謎の声はロストロギアでした   作:厄介な猫さん

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てな訳でどうぞ。


空気読め

白い光が収まると、先ほどの光景にドデカイ黒い塊と白い光の球体が追加されていた。

ああくそ、体がスゴく重い。

 

『当然です。《ディバイドモード》はリンカーコアと身体にかなりの負担を掛けますので。ご自身の意思かつ、承知の上で使ったのですから文句を言わないでください』

 

分かってるつーの。あの傍迷惑なプログラムをぶっ潰さないといけないし。

 

「暁くん!」

「サトル、無事!?」

「暁、大丈夫?」

「あんた、大丈夫かい?」

 

あ、高町とテスタロッサ、ユーノとアルフが心配げな表情で近寄って来た。

 

「おー、何とか大丈夫だ。身体がスゴいダルいけど」

 

何とか飛行できてるから、まだ何とかなるだろ。

そう考えていると、空を浮いている白い光の球体が強い光を放った。

あまりの眩しさに腕を盾にして顔を覆い、光が弱まったのを感じて目を開けると……

 

「ヴィータちゃん!」

「シグナム!」

『《風の癒し手》と《蒼き狼》もいますね。主の権限で復活できたようですね』

 

光の球体を守るように、守護騎士の皆がそこに立っていた。

そして光の球体が割れ……剣十字の金の杖を携えた八神が現れた。

 

「夜天の主に祝福を!リインフォース―――ユニゾン・イン!!」

 

その宣言と共に青紫の小さな光が八神の胸に吸い込まれ―――黒のノースリーブの上から白の上着、腰布と鎧が追加され、背中に六枚の黒い羽が生え、頭に白い帽子が被せられる。

茶髪だった髪は白銀に、瞳は水色に変わったけど。

 

『髪と瞳の色の変化は融合騎の特徴です。適合率が低いと防具の色も変化しますが』

 

スコールが律儀に説明している間に、守護騎士達は気まずそうに、申し訳なさそうに八神と顔を合わせている。

 

「おかえり、みんな」

 

それを八神は優しい笑顔で受け止めたが。《紅の鉄騎》なんかわんわん泣いて八神に抱きついてるし。

そんな感動の家族の再会に、高町とテスタロッサ、ユーノにアルフ、自分も笑みを浮かべて駆け寄り―――

 

『それは後にして貰えませんか?はっきり言って時間の無駄です』

 

その瞬間、空気がピシッと固まった。まるで時間が止まったかのように。

 

「……スコール」

『はい。なんでしょう?』

 

自分の冷えた声に対し、スコールはいつも通りの声で対応してくる。

うん、これはいつもの流れだな。それでも言うけど。

 

「何で時間の無駄とか言うの?ここは普通、暖かく見守るところじゃないのか?」

『その必要性が感じられません。加えて、和むのも早すぎますので却下します』

「お前はマジで空気読めよ!!」

 

本当に酷すぎるスコールを拳でガンガン叩いていくも、当人は全然堪えた様子はなく言葉を続けていく。

 

『まだ終わっていないのに何を言ってるのです?契約者の頭も花畑ですか?後、私を叩いて無駄に体力を消耗しないでください』

 

確かにまだ終わってないけど!!感動の再会に冷水ぶっかけるか普通!?

 

「スコールくん……」

「さすがにそれは……」

 

ほら!高町とテスタロッサも非難する目でお前を見てるだろうが!!ユーノとアルフも顔を引き攣らせてるし!!

 

『本当に危機感がないですね。例の迷惑プログラムがまだ動いていると言うのに』

 

呆れたように声出すな!

って、《紅の鉄騎》さん?何で八神から離れてハンマー構えてんの?加えて目も据わってるし。

 

「おいお前。早くソイツを差し出せ。アイゼンでぶっ壊してやる」

「待てヴィータ。ここはレヴァンティンで真っ二つにしてくれる」

 

って、《烈火の将》さんも!?顔が前髪で隠れてるから余計に怖いぞ!!

