My Hero Battlefront ~血闘師緑谷出久~ 作:もっぴー☆
お待たせしました。家と仕事がゴタゴタしたりちょっと精神科へ通院を始めたり裏でゴブスレ×エルデンギャグ小説書いてたりバルダーズゲート3にどハマりして無限に遊んでたりの4連コンボで気付けば二月になってました。マジで気付けば二月に入っててビビりました。恵方巻見て驚く日が来るとは思わなかった。
遅れる理由に異物混じってる?いつものことやで(開き直り)
あ、今回はダイス振ってません。
「ようやく終了ね。それじゃあ結果をご覧なさい!」
最後の生徒がゴールを果たし、ミッドナイトは壇上にて第一種目の終了を宣言した。
スタジアムに設置されたスクリーンが動き出し、生徒が映し出されていく。最初に轟君、かっちゃん、僕と続き、最後に心操君が映し出され、モニターの真ん中に一位という文字がデカデカと映しだされた。改めて奇跡の演出だ。
そこから五位、六位とドンドン発表されていき、青山君を最後に通過者の発表は終わった。その数四十二人。ヒーロー科全員を残らせ、かつC組以降から原石を拾い上げるならば妥当な数字かな。
「予選通過は上位四十二名!残念ながら落ちちゃった人も安心しなさい、まだ見せ場は用意されてるわ!そして次からいよいよ本選よ!!ここからは取材陣も白熱してくるからキバリなさい!!」
ミッドナイトが檄を飛ばし、パシンと鞭を打つとスクリーンは再び回転。僕らの視線はスクリーンへ集中した。
さらに過酷になるだろう戦いに今度はどれだけ削られるやら。まあ負ける気は微塵もないけれど。
「さーて第二種目よ!私はもう知ってるけど~~……何かしら~?何かしら~~~?なんて言ってるそばからコレよ!!」
固唾を飲む通過者を煽るスクリーンとミッドナイトだが、巻き進行と言わんばかりにすぐさま第二種目が映し出された。
そこに書かれていたのは……「騎馬戦」の三文字だった。
団体競技に予選通過した生徒がざわめく。相性が悪いと焦る生徒やどうやるのかと疑問を口にする生徒など様々だ。騎馬戦に何故か興奮する
「騎馬戦か。小学校でやって以来だな」
「僕は
「なにをどうすればそんな状況になるんだ???」
呆れた目を向ける心操君。いやまあ仕方なかったんだよ。ライブラのスポンサーが親子で来H・Lしたことがあって、その際一人息子が
間一髪救出に成功したけれど、最期に
その際背格好がよく似ていたレオさんを影武者に仕立てあげて、目立つよう暴れながら逃げ回る作戦を決行。
四人でヤケクソ気味に雄叫びを上げたり飛び跳ねたりして馬鹿騒ぎするのは少し恥ずかしかったけど意外と楽しかったです。代わりに四人仲良く病院に送られたけど。
「参加者は二~四人のチームを自由に組んで騎馬を作ってもらうわ。基本は普通の騎馬戦と同じルールだけど一つ違うのが……先程の結果にしたがい各自にポイントが振りあてられることよ!」
「ふむ、入試に近いポイント稼ぎ方式でありますぞ」
「つまり組み合わせによって騎馬のPが違ってくると!」
「ん」
「あんたら私が喋ってんのにすぐ言うね!!」
説明を遮る生徒にお怒りのミッドナイト。自由が売りの校風とはいえ進行妨害は適用外らしい。
しかし団体戦か。なかなか考えさせられる競技を選んでくる。
ヒーロー業というのは煌びやかである一方、生存競争の苛烈さもひとしおだ。ヒーロー飽和社会と言われる現在、食べていくには同業者を蹴落としてでも活躍しなければならない。
