アルピ交通事務局のネタ倉庫   作:アルピ交通事務局

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これは続かない(多分)


バレると多分、両方から舌打ちされる感じの話(かぐや様は告らせたい) 

 私立秀知院学園

 

 貴族や士族といった高貴な家の子らを教育する機関として創立された、由緒正しい名門校である。

 貴族制が廃止された現代でも尚、富豪名家に生まれた将来の日本を背負うであろう人材が多く就学している。例えば経団連理事の孫、自衛隊幕僚長の息子、広域暴力団組長の娘、警視総監の息子。他にもまぁ色々ととんでもない生徒がいてそんな一癖も二癖もある生徒達を率い纏め上げる者が、凡人ではない……

 

「皆さん、ご覧になって!」

 

「あれは、生徒会のお2人!!」

 

 黄色い声を上げる生徒たちの前を歩く、金髪の男子と黒髪の女子の2人……いや、3人だろうが。

 

「ちょっとちょっと、俺も居るでしょうが」

 

「あ、始はどうでもいいから」

 

 美男美女の後ろを歩くは堂本剛、亀梨和也、松本潤、山田涼介を合わせた様な顔立ちをしたイケメン

 前二人黄色い歓声を浴びせる生徒達はお前はどうだっていいと言った顔をしている。俺も一応は生徒会の一員……一員だよな?

 

「この程度の事で動じていてどうするのですか?」

 

「四宮の言うとおりだ。生徒が浴びせている歓声に応えられる生徒でなければ生徒会役員など務まらん」

 

 生徒会室に入ると呆れる二人。

 生徒会長の白銀御行と副会長の四宮かぐや……どっちも豪胆なところがあったりなかったりする。

 

「あ、じゃあ俺は無理っぽいので辞めさせていただきます」

 

 俺はやる気が無いなら帰れと言われれば本気で帰るタイプの人間だ。

 あれに耐えることが出来ない人間は不要と切り捨てるのならばそれは致し方無い社会の縮図であり、世の中には理不尽がありふれているもんだ

 

「待て待て待て、今のは言葉の彩だ」

 

「ええ〜ホントでござるかぁ〜」

 

「いや、すまん……勢いとノリに任せて言ったところがある」

 

「白銀、生徒会長だからってこうであれってのにならなくていいんだよ」

 

「あら、会長の言っている事も一理あるわ……始くん、貴方は生徒会長補佐なのだから会長を困らせないで」

 

「俺が居なくなれば万事解決な気もするんだけどな」

 

 さてさて、俺の自己紹介等をしよう。オレの名前は始……堂本剛と亀梨和也と松本潤と山田涼介を合わせた感じの奇跡の顔立ちを持つ転生者だ。色々とあって死んでしまったのだが運がいいのか悪いのか異世界転生をする権利を手に入れる為の権利を手に入れた。

 ややこしい話をすればそのままの状態で異世界転生させても色々とイカれている異世界は生きてはいけないだろうとの判断だったりするもので、ともかく転生者になる為に必死になった結果、なんとか転生者養成所を卒業することが出来たんだが……うん。

 

 FAIRY TAILとかポケットモンスターとかの非日常を期待していたんだけど、俺の転生先はかぐや様は告らせたいだ。

 どういう漫画かと言えば金持ちエリート校の生徒会長と副会長が告白をさせようとしたりする青春ラブコメだったりするわけで……財閥とか会社とか元いた世界とは若干違うものの元居た世界と大して変わらない世界だった。かめはめ波とか螺旋丸とか憧れてたんだけどな、コンチクショウ。

 

「そんな事はないぞ、お前が居るおかげでオレも安心して生徒会長としての業務を真っ当できる」

 

 そんな俺はと言うと生徒会に所属しており、生徒会長補佐と言うイマイチ分からない役職についている。

 生徒会長が所謂勉強は出来る男なので補佐が必要なのか謎で、副会長の四宮さんも普通に優秀だ……やっぱ俺、いらなくねえか?