 

『ここで不毛な争いを始める気ですか?長く生きてるのに呑気ですね。おっぱい将軍にペタンコ騎士』

「「潰す!!」」

 

おいスコール!完全に喧嘩売ってるだろ!!今のは悪意がありありだったぞ!!

 

『当然です。そこの二人が原因で私の予定が大幅に狂ったのですから』

 

認めやがったよコイツ!!本当はコイツが一番呑気じゃないのか!?

 

「放せシャマル!今すぐ《魔法殺しの剣》を叩き斬らんと気が収まらん!!」

「落ち着いてシグナム!気持ちは分かるけど!!」

「邪魔すんなよザフィーラ!今はあれよりコイツを潰さないと!!」

「今は内輪で争っている場合ではない。本当に不本意だが」

 

すまん……本当にすまん。コイツの性格が極悪で本当にすまん!!

 

『何故契約者が心の内で謝っているのです?契約者は彼女らに迷惑を被ったのに』

「お前は本当に黙れ!!もしくは謝れ!!」

『謝罪の必要性がないので却下します』

 

どこまでも平常運転のスコールに、自分は頭を抱えて項垂れる。

このままじゃ、ストレスで頭だけじゃなく胃までやられそうだ。

 

「こらこらスコールくん?暁くんを困らせたらあかんよ?」

『守護騎士達の手綱を握れていなかった貴女が言わないでください。ちびタヌキ』

「誰がちびタヌキや!!」

 

ちびタヌキと言われた八神も怒って手に持ってた杖でスコールを叩くも、カン!という音を鳴らすだけで傷一つ付かない。

ああ、守護騎士の皆さんがスコールに対して臨戦態勢に!!

 

「……すまないが落ち着いてもらえないだろうか?」

 

その空気を良い意味で壊すようにクロノさんが来た。守護騎士達もクロノさんの言葉で不承不承ながらも臨戦態勢を解いてくれたし。

 

「あの黒い淀み……【闇の書】の防衛プログラム【ナハトヴァール】は後数分で機能を取り戻し、暴走を始める。停止のプランは現在二つある」

 

クロノさんはそう言って、右手にあるカードを全員に見せるように構える。

 

「一つはこのデバイス―――【デュランダル】にある極めて強力な凍結魔法で凍結封印を施し、停止させる。二つ目は宇宙空間で待機しているアースラに搭載されている《アルカンシェル》で吹き飛ばし、消滅させる。この二つのプランに対し、君達……【夜天の書】の主とその守護騎士に意見を聞きたい」

 

クロノさんの意見を求める声に対し、《風の癒し手》のシャマルさんがおずおずと手を上げた。

 

「……最初のはたぶん難しいと思います。主のない【ナハトヴァール】は魔力の塊みたいなものですから」

「コアが健在である以上、凍結しても再生は一時的にしか止まらん。【闇の書】の無限再生機能も向こうにあるからな」

 

《烈火の将》シグナムさんの言葉に、自分は首を傾げる?

無限再生機能が向こうにある?自分が切り離したのは【ナハトヴァール】だけの筈だよな?

 

「……スコール?」

『解析の結果、無限再生機能は【ナハトヴァール】にほとんど取り込まれてました。なので一緒に分断しておきましたよ』

 

うおぉおおおおおおおおいっ!?何で迷惑プログラムを面倒なものと一緒に切り離したんだよ!?

 

『そこまで細かくしていたら、時間内に解析が終わりませんでしたので。【夜天の書】の主の救出が最優先なら些細な事だと思いますが?』

 

確かにそうだけど!!そうなんだけど!!

 

「そうか……そうなると《アルカンシェル》を使うしかなくなるが……」

「絶対ダメ!!こんなところで《アルカンシェル》を撃ったら、はやての家まで吹っ飛んじゃうじゃんか!!」

 

クロノさんの呟きに、《紅の鉄騎》ヴィータが手でバッテンを作って反対する。《アルカンシェル》ってどんだけ威力が高いんだよ?