一方で相性の悪い
この種目はクラスや個性といった垣根を越えて生徒を探し急増チームを組むことを目的としているのだろう。
こちらとしても
「ええそうよ!そして与えられるポイントは下から五ポイントずつ!四十二位は五ポイント、四十一位は十ポイントといった具合に増えていくわ!」
「なるほどね。となると俺らは何ポイントになるんだ?」
「単純計算だと二百十ポイントだね――」
「そして一位には……一千万ポイントが与えられるわ!!!!」
「あ"っ?」
「いっ!?」
「ゔっ」
「え?」
「おぉ〜、なんだか面白いことになったよアリリン」
「そ~ね~。あ、ヒ〜ちゃんコ〜ラちょ〜だ〜い」
ミッドナイトの口から出てきた、聞き間違いを疑うほどの点数差に僕たち一位組は揃って変な声を出し間の抜けた顔に―――轟君は特段変化はなかったけど―――なった。
「あ、あの、ミッドナイト先生。今聞き間違い―――」
「聞き間違いじゃないわ!!上位のヤツほど狙われちゃう下剋上サバイバル!!本当は一位一人だけが狙われるの予定だったんだけど~……今年は四人も一位が出ちゃったからな、な、な~んと!一人最大四回もジャイアントキリングが出来る
「いらねえよそんな豪華仕様……!」
質問を予測していたのかこちらが言い切る前にミッドナイトが返答した。どうやら一千万は聞き間違いでないようだ。慈悲のない事実に心操君は頭を抱える。
その姿に周囲の生徒から獲物を見る肉食獣じみた視線と、どんな罰ゲームだよと言いたげな同情の視線が集まった。
「上等だコラ全員ブッ殺してやらぁ……!」
「関係ねえ、勝つだけだ」
「地下組織から十万ゼーロの賞金かけられた時のこと思い出すなあ……」
「なあなんでお前らそんな余裕なんだよやめろよビビってる俺が馬鹿みてえじゃねえかさめざめと泣くぞちくしょう」
なお僕らに関しては特にダメージもなく、むしろかっちゃんと轟君に至ってはやる気に燃料を注ぐだけだった。そんな三人に敵意に不慣れな心操君は冷や汗をダラダラ流しながらひたすらツッコむ。なんかごめんね。でもヒーローは
「制限時間は十五分。振り当てられたポイントの合計が騎馬のポイントとなり騎手はそのポイント数が表示されたハチマキを装着!終了までにハチマキを奪い合い保持ポイントを競うのよ。取ったハチマキは首から上に巻くこと。とりまくればとりまくるほど管理が大変になるわよ!
そして重要なのは……ハチマキを取られても、また騎馬が崩れても、アウトにはならないってところ!」
「これ四十二名から成る騎馬がずっと場に残るわけか……?」
「シンド☆」
「これはいったんポイント取られて身軽になっちゃうのもアリノコね」
「でも全体のポイントの分かれ方を見ないと判断しにくくないかな?」
なるほど、ハチマキを奪われても脱落せずフィールド内を動き回ることが出来るのか。それはつまり制限時間内に取られたハチマキを奪い返すことも可能であり、さらにいえば僕らのいずれかを取れば必然的に逆転できるやもしれない、といったところか。メンバー選びは慎重にしないと。まあ選ぶどころか集まるかもかわからないけど。僕一千万組だし。
……いや、一千万が四人もいるしまだメンバーは集まるか?
「競技中は個性アリの残虐ファイト!でもあくまで騎馬戦!悪質な崩し目的での攻撃等はレッドカード!一発退場とします!
