中津の四季島皇帝生活   作:阿鬼羅

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遼陽の会戦

四季島軍は8月5日遼陽近郊にたどり着きつつあった第1軍は途中大石橋、大孤山でザスーリチ中将率いるルーシ軍を撃破するも撃滅には至らなかったが遼陽近郊までも道を切り開き前進第2軍は摩天嶺でケルレル中将率いる師団を撃滅ケルレル中将は戦死した。これに対してクロパトキン大将は敵を食い止めるべく各地からかき集めた兵力約180000を遼陽に結集させ陣地の構築を行っていた。

 

紅沙嶺ルーシ軍陣地

 

ザスーリチ「急げ、四季島軍は眼前に迫っておるぞ」

 

大尉「閣下、第2砲兵陣の塹壕構築終わりました」

 

ザスーリチ「うむ」

 

参謀「閣下この陣とこの兵数で四季島軍を防ぎきれましょうか」

 

ザスーリチ「やるしかないのだこの数で」

 

ザスーリチに与えられたのは10000兵数こそ揃っていたもののその半数は訓練をまともに終えたばかりの新兵2000はザスーリチと共に開戦から戦い抜いてきた歴戦の勇士そして残りは壊滅した部隊から掻き集められた敗残兵であった。ザスーリチは開戦以来負け続けていた鴨緑江大孤山と負け続けていたその事が今回与えられた部隊に影響していた。いわば死んでこいそういう事だったその事を理解しているザスーリチはここで華々しく戦い死ぬ気であった。そして8月9日四季島軍が布陣会戦の火蓋が切って落とされた。先に動いたのは四季島陸軍第2師団であった師団長の原野中将は師団の持てるすべての火力を紅沙嶺に展開するルーシ軍10000に向けたこれに対して紅沙嶺に守備するザスーリチ中将はお返しと言わんばかりに砲撃を敢行するが配備されていたM1877野砲軽量型は射程6000mと短く射程8000mを誇る31年式75㎜野砲や10000mを超える33年式15㎝榴弾砲により射程外より打ち負かされた、それにM1877には榴弾が用意されておらず最大射程で撃てば威力の低い榴散弾しか配備されず増援としてやってきた第4師団が戦線に参加すると圧倒的劣勢に陥った

 

ザスーリチ「怯むな、それでも栄えあるルーシ帝国軍人か」

 

中佐「しかし閣下彼我の火力差は如何ともし難く」

 

ザスーリチ「泣き言を言う暇があるなら貴様も砲兵の手伝いをしてこい、これ以上負けるわけにはいかんのだ」

 

伝令「閣下、第2砲兵陣が壊滅いたしました」

 

ザスーリチ「くそ、増援はまだか!」

 

参謀長「先程2000程が到着いたしました」

 

ザスーリチ「たったのか?」

 

参謀長「はい」

 

ザスーリチ「なんだと、たったのたったの2000だと正面の敵は2個師団だぞせめて後10000を廻すようにクロパトキン閣下に伝令を出せ、ここを抜かれれば遼陽近郊で包囲殲滅されるぞ」

 

ザスーリチの言い分も最もであったここを抜かれれば快速を誇る四季島騎兵旅団や装甲車師団に本隊後背を付かれる恐れがあった、だがクロパトキンは動かせない動かせば正面に布陣しつつある第2軍の総攻撃を喰らいかねないとはいえクロパトキンはザスーリチの来援要請を断ることも厳しかった。これによりクロパトキンは歩兵2000と砲兵500を追加で廻しコーリフ少将率いる敗残兵を掻き集めた部隊5000をも廻しつつザスーリチに改めて死守するように伝えた

 

伝えられたザスーリチは苦い顔をしながらもどうにか防衛線を維持していたが四季島第1軍を率いるアーチボルドは第3師団を戦線に投入3個師団の砲兵は全力で砲撃を続けさせ歩兵は3個師団の内2個師団の歩兵連隊を戦わせ残りの1個師団に休息を取らせる戦術でザスーリチ軍を少しずつ追い詰めていった

 

第1軍司令部

 

アーチボルド「このまま攻撃を続けてください第2師団はどうなっていますか?」

 

参謀長「原野中将は全連隊再出撃は可能だと」

 

アーチボルド「第4師団を下がらせて第2師団を前に出してください」

 

参謀長「了解」

 

アーチボルド「なかなか抜けませんね。敵将もなかなかやるものです」

 

参謀長「とはいえここまでかと飛行船隊が爆撃体制に入っております」

 

アーチボルド「そうですか、陸で決着を付けたかったのですがね」

 

参謀長「はい」

 

 

紅沙嶺上空覇竜丸4号

 

船長「爆撃手位置はどうか」

 

爆撃手「あと針路右2度修正」

 

船長「操舵右2度修正」

 

操舵手「右2度修正」

 

爆撃手「針路よし、投下投下」

 

 

地上ルーシ軍陣地

 

大尉「あれは?」

 

少佐「四季島のひ、飛行船だ」

 

ザスーリチ「くそ、総員退避、退避だ」

 

 

ヒューーーウ

 

ドカドカドカドカドカーン

 

 

ルーシ軍司令部

 

クロパトキン「なに!で被害は、ザスーリチは無事か?」

 

大佐「ふ、不明です」

 

伝令「伝令、ザスーリチ中将からです【我未ダニ迎エノ天使ハ訪レズ】です」

 

