後順調に仮想敵を倒していった呉蘭はバーガーを食べつつふと周りを見る。(ちなみに持参した金属バットは早々に役立たずとなり今はロボの残骸を武器にしている)すると明らかに戦闘慣れしていなさそうな目つきの悪い紫髪の少年が仮想敵に囲まれていた。

 

「クソッ!対人戦なら負けねぇのに!」

 

 どう見てもピンチだったのでここは一つ助けてやろうと飛び出した。

 

「・・・って、え!?」

 

 そして気が付いた頃にはロボの残骸と二人しか残っていなかった。

 

「大丈夫か?」

「お、おう・・・」

「それじゃあ」

「・・・あ、ちょっと!」

 

 言うが早いか呉蘭は既に走り出していた。

 

「・・・は、はは、すげぇな彼奴、まるで・・・」

 

 後に残されたのは紫髪の少年だけだった。

 

 

 

「43ポイント目・・・ん?」

 

 突然地面が揺れだし周りが騒がしくなった。

 

「お、おいあれ!」

「でけぇ、あんなの勝てるわけがねぇ」

 

 顔を上げるとビルよりも巨大な仮想敵が街を破壊しながら向かって来ていた。

 

「あれが0ポイントか・・・無理だな」

 

 自身の個性ではどうやっても勝てないと悟りさっさと移動しようとする・・・が。

 

「ん?あれは」

 

 0P仮想敵の足元に瓦礫に足を挟まれた短髪で両耳からイヤホンの端子のようなものを生やした少女と、瓦礫を除けようとしているのか全身が角ばった大柄の少年がいた。

 

「・・・面倒だな」

 

 そう言うや否や0P仮想敵に向かって走り出した。

 

「おいデカブツ、こっちだ」

 

 そう言って近くに落ちていたコンクリート片を0P仮想敵に思い切り投げた。音速でぶつかってきた破片に反応した0P仮想敵は標的を呉蘭に変えて腕を突き出してきた。

 突き出された腕を個性で回避すると二人からできるだけ離れるよう反対側へ向けて走り出した。

 

「全く、また明日は筋肉痛だ」

『試験!終了ぅ!』

 

 そう言った直後、試験終了の合図が鳴った。

 

 

一週間後

 

 

『私が投影された!!』

 

「うわ、オールマイトじゃん」

 

 雄英からの合否通知が来たので自室で封を切ると中から小型の投影装置が出てきた。するとそこから№1ヒーロー・オールマイトが投影された。

 

『何だか微妙な反応をされた気が・・・』

 

 ちなみに呉蘭は感情の変化が少ないだけで実際には結構テンションが上がっていた。

 

『・・・まあいい、初めまして呉蘭有様君!私はオールマイトだ!何故、私が投影されたのかって?ハハハ!それは私がこの春から雄英に教師として勤めるからさ!』

「オールマイトが雄英に?」

『そうだよ!それでは早速合否の発表をしよう!』

「何故会話が成立するんだ」

 

どぅるるるるるるるる・・・バン!!

 

『筆記試験は問題なく、実技は(ヴィラン)ポイント43点!合格だ!』

「よし」

『しかも!』

「うん?」

『受験生に与えられるポイントは、敵ポイントだけにあらず!実は救助(レスキュー)ポイントというものが存在するのだ!』

『君の救助ポイントは29点!合わせて72点!文句なしの合格だ!』

『来いよ呉蘭少年!ここが君のヒーローアカデミアだ!」

 

 

 こうして無事、雄英高校ヒーロー科への入学が決まったのである。

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。