IS~嫌われた世界で生き抜く~   作:とあるP

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とあるPです。

訂正とお詫び

ヒロインをなしにしていましたが、悲恋を書くならヒロインがあった方がいいと思い急遽設定しました。

それでは本編どうぞ!


第2話

秋がトレーニングから帰ってくると、既に朝食を済ませていた3人が出かける準備をしていた。

 

「あれ?何処か出掛けるの?」

 

「ああ、ちょっと野暮用だな。夜までには帰って来る」

 

「ふ~ん…いってらっしゃい」

 

「行ってくるわね」

 

そう言って、オータム、スコール、マドカの3人は出て行った。やる事がなくなった秋は勉強を済ませるために、自室に籠るのであった。

 

 

夕方、自室で勉強していた秋は何となく付けたニュースに釘付けとなった。

 

『次のニュースです。本日世界で初めてISの起動に成功した男性操縦者が現れました。その名は『織斑一夏』かの織斑千冬の弟さんの様です。この発表を受けて政府は全世界にてIS適性検査を行う予定です。繰り返しお伝えします…』

 

アイツがISを動かしてしまった。それはどうでもいい問題はその後だ。全世界で適性検査を行うとの事だった。それなら少なからず俺の所にもやって来るだろう。

 

それでもしISを動かしたら、またあの人達と鉢合わせになる可能性がある。一目で秋だと判別されると厄介だ。そう思った俺は台所に行き包丁を手にした。

 

「フー、フー…やるしかないんだ」

 

そう言って、恐怖心を無くし包丁で…自分の頬に傷を付けた。

 

ザシュ!

 

「ぐっ!うぉぉぉぉぉぉ!」

 

痛い痛い痛い!一瞬意識が飛びそうになったが、何とか耐えて真新しい傷が出来た。誘拐された時に出来た傷と合わせて十字になる様にした。

 

これで、俺が織斑秋だと誰も思うまい。そんな事を考えていると、家のドアが開いた。どうやら、スコール姉さん達が帰って来たようだ。

 

俺は心配されないように急いで台所から出ようとしたが、マドカによって阻まれた。

 

「ただいま~ってちょっと秋何をしているのよ!」

 

「うん?オイ秋どうしたんだ!お前、血が出ているぞ!」

 

「…秋兄さん!大丈夫!?」

 

「みんな…大丈夫だよ」

 

「そんな訳ないでしょう!マドカは救急箱を。オータムは医療用ナノマシンの準備をして!」

 

「ちょっと待ってくれ!この傷は消さないで欲しい…」

 

「秋…」

 

「救急箱持ってきた」

 

「とりあえず医療用ナノマシン持ってきたぞ」

 

「スコール姉さん…頼む」

 

「……はぁ~しょうがないわね。とりあえず止血するからそこに座りなさい」

 

そう言って、リビングに座り止血だけはしてもらった。そして、傷を付けた経緯を話し始めた。

 

「そう、そんな事があったのね」

 

「秋と分からせたくない様に傷を付けたと…」

 

「……」

 

「自分でも馬鹿な事をしたと思っている。けど、こうしないと織斑の呪縛から逃れられないと思って…」

 

「そうか……なんかカッコイイじゃあねぇか!」

 

「え?」

 

「オレは好きだぜ!」

 

「オータム姉さん…」

 

「私もいいかもしれないわね。最も別なやり方をやって欲しかったけどね」

 

「スコール姉さん…」

 

「秋兄さん…」

 

「マドカ…ありがとうな」

 

心配そうに袖を握ってくる義妹を見ながら秋は決意するのであった。とりあえず織斑秋とバレてはマズイので、偽名を作り容姿も変える事にした。髪は銀色にし、瞳はカラコンを使い青色にして更に戸籍も偽物を用意した。

 

ある程度準備が整った所で秋は今日出かけた事を聞いてみた。

 

「そう言えば、今日は何処に出かけていたの?」

 

「あ~ある組織の壊滅。そこにあったISを強奪してきた」

 

「ええええ!いいの?そんな事をして!?」

 