クロパトキン「そうか、とはいえは厳しいな」

 

参謀長「前方に展開する敵軍総攻撃に出ました」

 

クロパトキン「なんだと!持ちこたえよザスーリチが踏ん張っておるのだ本隊が抜かれるわけにはいかん」

 

ルーシ軍の苦戦は終わらない四季島軍はルーシ軍を撃滅するは今と言わんばかりに大量の噴進弾をルーシ軍守備陣に打ち掛けた

 

クロパトキン「怯むな、栄えあるルーシ帝国軍人としての責務を果たせ」

 

伝令「ジュームス少将戦死」

 

幕僚「ブジョーニス少将麾下の騎兵隊壊滅」

 

参謀「弾薬集積所にて火災発生誘爆しております」

 

クロパトキン「消火はどうなっておる」

 

参謀「誘爆の勢いが強く手がつけれません」

 

マチュニク「閣下、敵軍前衛防衛線を突破浸透してきています」

 

伝令「ザスーリチ中将かやです、防衛線を維持出来ないと」

 

クロパトキン「遺憾ながら遼陽防衛を不可能と鑑み後退を決定する。全軍奉天まで後退せよ。全軍にこの事知らせい」

 

「「「了解」」」

 

後退命令を受けたルーシ軍は各々奉天に後退しようとするがそれを見逃す程第1第2軍の司令部は甘くないすぐさま統合騎兵戦闘団による追撃が始まる

 

マルチアス「追撃の手を緩めるな1兵であろうと奉天に帰らせてはならんぞ」

 

参謀長「敵の1隊が前方に布陣頑強に抵抗し追撃を防いでおります」

 

 

ダダダダダダダ

 

ザスーリチ「行かせるな、なんとしても本隊を奉天に逃すのだ」

 

参謀「ヤジャーロフスキー大佐戦死。閣下これまでです後退を」

 

ザスーリチ「駄目だまだ本隊は後退していない、本隊が後退しきるまでここを維持するのだ」

 

参謀「ですが」

 

ザスーリチ「参謀、俺は何時も、何時も逃げていた鴨緑江では敵を舐めて掛かり大石橋では陣地に慢心し強襲され大孤山では2日と足らず抜かれた、これ以上俺は逃げない、俺は臆病者じゃない」

 

参謀長「閣下援軍ですコブスキー少将の隊が援軍に来ました」

 

ザスーリチ「コブスキーに伝えろ殿は俺が務めるからさっさと奉天に下がれと」

 

伝令「コブスキー少将からです、負け続けなのは我々も一緒ともに武勇を見せようぞと」

 

ザスーリチ「そうか、全軍撃ちまくれ弾の心配はいらんすべて撃ち尽くせ」

 

ダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダダ

 

タンタンタンタンタンタンタン

 

ドカーーンドカーーン

 

 

クロパトキン「ザスーリチが!?」

 

参謀長「はい」

 

マチュニク「ザスーリチ中将は死ぬ気か」

 

クロパトキン「私の私のせいだ私がザスーリチに死守など命じたから」

 

マチュニク「閣下ザスーリチ中将はもとよりその気だったかと、中将は鴨緑江、大石橋、大孤山と負けて逃げた事を悔やんでおりました。閣下に紅沙嶺守備を命じられたとき腹をくくったのだと思います」

 

参謀長「閣下急ぎ後退をザスーリチ中将が稼いだ時間を無駄にせぬためにも」

 

クロパトキン「そうだな、全軍後退急げ、重量物は捨て置いて構わん」

 

ザスーリチの奮戦は四季島軍の追撃を防いだマルチアス大将はザスーリチ隊約6700に猛撃を加えるもザスーリチは敵砲兵にやられぬように白兵戦を挑んだこれにより先頭を進む第8師団は3個歩兵連隊の第23連隊長が戦死連隊の3割を失う大被害を出していたそれに第1騎兵旅団は旅団の2割が戦死多数の馬が戦線から離脱したそして4時間に渡る防衛戦の結果ザスーリチ中将は突っ込んできた騎兵3騎を撃ち殺し2騎をサーベルで斬り殺し5騎の騎兵に刺されながら拳銃の引き金を引き1騎を撃ち殺しそのまま戦死した。この奮戦の結果ルーシ軍71000は奉天に後退四季島軍も追撃を断念した。開戦以来負け続けのザスーリチ中将はこの奮戦をルーシ皇帝ニコライ・アレクサンドロヴィチ・ロマノフに認められ葬儀は国葬を執り行われた。敵であった四季島軍はこの奮戦を評され遺体は丁重に扱われ冷凍保存され戦後ルーシ帝国に引き渡されたとともに中津にその武勲を評され優れた武人に渡される金剛金獅子勲章*1を遺体返還時に遺族に渡された。諸外国でもこの中津の武人を尊ぶ精神に魅せられる者が増えルーシ宮廷内では親四季島派が増えるきっかけとなった

*1
純金製十字型で真中に純金の獅子四方にダイヤモンドか付けられている

今後の展開四季島エングランド同盟は何時まで続ける?

  • ルーシ倒して終了
  • 史実同様時期に終了
  • 二次大戦でも有効
  • ルーシ倒して終了その後ドイツと同盟
  • ルーシ倒して終了モンロー主義で中立

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