 

「そんなに凄いの?」

「発動地点を中心に、空間歪曲で百数十キロを完全消滅させる魔導砲だからね」

 

……百数十キロ!?

 

『完全消滅ですか。そうなると建物だけでなく、そこにいる人間も消滅しますね』

「絶対反対!!」

「私も!絶対ダメ!!」

「自分もだ!じいちゃんとばあちゃんが死ぬのは駄目だ!!」

 

ユーノとスコールの言葉に、高町とテスタロッサはもちろん、自分も反対する。

 

「……僕も艦長もできれば使いたくないよ。でも、あれの暴走が始まったら被害はそれ以上になる」

「暴走が始まると触れたものを侵食して、無限に広がっていくからね」

『下手すれば地球そのものが消えるという事ですか。まさに究極の選択ですね』

 

突きつけられた現実に、自分達は言葉が出ずに沈黙してしまう。

 

「何かないか?」

 

クロノさんは打開案を求め守護騎士達に尋ねるも、守護騎士達は申し訳なさそうな表情をするだけだった。

 

「すまない」

「暴走に立ち会った経験は、思い出した我々にもほとんどないのだ」

「でも何とかしないと。はやてちゃんのお家がなくなっちゃうのは、嫌ですし」

『そういう問題ではないでしょうに。あれを動かす手はないのですか?』

 

シャマルさんの言葉にスコールが呆れながらも、あれを動かせないかと聞く。

 

「確かに。あれを安全な場所に動かせれば、《アルカンシェル》を撃てるよな」

「ああ。戦闘地点をもっと沖合に移動させられないか?」

 

クロノさんが八神と守護騎士達にそう聞くも、彼女らの顔は難しげだった。

 

「それも難しいだろう。外部からの強制的な切り離しだったから、主はやての指示を受け付けなくなっている」

「うん。管理者権限で遅延を掛けようとしたけど、繋がりが完全に切れてたから失敗してもうたし」

「なのはちゃん達がダメージを与えたから、切り離されてすぐに暴走はしなかったけど……」

「少なくとも暴走前に動かすのは無理だろう。仮に沖合に移動させても空間歪曲の被害は生じる」

 

あれもダメ。これもダメ。本当に八方塞がりだ。

 

「スコール。本当に妙案浮かばないのか?」

『ないですね。動かせない以上、どうしようもありません。《アルカンシェル》は何処でも撃てるようですけどね』

 

スコールもどうしようもないといった雰囲気を発している。これは本当にお手上げ状態か。

 

「《アルカンシェル》ってどこでも撃てんの?」

「ああ。空間を歪曲させる魔導砲だから、次元空間内でも、今いる場所からでも撃てる。前の『闇の書事件』の時もそうだったからな」

 

本当にぶっ飛んでるな、《アルカンシェル》。

 

「あーもー!ならこの場にいる奴らでズバッとぶっ飛ばせないのかい!?」

「アルフ……これはそう単純な話じゃ……」

『例えるなら、巨大な岩に小さなハンマーで挑むようなものです』

「うぐ……」

 

クロノさんとスコールのツッコミにアルフは反論できずに撃沈。

 

「ズバッとぶっ飛ばす……?」

 

アルフの言葉を反芻するように高町が呟く。

 

「安全な場所に動かそうにも動かせへん」

「でも、動かせさえすれば……」

 

そこまで言って、高町とテスタロッサ、八神は何かに気づいたように顔を見合わせる。

 

「ねえはやてちゃん!コアそのものを動かすことは出来ないの!?」

「暴走が始まったら、【ナハトヴァール】の守りはコアを守る外装と、魔力と物理の複合式バリアの四層だけになる!それを全部取っ払えば、コアを転送魔法で動かすことが出来る!」

「その転送先を、アースラがいる宇宙空間にすれば……!」

「「「「「「「「!!」」」」」」」」

 

高町達のその言葉に自分を含めた全員が顔を見合わせる。

確かにこの方法なら、被害を出さずに【ナハトヴァール】を消し飛ばすことが出来る!

