1917年5月四季島帝國帝都
中津「で、エングランド海軍はこれらを使ってバルト海攻撃を行うつもりだと、そしてエングランド、フランカ両陸軍はキール方面に戦線を構築するつもりと」
海軍連絡士官「は、はい、これらの艦艇群と上陸部隊を持ってドイツ国内に新たな戦線を構築するつもりかと」
中津「やることは天元作戦の焼き増し、いや航空戦力や目標からして劣化品か、マックレーネ、エングランド、フランカの目的は?」
マックレーネ「やはり名声と戦果かと、天元作戦にフランカ軍は参加せずリヨン攻勢やニヴェル攻勢の失敗あまつさえパリを空襲されておりますまたエングランド陸軍も参加したと言ってもたかだか一個師団を回したのみそして海軍は参加せず外務省と民間船舶担当者が漁船などの上陸舟艇購入の仲介を行ったのみですので」
中津「なるほどな、つまりエングランド海軍とフランカ軍は戦果を欲しているのか、とはいえ、これらでそれが本当に可能なのか?」
中津は手元の資料に目を通しながら並み居る天使や陸海空の高級将校に問い掛けた
まず声を上げたのはイネスタキオンであった
タキオン「技術的には可能だが実際は不可能だろう、ただし技術的にではない、そもそもエングランド海軍にバルト海に展開するドイツ艦隊から上陸船団を死守できるのか?資料にある通りだと漁船まで使うようだが」
パルムグレス海軍作戦2課課長「現実的に見て不可能です、まずバルト海には未だにドイツ大洋艦隊の残存戦力としてデルフリンガー級2隻やケーニヒ級カイザー級といった先のユトランド沖海戦の生き残りが展開しています、また未確認ですがバイエルン級の建造が急ピッチで行われているようです」
中津「とすると、厳しいな、エングランド海軍の投入戦力は?」
マックレーネ「概算ですがクイーンエリザベス級3隻リヴェンジ級3隻その他にアイアン・デューク級4隻キング・ジョージ5世級3隻そして特注の大型軽巡洋艦2隻その他巡洋艦駆逐艦多数かと」
中津「対するドイツ軍の大洋艦隊以外の兵力は?」
パルムグレス「多数の艦載艇や艦載水雷艇、Uボート等が多数」
鈴島陸軍参謀「また多数の沿岸砲や旧式の艦載砲を沿岸部に配備しておりますし、一部列車砲も展開しております、また仮に乗れたとしてもキール運河無傷で占領しなければ補給が持ちません」
パルムグレス「海軍としても陸軍に同意見です、エングランド海軍の現状ではキール運河を攻略し補給線に組み込まなければバルト海に大量に展開する小型艇の攻撃で補給線を破壊されます」
鈴島「また地上戦力も不足しています、この資料ではエングランド陸軍歩兵9個師団砲兵3個師団戦車300両フランカ陸軍11個師団戦車200両対してドイツ軍はドイツ国内に30個師団戦車150両装甲車800両程が展開しております」
中津「流石に全部は回さんと思うが15師団は考えたほうがいいかね?」
鈴島「はい、陸軍参謀本部としてもそう考えております。そして作戦は失敗し投入される地上部隊の大半が失われると」
中津「本土から編成を終えた第4軍を欧州に派遣しろ、ここでこれだけの兵力を失えば中央南部戦線に風穴が開くぞ、これだけの戦力、下手をすると予備戦力を投入した可能性がある」
中津の予想は外れていたがそれは中津の想定よりも酷いものだったエングランド陸軍9個師団の内3個師団は前線から引き抜かれており、その穴埋めには訓練未達の歩兵師団が動員されフランカ陸軍11個師団の内9個が戦線から引き抜かれた精鋭部隊でありその穴埋めには7個の新兵師団と囚人兵や警官などをかき集めた、見栄えだけの部隊であった、