それじゃこれより十五分!チーム決めの交渉タイムスタートよ!」
◆◆◆◆◆
説明が終わり周囲が一斉に動き出す。制限時間は十五分、悠長にしてられない。強力な個性持ち且つ一千万ポイント以外の生徒は時間がたてばたつほどチームを組まれていく。ならば僕も最適解を考え動くべきだろう。
「まあ問題は一千万の僕らと組んでくれる人がいるかだけど」
なにせ組めば最後、一千万をぶら下げた最高の餌になるのだ。
かっちゃん他一千万組も保険欲しさに狙ってくるだろうし、そんなリスキーな僕らと騎馬を組みたがる人はそう簡単に出て来るとは思えない―――
「デク君!私と組もっ!」
「天使かな?」
「うぇえっ!?」
「ごめん口が滑った」
いたよ一人。うんうんと悩んでいるところに麗日さんが声を掛けに来てくれた。嬉しさに無意識でトンデモナイこと口走ったので謝っておく。
しかしなんなの彼女。僕一千万だよ?狙われる存在だよ?なのに真っ先に僕を選んできたよ。いい人過ぎないかな?
「あの、麗日さん。いいの?僕一千万だよ?超狙われるよ?」
「え、あ、うん!だってガン逃げされたらデク君たち勝つじゃん」
「いやまあそうだけど……でも逃げずに他の生徒のハチマキも取りにいくかもしれないよ?」
「別にそれならそれでええよ!なにより……仲いい人とやった方が、いい!」
「女神かな?」
「落ち着いてデク君!?私ただの人だから!?」
ああまた無意識にトンデモナイこと口走っていた。あまりに麗日さんが麗らかで、後光が差しているように見えたのだ。神々しさを感じて女神と呟くのも仕方ないよね、うん。そういうことにしておいて。
「ほ、ほら!うちのことはもういいから他のメンバーも探そうデク君!」
「そ、そうだね!いやあ麗日さんが来てくれて助かったよ。出来るだけ意思疎通が出来る人と組みたかったし!後一人組みたい人がいて彼さえいれば僕の考えた作戦が使えるからはやいとこ探そうか!」
このままでは時間だけが過ぎていってしまうので意識を切り替えてメンバー探しに戻る。A組の何人かが声を掛けてくれたけどごめん、後一人確実に押さえておきたい生徒がいるんだ。今は彼を優先したいから話は後でお願い。
そうしてどこだどこだと探し……見つけたので急いで声をかけた。
「飯田君!」
「ん?」
そう、飯田君だ。仲が良くて個性もよく知る彼となら意思疎通も容易い。なにより彼の機動力は騎馬戦においてとても魅力的だ。
麗日さんの個性を用いて軽量化し、飯田君の速度を強化。僕は騎馬に乗り血法で戦う。後一人側面の補強がどうにかなれば間違いなくこの騎馬は崩れることはないだろう。完璧な陣形だ。
「すまない、断る」
「Jesus……」
ところがどっこい、飯田君が誘いを拒否したことで僕の策はあっという間に瓦解するのだった。
「俺にとって君は素晴らしい友人だ。周囲を振り回すこともあるが、それ以上に皆のことを考え先導する姿はヒーローとして模範にすべきだと思ってもいる。USJで諭してくれた時然り、宣誓でプレゼントマイクに物申した時然り。君への敬意は増すばかりだ。
……だが同時に俺は君には負けてばかりでもある。それこそ入試の時からずっと。このまま君についていくだけでは、きっと俺は未熟者のままだ。
俺は君におんぶにだっこの関係でなく、君と対等の立場に立ちたい。だから俺は君に挑戦する!」
挑戦の言葉を告げた飯田君は踵を返し去っていく。その先には轟君が、そして八百万さんと常闇君がいた。どうやら既に組んでいたみたいだ。まだだったとしても飯田君の決意からして組めたとは思えないけど。
