ヘイローナイツ    作:漬けまぐろ

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新話、おまちどおさまです
アンケートの結果ロドスと協力しつつ技術譲渡しながらレユニオンに対してモルヒネなどの医療薬を求められれば売り渡し旗艦インフィニティの修理材料を求めることになりました。

Aceさん生存ルートはアンケート取らなくても満場一致じゃないかなと思ったので生かしました(今後の登場はどうしようかな) 


今回から第二次アンケート大戦もあります、後書きをご覧下さい


※誤字の報告がありました、ご協力ありがとうございます。




─ 地球とテラ ─

 「総員配置に付け!重装班3名は前衛・先陣班と共同して奴らの進路を塞ぎエリア掃討後3名はそのまま壁になれ!補助班は重装班のサポートを怠るな!残りの重装員は後衛部隊の援護!医療班は特殊・狙撃班の先導の元各オペレーターの治療!術師は遮蔽物に身を隠しながら各個撃破!危険を察知したら自身の安全を優先しろ!攻撃位置を放棄しても構わん!」

 

 

 紺色の戦闘服に身を包んだサングラスの重装オペレーターが未だ体調が整わないドクターに代わり指揮を執る、しかしこのAceという人物は指揮が本来は重装オペレーターである、もちろん本人もそれを自覚し一刻も早くドクターの復調を待つしかなかった

 

 

 「Ace!私にも指示をくれ!」

 

 「駄目だ二アール、お前はダメージを貰いすぎている、ドクターとアーミヤの傍に居ろといったハズだ!アーミヤ、この我が儘騎士を頼むぞ」

 

 

正論を突き刺された二アールは苦虫を噛み潰したような顔をする、確かに彼女は優秀な重装員であるが(いささ)か馬鹿正直だ

仲間を守る盾としてその行いは大変素晴らしいがそれを優先するがあまり彼女は自身の身体の事なんぞお構い無しに突出してしまう癖がある

アーミヤもそんな二アールを今は少しでも身体を休めるよう今にも暴れだしそうな二アールを小さな身体で必死に取り押さえていた

 

 

 「二アールさん!どうか今は堪えて下さい・・・!」

 

 

自身の限界を知らぬ者が力量を測り損ねて(たが)を外せば、訪れるのは確実な《死》が待ち受ける

だが二アールとてそれを理解した上での意思であろう事はAceも、アーミヤも分かりきっている、それ故に誰かが彼女を止めねば彼女は間違いなく遵死を選ぶ事を皆も承知していた

 

 

 「ならば必ず生きて戻れ、死んだら承知しないぞ!」

 

 

まるで「死んだら殺すぞ」と酷い矛盾を突き付けたニアールにAceはただ口を開かず片手持ちのハンマーを握った腕を掲げた

各員は既に戦闘を開始しており数えている内にネズミ方式で増えるのではないかというほど辺りをレユニオンが覆い尽くしている

直ぐ様Aceは戦列に加わるべく特殊オペレーターにマチェットを振り下ろそうとするレユニオン兵をシールドを構え勢い良く叩き付け吹き飛ばした、どうやらこの一人が第一陣のようで最前線の重装員に第二陣が喰いかかろうとする直前であった

 

 

 「先の作戦(一点突破)は覚えているな!?これは時間との勝負だ!奴らに付け入る隙を与えるな!」

 

 

Aceの言葉で各員は再度得物(武器)を握り直す、戦いの火蓋は切って落とされ──

 

 

 「Excuse me.( 失礼 )

 

 