失敗が予想される中エングランド、フランカ両軍はバイキング作戦を決行17年6月7日バルト海強襲のために超弩級戦艦ロイヤル・オークを旗艦とし超弩級戦艦13隻弩級戦艦前弩級戦艦8隻大型軽巡洋艦2隻巡洋艦駆逐艦合わせ41隻で編成された前衛艦隊と巡洋艦駆逐艦合わせ97隻スループ41隻輸送船378隻徴用漁船371隻で編成された輸送船団をバルト海に突入させた、対するドイツ軍はスカゲラック海峡に多数の小型艇隊を投入し弩級戦艦コロッサス、ネプチューン前弩級戦艦カノープスを撃沈超弩級戦艦アイアン・デューク、クイーン・エリザベスを大破させその他にも巡洋艦1隻駆逐艦9隻スループ4隻輸送船24隻徴用漁船49隻撃沈しバルト海の藻屑にした、被害を受けつつも部隊は前進を続けフェーマルンに上陸そこからキール軍港キール運河を目指し進撃を開始したがノイシュタット・イン・ホルシュタインとベーレンスドルフを結ぶ線に張られた防衛線にぶつかり戦線は膠着していた
そしてこれに対してドイツ海軍はキール軍港からUボートや小型艇隊を大量に送り込み多数の輸送船を襲撃護衛の駆逐艦やスループをも沈め補給線に穴を開けていた
エングランドキール方面軍司令部
司令官ジョッフェル大将が本国との四季島から超高額で購入配備された無線通信器で音声通話をしながら怒鳴っていた
ジョッフェル「とにかく増援だ補給だ、とにかくどんどんと送ってくれ」
本国将校『分かっているが無茶を言わないでくれ、予備の戦力も西部戦線に回しているんだぞ』
ジョッフェル「この際植民地兵や1山いくらのチャイナ人でもいいライフルを扱えて穴掘りができるだけでいいんだ、それ航空支援を、高性能なこいつの集音性なら聴こえてるだろう、さっきからの爆発はドイツの爆撃機によるものだこのままだと全滅するぞ」
ジョッフェルの言うとおりドイツ軍の砲撃と爆撃は苛烈であった、上陸時17個師団の歩兵師団と2個の砲兵師団を揚陸した連合軍であったが飛行場の敷設が遅れなんとか4隻の水上機母艦から発艦するソッピース・パップ37機で防空をしていた
バルト海エングランド海軍補給船団
船団旗艦エリザベート号艦橋
観測員「て、敵機来襲」
船長「迎撃しろ」
船団長「パップを上げろ急げ」
ダダダダダダダダダダダダダダ
ドイツパイロット「当たるかよ、そんなへなちょこ弾、喰らえ」
パシュパシュパシュパシュ
ヒューーーウ
ドカドカドカドカドカーン
エリザベート号艦橋
副長「輸送船メリスマート号炎上」
船団長「戦闘機隊はどうした!?」
船長「全滅しております」
観測員「左舷に雷跡多数」
船長「か、回避」
操舵手「間に合いません」
ドカーーン
ドイツ軍航空隊とUボート、小型艇部隊はバルト海を暴れまわり多数の輸送船を撃沈させていった、また連日連夜の飛行船爆撃を敢行連日の損耗により6月中旬には歩兵6個師団が壊滅他の師団も半壊したものが11個あるという状況になっていた。
そんな中永らく中立を宣言していたアメリア合衆国が参戦を決意7月1日にキール方面に歩兵10個師団を派兵多数の巡洋艦や駆逐艦による対潜対小型艇対策を開始した
、だがアメリア軍が投入されたとしても戦力の増加にはなり得なかった永らく海外遠征などせず塹壕戦の知識の乏しいアメリア軍は投入から1週間で2個師団を喪うことになった
そして10月1日ドイツ軍は前線5㎞後退させ時間を掛け構築していた要塞線に立て籠もると連合軍の損害は跳ね上がった。
10月15日アメリア軍さらに24個師団を投入ここに至ったフランカ軍は西部戦線中央部の戦力不足により四季島帝國軍に来援を依頼、依頼を受けた四季島軍は第4軍と第3戦車旅団を派遣同時に欧1号作戦の準備を開始した
11月1日四季島第5第6歩兵旅団がキール方面に上陸崩れかかっている東側に主攻線を敷きドイツ軍1個師団を粉砕これにより連合軍はさらにドイツ領深く進撃することとなったが11月7日ルーシ帝国で革命が発生戦線は膠着することとなる