……にしても、すごいガッチガチのチームだなあそこ。轟君も一千万だというのによくあそこまで理想的なチームを組めたものだ。
「デ、デク君……?」
「仕方ないよ、先約がいたようだし。それに……せっかく飯田君が僕に並び立ちたいって挑戦してくれたんだ。こんな嬉しいお誘いを無下にしちゃあ男が廃るよ。……あ、いやまあ麗日さんにとっては悪い状況になっちゃったからすごい申し訳ないんだけどね?」
「あ、ううん!いいよいいよそんな気にしないで!私も好きでデク君と組んでるし!うん!」
あっまた後光が見える……。本当いい人だな麗日さんは。将来彼女の旦那になる人は幸せ者だろう。
さて、飯田君を逃した以上考えていた作戦はダメになった。気を取り直して別の生徒と組まなければ。他に機動力の高い生徒は残っているかな。
「む、すみません。既に彼らと組み終えており空きが足りませんぞ」
「
「ごめん~、もう~埋まっちゃった~」
「Holy shit……」
……ヤバい、A組生徒は軒並みチームアップが完了している。特に角取さんならチームアップ経験もあるし応用も効くしと色々便利だったのに、よりにもよってかっちゃんが持っていってしまった。
誘ってくれた生徒も他のメンバーと組んでいるし、誘いを後回しにしたのが裏目に出てしまった。かっちゃんすら既にチームアップ完了してるって相当不味いぞ。
どうする、なんとかB組に組んでもらうか?でも下手な組み方をして知らずに強みを潰しあっても困る。
かっちゃんは単体でも厄介だし轟君はガチチームだし。いっそ二人だけのチームで出る?その場合麗日さんの二人で生き残れるか。麗日さんの実力を貶すつもりは無いが、それでも複数から狙われたらまだ荷が重いのは否定しきれない。
いつぞやの角取さんのように血の幕で覆って逃げ回るという手も無くはないが、それをやろうものなら攻撃手段の乏しさにやっぱり狙われるだろうし…………ああもうどうする?いっそのこと麗日さんを騎手にしつつ僕も暴れるか?暴れ馬とかそんな感じで。……隠してる手札を切りかねないけど。
「緑谷、後……ウララカだったか?」
頭を抱えたくなる状況で、聞き慣れた声に呼ばれた。
「メンバー足りてねえなら俺らと組んでくれや」
振り向くとそこにいたのは心操君。
「……」
そして…………彼の背後には表情が抜け落ち幽鬼の如く佇む物間君がいた。
いやなにしてんのさ心操君。
◆◆◆◆◆
ミッドナイト先生の合図で一斉に生徒が動き出すなか、俺はどうすべきか悩んでいた。
生徒の半分は我先と強え個性持ちを勧誘しに駆けていき、一方もう半分は誰と組むか熟考してる。そんな中ほとんどの生徒は俺をチラッと見ては申し訳なさそうな顔で目を逸らしていく。
……まあそうなるよな。一千万という確実に狙われるポイント、組むのは億劫になっちまうのも無理はねえ。
おまけに俺は普通科だ。同着一位を取るなんて奇跡を起こしたが実力も個性もハッキリしてねえ奴を入れるにはリスクが高すぎる。俺を入れる奇特な奴なんざアイツくらいだろう。
「ヘイ心操君。僕と一緒に組まないかい?」
他にもいたよ奇特な奴が。見ればさっき俺のことをやたら褒めてきたB組の奴だった。名前は確か……、
「あ~っと……物間、だったか。俺なんかでいいのかよ?」
「勿論だとも。僕は君を気に入ったんだ。A組を出し抜いて一位をもぎ取ってみせた君のその実力もそうだけど、ヒーロー科に宣戦布告してみせたギラついているところとかもね!