レユニオンの第二陣とロドス重装員達に接触する瞬間だった、廃墟のようなビルの隙間から《何か》が飛び出した

あまりの速さに目も追い付かない内にレユニオンの兵士達をボーリングのピンのように弾き飛ばす、まるで運転手が居ない暴走トラックだ

レユニオン重装兵に接近すると(なん)なく裏側に回り込み死角となる首の裏側にM9フラググレネードを《土産》として残すと再度凄まじい速度で駆け抜けて行った

首の裏側に手榴弾を置かれたレユニオン重装兵は手榴弾を取り出そうと必死にもがくも重武装をしたせいでろくに自由がきかず4秒経過したところで手榴弾は時限信管により発破、周囲を覆う外殻の破片と炸薬の衝撃を(もろ)に受けて唯一薄手だった首の付け根を容赦無く襲うとレユニオン重装兵の頭部はヘルメットごと空高く舞い上がりどこかの隙間に落ちていった

グズグズと黒煙を発する残された胴体はいつの間にか倒れ込んでおり周囲は騒々しい筈だというのに一団のいるこのエリアには喉元に食い込むような静寂さを残していた

 

 

「・・・・・・一体・・・何だったんだ・・・?」

 

 

顔をバラクラバ(目出し帽)とゴーグルで隠しスレッジハンマーを持った男の先陣オペレーターが呟くとそれを皮切りにロドスのオペレーター達も我を取り戻し始める

その動きは足が速く動くようなチープ(安っぽい)なアニメの動きではなく四足獣のように脚力で地を蹴り出し、しなやかな躯体で無理やり身体を返し壁を片足で蹴り付け方向転換するような、まるで狩りを行う猛獣を彷彿とさせる、突然の乱入者に場の状況が飲み込めていない者もいたがアーミヤがここで渇を入れた

 

 

 「皆さん落ち着いて下さい!今の《何か》がどういった理由と目的でレユニオンのみに攻撃を与えたのかは分かりません、ですが今このチャンスはまたとない絶好の機会です!負傷したオペレーターの治療を後回しにするのはいたたまれませんが事態は一刻を争います!急いで下さい!」

 

 

アーミヤの指示でオペレーター達は各々(おのおの)がすべき行動に移り出した、負傷したものに肩を貸し瓦礫を数人で押し倒す、一撃一撃全てに明確な殺意があると見て間違いない猛襲はおぞましささえ覚える、骨格が(いびつ)にひしゃげたレユニオン兵達の亡骸を大股で越えながら移動を始め次の区画へ足を踏み入れる

 

 

 「──なんだこりゃあ・・・」

 

 

一人のオペレーターが形容しがたい声をあげる、路肩に2mほどの高さにまで積み上げられた死体の数々は先ほどまで居た区画ではまるで遠慮をしていたかのような破壊の爪痕が残されていた

砕け散った道路の舗装、倒壊した建築物の瓦礫に入った何かを凄まじい勢いで叩き付けた(ひび)と辺りに広がる血痕と無造作に引き千切られた手足と熱した大量の塩をスイカに注ぎ込み破裂させたような、出来れば思い出したくない散乱した人体の部位

一体何をすればこのような惨劇が繰り広げられるのだろうか?

 

 

 「知りたいか?」

 

 

突如聞こえた声を聞き一団の者全てが身を引いた、どうやらその声の主は山積みにされたレユニオン兵の山の影、丁度一団のいる位置から死角になる場所に腰を据えていた

何の感情も無いように聞こえる者もいれば『おっ!やっと来たか!』と歓喜の声に聞こえた者もいる、しかし共通する事はその声には確かに此方の出方を伺っているかのような節がある、見えないのに指で触れれば感触がある蜘蛛の糸ような重圧が含まれたのし掛かるような言葉

言葉を(たが)えた瞬間に切れてしまいそうな圧が込められている

 

 

 「──言葉がでないか。まぁ仕方ないか・・・安心しろよ、取って喰うつもりは無いしな?」

 

 

──重たい、死を直面にした時と同じ緊張感

心臓の鼓動が早まるのがありのままに伝わる嫌悪感、《彼》が言う事が嘘だとして今すぐ踵を返し全力で走り出せば何人助かるだろうか?

