アルピ交通事務局のネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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真面目な話、コレを連載にしようか悩んでる


漫画家にすゝめ 11

 

「ギューン!ギィギューン!ユンユンヨォ!」

 

 取りあえずは新妻エイジは漫画の下書きことネームをしっかり描くようになった。

 なにを訴えかけたいのとかそういうのも描かないといけないと言えばそれをあっさりと描いた……秋人や僕、福田さんの努力はなんだったんだろうと思う……ガチの天才を見たことが無いからガチの天才がホントに天才過ぎて引くわ。

 

「……」

 

 取りあえずは新妻エイジから盗める物はあった。

 感覚肌の新妻エイジから盗める物はあったのが良かった……それを生かした作品が描けるかどうかはまた別だけど。

 亜城木夢叶は今頃は疑探偵TRAPを描くのに忙しい……まぁ、その事についてああだこうだ言わない。

 

「最良先生、最高です」

 

「ありがとうございます」

 

 新妻エイジの執筆速度はハッキリと言えば異常だ……岸辺露伴並だろう。

 電子機器無しの手動でコレなのはハッキリと言っておかしい、1週間で2話+CROWで出せない話やネタを描いている。

 ホントにどういう脳内構造してるんだか……とは言え画力がトップクラスの漫画家のアシスタント、背景等をどうすればいい等はホントに勉強になる。

 

「最良先生とは今日で最後になっちゃいます、残念です」

 

「いやいや、忘年会で顔を合わせたりする関係性になりたいですよ」

 

「お!大きく出やがったなこの野郎っと……オレは空き時間に自分のネタを書いてるが、最良くん描いてんのか?」

 

「ネタは出来ています」

 

 福田さんがネタが書けているのか聞いてくるのだが、ネタは勿論しっかりと書いている。

 このネタをどういう風に膨らませるか、そこが重要でありネタ帳と書かれているノートを見せる。

 

「ネタ帳その9ですか、1から8まで見てみたいですね」

 

「いやいや、コレ、僕の商売道具ですから……新妻さんのところで書けたのは1つだけですね。プリキュアを見て思い浮かんだネタです」

 

「1つって、大丈夫なのかよ?しかもプリキュアって……ジャンプは少年漫画だぜ?……っ……」

 

「わぁ!コレ、スゴい面白いです!!」

 

 過去のネタは見せることが出来ないけど、新妻エイジのもとで得た経験や時間とプリキュアを見て浮かんだネタがある。

 それだけは見せる事は可能だ。福田さんはプリキュアは子どもが見るものであり少年漫画じゃ似合わないと言うが一先ずは纏めているネタを見る。コレは!と驚いており新妻さんはストレートに面白いと言ってくれた。

 

「コイツは……人間ドラマと熱い少年向けのバトル、美少女キャラにイケメンキャラ……この1つだけで食ってけるな……やっぱり最良くんも才能あるな」

 

「最良先生、今日はもう帰っていいですよ」

 

「え、でもこの原稿」

 

「こんなの見せられたら、早く描いてくれないとモチベーションが上がりません。大丈夫です、他の皆さんで余裕で間に合います」

 

「はぁ……」

 

「雄二郎には上手く言っとくから……オレ達を楽しませてくれよ!」

 

「……わかりました。失礼します」

 

 新妻さんはコレが実際に漫画になったのを見たい、だからここで自分の手伝いをしなくてもいいと言う。

 まだまだ新妻さんから盗めそうな技術はあるが向こう側から拒否されたのならば仕方がない。今からペン入れだなんだ張り切ってたところだけども、自分の漫画を描けないとね。

 

「……高兄のところに行くか」

 

 取りあえずは高兄のところに行く。結論から言って……高兄がおじさんの職場から帰ってこない。

 夏休みだから羽を伸ばしているとかでなくむしろ……うん。疑探偵TRAPを本気で連載に持ち込もうと考えている。

 2週間に1話、原稿を完成させる。今の高兄は漫画家でなく漫画家候補生もしくは漫画家の卵だ。アシスタントとかは居ない。

 19ページぐらいの漫画を2週間で完璧に仕上げる。新妻さんが基本的には異常である。高兄もとい亜城木夢叶も異常だけど。

 

「はーい……って、あれ?」

 

「あ、どうも……え〜っと、見吉さん?」

 

「真城の弟、でいいんだよね?」

 

「はい……兄が全くと言って家に帰ってきてないんで見に来ました……」

 

「あ〜……うん……」

 

 チャイムを鳴らせば女性が出てきた。秋人の彼女もしくは嫁の見吉さん。

 話ではちょいっと聞いてるけどもなんだかんだで顔を合わせるのははじめてだったりする。

 兄が全くと言って帰ってきてない事について言えばなんか気不味そうな顔をしている。大体は読めると取りあえずはおじさんの職場に上がり、仕事部屋を開いた。

 

「最良」

 