「いいのよ。あのままだと、ISを非人道的行為に使われてしまうからもしれないから…」

 

そう言うスコール姉さんは悲しそうな顔をしていた。そして、ISに少なからず興味があった俺はある事を言っていた。

 

「ねぇ?そのIS何処にあるの?」

 

家の地下室に行ってみると、1機のISが鎮座していた。

 

――ラファール・リヴァイヴ

 

フランスのデュノア社製IS。第2世代開発最後期の機体だが、スペックは初期第3世代型にも劣らないもので、安定した性能と高い汎用性、豊富な後付武装が特徴の機体。

 

そんなISが置いてあり俺は近づいて触れる。すると、頭の中に驚くほどの情報量が流れ込んでくる。たまらず手を放してしまった。

 

「な、なんだこれは…」

 

恐る恐るもう一度触れてみると、今度は女の声が聞こえて来た。

 

(…なんだ貴様?)

 

えっと…俺は織斑秋っていう。君は?

 

(名前はない…馴れ馴れしく話しかけるな)

 

ごめんよ。君に興味があったからさぁ

 

(我に興味があるだと?…ハハハハ!)

 

可笑しなことかな?

 

(可笑しいもなにも人間の…しかも男ときた)

 

別にいいだろう

 

(フン…それで我はどうなるんだ?)

 

スコール姉さんは「秋の好きなようにしなさい」って言いたけど…俺は君と一緒に空を飛びたいと思っているよ

 

(空か…久しぶりにその言葉を聞いたな…)

 

 

そういう彼女の声はどこか悲しいそうな声だった。そんな時彼女からこんな提案をされた。

 

 

(貴様…確か秋と言ったな)

 

そうだけど

 

(ふむ…なら貴様の夢叶えてやろう)

 

え?それって…

 

(我がソナタ()の翼になってやる。これで文句はなかろう)

 

いいのか?

 

(元々人殺しの道具に使われる運命(さだめ)だったのだ。最後くらいにいい夢を見たいものだよ)

 

まぁ君がそれならいいけどね…

 

(それに早く名前を決めて貰わんとな)

 

わかったよ。なら…(ユエ)なんてどうかな?月みたいに綺麗な声をしているしているし

 

(ハハハハハ!貴様如きにそんな事をいわれるとわな)

 

別にいいだろう!…で?どうなんだ?

 

(いいだろう。今から我は月だ。よろしく頼むぞ主殿)

 

うん。よろしく

 

そう言うとラファールは姿を消した。秋の首に、月のアクセサリーが付いていた。どうやら、これが(ユエ)の待機状態らしい。そして、先程の出来事を3人に話した。オータム姉さんは腹を抱えて笑っていた。スコール姉さんとマドカは『おめでとう』と褒めてくれた。

 

スコール姉さんとオータム姉さんに相談して、ISの特訓をしてやるということ、その日は夕食を食べて早めに寝た。

 

 

 

次の日。早速ISの特訓となった。秋はジャージ姿で2人はISスーツを着ていた。お互い美人である為出るところは出ており、引き締まったボディラインをしていた。

 

「それじゃあ、始めるな。来い【アラクネ】」

 

「ええ、そうね。【ゴールデン・ドーン】」

 

オータム姉さんのISは黄色と黒の禍々しい配色をしていて、【アラクネ】の様なクモの形をしていた。先端に刃物のような爪が近接武器があった。

 

スコール姉さんのISは名前の通り全身が金色になっていた。どうやら、両肩にある、大きな鞭が武器だろう。更になんだスコール姉さんの周りだけ暑い気がする。

 

「ちょっと待ってよ!俺は昨日ISに触ったばっかりだからそんな事出来ないよ!」

 

「なら、先ずは展開と武装確認だけにしましょうか。秋は自分がISを纏っている状況をイメージしてみて。そうすれば、自ずとISは答えてくれるはずよ」

 

「俺が…わかったよ」

 

そう言って、秋は自身がISを纏っている姿をイメージした。そして、叫んだ。

 

「行くぞ、(ユエ)!」

 

(承知!)