 

──逃げたい。だが動けない、足が震える、動かない、《居ない》のはわかっている、しかし確かにそれは《居る》、首筋に冷えきった鋭い鎌を当てる死神が、其処(そこ)には《居る》。

アーミヤが知るドクターもロドスの人員をただの駒として扱っていたがそれとはまた違う、少なくとも味方では無いことは確かだ

 

 

 「おいおい、まさか初対面の人物に対して良くない事を考えてたりしないよな?」

 

 

ロドスのメンバー達の心境を知ってか知らずか《彼》は死体の山から腰を上げこちらに近付いてくる

黒地のインナースーツを着てくすんだ水色の装甲服とオレンジ色で遮られたバイザーの付いたフルフェイスのヘルメット、背中には1m少しの何かを背負い右太股の外側に《吸着》された《ブラックスチール・ワールドワイド》の一部メンバーや《サンクタ族》が好むような大柄な拳銃を一つ、腰には大型のナイフ右手にはまた見たことが無い倍率鏡を備えたテラでは一般的な両手持ち式のボウガンに近い大型の銃のような物を所持している

 

 

 「はは、まぁそれは置いとくとしてそのコート・・・アンタ()がロドスで間違いないな?探してたんだぜ?」

 

 「・・・《探してた》、とは・・・?」

 

 「あぁそうだ、半月も──いや、半月で巡り会えたと言うべきか・・・なぁ?087」

 

 

彼がそう投げ掛けた先には彼とはまた違ったデザインの装甲服を纏った者がいた、しかしいつの間に背後に居たのだろうか、もしくは初めから居たのだろうかもわからないが彼とは違い体格的に《087》と呼ばれた者はどちらかというと《彼女》というべきであろうか、建物の影から”のそり„と全容を(あらわ)にする

しかし何故だろうか?彼も、彼女にも、違和感を感じた、徐々に歩み寄ってくる2人に警鐘(けいしょう)が大音量で鳴っていた

だが何時からか彼も何をどうしたのか圧倒的な威圧感を解いたのか先程までの五臓六腑に鳴り響くような圧力は無くなっているのにやっと気付いたのだ

それでも尚依然として15人という数の優勢があろうともこの2人には絶対的に不利──ロドスの全戦力を同時に投入したとしてもこの2人を打ち破るのはそう”容易(たやす)いことではない„だろう

そう確信させる幾度も死を掻い潜ってきた濃厚な覇気(オーラ)を纏っている、兎が獅子を警戒するような生き物としての恐怖に対する本能がざわついていたところでやっと2人の違和感が何なのか理解することが出来た

 

それは単純ながら身長だった

否、身長のみではなく彼女はもちろん彼もかなりの巨体であった、恐らく2mを軽く越える身長に加えボディビルダー宜しく(いわお)のように肥大化した二の腕と胴体の装甲からも隠れんばかりの三角筋に鍛え込まれた僧帽筋が装甲服の隙間から見える黒いインナースーツのような物と一緒に浮き出ている、一見インナースーツはゴム繊維に見えるがどのような素材なのだろうか──

 

 

 

 

アーミヤがそんな事を考えている間、この2人も同様にロドスのメンバーを間近見て疑問や驚きを抱いていた

ウルサスから出た事がない4人組の内2人は()()()()()()()()()()()()()()()()()()()事しか知らなかったのだ、きっとロドスの者達や他の(都市)の住人にも頭にふかふかな熊の耳があるのだろうと勝手に思い込んでいた

ところがアーミヤには(コータス)の耳が、(ヴァルポ)の耳や(ペッロー)の耳と尻尾が生えた者すらいれば姿そのものがハイエナ(レプロバ)な者もいる

 

ちょっとした移動動物園と言うべきか、この(テラ)ならば現在でも日本に伝わる十二支を集められるような気がしたがこの話は暫くしてからにしようと104の男は考えた

 

 

 「今は時間が惜しいから単刀直入に聞くわ、私達SPARTAN-Ⅱはロドスに対して協定を結ぶ用意がある、其方(そちら)はどう?」

 