 転生者になるべく鍛えていた頃に特に特出した才能があるわけでもなく平均的な人間ですねと言われており、秀知院学園に入っても成績は中の上ぐらい。転生特典の黄金律Aのお陰で宝くじを当てまくってるが事業をしているわけでもないのでただの成金野郎だ。

 

「そういう世辞はいいんだよ……はぁ……」

 

 学歴社会なところが残っているこのご時世、いい学校に入っていい会社に入るのが普通の世界に転生した以上はすることだ。

 しかし俺はクソニートライフを送りたい。税金云々を取り除いても一生遊んで暮らせる金があるんだから働きたくない……クソ野郎の考えだが、親の目とか中卒は流石にどうかと思っているのでエリート学校に入ったが後悔の日々だらけだ。

 

「始くん、貴方はどうしてそう自分に自信が無いの。貴方は立派にやっているわよ」

 

「四宮さん、下から見上げる景色と上から見上げる景色じゃ大分違うんだよ」

 

 自称じゃなくモノホンのエリートに囲まれる日々は割と辛いが、まぁ、なんだかんだ上手くやっているとは思う。

 白銀はエリート目指そうとしてるけど自分を追い込みすぎている一面があるから俺みたいな凡人的なのが居てくれるだけでもありがたいんだと思う。この学校、親が色々と凄かったりするから一般人的なの数少ないし。

 

「まぁ、とにかくお前が必要な事には変わりはないんだ」

 

「そういうのは、異性に言ってやった方がいいぞ」

 

「な、なにを言い出すんだ!?」

 

 いや、本当にね……顔は悪くないし向上心がある人間なんだ。

 変な女にしかモテなかったりする童貞だが俺は原作知識と言う名のアドバンテージがあるから知っている。白銀御行は四宮かぐやの事が好きである。もっと言えば四宮かぐやも白銀御行の事が好きである。相思相愛の関係と言うやつである。

 

「俺より四宮さんの方が優秀なんだから言ってみろよ。オレには四宮が必要なんだと」

 

「は、始くん、なにを言い出すの……いえ、これは……」

 

 急な事で慌て蓋めく四宮さんだが逆転の発想に至る。

 そう、四宮かぐやは白銀御行に好意を抱いているのだがその事を伝えられない……恋愛は告白した方が負け的な感じのルールが謎にある。

 

「会長、始くんの事ばかりで私の事はどう思っているのですか?」

 

 故に白銀に好意がある事を伝えない様にする。否、好意があると思わせずに告白をせず告白されるのを待っている身である。

 そして今回チャンスが回ってきた。そう、白銀御行が四宮かぐやに必要な人材だとハッキリと言わせるチャンスがある。ここで白銀に四宮の事が必要なんだと言わせる。

 

「なにを言い出すと思えば」

 

 ふぅーやれやれと呆れる素振りを見せる白銀だが、冷や汗をかいている事を俺は見逃さない。

 白銀御行は四宮の事が好きだが告白はしようとしない。告白されろと思っている側の住人。普通に四宮が生徒会に大事な存在だと言えば終わるのだが、ここで少しでもボロを出してはいけない。異性として四宮かぐやを見ずに生徒会の一員として大事だと言わなければならない。

 

──オレにはし、四宮が

 

 と、ちょっとでも言い淀んでしまったら終わりだ。

 

──あら、会長……愛の告白かなにかと勘違いをしていませんか?……お可愛いこと

 

 的な感じの返しを四宮さんはしてしまうわけであり、四宮さんに好意を持っていると言うのがバレる。告白したも同然だ。

 そうなってはいけない……四宮さんは真正面に居るからどうするつもりなんだろうか。目線を逸らして逃げるなんて出来ないぞ。

 

「オレの生徒会には始も四宮も、それにここにはいない石上も必要な存在なんだ」

 

 あ、コイツ汚え。目の前にいる四宮さん1人だけをターゲットにすればボロを出す。

 なので俺も混ぜることで白銀御行は白銀会長として皆が大事なんだと上手い具合に纏めやがった。

 

「ふふっ、そう言ってくれてなによりです」

 

 とかなんとか言っている四宮さんだが内心舌打ちかなにかしているだろう。

 上手い具合に好意があるんじゃねえかと匂わせるのにはちょうどいい感じの餌だから……撒いたの俺だけど。

 

「そういう四宮こそオレに不満は無いのか?」

 

 恋の言葉の刃を上手く反らした白銀は逆に攻め込む。

 言っている事が既にバカップルな気がするがそれはそれとし置いておいて突如としてくらうカウンターに四宮さんはビビる。

 

「会長に不満ですか」

 

 不満なんて何処にも無いので不満は無いですと言えばいいのだが、先程と逆転をしている。

 白銀御行は目の前にいるので会長に不満は無いですと言いづらい……何時もの調子の四宮かぐやならば言えるだろうが、つい先程まで白銀御行を意識しており気持ちを一瞬にして切り替えることは出来ない。そしてなによりも白銀だけを指定しているところがミソであり、先程オレを出したので使うことが出来ない。