だからB組だけで組んでA組を出し抜く予定だったところに君も組み込むことにしたのさ。共に憎きA組を蹴落とす、同志としてッ!!」
「別に憎くねえんだが」
何かコイツに気に入られたようだ。まあ俺としては選り好み出来る立場じゃねえし、買ってくれてるならありがたく誘いに応じよう。
物間が誘ってくれたことでひとまず不戦敗にはならなくて済みそうだ。けどこれで終わりにはできねえ。最低でも後一人、出来るなら二人欲しい。となると………………よし、まずはアイツ優先だな。
「他のメンバーはそうだね、円場か塩崎を引き込めたらいいかな?鎌切か砂藤あたりもいれば防御面もおおきく補強―――」
「わりぃ、組めれば間違いなく勝てる奴一人知ってるからまずはそいつが空いてるか見に行くぞ」
「え」
物間の話をぶった切り目的の相手を探していく。キョロキョロと探すと特徴的な緑髪のおかげか容易に見つけることが出来た。しかもちょうどいいことにまだ二人しかいない、これで四人チームを組める。
「なるほどなるほど勝てる奴ね。……念のため聞くけど、誰かな?」
「緑谷」
「A組の!しかも首席ぃッ!!」
俺の返答に物間はツッコんだ。そんなに嫌か?嫌なんだろうな。注目はA組ばかり、同着内にもB組はいない、最初の宣誓で緑谷が指摘したおかげか注目は分散されてるがそれでもA組が大半。物間たちからしたらフォローも含めて面白くない部分もあるだろう。
「まあまあ待つんだ心操君。ここは調子づいているA組達を僕らB組と普通科の力で懲らしめてやるべき場面だ。なのにそこにA組の連中を入れるのはナンセンスもいいところ―――」
「いいから、取られる前にいくぞ」
「ねえもう少し僕の言い分を―――」
―――カクッ―――
だがB組の考えは普通科の俺には関係ねえ。黙らせるついでに洗脳で一時拘束させてもらう。ここで逃げられても困るからな。
悪いがヒーロー科でない俺は何が何でも勝ち上がらなけりゃスタートラインにすら立てねえんだ。最高の矛と盾が同時に手に入るチャンスをみすみす逃す手はない。
とはいえせっかく組んでくれたメンバーを手放す気もねえがな。仲間認定してくれたところ悪いが、利用出来るもんは利用させてもらうぞ。
まあなんだ、少なくともアイツが味方に来れば勝ちの芽は十分出るし。決勝進出の切符が得られると思って許してくれや。
◆◆◆◆◆
「つーことで洗脳して連れてきた」
「Oh……」
心操君へ何故物間君が洗脳を受けているのか、説明を求めた僕は一通り聞き終えるや天を仰いだ。
いやまあ、うん、普通科視点から見させてもらえば組んでくれる生徒は大変貴重だ。ある種の孤立状態だからね。
そして組んでくれた生徒が自分のクラスに拘ってこちらの生徒と組みたがらないってのも理解できる。僕もA組で固めるつもりだったし。
だから僕を誘うことで嫌がられて物間君が加入を取り消さないか心配だったのもわかる。わかるけれど……まさか洗脳まで使って拘束するかな?
「もう少し自身の行いを鑑みて心操君」
「三途の川三十六往復させた奴がなんだって?」
「あ、なんでもないです」
一瞬で負かされました。ぐぬぬ、それを言われたら何も言えないよ……。
「話を戻すが俺をチームに入れるのは悪くない話だろ。お前はお前が鍛えた俺を手足に出来るし、俺は戦力が手に入る。チームも揃うから残り時間は作戦に使えるとメリットだらけだ。
一千万ポイントが手元にきちまうデメリットも、お互い元々一千万なら今更数字が倍になっても大して気にならねえし、一千万が一つ減っちまっても三チーム残るなら集中狙いにならねえはずだ。
「ついでに言えば普通科はヒーロー基礎学がないから実践不足で一方的に不利。心操君も研鑽を積んでそれなりに強くなったけど多対多は出来なかったから狙われたら捌ききれないってところかな」
「そういうこった。仮に漁夫の利を狙って爆豪や轟が攻めてきたらあっという間に取られる自信がある。