 

ロドスの者達にとって初めて聞く言葉が出てきた

SPARTAN(スパルタン)-Ⅱ?何かの頭文字だろうか

Ⅱということは他にもⅠもあればⅢもあるのだろうか?兎に角彼らの申し出の答えを今すぐ答えることはできない事は間違いない、ケルシーはもちろんのことドクターの意識もまだ完全に覚醒していない現状、アーミヤもCEOという立場があるが一人でなんでもかんでも「ハイそうですか」と言うにはいかない

 

 

 「すみません、私の独断で安易に可決することはできません。なのでここはまず、互いを知るべく《あなた達をロドスに招待》して今後について検討を──というのはどうでしょうか・・・?」

 

 

確かに今は敵か味方か分からない状況だ、もしも彼らを雇用しなかったとしてもロドスとして何かしらの印象を植えておきたかったアーミヤ

いざとなればまた此方から連絡員を寄越して短期契約でもすればいいのだ、彼らと協力(雇用)することができれば荒事に慣れている上級エリート達も思わず目を背けたくなる大惨事を再度起こせるだけの爆発力がある、そんなレユニオンに対するロドスでも持て余しかねない強大な抑止力があるとアーミヤは手早い考察に行き着く、この答えは間違いではない、4人1組のスパルタンⅡならばメンバーによっては植民地惑星の大陸1つを完全に掌握可能とされている

アーミヤの提案に対して異論を唱える者は居なかった、どちらかといえば唱えられないに近い、運が良いのか悪いのかSPARTANの2人はそこまで深く考えていなかった

ロドス面々が四面楚歌で彼らの出方を見ているのに対してスパルタンはロドスは何故縮こまってる?萎縮しすぎではないのだろうか?という心境だった、もちろん104はそこに漬け込まずにはいられない

どうにか上手くロドスの情報を引き抜こう、コミュニケーションや作戦指揮が主な担当てある104

 

 

『なぁ087、連中少しばかり固すぎやしないか?もう少し堂々としててもいいと思うんだが』

 

『多分こっちの出方を伺ってるのよ、さっきまで「急いで脱出する」とか言ってたのに焦れったい子ね』

 

 

スパルタンⅡのみ知る秘匿通信でロドスの歯切れの悪さに087は建築物に背を預け腕を組んだ、とりあえずスパルタンが思い描いていたロドスとのファーストコンタクトは思いもしない形となった

087は生まれたての小鹿のようになっているロドスのメンバーに対して兎に角移動するよう進言した、このままウルサスに残っていては天災とやらに押し潰されかねない、アーミヤやAceといった指揮権が比較的高い者も移動することに異論はなかったようだった

 

 

 

 ∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴∵∴

 

 

 

スパルタンと移動を開始してから早一時間程が経過した、小休止を入れている間にスパルタンが()()と連絡しあっているようだった、大半の者はスパルタンの威圧感に大分慣れたのかいくらか軽快な足取りになっている、087はなんとか意識がはっきりとしつつあるドクターを背負い苦もなく足を進め、邪魔な障害物を先導する104が事も無げに車両の残骸を投げ捨て時には蹴り飛ばし瓦礫の残骸や倒壊した建築物退かし道を急造する

その様子をロドスのオペレーター数人は先程までとは180°とまでとはいわないが感心したかのように見ていた

 

 

 「うーん・・・あのサルカズのような屈強でありながらフェリーン()のような筋肉のしなやかさ、彼はどのような体組織をしてるんでしょうかね」

 

 

天使の輪っかを頭に浮かせた狙撃オペレーターが小声で独り言を呟く、アーツを使用しての行動ならかなりの疲労が蓄積されているはず、ましてや先程の戦闘でかなり消耗していてもおかしくはない、体力が常人離れしているのか元から優れた身体機能・・・それらを考慮し彼らはサルカズ出身なのだろうかと勘繰る、しかしながら彼らにはサルカズを象徴する《角》が無かった、どうして中々彼らは興味深い 

