(ウマ娘アプリに某ウマ娘がガチャに来るとのことで、手元で眠っていた?のを投稿してみました。
登場ウマ娘は史実にもいる馬をモデル?にしてます。
良かったら、どうぞです。)
「川崎第10レース、本日のメインレースの出走時刻が迫ってきました」
「ダート左回りの距離1600、天候は晴れであり馬場状態は良と発表がありました」
「今年は12名でのレースになりましたがこれは、昨年の11名から増えましたね」
「えぇ、これはレースでは過去を見ても一番多い人数での開催となります」
「そんな今回の注目のウマ娘は何と言ってもあの子でしょう」
「ここまで2連勝と調子を上げてきてるなか、どのような走りを見せてくれるでしょうか」
「3個前のレース以外は1着3回、2着が1回といった好成績を残してます」
「見に来てる観客は今回もきっとやってくれると期待してるでしょう」
「オッズ人気も1番とファンからの期待が目に見えます」
「各ウマ娘が次々ゲート入りしていくなか、今年も問題なく進みそうです」
「どのウマ娘も緊張してる様子がありますが、どうか力を出し切ってほしいですね」
「15時50分、出走時刻となりました」
「各ウマ娘、ゲート入り完了した模様でs……」
―
その日の川崎競馬場は溢れかえるほどの人で埋まってた。
なんて言っても重賞レースの一角であるGⅡがこの日のメインレースとしてあったから。
それだけでなく、上のラジオでも触れていた注目のウマ娘が出るのだ。
どんな走りをするのか、連勝を伸ばしさらなる上に繋げるのかと言った思いを思い見に来てるだろう。
ここには他にも11人もこの場に立っているが、その子からすればである。
まぁ、こう心の中で呟いてる私もその11人のうちのひとりであるけど。
その子とは前にも同じレースで走ったことがあるけど、またこうして走れるなんてちょっと楽しみだったりする。
もちの木賞からまだ1か月、もう1か月というべきか。
あれからどこまで行けるようになったのか、不安と期待が占めてる。
勝てるかはわからないけど、せめて……
「そう、もし負けるとしてももっと近いところまで行きたい」
まぁ、負ける気はないけどね。
今日は4枠4番の私。
その子は何とお隣の3番3枠。
自分のゲート入りが問題なく終わり、他の子達が終わるの待ってると隣から何やら聞こえる。
なんだろうと、ふと気になりちらっと見ると。
「ぶつぶつぶつ……」
何やら小声、それも高速で途切れることもなく呟くその子がいた。
真横のゲートに居るとはいえ何を言ってるのか分かんない。
だけど、呪文?とともに表情だけでなく体全身からやる気みたいなのが溢れて出してる気がする。
何かのやる気を出すための秘策なのだろうか?
ふとそう思ったけど、考えても分かんないのでスルーすることに。
「もう少しかかりそうね、終わるまでに」
ゲート入り完了までまだある、ならばこの時間はどうするか。
何かないかな……
え?
なんでその子が気になるって?
うーん、そうねぇ……
深い理由はないかもしれない。
でも。
あの日。
前も駆けていくの姿やゴール後の様子を見て。
何でか興味がでたんだ。
裏とレース前後との差になんだか、ね。
そうそう。
あと、思い出したんだ同じ学園だってね。
それも同じクラスだったなーって、レース後疲れ果てた帰り道で思い出したんだ。
そーいや、初めて同じレースになったもちの木賞でも今日みたいにお隣さん同士だったね。
うん。
1か月もしないうちに同じレース、それもゲートはお隣同士。
これはきっと何かの縁と思っていいはず。
ちょろいんや甘いぞって言われそうだけど、気にしない。
このレースが終わったら。
終わって学園に戻った後。
同じクラスだし、声をかけよう。
記憶を振り返っても、私から声かけたこともないし逆は……
あれ?遠くから何か呟いてた様な気はする。
私に直接ではないけど、他の子と話してたりお菓子分けっこしてる時にそんな事があったような……?
それに鼻のあたりを摘まんでいたような……?
今思うとあれは一体何だったんだろう?
今更になって、気になってきた。
とは言え、決めたんだ。
これが終わった後に声をかけるって。
「なら。その時にでも聞けばいいや」
そう。
今、気にしなくてもいいやって。
気持ちが迷走になる手前で戻ってくることができた。
こんな重要な時に自分で罠?に嵌りかけるとは……
いかんいかん。
戻ってこれたおかげで、このレースには問題がでなさそうでよかった。
そろそろ、他の子達のゲート入りも終わるっぽい。
トレーナーさんの話では晴れの良場。
1600mは初めてだけど前回勝ったのと200mの差。
不安はあるけど、きっと大丈夫。
この1600mでも行けるんだって示せたら、これからのレース選択の幅が広がる。
それは私だけでなくトレーナーさんにとっても嬉しい事。
だから。
「そう、だから……今日は勝つんだ。絶対に」
ファンファーレが鳴り響く。
ゲート入りも完了まで秒読み。
この後、数分後にはすべてが終わってる。
結果が出てるんだ。
今日この時、このレースはこの一瞬だけ。
ここにいる皆、思うことはただ一つ。
そう。
誰よりも前に。
そう。
誰の後ろでもないその場所へ、って。
私もそう。
きっと、お隣の子も。
ならば。
「勝ってやる。そう、誰にも……ね」
勝負だお隣の子。
ファンファーレが終わる。
スタッフさん達が退避する。
ゲートが。
ゲートが動き出す。
開ききると同時に飛び出す。
お隣さんはさらに前に前に行く。
逃げか先行かは知らないけど、私も負けてないよ。
ちょっと離れた位置を維持していく。
そのまま、第1コーナーを通過。
見えてる、見えてる。
まだまだこれからよ、このレースは!
そうでしょう……
「アグネスデジタル!!」
これはある全日本3歳優駿の出来事。
GⅡであるそのレースでのとあるウマ娘の記録である。
ウマ娘は後にこう語る……このレースは今で記憶残る一つって。
そのウマ娘の名は。
アドマイヤタッチ、っと。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
誤字脱字等があれば報告や感想等によろしくお願いします。
改めて、読んでくださりありがとうございました。