 

「不満なんてありません。それがあるなら貴方の下になんてつきませんよ」

 

 と思えば割とあっさりと返した……そう、四宮かぐやとは本物のお嬢様である。

 社交辞令を巧みに扱う事ぐらいは可能だ……いや、よく見てみれば、先程白銀がやったふぅ〜やれやれをやっている最中に目を閉じていた。白銀を真正面から見て失敗するならば目を閉じればいいというシンプルだが効果的な作戦……恐ろしい……だが、いらんことをしたい。

 

「でもさ、不満が無いからやるんじゃなくて何処かに惹かれるところがあったからやってるんだよな」

 

「「!」」

 

 ここに来ての爆弾を投入する。

 白銀に不満が無いで終わらせようとする四宮さんだが、不満が無いだけだと終わらせるほど俺は善人じゃない。白銀に不満が無いならば良いところがあってそれに魅了されている……さぁ、言え、言うんだ

 

「か、会長のいいところですか」

 

 プラスかマイナスかの話でなくプラスの話となると流石に四宮さんも戸惑う。

 白銀もちょっとあたふたしている四宮さんを見て、これはイケるんじゃないかという期待を寄せる……いや、見ていて本当に面白い。

 

「あの〜かぐやさん、会長、始くん……私は?」

 

 白銀のいいところを褒めようとするその時だった。ピンク色の悪魔こと藤原書記だった……。

 

「石上くんもそうだけど私も生徒会の立派な仲間なんだけどな〜」

 

「あら、ごめんなさい。ウッカリ忘れてたわ」

 

「すまん、藤原……言うのを忘れてた」

 

 ごめん、俺もお前の存在を完全に除去していた。

 巻き込むと確実にロクな事にはならないと3人に認識されている藤原は目元に涙を浮かべる。

 

「会長達なんてタンスの角に足の小指をぶつけれはいいのにぃいいいい!」

 

「あ、おい」

 

「やめとこうぜ……多分、なに言っても無駄だから」

 

 忘れていた俺達が悪いが今更謝ったりしても、もう遅い。

 適当にジャンボサイズのプッチンプリンかなにか用意しておけば機嫌が直る単純回路なので、放っておくのが吉だ。

 

「そろそろ授業があるし解散ってことで」

 

 会長のいいところを言わせてやりたかったが、休み時間は間もなく終わる。

 高度な心理戦を繰り広げる様を横でニヤついて見ていたいが授業に遅れるのは学生の本分ではない。その辺りの事はちゃんとしている二人なのでそうだなと話を早々に切り上げて生徒会室から出る。

 

「あ、お疲れさまです」

 

 俺も生徒会室から出ると金髪サイドテールの美女、早坂愛がいた。

 居たってかさっき四宮さんと白銀の歓声の中に紛れ込んでおり、こちらの事を監視するかの様に見ていた。

 

「え〜お疲れって、アタシなんもしてないし〜」

 

「四宮さん、白銀の何処が良いかを褒めさせようとしたけど藤原のせいで失敗した」

 

「……ふ〜ん、そうなんだ」

 

 最初はギャルっぽいフリをして惚けるので、中でなにがあったかの報告をすると真面目な顔をする。

 生徒会室に生徒会役員以外は下手に立ち寄れない。それは四宮かぐやの従者である彼女もそれは例外ではない。

 

「あのさ……かぐや様であんまり遊ばないで。社交辞令は出来るけど、ホントの意味で人付き合いは苦手なところがあるから」

 

「高貴な身分だから頭を垂れる事が苦手の間違いだろう」

 

 四宮さんで遊んでる事を注意してくる早坂だが、あの程度では遊びには入らない。

 目に見えない色々なものが混ざり合ったプライドがあるからあんな感じ……成金の俺には理解が出来ない。

 

「大体、白銀も白銀で悪いんだぞ……見栄っ張りなところがある。俺なんて出来る事より出来ない事の方が多いのに……」

 

「始はちょっとは向上心を持った方が良いと思うよ。好きな女の子の前ではカッコつけないと」

 

「成功しても大した利益も無くて失敗すれば赤っ恥をかく事ならば最初から挑戦しない……俺ってダメなやつだから」

 

 世の中には出来ない人間だって存在する。

 諦めなければ頑張ればって言うけど無理なもんは無理で、俺もその内の1人だ。そう考えるとあの二人や目の前にいるその気になればエリート街道を歩める早坂が羨ましく思える。