 

一瞬眩しい光が秋を取り囲む。そして、光が晴れるとユエを纏った秋の姿がいた。しかし、その姿はスコール達が想像していたラファール・リヴァイヴの姿ではなかった。

 

「んな!何だよあの格好!」

 

「へぇ~綺麗じゃない」

 

そこには、IS独特なゴツゴツした形ではなく、流線型なシャープな形をしていた。色はホワイトパールを基調とし、金色のラインが入っている。腰には2本の日本刀が差さっている。大きさは太刀が1振り、脇差が1振り。脚部に至っては、空気抵抗を極限まで減らす形になっていた。

 

そして、最大の特徴は月型のバインダーを背中に背負っていることである。

 

この姿に一番興奮して居たのは秋本人だった。

 

「凄いな…これなら飛べる気がする」

 

(はしゃぐのはいいが早う武装展開しないか。主殿)

 

「わかったよ」

 

「?秋、誰と喋ってるんだ?」

 

「え?声出てた?」

 

「ええ…と言うか秋はコアとの対話が出来るの?」

 

「まぁ聞ける程度にはね」

 

(何が聞ける程度じゃ。たわけ)

 

「実際そうだろ!」

 

『え?』

 

「あ…何でもないよ。それよりも武装展開だよね。今するよ」

 

そう言って、腰にある2本の日本刀を取り出した。どうやら他に飛び道具もなく、武装はこの2本だけらしい。

 

(良いか。右手に持っておる太刀は大業物の「高天神兼明」を模した刀じゃ。そこら辺の金属はもちろんの事上手く行けばレーザー光線も跳ね返せるものだろう。続いて、左手に持っておる脇差は「出羽大掾藤原国路」を模した刀じゃ。太刀同様切れ味が鋭く、小回りが効くのが利点じゃなぁ。ただ、攻撃力はそこまで強くないのが難点じゃなぁ…)

 

大丈夫だよ。説明ありがとうね

 

(それよりも、振ってみよ)

 

そう言ってるので秋はそこら辺の地面に向かって太刀を振ってみた。すると大きな音ともに地面に亀裂が入った。

 

ズドーン!

 

『え?』

 

3人共変な声が出てしまった。それもそのはず、亀裂はまるで恐竜の爪痕の様に深く抉らていた。

 

(いかん、いかん。調整を間違っておった。そら、今度は大丈夫じゃ)

 

そう言って、今度は軽く振ってみた。すると、先程よりは威力が少ない程度の斬撃が出てきた。

 

これって?

 

(見えぬ斬撃じゃ。常人でもハイパーセンサーでも感知は不可能じゃろう。あとは、脇差も振ってみよ)

 

そう言って、今度は脇差を振り下ろした。すると、太刀同様に斬撃が飛び出してきた。ただおかしいのは、1振りしただけなのに、地面には複数個所に痕がある事である。

 

(脇差の場合は複数の斬撃が飛び出す仕掛けになっておる。もちろん振る力によって威力と範囲が増すがな)

 

何か太刀より上がってない?

 

(1撃1撃が弱いからな。兎に角武装は以上じゃ)

 

え?遠距離攻撃とかないの?

 

(この形状を維持する為に拡張領域(バススロット)を使い切ってしまったからな。すまんな)

 

まぁ仕方ないよ。俺には遠距離攻撃とか苦手だろうし

 

 

そんな事もあってこの日の訓練は終了した。2人は秋の要領の良さにびっくりしていた。そして、この街にもIS適性検査が行われ、【ラファール・リバイブ】を起動することになったのだ…

 




ラファール・リヴァイブか打鉄か迷いましたが、秋が住んでいるところが北欧なのでラファールにしました!

次回IS学園入学及び一夏と千冬と再開します。

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ifルートはどれがいい?

  • 秋が死なずにそのままIS学園で生活
  • 秋が死なずに亡国企業でIS学園と退対立
  • 秋が死んでその後の話し
  • 秋が死んで何処かの世界に転生する
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