 

 

 「どうしたのじゃ《アドナキエル》?さっきからずっと考え事しておるようだが」

 

 「《レンジャー》さん・・・貴方から見て彼らはどう見えます?」

 

 「彼ら?──ふむ、そうじゃな・・・《強い》。じゃろうな」

 

 

強い?先の戦いを間近で見た上で直喩の感想を言うなんてレンジャーさんにしては珍しい事だ、その中で含みのある言い方を感じたアドナキエルは彼らをいまだに計っているように感じた

 

 

「逆に聞くがのうアドナキエル、お前さんはどう見る?」

 

 

質問の切り返しに対する答えは後にするとしてアドナキエルは先頭で活路を造る104を見据える、率直な意見をするにしてもロドスには極めて高い戦闘能力を有する者少なくはないが彼らはそれらを逸脱しているように見える

先頭を突き進む人力ブルドーザーにしてもあれだけ巨大な瓦礫をああも軽々投げ飛ばしては腕だけの力でスクラップになった車両を殴れば横回転しながら路肩まで独楽のように飛んでゆく、にも関わらず彼はスタミナを消耗した気配がない、人柄も無口な訳ではなく必要最低限は口を出す、その上それだけの身体能力がありながら名を馳せた訳でもない、ましてやUNSCなんて組織も初耳だ

UNSCとスパルタンについては後にしよう、故にアドナキエルはスパルタンが良からぬ事を考えていると勘繰ってしまう、彼らの今後はアーミヤCEO、ケルシー先生、ドクター3人を筆頭とした『ロドス三銃士』によって左右されるだろう、正直アドナキエルは彼らに少し不信感を抱いている

先程の《①明らかに異常な程高い戦闘力と各種技能》《②組織のバックヤードが一切不明である事》《③アーツの痕跡は無し、使用せず①が当てはまる異常事態》UNSC側の人類としては最良物件だがテラの世界にとってこれだけで相手を渋らせるのに十分な材料だ、かといってこれだけの理由で不採用になったとしても現在ロドスで採用されている者も《アーツを使用し極めて戦闘能力が高い名の知れた者》だけではない、元民間人の《オーキッド》さんや《アシッドドロップ》さんと《ミッドナイト》さん辺りが良い例かもしれない、彼女達(内1人男性)も元を返せば鉱石病を治療する為にロドスに来たのだから彼らも()()()()()()()を求めているのかもしれない

 

 

 「・・・確かに彼らがロドスに加入すれば戦略の幅が幾多にも増すでしょうね、けど信頼するほど知り合ってる訳じゃないし信用できるほどの経歴がある訳でもない。正直仲間になる事に抵抗はありますが彼らからの要求や働きによってはいつか肩を並べる事になるでしょうね」

 

 

要約すると「怪しいけどスパルタンを採用するか決めるのはオレじゃない。」以上がアドナキエルの見地だった、レンジャーはそれに対して満足したかのように頷き前を見るとそれ以上何も言うことはなかった

 

 

 「ん・・・ここは・・・?」

 

 「! ドクター!気が付きましたか?!」

 

 

ドクターがついに目覚めた、アーミヤは感極まっるも暫くはその感情を殺しながら出来るだけ気持ちを抑えた抑揚でドクターに接する

 

 

 「私です、アーミヤです・・・わかりますか?」

 

 「──アーミヤ──アーミヤ──・・・覚えているような、覚えていないような・・・懐かしい感じがする・・・」

 

 

087は話を無視する振りをしてアーミヤとドクターの会話を半ば適当に盗み聴く、どうやら087が背負うには不向きな形状をしたアーマーの後部におぶさる・・・寄りかからせるのが正しいだろうか、2人の僅かな会話を少し組み立てればこのドクター様とやらは記憶障害を患ったようだ