 

「はぁ……なんでこんなダメなの好きになったんだろう」

 

「知らねえよ……俺に惚れる要素なんてあったか?顔も家柄も人間性もいいの他にいるだろう」

 

「う〜ん……こうして話せるところじゃないの?会長だって貴方を気に入ってるのは話相手になってくれるところがあるから」

 

「俺じゃなくても石上がいるだろう」

 

「彼は後輩。妹がいる兄なところが出て同年代じゃないとダメじゃない」

 

 そういうものなんだろうか。まぁ、心に抱えている闇が少しでも晴れるというのならばそれに越したことはない。

 

「それより放課後、暇?」

 

「生徒会長が優秀すぎるもんで年中暇みたいなもんだよ」

 

「だったら映画を観に行こうよ」

 

「また随分と唐突だな……なんか気になるのがあったのか?」

 

「恋愛映画。一緒に男女が見に行ったら結ばれる感じの空気を漂わせてるんだけど、かぐや様がそれを利用しようと考えてるっぽくてその映画が大丈夫かどうか確認しとかないと……こういうところって五月蝿いから」

 

 四宮財閥の令嬢である四宮かぐや。

 ToLOVEるとかの困ったらHに走ったりR指定は教育に悪いから見せられない……藤原の家もそんな感じだったな。

 

「上映前の映画を入手してるのか?」

 

「四宮財閥の子会社がスポンサーをしているから簡単に手に入るの」

 

「あ〜いいのか?その、四宮さんは男女の恋愛成就的なのをその映画で狙ってて、そういうジンクス的なのあるんだろう」

 

「……ふ〜ん、私と行きたくないんだ」

 

「そりゃお前みたいな美人と一緒に行けるとなると疑うよ、俺ってダメな奴だからな」

 

 最初に告白された時は割とマジでドッキリかなにかかと疑った。

 凡人に近い存在である俺に惚れるとか四宮さんが白銀の情報を引き出すなにかかと思うしかなかった。

 

「バカ……私から言わせないでよ」

 

「俺はダメな奴って、今日何回言うんだ……まぁ、楽しみにしてる」

 

「うん……じゃ、行こっか」

 

 因みにだが、俺と早坂は同じクラスである。

 本音を言えば堂々と手を繋いで歩きたいのだが、学校では猫を被っている早坂と手を繋ぐことは出来ない。

 隠れてイチャイチャしないといけないのは少しだけ窮屈だけど、彼女は仕事だからではなく四宮かぐやの事が大好きだからやっているところがある。なら俺が出来る事は……四宮かぐやと白銀御行の場をしっちゃめっちゃか描き回すだけだ。




登場人物

金田一始

堂本剛、亀梨和也、松本潤、山田涼介を合わせた感じの奇跡の顔立ちを持つ転生者。
転生者としては割と平凡な方でポケットモンスターやFAIRY TAILの非日常的なのを望んでいたが、かぐや様は告らせたいの世界に転生
黄金律Aを転生特典として貰っており遊び人ニートライフを送ろうとしているが世間や親の目があったりし、一応は勉強が出来るので秀知院学園に入った。高校からの外部入学者と言うことと基本的にダメ人間なところもあり、そういうところがあるから逆に本音で話せると白銀御行に生徒会長補佐の役職を与えられてる。黄金律Aが原因で金持ちになったのはいいけどそれが原因で一家離散みたいな感じになっている。

早坂愛

メインヒロインよりも人気があったりなかったりするメイドさん。
白銀御行が会長になる為に裏工作しているかぐやの更に裏で工作しているところで始が「あ、お疲れ様でーす」と言ったのがきっかけで猫被ってるのがバレており要注意人物だと危険視をしていたが始は割とダメ人間なところがあるので徐々に徐々に警戒を解いていく。
最終的には四宮かぐやに対するちょっとした不満や愚痴を言ったりする感じの関係になっており、根は良い人な始に引かれて今の様な関係になる。告白していないので向こうから愛の言葉が欲しかったりする。何回か始におっぱいを揉まれており藤原並に成長してたりしてなかったりする。


四宮かぐやと白銀御行が恋愛頭脳戦やらなんやら色々と繰り広げてる中で早坂愛とバレない様にイチャイチャする話である。
バレると四宮も白銀も誰がしたのかハッキリと分かるレベルの音量で舌打ちをする

天帝vs童子切を連載化したいんだが

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