宇宙(ソラ)に輝く、星の守り手~Phantasy Star Online2外伝~   作:星野優季

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閑話~王女との出会い~

それは、とある昼下がり。

とある道中での話。

 

「─────え?どうして私がリリィと仲がいいのか?」

 

「うん。あまり関わってなさそうだから、不思議で………」

 

楓が問う。

 

「あー………確かに、皆が知ってる範囲じゃ関わりないもんね」

 

「そうだね、まず、リリィと私が出会った時の話をしようか──────

 

 

 

 

リリィと私が出会ったのは、王宮のバルコニー、歓迎パーティーの時だったんだ。

 

私が、鼻歌を歌ってて、ソレを聞かれた、って感じで。

 

 

『ラーラーララ、ラーラーラーラーラーラーララー♪

ラーラーララ、ラーラーラー、ラララーララーラーラララ…………』

 

『素敵な歌ですね』

 

『…………貴方は?』

 

『失礼しました。わたくしは、この国の王女、リリアーナ・S・B・ハイリヒと申します、使徒様』

 

『やめてよ、そんな大仰なものじゃないから。普通に接してくれると助かるな、リリアーナ姫』

 

『そう、ですか?なら………えっと』

 

『ユウキ。本条ユウキだよ。姓が本条で名がユウキ。よろしくね』

 

『はい、ユウキさん………それで、先ほどの歌は?』

 

『…………私の、故郷の歌だよ。故郷で知り合いの歌ってた歌。初めて聞いた場所が場所だけに、思い入れが深くて、ね』

 

『…………やはり、元の世界に帰りたいですか?』

 

『─────そりゃあ、ね。たくさん思い出はあるし、会いたいヒトもいる。帰りたくは、あるよ──────けど、きっともう、“あそこ(オラクル)”には帰れない』

 

『────その、申し訳ありません!』

 

『───?なんで謝るの?』

 

『その、わたくしたちの勝手な都合で喚んでしまい、その上、元の世界にお返しすることもできずに…………』

 

『別に、貴方のせいじゃないよ。元々召喚したのは、エヒトなる神様(存在X)だし。───それに、どちらにせよあそこには帰れなかったから、貴方は悪くない』

 

『どちらにせよ、帰れない………?』

 

『ああ、それはね────私、()()()()()()()()()()、アークスっていう特殊な組織に所属していたんだ』

 

『アークス、ですか?』

 

『そ。アークス。アークスっていうのはね、この星の外、宇宙を巡り、惑星を調査して、平定する。そして、時にすべての敵である、“ダーカー”───この世界で言うところの魔物を滅ぼす。それがアークスなんだ』

 

『そう、なんですか………でも、何故それが帰れない、と言うことに繋がるんですか?』

 

『…………まず、前提として“世界というものは無数にある”ってことは分かってるよね?』

 

『はい、それで皆さんは、わたくしたちの世界よりも上位の世界からいらしたと…………』

 

『………そもそも、世界に優劣なんてないんだけどね。

それで、私が元々いた世界はオラクル船団の存在した世界なんだけど、私が喚ばれる前にいた世界には、オラクル船団がない。──────オラクルは、こことも向こうとも違う世界、ってことなんだよ。つまり、世界を渡る力でもない限り、私はオラクルには戻れない。だから、私は故郷には帰れないんだ。ま、みんなが見つけてくれるなら(シャオとかシエラとかやりそうで怖いから)話は別だけどね』

 

『その、あなたは、辛く、ないんですか?』

 

『?なんで?』

 

『大切な人や家族に会えず、故郷にも帰れない。それが、お辛くはないのですか?』

 

『辛いよ。──────でも、その事をいつまでも悩んだりは出来ないんだ。しない方が良いし、したくもない』

 

『どうして────』

 

『その、ね。─────家族は、私が小さいときにダーカーに殺されててさ、いないんだよね』

 

『っ!それは───』

 

『私は、ダーカーが憎い。訓練校の仲の良かった幼馴染みの大切な人も、訓練中にダーカーに殺された。───けど、それでも、過去のことをいつまでも引き摺ってウジウジしてるのはダメだって、シェリー────その訓練校の幼馴染みなんだけどさ、その子の口癖がさ…………“過去のことなんて気にするな!ウジウジしてたって仕方がない!”………ってさ。最期の最後まで────死ぬ間際まで、ソレばっかり言ってた。

だから、せめて私は、その遺志を……それだけでも継ぎたい。だから私は、過去の悲しいことをいつまでも引き摺って、それで辛くなる、なんてことがないように、過去のことは憶えていても………たとえその結末を“識って”いても、延々と悲しみ続けているより、最後まで明るく激しく、鮮烈に生きよう、ってね。そう考えてる。今みたいにね』

 

『ぁ…………』

 

『ねえ、リリアーナ姫。私の歌、聞いていってよ。………ヘッタクソで、全然、上手くないんだけどさ』

 

『そんなことはないと思いますけど………』

 

『あー、それシェリーちゃんも言ってたなー………でも、本人に比べたらまだまだ………』

 

『ふふっ』

 

『あっ!ようやく笑ってくれた!』

 

『え………?』

 

『こっちの話ばっか聞いてて、全然笑ってなかったし、もしかして私の話ってつまらないのかなーって思ってたんだ!』

 

『そんなことはないですよ。興味深かったです。それより………あなたの歌、また聞かせていただけますか?』

 

『もちろん!リリアーナ姫のためなら、何度でも───』

 

『リリィ。』

 

『………へ?』

 

『リリィと呼んでくださいまし。いつまでも姫呼びというのも悲しいですし、それに────あなたとは、お友達になりたいと思ってましたし』

 

『──────うん!リリィ!』

 

『できれば、あなたがさっき歌っていた歌を教えていただきたいのですが───』

 

『オッケー!教えられることなら、何でも教えちゃうよ!』

 

『それなら………あの歌の名前はなんて言うんですか?』

 

『ああ、あの歌か。曲名はね─────

 

 

 

 

 

“永遠のencore”

 

 

 

 

って言うんだ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてその後、王宮───というか王都には、しばらく、私とリリィの歌声が響いた、んだって」

 

「そうだったんだ……………」

 

「あの時から、毎夜お茶したり歌を教えたり、テクニックを教えたりしてるってわけ」

 

「へぇ………そうなん、え?」

 

「ん?どしたん?」

 

「て、テクニックを………教えた?」

 

「うん。意外とフォトン操作の適正あってさ。こっそりタリスも送って………すごいよ。たった数ヶ月でもう初級を使いこなせてて、中級も多分、自力で習得するんじゃない?」

 

「え、えええええええええええええええええ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

“序章 戦いの果てに

ーGUARDIAN SAVED THE WORLDー”

 

END

 

 

 

 

 





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