今日は、俺が担当しているウマ娘とデートに行く。
前走のレースで1着を取ったご褒美に『何が欲しい?』と聞いたところ『デート!』と答えられたので、休みの日に駅前で待ち合わせしている。
約束の時間は10時。昨日のトレーナー会議で同僚にどこに行けばいいだろうかと聞いた時、場所と一緒に『30分前に行って本読んで待ってろ』と言われたので実践している。今は9時15分。早め早めの行動はゆとりがもてて楽でいい。
「うーん、ココ最近はG1で勝てているからこのまま行けば有馬も有り得るな···。菊花も取らせてやりたいし···」
待ち時間には出走レースのことを練っておくことにした。今のうちにやっておけばデート中に気にならなくなるから、一石二鳥なのだ。
「まあ、でも実際頑張ってくれてるからなぁ···もっと俺が力になってあげないと。」
1人で勝手に気合いを入れていた時、ポケットに入っているスマホが震えた。恐らく、彼女からのメッセージだろう。
「ん···?あぁ、了解。」
内容は、『もうすぐ着く』だった。時間を見れば集合10分前。レースプランもいい所で切り上げることが出来たし、同僚には今度コーヒーでも奢ってあげないと。
「お、きたきた。」
白を基調としたワンピースに身を包んだ彼女が走ってくる。それだけならいいだろう。しかし、彼女はウマ娘だ。そして、手を振りながら俺に、突っ込んだ。
「トレーナーちゃー『ヘブシッ!!』ん?」
恐らく、周囲の注目を一身に集めているだろうがそれどころではない。ウマ娘の身体能力は我々普通の人間の比ではない。その膂力をもって俺の腹にダイブしてきたのだ。これを普通に耐えるのはゴルシのトレーナー、彼ただ1人である。というかなぜ耐えれるのか不思議だよ。
「あれ?トレーナーちゃん大丈夫?」
俺の腹の上で俺を心配してくれる女神、またの名をマヤノトップガンと言うが、彼女にひとつ言う。
「ワンピース、似合ってるな。」
「えっへへ、でしょー?」
純新無垢という言葉が似合う彼女に、こういう白などの服はとても似合う。なんというか、結婚したい。
「可愛いでしょ〜♪」
「めっちゃくちゃ可愛いからまず立たせて?」
一応ここは公共の場なのを忘れちゃいけない。至近距離で女神を見て忘れてたとかそういうのはない。断じて。
「トレーナーちゃん、マヤにむちゅーになっちゃった?」
取り敢えず身なりを整えたところでマヤノが聞いてくる。答えはもちろん、決まっている。
「ああ、もちろん。もうギュッてされてるよ。」
これが、俺のやりがいだ。
誰を書くか、悩むところで1時間使う