「流石に今日帰ってこないと母さんにマジで怒られるからね」

 

 若干だけど窶れていて手首に湿布を貼っている高兄が居た。

 僕を見た途端にヤバい!と言う顔をしているけども、僕はああだこうだ言うつもりは無い。言えるのは今日帰ってこないと母さんガチギレすることぐらいだ。

 

「よぉ、最良……ハハハ……漫画家ってこんなにもハードなんだな……いや、オレはまだマシか」

 

「……疑探偵TRAPの連載用の原稿を仕上げる、亜城木夢叶の力だけで……力を貸したいって思うけど、2人が新妻さんに喚起されて高校に行きながらの連載をする。編集の人に無理や無茶だなんだと言われてるけど……亜城木夢叶の漫画ならたまにやってくる本誌の読み切り枠をしっかりと掴める。それを出せば母さんは漫画家について反対だなんだ言わないのに……」

 

 秋人は窶れていない、が、疲れていた。

 漫画家はハードな仕事だと認識しているけど、自分はまだ良い方、秋人は高兄を見る。

 絵がとっても上手な高兄の画力に秋人は追いつかない。だから背景やモブキャラが描けない。高校に行きながらの連載はハッキリと言って無茶だ。新妻さんが異常なだけだ。亜城木夢叶の漫画構成能力なら読み切り枠をしっかりと掴める。

 

「金未来杯の原稿はもう出した、後は描く速度を身に付けたら漫画家になれる……こんな事で諦められるかよ」

 

「高兄のそういうとこ好きだけど……既に体を壊してるでしょ?」

 

 利き手に湿布を貼ってるって事は結構危ないよね?

 

「まぁ、取りあえずは残念な報告。母さんが前日の夜9時から絶食させて半日ぐらいかかる健康診断の予約を問答無用でしたよ」

 

「えっ!?」

 

「高兄が帰ってこなくてご飯とかもそうだし、当たり前の様に夜更かしとか徹夜とかしてるから……高木さん、すみませんけど担当編集の人に電話をかけさせてください」

 

「ま、待ってくれ!原稿は落とせないんだ!」

 

「ダメ……教えてくれないなら僕の担当の人を経由してこの事は伝えます」

 

 秋人は兄が問答無用の半日ぐらいかかる健康診断を受けさせられると知れば顔を青くする。

 今でかなり、いや、めっちゃギリギリなのに半日ぐらい休み時間なんて何処にもない。頼むからそれだけはとなるが僕は断る。

 

「僕は亜城木夢叶の漫画が好きだ……亜城木夢叶はコレからまだまだ伸びる。それなのに、変なところで失敗してどうするの?金未来杯の原稿は既に出来ているんでしょ?金未来杯で1位を取ることに成功したら母さんは絶対に漫画家について文句は言わない。でも、今の段階で病気かなにかが発覚したりすれば漫画家の未来どころか人生が潰れちゃう。僕は漫画好きの1人として亜城木夢叶のファンとして1人の漫画家志望としてそれだけは絶対に許せない」

 

 僕はバクマンの世界に生きている、バクマンはハッピーエンドで終わった……けど、物語が終わった後もしっかりと生きる。

 物語が終わっても亜城木夢叶の2人は三十路にすらなっていない。漫画家としてまだまだ輝ける。その漫画を僕は見たい、尾田先生を差し置いて1位を取り続けることが出来る新妻エイジや亜城木夢叶の漫画を読みたい。原作のキャラの漫画家達の漫画を読みたい。

 きっとこのバクマンの世界に転生して得している部分、それは新妻エイジや亜城木夢叶の作品を1から10までしっかりと読むことが出来ることぐらいだろう。

 

「例え、敵と認識されても構わない……編集の人に電話させて」

 

「っ……どうしても、なのか?」

 

「うん……そこだけは譲れないね」

 

 僕は分からないけども亜城木夢叶は漫画家の中でも上澄みだ。

 高兄は普通に絶望をしている。弟として嫌われる可能性があるけど、コレだけは譲っちゃいけない。

 

『もしもし、高木くん?どうしたんだい?』

 

「あ、どうもはじめまして。亜城木夢叶の漫画担当の真城最高の弟の真城最良と申します」

 

『最良くん?……どうしたんだい?』

 

「えっとですね、亜城木夢叶が連載に向けての練習とか色々としてるじゃないですか。その結果、兄が全くと言って仕事場から帰ることが無いので母が僕と一緒に強制的に健康診断を受けさせることが決まりまして、1日を使わないといけない感じの健康診断で原稿を落としそうなんですよ」

 

『…………そこに、お兄さんは?』

 

「居ますけど、色々な事を言ってきます……なので1つ、提案があります……僕もベタや背景等を手伝っていいでしょうか?」

 

『……お兄さんに代わってくれ』

 