一時的な症状か新な人生を始めるかはこのドクター次第だろう

 

そこで風向きが変わったのを察知する草食動物のように104が突然立ち止まり周囲を見渡すと丁度東の方角を見つめながら《何か》をしているようだった

その姿はまるで警戒するミーアキャットのように立ち尽くしているがロドスのオペレーター達から見れば獲物を探す捕食者(プレデター)にしか見えなかったが誰もその言葉を言う事は無く104もこれといって気にしてはいないらしい

 

 

 「087、117が来たぜ。あと()()もだ」

 

 「あら、吉報じゃない」

 

 

霧の向こう側から何かが近づいてくる

軍用の深緑(カーキー)に近い色の装甲服を纏った人物、確かに087・104と同じ者のようだった、所持している武器は上下に別れた銃身の物と104の所持しているスコープ付きの武器に似てはいるが造形が全く異なる物を所持しヘルメットのバイザーは過去の戦闘で破損したのか亀裂が入っていた

 

 

 「よぉ()()()、どうだった親玉さんは」

 

 「兵員は殲滅した、タルラには逃げられたが・・・()()()のがロドスか」

 

 

・・・今何と言った?

このテラでは腕に覚えがある者は自然に名が広がってしまう、まだこの手の仕事をろくに知らない者は誇張された噂話だと思い、傭兵タルラを知る者は簡潔に言えば「仲間だとしても2度と会いたくない」と言わせしめる相当な()の通った手練れの傭兵だ、まさか本当にタルラを追い込み撤退させたのだろうか

もし本当の話しならばこのスパルタンⅡと呼ばれる彼らは()()なのだろう、種族も経歴も一切が秘匿された何処かの種族が造り出した破壊兵器だとでもいうのか

 

 

 「なぁアンタ、()()タルラを撃退させたのか?」

 

 

Aceがチーフと言われていた男に問い掛けた、

 

 

 「・・・()()()()で火炎を扱う女というならそうだろうな」

 

 

まさかの肯定、その上1人でその部下のレユニオン上級兵を全て討ち取ったという、087の女性や104の男といい、スパルタンⅡはテラに存在する海を越えたまだ見ぬ大陸の誰も知らない軍事大国なのかと思わせざる得ない信憑性をチーフという男が更に増加させた

スパルタンが探していたのがロドスで本当に良かった、もし彼らが探していたのがレユニオンであったらここで掃滅されていたのは間違いなくこちらだったろう

嘘では無いとAceは改めて直感的に感じ取る、このスパルタンとやらは一体どれだけの修羅場を潜ってきたのだろうか

そこで104が唐突に話を切り出した

 

 

 「チーフ、()けられたか?」

 

 「いや、()()()()()では2000m以内に我々の動きに追従する反応は無かった、恐らく意図してない別動隊だろう」

 

()()()()()・・・またもや聞きなれない言葉が出てきた、2000m以内と言っていたが偵察ドローンだろうか?そんな範囲を索敵できる高性能機は()()()()()()()でも類を見ない

 

 

 「そうか、フム・・・ロドスの指揮官──ドクター・・・だったか?」

 

 「あぁ、どうやらそうらしい・・・曖昧ですまない、まだ記憶が混濁してるみたいなんだ」

 

 「意識がハッキリしてりゃあ構わんさ、()()()()だ。俺達(スパルタン)を指揮してみな」

 

 

唐突に何を言い出すのか104はドクターに指揮をするように指図した、スパルタンはロドスの値踏みをしているのだ、人類最強の強化人間部隊(UNSC特殊機甲部隊)SPARTAN-Ⅱを扱うに足るか、否か

