「それにしても、ヴェルドラさんはどうしてこんな洞窟に?」
ヴェルドラ「よくぞ聞いてくれた!実はな...」
ヴェルドラさんの話によると勇者との戦闘の末に無限牢獄というものに封印されているらしい。
出ようにもスキルも封印されて出られなくなり、すでに200年近く経っているらしい。
「そうだったんですね。200年もこんなところに1人で...」
ヴェルドラ「そうなのだ。だから我は暇で暇で。久方ぶりに同胞との会話は楽しいぞ!」
「それならよかったです!」
嬉しそうなヴェルドラさんを見てると俺も楽しい。
「俺は今日生まれたばかりで目的もないし、しばらくヴェルドラさんと過ごしてもいいですか?」
俺にとってもこの世界で初めて言葉を交わした相手でもあってヴェルドラとしばらく過ごしたいと思った。
ヴェルドラ「本当か!?なんならずっとここにもいてもいいのだぞ!」
「ずっとかどうかはわからないけど、しばらくはここで生活することにします!」
ヴェルドラ「そうか!それとその余所余所しい話し方はなんとかならぬのか?」
「えっと...ヴェルドラさんは竜種の先輩ですし、敬わないとと。」
ヴェルドラ「我はそんな細かいことは気にせん!同胞なのだからもっとこう〜...」
「わかった。ヴェルドラさんがいいならもっと砕けた感じにするよ。」
ヴェルドラ「うむ。そういえばそなたは名前がないであろう? 我がつけてやる!」
「そういえば、こっちの世界での名前はないな。お願いするよ!」
ヴェルドラ「そうだな、お主の名前はヴェルリードだ!」
「ありがとう!なんか力が湧いてくる?」
名付けについてヴェルドラが解説してくれた。
この世界では名付けとは魂の系譜で繋がれて魔物は進化するらしい。
竜種の場合は進化はしないが魔素が増えた。
「なあ、ヴェルドラさん。魂で繋がったしヴェルドラさんのこと''兄上って呼んでもいい?」
ヴェルドラ「ワッハハハハハ!我!兄上!構わぬぞ!!」
兄上って呼んだら凄く嬉しそう!
「そういえば、兄上以外の竜種はどんな感じなの」
ヴェルドラ「そっそれはだなぁ..」
急に焦り始める兄上。どうしたんだろう?
ヴェルドラ「実は、今は我とヴェルリード以外にあと二体いるんだが...姉上たちでな? 白氷竜ヴェルザード姉上と灼熱竜ヴェルグリンド姉上だ。」
他の竜種二体は兄上の姉上だった。
一応兄上の姉上なら俺の姉上にもなるのか?
なら一度挨拶にでも行かなきゃな。
「兄上は何故そんなに震えてるの?」
ヴェルドラ「ヴェルザード姉上もヴェルグリンド姉上もとにかく恐ろしいのだ!」
どうやら兄上は昔何かあったらしい...
とりあえずこれ以上聞くのはやめておこう。
そんなこんなで兄上とこの世界や俺の前世の話をしたり思考者と思考加速を使って無限牢獄をどうにかできないか考えたりして、ひと月ほど経過したのだった。