 観念したのか秋人が携帯電話を渡してきたので僕は兄達の編集の人である服部さんに電話をする。

 もう原稿が仕上がったのかと思っていたが亜城木夢叶がこのままで原稿を落としそうになる事を言えば黙った……僕も兄の夢を手伝いたい、さっきあんな事を言ったけど、一応は僕なりのフォローを入れる。

 

『真城くん』

 

「服部さん、大丈夫です!俺、まだまだ出来ます!健康診断は受けますし、最良の手は借りません。その上で原稿は」

 

『……君達の熱意や信念は分かっている。だが、僕もはいそうですかで頷けない……健康診断はしっかりと受けてほしい。その上で偽り無く結果を……』

 

「っ……どうしても、なんですか?」

 

『ああ……後で最良くんの電話番号を聞いておく。君が強制的に健康診断を受けさせられると言うことについては相当な無茶をした。僕自身も無茶を要求した事は自覚している……すまない……だが、コレが漫画家の世界なんだ』

 

「そんな……」

 

『原稿を落とすという事はそういうことだよ……』

 

 高兄は高校に行きながらの疑探偵TRAPはコレで無理になったのだと悟る。

 原稿を1回でも落としちゃいけない。亜城木夢叶の編集の方の服部さんはかなり過酷な事を指示していたのを自覚している。それが出来なかった……でもコレでいいと思っている。

 

「最良、お前なんて事を!!」

 

「落ち着けよ、最高(サイコー)!殴るならオレを殴れ!服部さんの電話番号を渡したのはオレだ!」

 

「ちょ、ちょっと!」

 

 原稿を落とすなんてことだけは絶対に出来ないが落としてしまった。

 高兄は僕の胸ぐらをつかむ。健康診断さえしなければ、原稿は落とすことが無かった。その半日があればしっかりと漫画を完成させていた。僕の事を許せないと怒りを向けるけど、服部さんの電話番号を渡したのは自分だと秋人が庇う。見吉さんはどうすればいいのかとパニクる。

 

「一発だ……一発だけぶん殴らせろ」

 

「うん……それでいいよ」

 

 高兄は拳を握って一発だけ殴った。僕は一切の抵抗はしない。それで高兄の気が済むのならば僕は文句は言わない。

 兄からの敵意や殺意を向けられている拳、過去に何度か兄弟喧嘩をしたことはあるけども今までで1番重い拳だった。

 

「…………服部さんに何度も高校に行きながらの漫画家は得する要素が一切無いって言われたよ…………ホントだったな……クソッ……」

 

 秋人は悔しそうにするけど、チャンスは普通に存在している。

 ジャンプの読切掲載枠は常に争っているけども、亜城木夢叶の腕ならば……そもそもで疑探偵TRAPですら本来の世界線ではちゃんと連載に持ち込めている。ホントに新妻エイジに対して焦り過ぎなんだよ、この2人は。

 秋人にも殴られる覚悟はしていたけども殴られなかった、翌日に学校に登校しその週の土曜日に夜9時から水以外は絶食、日曜日に健康診断を受ける。その結果、兄の膵臓が物凄く弱っており下手したら手術しないといけない感じにいく……それは編集の服部さんにしっかりと伝えた。母さんは漫画家そのものを止めろと言いたかったけど成果をしっかりと残している。だから健康な状態に戻るまで漫画家活動は禁止と言われた。

 

「え、担当変更?」

 

「ああ、うん……ちょっと色々とね……」

 

 僕は2kg太った程度で血糖値とかそういうのは特に問題は無かった

 金未来杯は疑探偵TRAPが1位、ぶっちぎりの1位だった。おじさんの部屋の鍵を問答無用で取り上げられた高兄は漫画家活動が出来ないけども色々と出来るとブラついたりして蒼樹さんとか中井さんに会ったりして順調に原作消化、コージが漫画家発表しやがったが福田さんの漫画が次の金未来杯で1位になったりしたと色々とあり、なんか内田さんが僕の担当を外れると言った。

 

「あの連載とかそういうのしてないのに担当編集変わるんですか?」

 

「まぁ、色々とね……その亜城木夢叶関係があって」

 

「ハッキリと言おう!君達が高校に通いながらの週刊連載は不可能だ!」

 

 内田さんがなんか言いづらそうにしている横で、新しい担当編集こと吉田さんが高校に行きながらの連載は不可能と言う。

 バッサリと言う……割とグサリと来る。兄達はなんやかんやで成功するのは知っているけど僕は成功するかどうか分かっていないからな。

 

「不可能、ですか……」

 

「ああ、編集長が高校に行きながらの連載は出来ない。特に君達はと判断を下した……新妻エイジは特例!だからどう足掻こうが不可能だ」

 

 亜城木夢叶に巻き添えをくらう形で高校に行きながらの連載は出来なくなった。

 でも、それを除けば亜城木夢叶や僕の漫画はしっかりと評価してくれる……吉田さんは当たりの編集者と認識しておこう。

天帝vs童子切を連載化したいんだが

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