…………つーか爆豪は漁夫関係なく四千万ポイント目指して真正面から全力で奪いに来る。ぜってえ奪いに来る。短い付き合いだがなんとなくわかる。昼飯に唐揚げ賭けてもいい。そんでそうなるとボコられて二回戦落ちの可能性もすげえ高くなる」
「取りに来るね絶対。お昼にトンカツ賭けてもいい」
「うん、私でも簡単に想像できる。お昼にコロッケ賭けてもいい」
心操君の言葉に麗日さんと一緒に大きく頷いた。かっちゃんだしね。なんだったら完膚なきまでの勝利を求めてすべてのハチマキ奪取を目指してくるかもしれない。賭けてもいい。賭けにならないけど。
「そんなわけだ。お互い負けの芽を減らせて、且つ知り合い同士なら引き込むのは得策だろう。どうする?」
「僕は構わないけど麗日さんはどうする?」
「わ、私?デク君がいいんなら私もいいよ!」
「ありがとよ、そんじゃ時間もねえし騎馬をどうするか考えようぜ」
不安だったチーム編成は心操君のおかげで無事揃うのだった。まだ開始まで時間が十分以上あるし、この時間を無駄にせぬよう早速配置と作戦を考えないと。
「心操君。ちょっと聞いていいかな?」
「どうした麗日?」
「その人ずっと洗脳してるけどいつまでそうしてるん?」
「周りが組み終えて後に引けなくなるまで」
「ちょっとひどすぎない?」
「そうでもしねえと逃げられそうだし仕方ねえだろ」
説得の選択肢を放棄しないでぇ……。
◆◆◆◆◆
『さあ上げてけ鬨の声!血で血を洗う雄英の合戦が今狼煙を上げる!!!』
時間が経過し、ブザー音と共にチーム決めの時間は終了した。各々が理想と妥協を繰り返し、出来上がったチームは総勢十一組。みなやる気に溢れている。
プレゼントマイクの声に合わせるように観客も盛り上がり鬨の声をあげる。今ここに騎馬戦の幕が上がろうとしていた。
「それじゃあみんな、よろしく!」
三人で組まれた騎馬に乗り声をかけるのは僕。
「うん!二人も頑張ろうね!」
左側には気合を満タンにした麗日さん。
「おう。……つか俺が正面かよ。いやいいけどな」
正面には呆れながらもやる気が満ちている心操君。
「あれれ〜、おかしいなぁ〜?…………なんで僕は憎きA組達と騎馬を組んでるんだろう……?」
「わりいな、誘拐まがいの手段で連れてきちまって」
「本当にねッ!!」
そして右側を陣取るは残り時間三分で意識を取り戻し、状況説明を受け顔を引くつかせるB組の物間君であった。
『よぉーし組み終わったなお前ら!準備はいいかなんて聞かねえぞ!
いくぜ残虐バトルロワイアルカウントダウン!!』
位置につくや早速と秒読みを開始。カウントされるに連れみんな身構え始め……複数の視線を感じた。
視線元はB組達。皆一様に顔を顰めるか驚いた表情を向けている。なんで?
「当然だよ。なにせ首席とA組を蹴落とすべく発案したB組の華麗な連携作戦発案者である僕が何故か裏切っちゃってるからね。誰かさんのせいで、さあッ!」
「悪かったって……」
「僕の友人がごめん」
ヤケクソ気味な物間君に心操君はもう一度、僕も釣られて謝る。決勝への切符を手に出来るよう尽力するから許して。
『スタ――――――ト!!!』
プレゼントマイクの開始の声がスタジアムに響き、戦いの火ぶたが切られた。
奇しくも出来上がったABC組混成チーム。かっちゃんたちを相手にどこまで暴れられるか楽しみだ。
あとがき
振る予定だった騎馬戦ダイス
1:A組のみ
2:↑+Bも
3:↑+C以降も
4:原作編成で
5:生徒「緑谷組もうぜ!」緑谷「何やってんのトガさん?」
6:A組のみ
7:↑+Bも
8:↑+C以降も
9:自由に組んでええんやで
10:世 界 最 強 の 肩 車
1d10:
さすがにまたネタダイスが出ても困るので今回は振らず組みました。普通ダイスは振らない?それはそう。
ただ結果的に異色編成になってこれ動かせるのかな?とか思ってます。できらぁっ!