仮にスパルタンがドクターの指揮を相応しくないと取ればロドスに協力しながらも独自の指揮と裁量からなる独立した傭兵遊撃隊として行動する気だったが104は()()()()()嫌う性格故にいつも通り部隊を指揮しロドスに事実上の()()()()として見られる事を懸念しドクターに今後スパルタンの(さい)を振らせる腹積もりらしい、117をリーダーとしてはいるがやはり階級だけでいえば大尉の104が部隊長として仕切るべきでもあり087も「そんなに嫌なのか」と言いたげに呆れるような仕草をしている

 

 

 「3人は、どう言った装備を?」

 

 

ドクターから装備の詳細と各々(おのおの)か長けた役割を聞き出す、射撃オペレーターを敵の真ん中で足止めをさせる訳にもいかない、適材適所は戦術の基本だ

それに答えるようにスパルタンが一人づつ口を開いた

 

 「087、スカウト(特殊)を主眼にショットガンによる近接射撃(強制移動)。足なら任せなさい」

 

 「104、本職はCQB(前衛)火力支援(支援)だが・・・ここ(テラ)でなら(重装)だな。まぁ上手く使ってくれよな」

 

 「・・・117、必要ならある程度(先陣・前衛・支援)は請け負う」

 

 「──それと、もう1人いる」

 

 

その言葉にロドスのメンバーは周囲を警戒した、しかしその1人は見当たらない、そんなロドスの一団を宥めるように087は何かを悟ったように口を開いた

 

 

 「もう1人はここから8km離れた移動都市外の崖の上にいるわ、あなた達に近づくレユニオン兵を10人以上始末してる、気がつかなかったの?」

 

その言葉にアーミヤはやっと()()()()()()にした、やっぱり先程のボウガンや弓の音とは異なる何かが強く弾けたような炸裂音は彼らの手の内の者だった

 

 

 「8kmも先から精密狙撃だと・・・?そんな、馬鹿げてる・・・」

 

 

にわかには信じられないと疑う()()()()()()教官は犬の耳と尻尾をもつペッローという種らしい、ドーベルマンの言葉に声も無く相槌をうつ者も数人いた、その数人の中には先程Aceと会話をしていたニアールの姿もあった

 

ドクターは数歩前進し周囲の高台や瓦礫などそれぞれの役牌を組み立て適切な陣地配置を思索する、自分は今試されているのだと先ほど朦朧としながら掠れた記憶に残る彼らの戦いの後に残った効率に効率を重ねた緻密で残虐な破壊の痕を残す様を今一度思い返す

 

 

 (はは...これが俗に言う正念場ってやつなのかな・・・?)

 

 

ドクターはまさかの起き抜け一発にこんな大仕事を任されるとは思いもしなかっただろう、記憶喪失で自身の名前をどう読み書きするかというよりも前にこんな事になるなんて不幸なのか幸運なのか見当もつかないが・・・

深く息を吸い込みゆっくりと吐き出す、深呼吸を数回行い脳に十分な酸素を取り入れると徐々に迫るレユニオン兵に狙いを付けた

 

 

 

 「作戦開始ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 




☆いざドクターの初陣!

 ドクター
 「どうやって配置しようかな・・・」

 ①スパルタン3人を前戦配置しロドスメンバー(支援・医療・狙撃)を後方に配置

 ②ロドスとUNSCの混同戦闘、旗艦インフィニティがテラへ来た事を目視で確認した058が艦長に支援要請、D79H-TCペリカンがガンシップ武装で航空支援に飛来する

 ③ロドスメンバーをメイン配置、スパルタン3人は半ば自由行動の遊撃戦闘中に音を聞き付けたウルサス学生自治団が助けを求めやってくる、グムかわいいよグム(完凸Lv1)

 ④好きにしろ♡変わりに投稿ペースアップしろ♡

 ⑤ないね♂(兄貴)

プロファイルより、実際にHALOキャラクターからオペレーターとして使えるなら誰が使いたい?

  • リンダ・プラヴディン
  • ケリー・シャドック
  • フレデリック・エルズワース
  • マスターチーフ
  • ゼル・ヴァダム(アービター)←参戦予定
  • 全員よこせ
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