 

「エイミィ、可能か?」

『……計算上は実現可能だよ。みんなが力を合わせれば、だけど』

「ならやってみる価値はある。個人の能力頼りでギャンブル性の高いプランだが」

『もう今さらでしょう。個人頼りで夜天の主の救出に成功してるのですから』

「……それもそうだな」

 

スコールのツッコミにクロノさんは苦笑してデュランダルを起動。白い杖を握り、周りに白い四本の剣を展開させる。

 

「今さら具体的な段取りを決める。みんな、よく聞いてくれ」

 

クロノさんを中心に決めた段取りは、四層のバリアはヴィータ、高町、シグナムさん、テスタロッサの順で破壊。周りの触手はユーノ、アルフ、《蒼き狼》ザフィーラが処理。

自分と八神がバリアが消えた【ナハトヴァール】にダメージを与え、クロノさんがデュランダルの凍結魔法で再生を一時的に止める。そこを高町、テスタロッサ、八神が大火力の魔法を叩き込んでコアを覆う外装を一気に破壊。

丸裸となったコアをシャマルさんとユーノとアルフの超距離転送でアースラの前に転送する。最後に《アルカンシェル》で【ナハトヴァール】を完全に消し飛ばすと言った感じだ。

 

「《ディバイドモード》が使えれば、バリアは全部吹っ飛ばせるのに」

『風……《湖の騎士》のおかげで幾ばくか回復したとはいえ、契約者の消耗は大きいままです。もう一度使えば、確実に魔力暴走を起こして爆死しますよ』

「分かってるつーの。それよりあれにダメージ与えられんの?」

『《ワイドランサー》を使えればそこそこでしょう。ぶっつけ本番ですが』

 

もう今さらだろ。

自分はそう返してスコールを構え、術式を展開していく。

 

「……始まる」

 

クロノさんがデュランダルを握る手に力を入れてそう呟くと、黒い淀みを中心に黒い柱が幾つも噴き出していく。

 

「【夜天の魔導書】を呪われた【闇の書】と言わせたプログラム……【ナハトヴァール】の侵食暴走状態、【闇の書の闇】」

 

八神が黒い淀みを見据えて呟いた瞬間、黒い淀みは弾け飛び中からグロテスクな怪物が姿を現した。

 

「チェーンバインド!」

「ストラグルバインド!」

「縛れ!鋼の軛!!」

 

ユーノとアルフが手を翳して展開した魔法陣から鎖が飛び出し、ザフィーラが気合いを入れるポーズで魔法陣を展開すると白銀に輝く杭?が怪物が周囲に次々と落ちていく。

二人のバインドは絡み付いた触手を切断。杭も次々と触手を断ち切っていった。

 

『感心してないで術式に集中してください。失敗したらカッコ悪いですよ』

「へいへい」

 

おざなりに返しながらスコールの切っ先に魔力を集中。《バリオンカノン》と同じ工程で蒼色の球体を展開していく。

 

「ちゃんと合わせろよ、高町なのは!」

「ヴィータちゃんもね!」

「……やるぞ、アイゼン!」

『Gigant form』

 

ヴィータの掛け声にハンマー型のデバイス【グラーフアイゼン】がカートリッジを二回ロードすると、その形状をデカイハンマーへと形を変える。

 

「轟天、爆砕!!」

 

ヴィータはグラーフアイゼンを振りかぶると、そのハンマー部の大きさを何倍にも巨大化させる。

 

「ギガント、シュラークッ!!」

 

その掛け声と共にグラーフアイゼンを振り下ろし、バリアの第一層を破壊した。

 

「いくよ、レイジングハート!」

『Yes,Master』

 

高町もレイジングハートを構え、カートリッジを二回ロードする。

 

「エクセリオン、バスター!!」

 

そのまま得意攻撃である砲撃を第二層のバリアに向かって放ち、ヴィータ同様にあっさりと破壊した。

 

「次!シグナムとフェイトちゃん!」

 

シャマルさんの掛け声に、シグナムさんは剣型のデバイス【レヴァンティン】を鞘から抜き、そのまま鞘と柄尻をくっ付ける。

 

『Bogen form』

 

その音声と共にレヴァンティンは弓へと変形。シグナムさんは魔力で構成された弦を引き、顕現した矢を怪物へと狙いを定める。

 

「駆けよ、隼!!」

『Sturm falken』

 

矢が炎を纏ったタイミングでシグナムさんは矢を放ち、第三層のバリアを破壊する。

これで残りのバリアは一つだ。

 

『だから感心してないで術の展開に集中してください。そろそろ出番ですよ』

 

だから分かってるって!!

 

「行くよ、バルディッシュ!」

『Yes,sir』

 

テスタロッサはバルディッシュを振りかぶり、そのまま垂直に掲げる。

 

「撃ち抜け、雷神!」

『Jet zanber』

 

あの時触手を凪ぎ払った技をもう一度使い、今度は最後のバリアを破壊。そのまま身体の一部を両断する。

 

グオォオオオオオオオオオオッ!!

 

怪物が痛みからなのか、鼓膜を突き破らんばかりの咆哮を上げる。すると、薄い青色のバリアが展開され始めた。

 

『危険を察知して、急ごしらえのバリアを展開してきましたね。ま、無意味ですが』

「暁くん!」

 

スコールの呆れてすぐにシャマルさんが自分を呼ぶ。

 

「オーケー、シャマルさん。スコール、カートリッジロード!!」

『安易に使用しないでください。使いますが』

 

スコールは小言を言いながらも、指示に従ってカートリッジを二回ロードする。

切っ先に展開した球体に更にカートリッジ分が追加され、一回り大きくなる。

 

「ワイドランサー!!」

 

掛け声と共に発射。蒼い球体は放射状に広がる無数の光線となり、次々とバリアに穴を開けてその先の本体の身体だけでなく、周囲に新たに展開された触手の砲台をも穿っていく。

 

「はやてちゃん」

「彼方より来たれ、宿り木の枝。銀月の槍となりて撃ち貫け!!」

 

八神は魔導書を開いて詠唱すると、ベルカの魔法陣を囲うように六つの光が現れる。

 

「石化の槍、ミストルティン!!」

 

その掛け声と共に六つの光が槍となって発射され、無防備となった怪物の身体へと突き刺さる。

突き刺さった箇所から怪物の身体は徐々に石化していき、崩れていく。

しかし、崩れてすぐにボコボコと触手や肉が生え、たちどころに再生していく。

 

「……凍てつけ!!」

『Eternal coffin』

 

そこをクロノさんがデュランダルから冷凍光線を放ち、怪物の周囲に展開した四本の剣で冷気の拡散を阻止。

見事、怪物の身体は氷漬けとなり再生も強制的に止められた。

 

「全力全開!スターライトォ……!」

「雷光一閃!プラズマ、ザンバー……!」

「響け、終焉の笛……ナグラロクッ!」

 

高町、テスタロッサ、八神の三人は自身の最大火力の魔法を展開し―――

 

「「「ブレイカァアアアアアアアアアッ!!」」」

 

同時に凍った怪物に向かって解き放った。

三つの超火力をマトモに受けた怪物は原型が無くなるほどに吹き飛ばされる。

 

「……捕まえ、たっ!!」

 

八神達の攻撃で丸裸となった【ナハトヴァール】のコアをシャマルさんが手筈通り確保してくれた。

 

「長距離転送!」

「目標―――軌道上!」

「「「転送!!」」」

 

そのコアをユーノとアルフを含めた三人でアースラが待機している宇宙空間へと転送。後は結果を待つだけだ。

誰もが空を見上げ、固唾を飲んで待つ。

結果は……

 

『……コアの反応、消失。再生反応、ありません!!』

 

エイミィさんからの報告で、【ナハトヴァール】は無事に消滅できたことに自分はもちろん、その場にいる全員が安堵するのであった。

 

 

 




『契約者はもっと周りを見習ってください。特に夜天の主は彼処まで強力な魔法を行使しているのですから』
「……反論できねぇ」
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